毎週水曜日はコミュニティーワーキングデイとして、メンバー全員で同じ場所で働く日としています。
畑の手入れ、種上、収穫、新しい畝を作ったり、敷地の周りの剪定や、草抜きといった土地の手入れを主にやっています。
先週はニンニク、人参、大根、ビートルート、ジャガイモなどの根菜類を中心に、空豆、インゲン豆も畑に植えました。ここオーストラリアは秋から冬に移り変わろうとしているので、冬から春に収穫できる野菜を楽しみに、種蒔き、苗植えをしています。今の時期の収穫野菜は、八宝菜、水菜、菜花、ヤーコン、カボチャ、サツマイモ、等の野菜。開墾して作ったここの畑でもずいぶん収穫できるようになりました。夏野菜は、ほぼ収穫時期を終えようとしているので、今は来年にまける種の確保もするようにしています。おくら、ピーマン、レタス、バジル、花が咲いて、種が出来るまで待つという過程は、持続可能な生活には必要となります。そして、種類によって、種の小ささに驚かされます。こんなちいさな種から、大きく育つ物なんだなと、自然の成長力を実感しています。
全員での共同作業は、協調性を高め、チームでの達成感や連帯感を共有できる機会となります。しかも、作業もはかどり、毎回、チームワークの力強さを感じさせられます。
共同生活をする上で、協調性はとても重要なので、毎週のこの機会にはとてもいい効果を感じています。
この機会を通して、メンバー同士で意識を高め合い、協力しあいながらの生活を、たのしめているように感じています。
土地と繋がりながらの生活。焦らず、自分たちの今やるべき事を一歩一歩続けて行こうと思います。
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投稿者「にらめっこWeb版スタッフ」のアーカイブ
【Vol.166】記者雑感 From気仙沼 連載19
7560億円。気仙沼市がこの春試算した復旧・復興に必要な金額だ。既に終わった物も含まれている。震災前の一般会計当初予算が約280億円だった自治体に、27年分のお金がつぎ込まれようとしている。港や道路、下水処理場などが一気に壊れたのだからある程度仕方ないとはいえ、途方もない金額だ。これはあくまで市の事業で、震災を契機に一気に工事が進んだ三陸道は国、同じく本土と離島・大島を結ぶ橋建設は宮城県の仕事なので、もっと多くの金が被災地には使われている。
それにしても不透明なのが、「復興」と「復旧」の意味だ。「復興」は高台移転や区画整理など、新しい街を作る内容が多いのでまだ分かる。一方、「復旧」が怪しい。全く同じ状態に戻すと聞いていたが、震災前に1.8メートルだった防潮堤を5.2メートルに上げるのも該当するのだという。そして、新しい工事ではないから環境アセスは不要、となる。また、震災遺構として残すつもりの気仙沼向洋高校跡地に、市は資料館を新設する。少し離れた所で津波に壊された観光施設の「復旧」として国から金が出るそうだ。たしか「遺構は教育施設」と定義していたはずだが……。
6月1日号の市広報と一緒に、市内の4地区・数千世帯に各地区の津波避難地図が届いた。その一つ、唐桑半島の中井地区のを見て驚いた。避難場所に「小野寺一平様宅北側(20.6メートル)」「小山良悦様宅西側(36.3メートル)」などと個人の家と標高が載っている。避難経路には「傾斜がきつい」「ブロック塀倒壊のおそれ」といった注意書きも。行政が机上で知り得ない地元住民の体験と意見を採り入れた。いいできだ。今年度中に全14地区分を完成させるという。
市の担当者によると、2014・15年度で予算は2600万円。「防潮堤や広い避難道がない状態で、今回と同じクラスの津波が来ても助かるように作った」という前提を聞いて、少し混乱した。じゃあ地図が行き渡れば、海岸の巨大構造物も立派な道路もいらんのやないの?幸い、気仙沼にはまだ着工していない事業がたくさんあるんだし。
集中復興期間(11〜15年度)が終わった後の財源を地方自治体が一部負担することになり、沿岸の市町は慌てている。そもそも、無人島を防潮堤で囲う(塩釜市)とか、人口100人の島に100億円の橋を架ける(女川町)という行為自体が変だった。自分の金ならやらないけど、人が出してくれるから作っちゃえという発想。無論、どちらも税金なのに。
2012年に岐阜から赴任しました。がれきの片付けは震災後3年で終わり、高台移転先の造成や水産加工会社の再建なども少しずつ進んでいます。それでも「元の生活」に戻ることは決してありません。現地で見聞きし、思ったことをご報告いたします。 現役新聞記者(宮城県・気仙沼在住)
【Vol.166】ギフとつながる 半農半Xという生き方
「人生の3大目的」
『十牛図入門~「新しい自分」への道~』(幻冬舎新書)などの著書がある仏教学者・横山紘一氏によると、人生の三大目的は、「自己究明」「生死(しょうじ)解決」「他者救済」だそうです。若い世代の特徴のように言われる「自分探し」ですが、アリストテレスの時代からみんなそれは大きな課題だったのだと思います。自分を発見することは人生の三大目的の一つに入るくらいとっても大事なことなのですね。「他者救済」もその一つに入っていますが、これによって、自己も究明されることもあります。この宇宙とは意外とシンプルなつくりなのかもしれませんね。この三つの目的に向かって、どう生きるべきかを学んでいくと、社会的な問題も解決されていくと横山氏はいいます。「生死解決」とは難しいことばですが、ゆっくりこの意味も考えてみたいものです。人生の三大目的を解くヒントはきっと「感謝のこころ」だと思います。大変な時代ですが、これを忘れずに生きることできっと光は射してきます。希望の時代をそれぞれの地から育んでいきましょう。
「3つの質問」
ロシアの文豪トルストイの民話で皇帝が探していた3つの質問の話があります。皇帝が探していたのは、①「いちばん大事な時間はいつか?」、②「この世でいちばん大事な人は誰か?」、③「いま何をなすべきか?」の答えでした。世界中の賢者に尋ねても分からなかった皇帝はがっかりし、散歩に出ました。そのとき、井戸の水を汲む少女に出会い、皇帝はこの3つの問いを質問しました。娘はこう答えました。「いちばん大事な時は、いまこの時。いちばん大事な人は、いま自分の横にいる人。なすべきことは、自分の横にいる人に善行を行うこと」と。皇帝は大変よろこび、少女が持っていた重い井戸水を代わりに運びましたという話です。早速、自分の横にいる人のために善いことを行った皇帝。すてきですね。3つの答えをみんなが重ねていったらすてきな世界が広がりそうです。皇帝の話、岐阜で静かに広がっていくといいですね。
まちづくり&自己探求 塩見直紀のエッセイより
塩見直紀(しおみなおき)半農半X研究所代表 1965年、京都府綾部市生まれ。20年前から「半農半X(エックス=天職)」コンセプトを提唱。半農半X本は中国語訳され、台湾、中国にもひろがる。著書に『半農半Xという生き方 実践編』など。
※半農半Xとは・・・半農は環境問題、半Xは天職問題 持続可能な農のある小さな暮らしをベースに、天与の才を社会に活かす生き方、暮らし方。 ex.半農半漁、半農半大工、半農看護師、半農半カフェ 半農半歌手、半農半鍼灸師、半農半カメラマンなどなど。
【Vol.166】天然のくらし応援団 第3回プラスチックについて
多くのプラスチックからホルモンに影響を与える物質が・・・
「えー!プラスチックのどこが問題なの?」と、多くの人は考えるでしょう。ホームセンターに行くと色とりどりのプラスチック製品が目につき、豊かそうな消費生活がみられます。しかし、多くのプラスチックからホルモンの正常な働きを妨害する化学物質(内分泌かく乱物質)が溶け出します。どのように心配なのでしょうか。
内分泌かく乱物質の研究は増加中
世界中の内分泌かく乱物質研究論文は増加しています。代表的な物質、ビスフェノールAやフタル酸エステルの研究論文数は急増中で、2014年にはビスフェノールAに関する833論文とフタル酸に関する662論文とが発表されました。この事は内分泌かく乱物質が強く心配されていることを示しています。農薬に関する関心も高いのですが、身近にある殺虫剤フェニトロチオン(商品名はスミチオンなど)の研究数は50編程度です。
内分泌かく乱物質の種類は多く、全てを一度に説明するのは困難です。今回はビスフェノールAについて触れます。
ビスフェノールAは安全?
最近はマスコミでほとんど取り上げられませんが、18年前、ポリカーボネート製哺乳びんから溶け出すホルモンかく乱物質、ビスフェノールAが心配されましたが、規制されず、業界の自主規制にまかされました。
ビスフェノールAはプラスチック容器(たとえば、カラー携帯マグカップ、クールビアジョッキ、PC メジャーカップ、コーヒードリッパー、食器類、はし、化粧品ボトル・・・など数え上げたらきりがありません)など実に多くの製品に使われています。飲料や食品の缶の内側にビスフェノールAで作るエポキシ樹脂が塗布されていることもあり、食品や飲料にビスフェノールAが入り込みます。レジで受け取るレシートの顕色剤にも使われています。
ビスフェノールAをマウスやラットに与えると、がんが発生したり、雌雄の生殖器系、代謝、脳や行動に悪影響を与えると報告されています。人間でも似たような異常が増加していると報告されています。健康への悪影響の原因全てがビスフェノールAではないのでしょうが、一因かもしれません。
解毒されても悪影響は続く
体に取り込まれたビスフェノールAが速やかに体からなくなるので安全だと業界は宣伝します。体内に異物が入るとグルタチオンやグルクロン酸と結びつき(抱合 ほうごう)、体外に排出されます。しかし、人間やネズミの培養細胞にグルクロン酸抱合されたビスフェノールAを与えると細胞は脂肪を蓄積したと、カナダの保健省の職員は今年報告しました。ビスフェノールAは抱合されても肥満を起こすと心配されています。
どうしましょう・・・
子どもはこの様な物質の影響を強く受けるかもしれません。子どもたちが、できれば大人も、この様なプラスチックや缶に入ったものをなるべく飲食せず、財布にレシートを入れっぱなしにしないようにしましょう。
容器にはガラスや陶磁器製もあります。
165号の「除草剤について」を読まれた方から質問が届きました。
質問:10年間、ラウンドアップを使って年2回除草し、その後、除草剤を使わなくなって7年経過した畑を借りて自然栽培を始めました。育てた野菜は食べています。グリホサートの影響は何年ぐらい草や畑の土に残るものでしょうか ? この畑を利用するのはやめたほうがいいでしょうか? ご意見をお聴かせください。 (岐阜市・桑原)
返事:環境省はグリホサートの土壌残留の調査をしています。それによると散布後30日後まで土壌残留濃度が減少しません。どのくらいの期間残るかはデータがないので分かりません。グリホサートを散布した畑を使用しても良いかどうかという問題ですが、除草剤を7年間使わなかったので、グリホサートが残っていたとしても、作物が正常に収獲できるのであれば、残っているグリホサート量が作物に影響を与える量ではありません。毎年何度も除草剤を使う他の畑と比較すれば相対的に「はるかに」安全だろうと思います。作付けは継続なさったらいかがでしょうか。
わたなべかずお:福島県生まれ。新潟大学卒。浜松医科大学勤務(脳研究と教育に従事)医学博士、各務原ワークショップ主催(毎月第4木曜日13:00? 渡部宅(各務原市蘇原東栄町)主に健康と環境に関することの勉強会)参加希望者はbandaikw@sala.dti.ne.jpまで
【Vol.166】プレゼントコーナー
【プレゼントご希望の方は】
ハガキまたはe-mailで、下記のアンケート1〜6をご記入の上、編集部・プレゼント係りまでお送りください。〆切:2015年7月25日 当日消印有効。(Dは7月10日)
Cは、にらめっこ編集室に受け取りに来ていただける方。
宛先:〒504-0855 各務原市蘇原新栄町2-25
e-mail: info@niramekko.com
※お寄せいただいた個人情報は、本紙プレゼントの発送に限り、 使用させていただきます。
1- 食品を買うときにあなたがいちばんこだわることは?その理由もお書きください。下記参照の上ご意見を!!!
2- 気になるにらめっこ紙面での広告
3- 気に入った記事、気に入らない記事のタイトル1つ その理由もお書き下さい。
4- ご希望のプレゼント名 (第1希望・第2希望)
5- 本紙をどこで入手されましたか?
6- 氏名、年齢、住所、郵便番号、電話番号、家族構成
A.オリジナルピンバッジ シネックス様より3名様
各シリーズで印象を残す恐竜の骨格をモチーフのロゴマークしているジュラシック・パークシリーズ。さて、今回の謎に包まれている「ジュラシック・ワールド」を象徴する恐竜とは!?
B.地ウイスキー あかし引替券
ワインショップ サチ様 より 3名様
英国産麦芽100%を原料に造ったスコッチタイプのブレンディッドウイスキーです。ロック、ハイボールなどに最適です。兵庫県の小さな蒸留所で造られています。
C.クルミの木のパン皿用木板
岐阜木材団地で木工を楽しむ会様より 5名様
焼きたてパンが似合う木製パン皿を手作りしちゃおう!皿面を深く彫らないで模様付程度なら学校教材の彫刻刀で十分彫れます。仕上げには紙やすりの240番で磨いてください(角はしっかり磨いてね!)。クルミの実からとった油を塗ると光沢が出て見違えるようになりますよ。紙やすりとクルミの実つき!で。ミニパン皿用として加工済み。皿面(上面)が約16cm、底面は約14cmのほぼ正方形。厚みは1.5cm。
D.イベントご招待 アクティバ様より 2名様
毎年夏に催すアクティバならではのイベント。この夏は「ようこそJazz Barへ」ピアノとウッドベースが奏でます。キャンドルナイトでJazzyなひとときをご一緒に過ごしましょう!詳細はP-11をご参照下さい。
E.9条ボールペン にらめっこより 3名様
日本の宝、憲法9条を守ろう!と呼びかける「9条の会」がこんなボールペンを作っちゃった!本体横にあるつまみを引っ張ると、あら何と、アピール文が!さりげなーく持ち歩いて、話題にしちゃおう!
【Vol.165】腸の話しPart-2
余計なことを考えすぎる→お腹の調子が悪くなる
身体の器官に照らし合わせた場合、余計なことを考えているのは「脳」であり、その結果、調子が悪くなるのは「腸」になります。
元気に生きるための源は腸にある
頭で考えることをあまり大事にしすぎると腸はストレスでうまく働かなくなり身体は不調を訴えます。つまり、腸が元気だからこそ脳も元気に働く。これまでの腸と脳の上下関係をいったん見直し、私たちは身体の中心=ハラを意識する感覚を身につけていくべきです。「頭で考えること」はタテマエで、「腸で感じること」はホンネ。腸は心地よさに敏感です。腸には身体が望んでいること<ホンネ>がたくさん詰まっています。
大事なのは、感じる力を身につけ、お腹(腸)の声に耳を傾けること
何が正しいかを問いかけているかぎり、腸は少しも喜びません。それよりももっと頭を柔らかくして。いくら腸に優しいからといって、頭で正しいと思って食べているうちはつらいだけ。
「食べたい!」という欲求が「感情の」原点
「食べたいと言う欲求は生物に宿った最も原始的な感情(情動)と呼べるもの。空腹になるとまず腸が動き出し、それが神経を介しエサを見つけようという体の動きにつながる。この時代の生物は、なまこのようなもので、口から肛門へと続く消化管と脊髄の原型しか持ち合わせていません。まだ、脳はなかった。にもかかわらず、なにかを感じて生きていたのです。
「腸」と「心」と「ストレス」の深いつながり
通常、感情の源は脳にあると思われていますが、生物の進化の歴史に照らし合わせるとそうともいえません。食事の乱れは程度の差こそあれ、腸に炎症を起こします。この腸の炎症は腸内環境が乱れている1つの目安(お腹を押さえてチクチクした痛みがあるときは要注意)、免疫の働きにも影響したり、有害な菌(悪玉菌)を増やすことになってしまいます。
食べ物の内容によって、腸内は発酵か腐敗か、どちらかの環境に傾いています。発酵は生命を生かす方向に導いてくれますから、腸の働きと照らし合わせると消化吸収がスムーズにすすんだ状態。腐敗は、文字通り生命を腐敗させ、炎症を起こしたり、代謝と滞らせたりすることで、さまざまな病気を引き起こす原因に。腸と食べ物とストレス……この三者が互いに影響し合いながら、私たちの感情をアップダウンをくり返しているのです。
食べ物の乱れは心(感情)の乱れにつながる
現代社会で最も欠けてしまっているのが、このハラ感覚。それは、バイタリティーという動的なものだけでなく、もっと静的な、精神面での落ち着きにも関係している。お腹(腸)の調子を整え、気持ちがどっしり落ち着くことで、人はハラが据わり自分らしさを取り戻せるわけです。メンタルトレーニングに食事の改善を加味すれば、より効果的。
味噌や納豆が「腸に優しい」のはなぜか?
むかしの日本人は腸の喜ぶ食事を続けてきた「腸脳力民族」
日本生まれの発酵食に注目しよう!
日本では昔から、腸の働きを活性化させる食べ物が数多くありました。味噌や納豆、漬け物などがその代表ですが、腸内細菌のエサになると言う…では、食物繊維を多く含んだ根菜類、未精製の穀類(玄米や雑穀)もおすすめです。
細胞の生命力をいかに高めるか
腸内細菌が生息しているのは基本的には大腸のほう。これに対し、消化吸収を担っている小腸は、体に必要なもの(栄養素)と必要でないもの(菌やウィルスなど)をより分ける必要があるため、多数の白血球が待機しています。免疫というと、菌やウィルスを抗体という武器をつかって捕まえる白血球の仕事ばかりが注目されますが、抗体の製造には時間がかかるため、待っていてはとても対処しきれません。そこで、腸の内壁を構成する細胞が自然免疫センサーを駆使して初期段階の防御を引き受けます。食べ物と一緒に摂取した善玉菌(乳酸菌)は、じつはこのセンサーを刺激し、腸の免疫機能を活性化させる働きがあると考えられています。
食べてエネルギーを引き出すこと(=代謝)、異物から身を守ること(=免疫)、その総和が細胞の生きる力であるとしたら、それは「生命力」と呼んでもいいものでしょう。
アタマ(脳)ではなくハラ(腸)で感じるには
脳が進化する以前から機能してきた腸は、食べるということを通じて、生物の世界とつながった場所、外部の自然との接点でもあるのです。あるものをただ受け入れる。それが「ハラで感じる」ということなのです。一人ひとりのお腹の中には地球に暮らすヒトの数をゆうに上回る数の菌達が棲んでいます。日本の発酵食品を摂ることで菌とのつながりを良くしたいものです。
実践・腸脳力 長沼敬憲/BABジャパン
【Vol.165】読者プレゼント
プレゼントご希望の方は ハガキまたはe-mailで、下記のアンケート1〜6をご記入の上、編集部・プレゼント係りまでお送りください。
〆切:2015年5月25日 当日消印有効。
Dはにらめっこ編集室に受け取りに来ていただける方。
宛先:〒504-0855 各務原市蘇原新栄町2-25
e-mail: info@niramekko.com http//www.niramekko.com
※お寄せいただいた個人情報は、本紙プレゼントの発送に限り、使用させていただきます。
【アンケート】
1- こどもが作るお弁当の日、あなたは賛成?反対?その理由もお書きください。下記参照の上ご意見を!!!
2- 気になるにらめっこ紙面での広告
3- 気に入った記事、気に入らない記事のタイトル1つ
その理由もお書き下さい。
4- ご希望のプレゼント名 (第1希望・第2希望)
5- 本紙をどこで入手されましたか?
6- 氏名、年齢、住所、郵便番号、電話番号、家族構成
A.ほうろく菜種油 引換券 5名様 野崎漢方薬局様より
油はエネルギーとしての役割と、身体の組織を正常に機能させる働きがあります。毎日使う油を選んで、身体の細胞を守ってくださいね。 野崎漢方薬局さん(岐阜市芥見)にて商品とお引換えください。
B.シネックスマーゴ招待券 ペア3組様 シネックス様より
大きな画面でゆったりと楽しむ。その時間は脱日常、映画の世界へあなたを誘ってくれます。笑う事や泣く事で、心のリフレッシュもできそうです。7月31日有効期限のチケットです。
C.絵本[ちいさな島の日本人] 5名様 かわさき まりあ様より
読んでくださった方の心が少しでもあたたまってくだっさたら嬉しいです…と、語るまりあさん。宇宙、神社、動物、子ども、自然が大好き。そんな、まりあさんが心でキャッチしたものが、そのまま絵本になりました。「君のおかげでぼくがいる」と表題の2つのお話しが収録された、かわいい15cm × 15cm サイズの絵本です。
D.ブルーが爽やかな小鉢 2名様 にらめっこより
手作りならではの、微妙なラインや釉薬のムラが優しさを醸し出しています。爽やかな薄いブルーはこれからの季節、食卓を素敵に演出してくれそうです。にらめっこ編集室でお受け取りください。直径約12cm×H8.5cm(手作り品のため、サイズ、色等、多少違う場合があります。)
E.レモネード梅酒引換券 3名様 ワインショップサチ様より
フレッシュなレモンの薫り、酸味と厳選した蜂蜜の甘さが加わり、とても美味しく、飲みやすいリキュールです。お湯割り、ロック、ソーダ割りなどで。ワインショップサチさん(各務原市尾崎西町)にて商品とお引換えください。
子どもが作る「弁当の日」とは?
2001年、香川県の小学校で竹下和男校長(当時)が始めた「弁当の日」。子どもが自分でお弁当を作って学校に持ってくるという取り組みです。
何を作るかを決めることも、買い出しも、調理も、弁当箱に詰めるのも、片付けも、子どもがします。親も先生も、その出来具合を批評も評価もしないという約束です。
この取り組みを通じ、子どもたちは感謝の心を知り、自己肯定感が育まれています。失敗の中から多くを学び、生きる力を身に付けています。大人たちは見守る大切さを知り、子どもの成長を通じて子育てが楽しいと思えるようになっています。家族団らんが増え、家庭に笑顔があふれるようになっています。そんな好循環が「弁当の日」を通じて全国に広がりはじめています。2014年4 月16 日現在、全国で1376 校が実践中。
さて、あなたは賛成?反対?
【Vol.165】アウトドア特集
バーベキューセット一式 の貸し出しをやっているキャンプ場もあります。
BBQのあと、お腹いっぱいになって、ハンモックでお昼寝…zzzz
慣れてくれば、泊りがけのハンモックキャンプでのんびり~
ハンモックにのって満点の夜空を眺めると最高!
ハンモックポールや片側スタンドなどがアルト便利。
ハンモックをかけるだけでOKのポールですが、
ロープも持参すると長さ調整ができます。
また、キャンプ場では木立にかけられるのも魅力ですね!
フィールドでは、1本の木で設置可能な片側スタンドが便利です。
オートキャンプで片側スタンド使って、テントの前に設置すれば、
最高のアウトドアリビングになります!
ソファのように座ったり、ベッドのように寝転がったり、
ゆったりできるスペースを確保。テント内で、背中が痛くなることもありません。
人がのっていないときは、ちょっとしたもの置きスペースにもなりますし、
寝袋をお日様にあてたり、活用度大です。
夜は、星空を眺め続けても、首が痛くなりません。 流れ星もみつけやすいですよ!
「マナーを守って、自然にローインパクトな ハンモックキャンプを」
ハンモックをアウドドアで楽しむなら、やっぱりキャンプ場が安心で快適!!
キャンプ場内のどこに設置可能かを、事前に管理棟で確認するのがマナーです。
管理人さんにハンモックがかけやすい木があるサイトなど、
ベストポイントを教えてもらうといいですね。
基本的に自分のキャンプサイト区画内に設営することになりますが、他のキャンパーの迷惑にならないように設置してください。
オートキャンプでは車の通る場所に設置すると、
他のキャンパーの迷惑になります。
また、夜のキャンプ場は暗いので、他のキャンパーが
ハンモックにひっかからないように、
使用しないのであれば、はずしておくことをお薦めします。
夜露防止のためにも良いですよ。
【Vol.165】アクティバ 合い言葉は「人生これから」!
2010年5月アクティバが取り組んだモギソウギ。これがきっかけとなり、葬送の自由を確信した酒井氏※が「モギツヤ」を企画、2015年3月7日に執りおこなった。簡素な祭壇が雰囲気を醸し出し本番さながら。棺に入った酒井さんは「黙祷の瞬間は、参列していただいた方々の意識がずしんと体に入った感覚がした。死んだら友人たちから手向けられるありがたいことばを聞くことはできない。それはもったいない」と感想をのべた。また、「臨場感溢れる体験でした。みなさんもぜひ体験してみてほしい。今回、自分のために集ってくれた人たちが財産となった。そして、自分だったら“こうしたい”という思いをみなで掘り下げたい。それが終活につながると思う」。
参列者の感想
・ 生きている間にその人のことを真剣に考えることってそんなにない。友人代表のあいさつを考えて下書きしたが家に置いてきた。その場のその時の気持ちで話をしようと思った。 ・思った以上に厳粛になった。日本人の縛り、とかがあったのでは… ・ 故人(企画者)のお人柄に左右されますね。いい会でした。 ・回数を重ねれば、厳粛とかこだわりが外れるのかも。 ・ 今日のこの企画の落としどころは…大人の遊びかな。
スタッフこぼればなし
ミーティングの中で、棺の中に入るなんて…あっちの世界に連れて行かれたら…とか、もし、モギツヤをやったがために…とか不安がないわけではなかった。しかしその時、酒井さんが「やろうがやろまいが死ぬときは死ぬ」のことばで吹っ切れた。迷信(迷心)に惑わされずやってみようと思った。しかし、もっとギャグっぽくなるかと思っていたが、意外でした。みんな深刻になっちゃって。で、こちらもつい泣いちゃいましたよ。
※酒井稔(さかいみのる)岐阜市生まれ。
株式会社酒井設計事務所 代表取締役 一級建築士
ぎふ草の根交流サロン主宰 鶏ちゃん合衆国 副大統領
殿町珈琲 殿町市場 やぎカフェ 店主
自主映画監督出演、アート作品制作、音楽活動、にもチャレンジ中。死生観に興味をもち、モギツヤ等を通じて社会にメッセージ発信中。
生まれた以上「死」は定め。どのタイミングで死への覚悟を決めるかが問題。このような企画は覚悟を決めるきっかけになると思いました。同時に、すべてのつながりの中で生かされていることへの感謝の気持ちがわいてきた。厳粛な気持ちでいたら、献奏のチェロに音を重ねるようにどこからかサックスが聞こえる…すると突如、棺から白装束でサックスを吹きながら、息を吹き返した酒井さん。この演出には度肝を抜かれました。粋ですね。(三)
Q.散骨する際には遺骨を粉末にしますが、業者に依頼せず自分で粉末にしても良いのでしょうか?
A.遺骨の粉末化は業者に依頼すれば専用の機械を使ってパウダー状にしてくれます。しかし業者に依頼せずに自分で行うことも可能です。ビニール袋などに入れて、ある程度細かく砕いてから、すり鉢で細かくしていきます。ある程度細かくなるとすり鉢も目詰まりしてきますので、さらに細かくするためには乳鉢を使用します。遺骨を粉末化する作業は想像以上に大変です。精神的に辛くなることも考えられますので、自分達で粉末化する際には覚悟も必要でしょう。
「死後どのような形で葬られたいか、家族をどのように送り出したいかという希望は、信教の自由とも関係のある重要な権利です。しかし、全ての権利がそうであるように、他人との調整が常に必要なこともまた真実です。できれば国民的議論を経て法整備されることが望ましいでしょう」 (弁護士・談話)
【Vol.166】アクティバ vol.48
アクティバ活動の根幹ともいえる田んぼプロジェクト。5期目を迎え、毎年バージョンアップを目指します。今年は、苗床を作り、不耕起に!するつもりが、茅が生い茂ったのを見て不耕起は断念、茅の勢いに気圧され混ぜることに。水温、日照時間、気温、などなど作物に好条件とは言い難い環境でも、自分たちが「おいしい!」といって、ほおばることができる幸せは、何ものにも代え難いですね。なかまと共に汗を流し、ただひたすら収穫祭をイメージして腰が痛い、と言いつつもぬかるんだ田んぼを歩き回るのは快感!デス(^。^)願わくば、さらになかまが増えて、協働できる田んぼをもう一つ増やすこと。自給自足にはほど遠いけれど、今後は大豆を作り、豆腐や豆乳作りを楽しみ、保存食の味噌作りまで発展させたい。有言実行のアクティバ。来年はきっと、そうなっていることでしょう!\(^O^)/
無農薬、無化学肥料で栽培だから、玄米が美味しいよ!!!!!どの行程でも参加大歓迎!貴重な労働にはアクティバコイン進呈。収穫祭でお米と交換できます!
収穫祭ではアクティバのメンバーで構成された「276バンド」が日頃練習した成果をお披露目する日でもあります。っていうかお耳汚しではありますが、聴いていただく日であります。
「いきる・たべる・あそぶ」テーマの集大成の日です。
アクティバは会員制です。会員を随時募集しています!
日 時:7月19日(日)17:00開場 19:00開演場
所:アートギャラリー是 (武芸川温泉西約200m北側)
チャージ:2,000円 アクティバ会員:1,500円(ワンドリンク付き)17:00よりお食事ができます。
Menu一例:本格エスニック料理、石窯焼きピザ、米麹パン&野菜スープ、サラダ、など ノンアルコールドリンク& ソフトドリンク 各種 ビール、ワインなどアルコールドリンク 各種
お申し込みは:アクティバ事業部058-383-8666(三上)まで
ピアニスト:仲尾 祐(3才からピアノを始めクラシックピアノと作曲を学ぶ。大学入学と同時にジャズに転向し愛知、岐阜で演奏活動をする。2012年、野々田万照氏率いる「楽市JAZZ楽団」に参加。現在はローカルテレビのCMソング作成を手掛けるなど活動の幅を拡げる。)
ベーシスト:飛騨勇也(16歳の時にベースを始める。独学でロック、Victor Wootenの楽曲をひたすらコピー。高校卒業後、甲陽音楽学院に入学。エレキベースを大久保寛之氏、塩崎裕氏、ウッドベースを島田剛氏に師事。在学中に様々なジャンルの音楽を学ぶ。現在は自身のバンドとセッションワークで活動中。
キャンドルの灯りのもとでJazzyな夜を!
ビール、ワイン、コーヒー・・・お好きな肴を食しながら、Bar styleで。
※開演後の飲食はホールスタッフにご注文下さい。
‘15 7月19日 ようこそJazz Bar へ
<ピアノとウッドベース>キャンドルナイトでJazzyなひとときを
9月27日 稲刈り&はさかけ
10月11日 脱穀・唐箕・籾すり
11月15日 収穫祭 (アクティバコインと収穫米の引き換え日)
276バンド♪演奏2曲、ゴスペルクワイヤ“ミュージス“2曲発表後、
Bijou Sax Quartet Consert
12月20日 日本酒を極める会
‘16 1月24日 生前準備講座
2月11日 ゴスペルを歌おう
3月8日 豆乳をつくろう
【Vol.165】エコビレッジfromオーストラリア
Part7 人とつながる手段としてのアート
このワークショップの目的は、アートをとしてコミュニケーションを取れるようになる事。はじめは円を囲み、伝言ゲーム、ボディームーブメント(言葉を使わずに仕草で伝える事)等のウォーミングアップをし、グループの連帯感を作り、それから、大きな2枚のキャンバスにペイントをはじめました。はじめは、ダイナミックに、スポンジ、手、足、様々なかたちのブラシを使って、色をたのしみ、感触を楽しみ、質感をたのしむ。だいぶキャンバスが埋まって来たら、ディーテールに移って行く。この過程は止まらずどんどん上から上から描きたしていく行程でしたが、画面を通して常にほかのクルーとコミュニケーションをとっているのを心がけているというがとても重要でした。
ワークショップを通して、アートはグループの協調性を養い、相手を尊重し合う、すばらしいツールであつことを再確認しました。
絵描きの一人として、アートを活発にこの場所に持って聞けるようになりたいとも思います。
アートを通して、人をつなげる。参加者全員でひとつのえを描き上げ、絵をとおしてコミュニケーションをとる過程はとても興味をもちました。YAO
【Vol.165】ぎむきょーるーむ 男親のあれこれ、男子にどう影響?
家庭のことは妻に任せて、稼いで家族を食わせることが、父親の役目…だろ?
えっ、ちがう!?
そんな昭和のお父さんはガラパゴス…って、トホホ。
イクメンっていうけどさ。
やればやったで妻のダメ出し…でしょ?
それはものすごい影響を受けることは事実です。
遺伝的な影響……顔が似る.これは実感されているでしょう。それから、非常にこまかく見ていけば、考え方のパターン、物の感じ方などには遺伝的に似ている部分が少なくない.オーバーにいえば、精神構造の50%以上は両親からの遺伝に左右されているともいえます。
さらに親の完璧な庇護下にある乳幼児から、青年期の準備をしだす小学校の高学年から中学校くらいまでの10年ちょっと。親の生き方の影響は大きいかと問われれば、大きいといわざるをえません。
がっかりしました?しかし、問題は影響を受ける、似るということと、それを子ども本人がどうつかっていくかは別問題。親から与えられた性分、受けた影響をつかって、人生80年時代の残りの70年を子どもたちは生きるわけです。そこの生き方こそ、子どものころに体得した者をよくも悪くも変えていく。
お父さんはどんなモデルになるべき?
診察室で、一番手を焼くお父さんの話。相談で多いのは、いま流行の家族的協力感の低いお父さん。イクメンなどという流行があるので、知識は多く、子どもに一生懸命してやりたい気持ちはある。けれど、子ども自身が本当に求めているものと、お父さんの与えたいものが基本のところですれ違っているのに気づかない。典型的な例として、息子が不登校!根性を入れ直す塾へ……ひきこもりぎみ?ひっぱり出す塾を…・と精神科医としてはそれだけはやめて、と言うことをするわけですが、お父さんは息子にとって最善と思い込んで聞く耳をもたない。
逆に息子がピンチというときに、逃げ出したり、見て見ぬ振りをしてしまう。「俺が行くとよけいに荒れるから」とか。女親が適当にあしらえる日常的な問題はいいんです。多くの場合、むしろだらしのないお父さんのほうが子どもは気楽で助かるということもある。でも、女親もお手上げというときに、ここはというときに、出ていかれない男親は困ります。
さて、息子は父をモデルに大人になっていくのだけれど、これからの時代を生きぬこうというときに、経済的な大成功はない。宗教的な悟りも難しい。となれば、みんながそれぞれ、自分のやっていることに自分なりに充足感をもっていくしかない。お父さんがどんな性格でもいいし、どんなふうに息子が似てもよいのです。ただし、自分なり「おれはまずまず」みたいなものを、ちょっと大事にしたり、楽しめたりできる余裕ね。(※6)そこをどうやって見いだしていくかです。
お父さんが自分も、息子も、家族も、それぞれにいろいろあるけれど、「まぁ、そんなことだろう」と認められる度量。もちろん、現実からずれすぎていてはダメですよ。自分のイメージ、独善の世界だけで認めている思い入れは、認めていることにならない。ナルシスティックに認めるのはとくにまずい。あるがままにそって、子どもの実態を大きくくずれずに、認める感覚があればいい。どんな息子も、余裕と度量がないと、なかなか息苦しいものです。
そのためには父親に、「俺は、ここがダメなんだ」という客観的にみて正しい自覚がいちばん必要。そこさえ大丈夫なら、なんとかなる。そして、「なおさなくちゃなぁ」と思っていても、「なかなか上手くいかないなぁ」と「でも、まぁ、そこそこ、こんなところでいいかな」なんてことも、家族と共感しあえること、くり返しますが、どんな努力も独善や逃げであるときは、家族の関係は混迷してしまいます。
家族が楽な気持ちになれる人。それは、できないときに認めたり許したりしていく感覚を共有できる人ということかな。そうなれば、とまどったり、自分をもてあましたり、立ち止まってしまった息子にも、向かう先はやがてきっと見えてきます。(精神神経科医・石川憲彦)
ゴリラ・シルバーバックにみる父性
母子関係は哺乳類の出現と共に誕生するが、父子関係は、はたしていつ誕生するのでしょうか。そのヒントは、現在のサルの社会に残っていると考えられ、ゴリラの父性行動がヒトの父親創造に深く関係しているとは、十分考えられています。そこでゴリラの父性行動を観察してみましょう。
ボスゴリラであるシルバーバックとその子どもたちの関係は、思春期になって子どもたちが集団を離れるまで続きます。息子たちは、シルバーバックと共に群を守り、シルバーバックが老齢な場合は、成熟した息子が集団に残り、しだいにシルバーバックに代わってリーダーシップをとるようになります。しかし、息子がシルバーバックに対して優位に振る舞うことはないため、シルバーバックがメスの支持を失うこともなく、死ぬまで群の核としての立場を維持します。
シルバーバックは、乳児にはほとんど関心を示さず、積極的に自分から世話をすることもありません。離乳時期が近づいた幼児が、シルバーバックに関心を示すようになって、初めて子どもとの親密な関係が始まるのです。 乳児は次第に母親から離れ、年上の幼児たちと共にシルバーバックの側で過ごす時間が長くなり、完全に離乳する頃には、母子関係よりシルバーバックと子どもの関係の方が密接になっています。5歳ぐらいになると、自分でベットを作り始めたりします。
こうして、子どもの依存対象は母親からシルバーバックに移ってゆき、シルバーバックは、メスが赤ちゃんを抱いて近づくことで、その子どもの存在を認知します。そして離乳期の世話を、母親から任されることで、子どもと密接な関係を築いていく。まさに、母子双方の働きかけによって、シルバーバックは子どもとの絆をつくってゆくのです。 「父親の起源」より抜粋
【Vol.165】こどもが作る“お弁当の日”
大人は子どもが包丁を使い、火を使うことを「危ない」「失敗したら」などと心配し、あるいは親が「やった方が早い」「教えるのは面倒」と手を出してしまいがちです。自信がなくて親に手伝ってもらう子どももいます。」でも「全部自分で作った」という友達を見ているうちに「次は自分だけで作ってみよう」と決心するときがやってきます。子どもには自分で伸びようとする力が備わっていることを思い出してほしい音です。大人はじっと見守ってあげてほしいのです。じっと見守ることができるのは大人の力です。
“弁当の日”の体験を通じて、子どもたちは食べることが、濃密Hな「命のバトンリレー」であることを学んでいきます。自己肯定感が生まれ、目が輝き始める子がいます。遠い日の家庭でのぬくもりを思い出す親がいます。子どもが地域への感謝に気づくこともあります。そして、想像力が培われ、感性が磨かれ、人に喜ばれることをうれしいと知り、ものごとを感謝とともに受けとめられ、この世界をまっすぐな目で見つめられるようになるでしょう。だから、ひろがれ”弁当の日!
羽島郡笠松町・松枝小学校の取り組み
PTAの母親委員会が中心となって呼びかけ、竹下先生(※)の講演会を開いた。PTAの方々が“弁当の日”を実践しようと一生懸命取り組んでこられました。
年に3回の弁当の日は、どんな日に設定を?
初回は6月の家族参観日(土曜日)。一時間目を家族でいっしょに弁当を作る時間に充て、二時間目から授業参観に。第2回目も土曜日。5年生が宿泊研修で自炊しまから、それに伴い授業参観にして弁当の日に。第3回目は3学期(後期)ですが、普通の授業日を給食をなしにしてお弁当の日にしました。
5,6年生対象ですか?
うちは全校生徒が体験します。基本的に低学年には難しいかもしれません。米飯給食の日には“おにぎりのつくりかた”の実習などをしています。弁当の日には、それぞれの家庭で考えて弁当つくりに関わりましょうという日にしています。
子どもの反応は?
今日は卵焼き焼いてきたとか、今日は回鍋肉だとか、それって、レトルトだろ?(笑い)自分でつくる事が大事ですから、細かいことはなるべく言わないようにしています。
先生達はどうですか?
もちろん弁当持って来ますよ。自分でつくって。子どもたちが先生が作ってきた弁当をのぞきに行って、教師と子どものふれあいもできるし、とってもいいことだと思いますね。
家庭の事情はさまざま、中にはお弁当を作れない家庭もあるのでは?保護者の反応はどうですか?
中にはそういう方も見えると思います。実はね、うちの学校でも、弁当ができないからって“弁当の日”に欠席する子がいるんですよ。1人とか2人くらいね。その子どもにたとえば民生委員が関わったりします。辛い思いをしている子がいるのも事実です。いろんな家庭があるので、そこのフォローはきちんとしないと、と思っています。弁当の日を実施したからこそ、そういう子どもの存在が浮上して見えることになる。
松枝小学校さんの場合はPTAの役割が大きいですよね!
PTAすごいですよ。もう一生懸命です。役員会でアイデアを出し合うんですが、どんどん広がっていく。今年度3年目で弁当の日もちょっとマンネリ化しちゃうかも…どうする?そこから弁当の日のキャラクターのアイデアを募集しようと言うことになり一学期に声をかけて、アイデア作品が集められて夏休み前にコンクール。子どもたちに投票させて、この作品がナンバー1と決まった。それでおしまいかなと思ったら、それをPTAの役員の方が着ぐるみをつくっちゃった。(取材当日は修理中でお目にかかれませんでした)キーホルダーもあります。年に3回くらいあるあいさつ運動に役員さんたちが着ぐるみを着て「おはようございます!」と校門の前でハイタッチ!みんながそれで盛り上がってます。
PTAの活動から、それを後押しされる校長先生、学校全体の雰囲気もずいぶんと変わってきたのではないでしょうか?
竹下先生の「弁当の日で、子どもたちが変われば、大人が変わる。家族が変わる。地域が変わる。社会が変わる。そして、日本が変わる。」まさに、弁当の日の「夢」の実現ですね!!(’15/3/3 刈谷校長にお話しを伺いました)
※右上写真、ゆるキャラコンテストでNO.1になった作品が学校の玄関でお出迎えしてくれています。
竹下和男(たけしたかずお)1949年香川県生まれ。子どもが作る“弁当の日”提唱者
「親は決して手伝わないでください」「弁当作りの基礎的な知識と技術は学校が責任もって教えます」と訴えてスタートし、2013年度で13年目を迎える(詳細は『“弁当の日”がやってきた』に)。子どもの発達段階を配慮し、「教育の不易」の技法を生かしたこの食育実践は少しずつ広がりを見せ、テレビや雑誌で紹介されることも増えた。平成27年2月23 日現在、45都道府県、約1,432校での実施となった。幼児期の食育のあり方も含めての講演も46都道府県になり、「“弁当の日”で日本を変える」と訴えてきたことが現実になりつつある手ごたえを感じている。
にらめっこ読者アンケート 弁当の日、あなたは賛成?反対?
● 賛成:子どもがつくる弁当の日がのはじまりが2001年と知り驚きました。最近はじまり、広がったと思っていたので14年も前から始まっていたんですね。子どもが通う学校では実施されてはいませんが、子どものためにはいい取り組みだと思い私は賛成です。確かに、買い出し、調理、片付けまでを子どもにすべてをまかせると親が口出し手出ししたくなるのは確実です。でも、あえて子どもにすべてをまかせる、そして親は見守るのみと固く覚悟をしての取り組みだと思います。毎日ではないので、ある程度は楽しみつつ親と共に成長するよい機会と思います。
美濃加茂市 41才女性・娘(12才)息子(8才)
● 賛成:子どもが自分でつくることはよいことですが、家庭の事情でできない子どもが気になりますが…
各務原市(65才男性)
● 賛成:家族で一緒にする、愛を感じるとき。そして次世代へ家の文化の継承ができるから。 可児市(男性)
【Vol.165】“天然の暮らし”応援団
各務原ワークショップ代表の医学博士・渡部和男さんを団長に「天然のくらし応援団」というコーナー誕生。日常生活を脅かすものはなんだろう?環境化学物質の影響は?など。渡部博士に質問し、それに答えていただく形で連載します。素朴な質問、専門的な質問、どしどしお寄せ下さい!info@niramekko.comまで
第2回目「除草剤について」
除草剤ラウンドアップの有効成分、グリホサートに発がん性
除草剤ということばで何を思い出しますか?私はベトナムで生まれたベトちゃんドクちゃんを思い出します。1961年から1975年、ベトナムでは米軍や南ベトナム軍ががゲリラ対策として枯葉剤を散布していました。枯葉剤の中にダイオキシンが含まれていました。これが奇形発生の原因と考えられています。
最近の除草剤はダイオキシンが含まれることはなく、安全だと考えられてきました。特に除草剤ラウンドアップは安全な除草剤と宣伝されてきました。しかし、今年の3月20日に世界保健機構(WHO)の国際がん研究機関(IARC)が、ラウンドアップの有効成分グリホサートを「おそらくヒトに対する発がん性がある」物質としてグループ2Aに分類し直しました。
米国やカナダなどでグリホサート被ばくにより人間の非ホジキンリンパ腫のリスクが増加し、実験マウスでグリホサート投与により腎臓がんや血管肉腫、皮膚腫瘍が、実験ラットで膵臓腫瘍が増加すると、世界がん研究機関告は報告しています。
グリホサートが分類されたグループ2Aの中にはタバコなどが燃えた時にできる有名なベンゾピレンが含まれており、肺がんの一因とされています。
グリホサートの特許が切れ、各社が製造するようになりグリホサートが入った除草剤が販売されています。ポラリス液剤やクサトリキング、エイトアップ液剤、サンフーロン液剤、グリホス、草当番、タッチダウンなどはその一部です。これ以外にリホサートを含むが農薬として登録されていない安価な除草剤は多数あり、道路のそばや空き地や駐車場など身近な場所にしばしば使われています。
グリホサートのような発がん物質から自分や子どもを守るために、グリホサートが入っている除草剤を使わないようにし、除草剤が散布された路肩や空き地で子どもを遊ばせないようにしましょう。できれば、「茶色に立ち枯れた草の所にはがんを起こすかもしれない農薬が散布されているかもしれない」と用心するように、子どもたちに教えましょう。グリホサートに曝(さら)されることが大きく減るでしょう。
しかし、それだけで良いのでしょうか。毎日食べる豆腐や味噌、納豆の原料である大豆のほとんどは輸入品です。アメリカから輸入される大豆にはラウンドアップレディ品種があります。この品種はラウンドアップを噴霧しても枯れないように遺伝子が組み換えられています。大豆畑の除草にラウンドアップを使うと経済的で楽な除草ができます。このためかなり多くの大豆がラウンドアップをかけられながら生産されています。私たちの食卓の上にまでラウンドアップの成分グリホサートが上っているかもしれません。心配な人は大豆製品製造者に大豆の生産地を問い合わせましょう。だたし、これは大豆だけの問題ではなく、コーンや菜種などにも注意が必要です。最近は関市など大豆生産が盛んになっている地区があります。
グリホサートが抗生物質耐性を高める
グリホサートに発がん性の恐れがあるというニュースとともに、同じ3月にはアメリカ微生物学会誌に、グリホサートなどの除草剤が細菌の抗生物質耐性を高めるという論文が発表されています。現在の医療で抗生物質は病気の治療に非常に大きく役立っていますが、抗生物質の過剰使用などで抗生物質耐性菌が現れ、抗生物質が効きにくくなっています。耐性菌を増やさないために、グリホサートなどは十二分に慎重に使用しなければなりません。
みなさん、これでも庭で除草剤を使いますか?
わたなべかずお:福島県生まれ。新潟大学卒。浜松医科大学勤務(脳研究と教育に従事)医学博士、各務原ワークショップ主催(毎月第4木曜日13:00〜 渡部宅(各務原市蘇原東栄町)主に健康と環境に関することの勉強会)参加希望者はbandaikw@sala.dti.ne.jpまで
【Vol.165】特別寄稿連載 半農半Xという生き方 vol.6
木を植えましょう
「先人 木を植えて、後人 その下に憩う」。中国のことわざだそうです。昨夏、「飲水思源(いんすいしげん)」という「水を飲み、もたらしてくれた山の水源や井戸を掘ってくれた先人をありがたく思う」を紹介しました。上のことわざも同じように、いま大事なこころがここにあるようですね。お隣の大江町の伯母の家の裏山には柚子の木があります。柚子はぽとりと木から落ちると裏山を転げ落ちていきます。どこまで転げるのかなと思ったら、勝手口の水洗い場前で驚きました。なんて先人はすてきな植栽計画なんだろうと関心しました。先人は後世を想い、木を植える。後の世の人は、先人に感謝をしながら 木陰で笑顔で憩う。ぼくたちも後の世の人のために、木を街に、村に、そして、こころに植えていきたいですね。
「た・ね」で生きる
漢字が伝わる以前のことばである「やまとことば」によると、「種(たね)」の「た」は「高く」「たくさん」など”広がり”をあらわすそうです。そして、「ね」は何かというと、「根っこ、根源」を意味するといいます。「ね」は土深く、「た」は無限の空へ。たしかに、種を大地に播(ま)くと、そうですね。ことばとはうまくできていますね。いまという時代を、都市的に生きる現代人はときどき「根なし草」のようだと言われます。後世のために資源を使いきらない、ゴミという負の遺産を大量に作らないなど、「持続可能性」が大事なキーワードになっているいま、「いのちの根っこ」を大事にする生き方がとっても求められている気がします。私たち人間には、無限の創造性・想像性があります。根っこを大事にしつつ、自分だけで独占したりせず、いいものを分かち合う、伝えていくという精神でこの難局の時代を生きていけたらと思います。野菜や雑穀など、種(たね)は私たち人間に大事なことを教えてくれているようです。
まちづくり&自己探求 塩見直紀のエッセイより
塩見直紀(しおみなおき)半農半X研究所代表
1965年、京都府綾部市生まれ。20年前から「半農半X(エックス=天職)」コンセプトを提唱。半農半X本は中国語訳され、台湾、中国にもひろがる。著書に『半農半Xという生き方 実践編』など。
※半農半Xとは・・・半農は環境問題、半Xは天職問題
持続可能な農のある小さな暮らしをベースに、天与の才を社会に活かす生き方、暮らし方。
ex.半農半漁、半農半大工、半農看護師、半農半カフェ
半農半歌手、半農半鍼灸師、半農半カメラマンなどなど。
【Vol.165】カタコトの部屋 自然派ママたちの座談会 布ナプキン
布ナプキンは身体にやさしい?
Wさん 私は量も多くて、布ナプキンでは洩れが心配だし、洗濯も大変そうなので、オーガニックのナプキンに、オーガニックコットンの古布を乗せて、使い捨てしています。
Aさん 私は以前、普通のナプキンをつけていて、気分が悪くなって息ができなくなったことがあったの。いらい布ナプキンにして10年くらいたちます。
Wさん オーガニックナプキンは外国製で値段も高いし、遠くから輸送コストかけたものを買ってまで使うジレンマもあるの。でも、今の方法は気持ちいいし、冷たくないんです。そのおかげか、以前はいつも寝込んでいた生理痛も少し軽くなったし。
Aさん 普通のナプキンについて、経皮毒が気になるという人も多いけど、石油製品だからそういう可能性もあるよね。吸収体は熱冷ましのシートと同じ高分子吸収ポリマーだから、血液を吸ったら冷えるというのもわかるわ。
Wさん 値段のことを考えると普通のナプキンに戻りたくなるんだけど、上に布を乗せてもやっぱり冷える。それで、使い捨てカイロを普通のナプキンの下に置いてみたの。そしたら蒸れて、すっごく気持ち悪かった!!
Sさん 布ナプキンに変えたら、かゆみがなくなった、温かくて気持ちがいいと、ほとんどの人が言ってくれるの。敏感な場所に心地いいものを当てるということで、それで穏やかに過ごせるならいいよね。
洗濯は浸け置きしてから
Wさん 布ナプキンに踏み切れないのは、うちは男の子だから、つけ置きしてあるものを見られたくないっていうのもあるの。
Aさん わかるわ。うちの子、浴室の片隅のつけ置きバケツをうっかり倒しちゃったことがあって、パニックになってた(笑)。
Sさん 同居しているおじいちゃん、おばあちゃんの手前、つけ置きのバケツを置いておくのがちょっと、という人もいるよね。他にも、長時間のお出かけする場合や、洗うのがしんどい人、布ナプキンってどうなんだろう、て思っている人などには、古布を切ったのを使い捨てしてみることを勧めています。
他にも、感染の面からも、血液の扱いが気になる、という意見も時々聞くの。布ナプキン協会が、専門家のアドバイスを受けながら作った「布ナプキン使用の心得」(※)っていうのがあるんだけど、そういうことも作っている者として使う人にちゃんと伝えていかなきゃ、と思っています。
布ナプキンでもいろいろ
Sさん 布ナプキンの一体型というのは、吸収体として中にガーゼやネルを入れてあるんだけど、ものによっては、吸収はすごくいいんだけど、手で洗っていて、いつまでも汚れが出てくるのがあるの。表向きがきれいで中は落ちていない、というのは怖いなって思うわ。
Aさん 洗濯機で普通に洗っただけでは落ちきらないんだろうなって思うよね。
Sさん 布ナプキンって、誰でも簡単に作れるし、すごく良い
ものだけど、気をつけなきゃいけないことはあるよね。それと、以前ドラッグストアで、安価な布ナプキンが並んでいた事があって、それを使ったらすぐによれちゃって、使い物にならなかったという人がいたの。今は店頭で見なくなったから、あまり売れなかったのかな。それで布ナプキンはダメってイメージを持たれたくないわ。
Aさん 私、いろんな布ナプキンを使ってみたんだけど、8年くらい前に友達が作ってくれたのがまだ使えるの。すぐにダメになっちゃうのもあれば、8年間使えるものもある。誰が作っているか、どんな布を使っているか、そこはすごく大事だと思う。どんなものでもいいというわけではないし、値段が高ければ良い物というわけでもないよね。
Sさん どこで買おうかなというときは、一つの目安として、いろんな疑問にちゃんと応えてくれるところがいいかなって思います。
自分の身体と向き合うチャンス
Sさん 以前、こってりしたものを食べると生理痛がひどくなるという話しを聞いたの。試しに、生理の一週間前くらいから、こってり系の食事ばかりにしてみたのね。そうしたら、思い込みもあるかもしれないけど、多少生理が重かった。でも、汚れ落ちにはてきめんに現れて、いつもはさらっと落ちるのが、なかなか染み付いてとれなかったの。同じ人でも、その前の生活で毎回生理も違ってくる。洗濯方法も、この時は良かったけど、その次には汚れ落ちが悪いという事があるかもしれない。一ヶ月に数日間、生理の時だけでも、少しこってりしたもの食べ過ぎたかな、負担だったかな、どうかな、と自分の身体に意識を向けるきっかけにできたらいいよね。それは普通のナプキンでもやろうと思えばできるけど、ただ、布ナプキンのほうが意識しやすいかな。
Aさん それと、布ナプキンはかわいい図柄のものも多いのね。かわいいのを汚したくなくて、使う事ができないっていう人もいたよ(笑)。
Sさん ナプキンに限らず、自分の好きなものを使っているとそれだけで心がうきうきしたりするよね。お気に入りのを買うでも、自分で作ってみてもいいし、興味があったら、まずは自分にあったスタイルから始めていけばいいんじゃないかな。余裕のない時は古布や普通のを使ったりしながら、楽しく過ごしたいよね。
※【布ナプキン使用の心得】
・自分専用にしましょう。
・こまめに替えましょう。
・洗うまでは他の人がふれないようにしましょう。
・自分でしっかり洗いましょう。
・洗濯の水は排水口へそっと流しましょう。
・洗濯後は周辺をきれいにしましょう。
・太陽光でしっかり乾かしましょう。
・気になる症状が出た場合は使用をやめましょう。
・血液感染症の方は医師の指導のもとに使いましょう。
※「布ナプキン使用の心得」は布ナプキンを快適かつ安全に使用するための基本取り扱いマナーです。
繰り返し使用する上での衛生面等を踏まえ専門家の意見をもとに布ナプキン協会が作成しました。
5月23日(日) 10:00-12:30 にらめっこ編集室にて
※布ナプキンを使いたい母娘対象。助産師さんに思春期の心と体について相談もできます。 参加費:親子1組1,500円(1人参加1,000円)
問い合せ「ひねもす、おんぶと布おむつ。」(志村)090-3504-1869
「こどもが作るお弁当の日」が今注目されていますが、
小学生になるもっと前、1歳頃の小さなときから、包丁を持たせ、子どもと一緒に台所仕事をしよう!というママたちがいます。そんな小さな頃からできるの?どうやるの?注意点は???などなど、興味関心のある方、座談会に参加しませんか?
5月15日(金)10時〜
場所・お問い合わせはにらめっこ編集室
TEL/058-383-8666 e-mail/ info@niramekko.com
【Vol.165】記者雑感
「気持ちの整理 つく日は来るか」
3月上旬、津波で行方が分からなくなっていた気仙沼市の小野寺徳男さん(当時73)の遺骨が、4年ぶりに家族の元に戻った。市役所で遺骨を受け取った長女の松尾明美さんは「見つかって嬉しいのと、(生きていることを)あきらめきれない思い。どちらもあります」と前置きしつつ、「4年たって戻ってきたかったんでしょう」と自分を納得させるように話した。
遺骨は骨盤だけ。沖合約3㌔の海中で今年1月、漁師の芳賀功さん(76)が刺し網漁中で引き揚げて警察に届けた。そして2カ月足らずで小野寺さんと判明。DNA鑑定は2年以上かかることも珍しくないので、早い方だ。芳賀さんは「帰れてよかった」と喜んだが、実は自分の兄とその息子が行方不明のままだ。「あれの(2人の遺骨)だったらなって、ちょっと思って。何でもいいから揚がってくんねえかな」。聞き取れないような声で言い残した。
どの遺族も身内を失ったことに変わりはなく、遺骨が戻っても素直に喜べはしない。それでも、「ある」と「ない」では気の持ちようが全然違う。そんな差が積もってか、時が立つほど口が重くなる人もいるようだ。
3月11日の追悼式典。気仙沼市と仙台市は今年から「遺族の言葉」をやめた。両市とも「これまで無理にお願いして精神的負担をかけていたかもしれない」「まだ気持ちの整理がついていない市民も多いはずだ」という理由だ。やっぱりそうなのかなあ。「まだ」なのか、「時がたつほど」か、勿論、人それぞれなんだろうけれど。
自動車販売業の横田瑞夫さん(73)は、津波で妻(当時63)と長女(当時38)を亡くした。自宅と店舗、商品の車50台も流された。店は震災1カ月後に山あいの土地を間借りして再開したが、三陸道工事のため立ち退きに。仕方ないので、元の土地を自分でかさ上げして店舗を建設。これも来年以降には復興事業のために移転しなければならない。
そんな生活を送りながら昨年3月、店の敷地に震災遺児のための募金箱を置いた。今年3月、中を開ける際にお邪魔していろいろ質問した。「失礼ですが、亡くなられた家族は小さなお子さんではないのに、どうして震災遺児なんですか」「当時、横田さんご自身はどこにおられたんですか」。このどちらかに対して、「そのへんはあまり話したくないんだよね」と断られてしまった。
こうはっきり言われると助かるような、困るような。それにしても、話したくない訳を知ることはできなかった。
【Vol.165】中高生、平和を考える 第10回
地元で久保田さんと考えた「中東の混乱と平和」
2015年2月、IS(イスラム国)による日本人殺害事件が起き、とてもびっくりしました。ただ、本当は今どんなことが起こっているのか、なんでこんな事件が起きたのか、わからないことがいっぱいでした。
メディアからは、ISが恐ろしい勢力で、野蛮なことを繰り返すので、絶滅しなければならないといったような言い方ばかりが流れていました。確かに、恐ろしいことをやる組織のようですが、それが本当に100%悪い組織なのか…。日本にいては見えてこないようなことが、あるのではないかと…思いました。
そして同じく2月、岐阜でフォトジャーナリスト久保田弘信さんのIS(イスラム国)とイラク・シリア情勢についての講演会を聞きました。久保田さんはメディアからは流れてこないような情報を、自分で現場に行って、取材して、そこで見たこと感じたことを伝えて下さいます。私は、ここで新聞やテレビで流れてくる情報を信じ切ることは、本当のことがわかっていないことと同じだと言うことを知りました。
私たちは、久保田さんの刺激的で考えさせられる話を地元の各務原の人たちと聞いて、中東の混乱と平和についてもう一度しっかり考えたいと思い、 Peace of Peace で久保田さんをお呼びすることにしました。
講演会当日、たくさんの人の参加がありました。
私たちはそれがとても嬉しかったです。
小学四年生の子も来てくれました。
久保田さんは、遺書まで書いて危険なところへ取材に出かけます。久保田さんは、危険を冒して、本当の情報を伝えてくれています。私たちはそのお話を聞いて、広めていかなくてはならないと思いました。そうしなければ、本当の情報は広まらないと思いました。今度は久保田さんのお話をもっと多くの人に聞いてもらうようにするのが私たちの役割だと、あらためて感じています。
講演会には、たくさんの人が来て下さいました。けれども、そのほとんどが大人の人でした。本当はもっともっと私たちのような中高生世代の人たちにも聞いて欲しいと思いました。だから、これからは、私たち世代の人たちが来てくれそうな会を増やしていきたいです。と同時に、この講演会で学んだことを含め、私たちは私たちのまわりに「平和についていっしょに考えよう」と伝えながら活動していきたいと思いました。
またたくさんの人に、この 「にらめっこ」を読んでほしいと思いました。そのためには、私が皆さんに興味をもって読んでもらえるような記事を書いたり、恥ずかしがらずにどんな時にも発言できるような自分でありたいと思います。
今年は被曝70周年の夏が巡ってきます。
去年も行ったヒロシマの8月6日。今年もそこへいって、核兵器のない平和のありがたさを感じてどうしたらこの平和が続くのか考えてきたいと思ってます。皆さんもヒロシマへ行きませんか?
※写真「久保田さん(右)クルド人老司令官と 2014年9月」
Peace of peace 平和について語り合いたいと思って、2013年の春、各務原市内の中学生で作りました。これまで「自分にとって平和って何だろう」「TPPについて考えよう」「核について学ぶ」を開催。今後も大人と一緒に「平和について」学び合いたいと考えています。
【Vol.165】ニューヨーク新米ナース物語
vol.27 いつかは果てる命だからこそ・・・
うちの病棟は外科・外科スッテップダウンの他、ホスピスだけでなく産婦人科の流産・死産を経験した患者さんもくる。 正直死産や流産で赤ちゃんを亡くした人の担当は苦手だ。 いつもなんてお声をかけていいかわからないし、人によっては本当にどう接していいかわからない時もある。でも、亡くなった赤ちゃんの写真をみると、どんな様相をしていてもやはり赤ちゃんは妖精のようだ。純粋な生命力を全身にたたえた妖精、そのまま天に飛んでいきそうだ。 3月始めは出産を直前に控えたインド人のお母さんが、おなかの子の死産がきっかけで敗血症を引き起こし、二人ともが亡くなるということがあった。通常患者さんが亡くなった状態でくることはありえないけど、今回は産科では場所がないということで、お母さんと赤ちゃんがそのままうちの病棟にきた。 ご家族が二人に対面し、最期の時間を過ごすために・・・
ホスピスとは全く違った死。
これはマネージャーを含め看護師全員が涙しっぱなしだった。
予期せずに突然やってくる死というのは、本当にやりきれない。ご家族をみていても、本当にやりきれない。
この若いお母さんは赤ちゃんと一緒に逝ってしまった。
赤ちゃん一人では逝かせられなかったのかな。
こういうことを目の当りにすると、赤ちゃんを産むということは本当にすごいことで、生きていることも本当にすごいことだなぁと改めて実感せずにはいられない。
一方、今月初めにうけもったホスピスの患者さんは103歳のコロンビア人のおばあちゃん。
もう意識はなく、静かに静かにそのときを迎えようとしていた。
痛みや呼吸に苦しさはなさそうで、ご家族もあまり薬の投与など多くを要求する感じではなかった。そのかわりケアにも積極的に関わられるご家族だったので、いろいろ体位交換とか清拭など手伝ってもらった。ただ、このおばあちゃん14人のお子さんをお産みになったそうで、家族がとても多い。
お孫さん、曾孫さんまでが病室にくると、もう部屋が満杯で、昼食や夕飯なんか食べ始めたりするともうにぎやかでちょっとしたパーティーのような感じになった。夜でもいつでも最低でも3人の娘さんか息子さんが病室にいた。103歳ともなると、娘さんも息子さんも高齢で、時々この人大丈夫かなと思うことも(笑)
家族の結びつきがとても強いラテン系の家族だけあって、患者さんが亡くなったときは大変だったそう。
あとでその日の担当だった同僚にきいた。
娘さん達、わかってはいても、その瞬間がくると泣いて泣いて、ついには3,4人いっぺんに立っていられなくなり、あぁくらくらする、ちょっと血圧はかって。。。って。
でもそれだけいっぱいいっぱいの愛で包まれた最期だったので、患者さんも103年という生涯を安らかに迎えられたのではと思う。
死というのは生まれた限り必ずいつかやってくるもの。
おなかの中で死を迎える命もあれば、100年を超えて死を迎える命もある。
この宇宙で起こる全てのことには何かしら意味があると信じる。
悲しくてもどんなに辛くてもそこに意味をみつけて、自分が家族が幸せになるための糧にしていく。
そう、命ある限り、命いっぱい、生きる。
【バックナンバー一覧】 Vol140号以前 コチラからどうぞ
各号の見出し記事を一覧で紹介。
vol.140 | I’m Challenger | やながせ倉庫管理人・878倶楽部 上田哲司さん |
vol.139 | I’m Challenger | 認定NPO法人 アジア日本相互交流センター |
ICANスタッフ・吉田文さん | ||
vol.138 | I’m Challenger | 寺ムスメ 岩水ゆきゑさん |
vol.137 | I’m Challenger | ペーパーアーティスト 月森和也さん |
vol.136 | アウトドア特集 | 外へ出よう!part2 |
vol.135 | アウトドア特集 | 外へ出よう!part1 |
vol.134 | I’m Challenger | 歌人 野口あや子さん |
vol.133 | I’m Challenger | イラストレーター yusakuさん |
vol.132 | I’m Challenger | ホスピタルクラウン 山田益巳さん |
vol.131 | I’m Challenger | Sax player 粥川なつ紀さん |
vol.130 | I’m Challenger | Bio DiseAdventure 山田周生さん |
vol.129 | I’m Challenger | 和奏アーティスト 加藤拓三さん |
vol.128 | We’re Challenger | 双子の野菜ソムリエ 野々田愛子さん・みゆきさん |
vol.127 | I’m Challenger | 主夫 高田浩史さん |
vol.126 | I’m Challenger | 編み師 203gowさん |
vol.125 | I’m Challenger | ドラムサークル 松尾志穂子さん |
vol.124 | I’m Challenger | じてんしゃ図書館 土居一洋さん |
vol.123 | I’m Challenger | 造形作家 二村元子さん |
vol.122 | I’m Challenger | 意識的に生きるために 富田貴史さん |
vol.121 | I’m Challenger | ブル・ライダー 芝原仁一郎さん |
Vol.120 | 食は文化・食は芸術 | メタボリック症候群を再検証 |
Vol.119 | 食は文化・食は芸術 | 文学的見地から「食」を検証 |
Vol.118 | 食は文化・食は芸術 | デトックス(排出)とは |
Vol.117 | 食は文化・食は芸術 | 「今日からエコ宣言!」 |
Vol.116 | チャレンジャー | 飼い主探し隊 森美紀子さん |
Vol.115 | チャレンジャー | ミュージシャン スズキジュンコさん |
Vol.114 | チャレンジャー | 看護師 助産師 藤垣恵さん |
Vol.113 | チャレンジャー | 音楽療法士・バイオリニスト 濱島秀行さん |
Vol.112 | アウトドア特集 | ~やっぱ外はいいなぁ~ |
Vol.111 | アウトドア特集 | ~やっぱ外はいいなぁ~ |
Vol.110 | チャレンジャー | 400メートルハードルスプリンター |
今井順也さん | ||
Vol.109 | チャレンジャー | 英語でディベート各務原高校生 |
Vol.108 | トップランナー | 若井敦子さん(空手・形) |
Vol.107 | 特別企画 | 「アジアの子どもたちは今」講演会より |
NGO沖縄チャイルドサポート 池間哲郎さん | ||
Vol.106 | あなたにエール | 女子柔道選手 兼松小愛夢さん |
Vol.105 | あなたにエール | ミュージシャン 森源太さん |
Vol.104 | あなたにエール | 落語家 雷門幸福さん |
Vol.103 | I’m Challenger | ライフセーバー 中島洋缶さん |
Vol.102 | I’m Challenger | Hip Hop Dancer 竹田彩乃さん・真緒さん |
Vol.101 | 続・食を考える | 「人を良くする『食』を考える」 |
Vol.100 | 「食」を考える | 人を良くする「食」を考える |
Vol.99 | I’m A Challenger | 「元気をもらって元気を返す…」 |
ポップスグループP・I・MONSUTAR | ||
Vol.98 | I’m A Challenger | 「まずは、事実を知る!そしてできることを」 |
フリーカメラマン・久保田弘信さん | ||
Vol.97 | I’m A Challenger | 「酒造りは奥が深い、でも楽しい…」 |
杜氏渡辺愛佐子さん | ||
Vol.96 | I’m A Challenger | 「理想の世界をカンバスに」画家ヒロユキ・ハナムラさん |
Vol.95 | I’m A Challenger | 「事実を知ってもらうこと。それが今私にできること」地雷撲滅を呼びかけながら日本を縦断 |
上泰歩さん | ||
Vol.94 | I’m A Challenger | 「劇団を通じて街づくりも…人が集まる拠点を目指したい」GEKIDAN ZITTA高橋浩二さん |
Vol.93 | I’m A Challenger | 「やるなら徹底的に!自分の可能性に賭けてみたい」プロボクサーを目指す・今東源司さん |
Vol.92 | I’m A Challenger | 「ハモリの余韻に魅せられて」 |
アカペラグループT★B★S | ||
Vol.91 | I’m A Challenger | 「大好きな絵を描くことが仕事になって、大きく変わった僕がいた」 提灯の絵付け師・伊藤淳司さん |
Vol.90 | I’m A Challenger | 「やれることから始めよう」 |
環境教育インストラクター・無量小路共美さん | ||
Vol.89 | I’m A Challenger | 「ずっと犬と関わっていたいから」 |
警察犬訓練士・志津美咲さん | ||
Vol.88 | I’m A Challenger | 「鉄人レースに挑む」アスリート・可児有貴さん |
Vol.87 | I’m A Challenger | 「笑顔に魅せられ、芸に磨かれる」 |
大道芸人・香田英一さん | ||
Vol.86 | I’m A Challenger | 「やりたいことをやってるだけ、それが私の人生そのもの」登山家・高橋禎子さん |
Vol.85 | I’m A Challenger | 「わたしはわたしらしく」『生まれてくれてありがとう |
育ててくれてありがとう』著者・小森淳子さん | ||
Vol.84 | 気になる親子の | 「展覧会の絵」のファンファーレを奏でてみたい |
気になる話 | トランペッター・大山紀伯さん | |
Vol.83 | 気になる親子の | 「世界レベルに挑みたい」 |
気になる話 | 乗馬界の若きホープ・戸本一真さん | |
Vol.82 | 気になる親子の | 「ヤッター!背中走り日本一!」 |
気になる話 | 蘇原第一小学校 六年生の皆さん | |
Vol.81 | 気になる親子の | 「目標は高い方がいい」 |
気になる話 | プロサッカープレイヤー・氏原良二さん | |
Vol.80 | 気になる親子の | 「体操は自分の弱さとの闘い」 |
気になる話 | 体操選手・山脇佳奈さん | |
Vol.79 | 気になる親子の | 「ガラスに魅せられて」とんぼ玉作家・西垣亜矢さん |
気になる話 | 泡ガラス作家・西垣明香さん | |
Vol.78 | 気になる親子の | 「気のぬくもりに安らぎをいだした」 |
気になる話 | 家具職人・福田和也さん | |
Vol.77 | 気になる親子の | 「気が付くと舞台に立っていた」 |
気になる話 | 劇団はぐるま団員・浅井栄富さん | |
Vol.76 | 気になる親子の | 「オグリキャップにあこがれて」 |
気になる話 | 騎手・田口宏美さん | |
Vol.75 | 気になる親子の | 「こんな生き方が好き」 |
気になる話 | ダンスパフォーマー・中谷百江さん | |
Vol.74 | 気になる親子の | 「何でも体験、親父の育て方に感謝してる」 |
気になる話 | 写真家・野村哲也さん | |
Vol.73 | 気になる親子の | 「弾く」劇的な一言でそれは始まった |
気になる話 | ピアニスト越智章仁さんを支えて | |
Vol.72 | 夢を持つ | 「自分を信じて」伝統芸能を守る若き鵜匠たち |
大人になろう | ||
Vol.71 | 夢を持つ | 「夢を追いかける」俳優膳之内清隆さん |
大人になろう | ||
Vol.70 | 緊急企画 | 市民ネットワーク起動 |
Vol.69 | この人と語ろう | 「てっぺん目指して生きるんじゃ」北村哲治さん |
Vol.68 | この人と語ろう | 「僕の子育て論」南修治さん |
Vol.67 | この人と語ろう | 「ジョンさん・大いに夢を語る」 |
ジョン・ギャスライトさん | ||
Vol.66 | この人と語ろう | 「強く生きるお母さん」古薮さゆみさん |
Vol.65 | この人と語ろう | 「かっこいいお母さん」永井典子さん |
Vol.64 | この人と語ろう | 「元気の元は食卓から」ピザレストラン経営 |
パオロ・ジートさん | ||
Vol.63 | この人と語ろう | 「子どもは人質?」元教師 金武聖子さん |
Vol.62 | この人と語ろう | 「みんなで子育ての輪を広げよう」 |
ミニバラ研究所 水谷早苗さん | ||
Vol.61 | 遊び | 遊びから何が見える? |
Vol.60 | 子離れ、親離れ | 子離れ、親離れ |
Vol.59 | カウンセリング | カウンセリングって? |
Vol.58 | 反抗期 | どうする?反抗期 |
Vol.57 | にらめっこ | 「よってたかって夢がたり」 |
10周年記念 | ||
Vol.56 | ディベート | 子どものケンカに親は出る?出ない? |
Vol.55 | ディベート | おこづかい |
Vol.54 | ディベート | お手伝い |
Vol.53 | ディベート | かけっこは能力別 |
Vol.52 | ディベート | 友だち親子 |
Vol.51 | 紙上ディベート | 早期教育 |
Vol.50 | 紙上ディベート | 子どもは叱って育てる? |
Vol.49 | いじめがなんだ! | いじめがなんだ! |
Vol.48 | 「いじめ」 | 「いじめ」ってなんですか? |
Vol.47 | 「ゆとり」 | 「ゆとり」ってなんですか? |
Vol.46 | 「たくましさ」 | 「たくましさ」ってどんなこと? |
Vol.45 | 子どもたちが | 子どもたちが疲れている?! |
疲れている?! | ||
Vol.44 | 子どもたちの | 子どもたちのつぶやき聞こえていますか。 |
つぶやき | ||
Vol.43 | 「子どもの権利条約」 | 「子どもの権利条約」ってなぁに |
Vol.42 | にらめっこ | アフリカンドラムコンサート特集 |
7周年イベント | ||
Vol.41 | 今どきの運動会 | 今どきの運動会を考える |
Vol.40 | 「学校生活」と子ども達 | 「学校生活」と子ども達のE関係 |
Vol.39 | 子どもたちの | 「子どもたちの友達づきあい」について。 |
友達づきあい | ||
Vol.38 | 地域で子どもを育てる | 「地域で子どもを育てる」って? |
Vol.37 | 座談会 | マナーってなぁに。 |
Vol.36 | どう育てるの? | どう育てるの?男の子、女の子。 |
Vol.35 | 家族 | 家族を考えてみよう |
Vol.34 | 座談会 | 未就園児を抱えて・・・ |
お母さん、おおいに語る | ||
Vol.33 | この人たちと語ろう | テーマ「自分らしく生きたい」 |
Vol.32 | ライブ | お母さんおおいに語る |
Vol.31 | ライブ | お父さんおおいに語る |
Vol.30 | この人と語ろう | 京都大学理学部動物学教室研修員 |
後藤宮子先生 | ||
Vol.29 | 平成「にらめっこ」委員会 | 社会科 ゴミ問題 |
Vol.28 | この人と語ろう | 岐阜県”人間と性”教育研究協議会 |
事務局長 田中良先生 | ||
Vol.27 | この人と語ろう | 南山短期大学人間関係学科教授 |
伊藤雅子先生 | ||
Vol.26 | この人と語ろう | 児童画教室主宰 黒野こうきさん |
Vol.25 | 主婦100人に聞きました | 主婦100人に聞きました |
Vol.24 | この人と語ろう | プチ「ZOO」園長 中川亜耶人さん |
Vol.23 | この人と語ろう | スポーツインストラクター 福島史子さん |
Vol.22 | この人と語ろう | 自然療法研究家 浅野幸恵さん |
Vol.21 | この人と語ろう | 親子でたのしむ「ショータイム」特集 |
Vol.20 | 子育て | 森の巨人・ゴリラの子育て |
Vol.19 | この人と語ろう | 童話作家 山本静夫さん |
Vol.18 | この人と語ろう | オペラ歌手 大野賀久子さん |
Vol.17 | この人と語ろう | 川村佳代子さん |
Vol.16 | この人と語ろう | 全家研対話主事 後藤俊夫先生 |
Vol.15 | この人と語ろう | こばと園園長堀本弘子先生 |
Vol.14 | 座談会 | おこづかい |
Vol.13 | ビックリ対談 | 市瀬太直vs伏屋芳文 |
Vol.12 | 座談会 | 子どもたちの本音を聞く |
Vol.11 | 座談会 | 子どもの生活時間を考える |
Vol.10 | 座談会 | 新しい集団生活に慣れるまで |
Vol.9 | 座談会 | 各国の子育て事情 |
Vol.8 | 座談会 | 子育て、今・むかし |
Vol.7 | 座談会 | 家庭における父親の役割 |
Vol.6 | 座談会 | こころについて |
Vol.5 | 座談会 | 子どもの未来は子どものもの… |
でも、お母さん、子どもに期待しすぎていませんか? | ||
Vol.4 | 座談会 | しつけについて |
Vol.3 | 座談会 | ともだちについて |
Vol.2 | 座談会 | からだについて |
創刊号 | 子育て | 子育てについて、共に考えたいのです… |
VOL.146 I’m Challenger あめ細工師 貴子さん
心はいつもハッピー・キャンディー
子育て中でもできることはある
あめ細工が好きだから!
みるみるうちに形が変わる あめ細工に魅せられて
私が初めてあめ細工の実演を見たのは小学生の時です。初めて見たその時からあめ細工のことが忘れられませんでしたが、それ以来見る機会がなかなかなかったんです。でも、どこかで『私は絶対あめ細工師になる』ってずっと思っていたんですよね。工作も粘土細工も大好きだし、動物も好きだし、なんかどこかで『絶対あめ細工師になる』ってずっと思っていました。で、その次に見たのがずいぶん経った、社会人1年目のときでした。新聞の、お祭りであめ細工師の実演がある、という記事を読んで見に行きました。そこで、「ここで逃したらチャンスはないな」と思って、その時に実演していたあめ細工師の方に、「教えてください!」って気がついたら頼んでいました。
そうしたら、「次にやりに行くところに見においで」と言われて、見に行きました。そこで両手に乗るくらいの飴の塊をもらったんです。「まぁ、自分で一回やってみなさい。それでやろうと思ったらまた来週来てみたら?」って。飴を家に持ち帰って、炊飯器で保温して柔らかくして、見よう見まねでチャレンジしてみたんです。そうしたら、指が全部やけどしちゃって!水ぶくれが全部の指にできてしまいました。温めた飴は80度あるんです。
飴を炊飯器から取り出せないし、練るのが熱いし・・・。そのときはすごく悩みました。来週、あめ細工師さんのところに行かなければ,飴を練ってやけどすることはない。でも、行かないとあめ細工できないし、と心がすごく揺らぎました。でも、あめ細工師さんはやけどしていない。だからきっと慣れるんだろう、そう思って続けることにしたんです。
そうこうやっているうちに、手の中で飴をずっと転がすといい、というコツを一ヶ月くらいで覚えました。コツはつかめたんですけど、今度は「本当にやるなら毎日40個くらい作って練習するといい」とあめ細工師さんに言われて、仕事が終わってから、夜中の12時くらいから毎晩練習しました。親には「あんた狂ってる」とか言われて(笑)。
あめ細工は飴が冷えて硬くなるまでの5分が勝負です。最初はシンプルな形から入っていって、だんだんと慣れてくるとその5分の間に細かく作れるようになっていきました。
レパートリーはお客さんの数だけ
実演では、お客さんが「こんなのを作って欲しい」と注文されるので、お客さんの数だけレパートリーが増えていくって感じです。動物ならたいていのものは作れます。
初めてのオーダーですごく細かい物は時間との勝負が更にあるので難しいですね。あめ細工は3分くらいである程度の形を作って、最後に整えて終わる。トータルで5分間なんです。
他には、顔はうさぎで身体は馬とか、そういう突拍子もないものを注文される事もあります。そういう奇想天外なものでも、できるだけ断らないようにしたいので、作り始めて練っている間に、頭の中でう~んって考えるんですよね。頭を作っている間に、お尻の部分を考えたりして。
男の子からは、飛行機とか自動車とか、機械系を注文されることが多いです。それは形はできるんですけど、例えば飛行機の羽を機体に垂直になるように作っても、冷ましている間にちょっとフニャってなってくるともう飛行機じゃなくなってしまうんです。(笑)
あと、自分の似顔の飴を作ってほしいという人もいます。できなくはないけど、似るかといったらそれはなかなか難しいところがありますよね。以前、観光地で似顔で作ってほしいって言われて作ったことがあります。でも、例えば帽子をかぶっているとか、おひげがあるとか、すごく特徴があればいいんですけど、その時はみなさん同じような帽子かぶって同じようなお顔の感じで、それをどう表情をつけようかっていうので、すごく悩みましたね。でも実演は作れば目の前で反応がわぁ~っとかあって、楽しいです。
あめ細工の可能性
実演だけではなく、いろいろな形の販売も考えていかないとと思っています。子どもが生まれるまでは実演がメインだったんですが、子育てをしながらできることを考えなきゃと思って、いろいろな商品を構想し始めたのです。
今、全部飴で作ったバラの花の指輪をネットで出しているんですけど、男性の方から彼女にクリスマスのプレゼントにあげたいんだけどとか、プロポーズに使いたいんですけど、という問い合わせがちょこちょこあるんですよ。
他には、結婚式のプチギフトとして、可愛い動物にハートを持たせて、中にイニシャルやメッセージを入れてという飴や、企業さんのノベルティで、こういうのを作ってくれ、というお仕事もたまにあります。栄のラシックというお店にもかわいい動物の飴を置かしていただいています。
この間、結婚式のウエディングケーキに飾る飴を作ってほしいという依頼が来て、そういう依頼は初めてだったので、ちょっとビックリしました。そういうのもあるのかっていい刺激になりました。でも、風船みたいに丸くふくらませて、というのは作れるんですけど、ただそれをどうやってストローから外そうか、かたまってしまったら割れるし、薄くしすぎても割れるし、その具合がちょっと難しかったです。
子育てと両立するには?
商品を作るのは子どもが寝静まった夜中です。たくさん作らなくてはいけないときは、たまに保育園に預けたりもします。去年くらいから、あめ細工の仕事が軌道に乗り始めたなぁってときに、2人目を妊娠。仕事に影響が出るかなぁと少々不安を感じますが、子育ての方が大切ですしね。なので、とりあえず今はあめ細工の実演は控えています。予定日は今年の5月です。夫も協力的ですし、商品作りなどできることで続けていくつもりです。子育て中でもできることをと考えたことから、実演以外にいろいろな方向のアイデアが生まれてきたのも事実ですから、子どもに感謝!ですね。
お店ができます!
1月の終わりに引っ越しをして、店舗を持つことになりました。やっぱり固定の場所があった方が皆さんに知っていただきやすいし、ウエディングギフトでも、実際にその物を見てみたいという方もおられますので、見てもらうのにもちゃんとした場所がほしい。それに体験教室もやってみたいですし。手が熱くならないように手袋をしたらできるんじゃないかなと思ってるんです。店舗を拠点にいろいろ発信していけたら、と思っています。
あめ細工って、やっている方も、見ている方も楽しい。自分の中に、昔あめ細工を見て楽しかったという記憶があるので、もっと他の人にもあめ細工を知ってもらいたいですね。
<道具>
この道具箱は私の手作りです。木工が趣味の父親に教えてもらいながら。飴を柔らかくするのには保温鍋です。最初に教えてくれたあめ細工師さんは、豆炭だったので、私も炭で飴を温めていたんですけど、電気の方が温度も安定するので、作りやすいです。
作るときは手とハサミですね。ハサミも本当に裁縫の糸切りバサミなんですよ。しなり具合とかはいろいろ違うので、具合を見てみて買います。
取材陣のリクエスト。あっという間に馬とバラが出現!
プロフィール
たかこ / あめ細工師(愛知県名古屋市在住)
1979年奈良県生まれ。2002年あめ細工を学ぶ。2005年滋賀県に移り住む。和菓子屋「たねや」にて専属の飴細工師として実演販売を行う。菓子屋という恵まれた環境で改めて飴の素材について研究も行う。また、あめ細工をする傍ら、工芸菓子の技術を学ぶ。
2008年姫路全国菓子博覧会にて同社から工芸菓子を出品し、最高名誉である名誉総裁賞を受賞。2009年個人活動を開始。2011年名古屋ユマニテク製菓専門学校において工芸菓子、あめ菓子の講師を務める。
屋号「鶴藤」は、夫と一緒に決めました。「鶴」は、あめ細工の基本の形であることと長寿の意味もあって。あめ細工は伝統芸だし、残していけるように、という意味も含めて。「藤」は、私の名字が藤原というのと、日本の富士山の「ふじ」とかけて、鶴藤と。外国を意識して、ちょっと和風の感じに鶴藤のマークデザインを考えました。
VOL.146 食は文化・食は芸術「マクロビ美人になろう!」 今こそ!再考 スローライフ スローフード de ゆっくりずむ
今こそ!再考
スローライフ スローフードde ゆっくりずむ
スローフードって食べ物?そうではありません。もともとは、イタリアのブラ(BRA)という小さな街が発祥地で、多忙な現代人の食生活を見直す運動を意味します。単にファストフードの対極の言葉としてでなく
1:消えゆくおそれのある伝統的な食材や料理、質のよい食品、酒(ワイン)を守る。
2:質のよい素材を提供する小生産者を守る。
3:子どもたちを含め、消費者に味の教育を進める。
各地に残る食文化を尊重し将来に伝えていこうという活動のことを「スローフード運動」といいます。
また、「ゆっくりと、消化できる体にやさしい食事をとろう」「日々忙しくても食事くらいゆっくり味わおう」という概念があります。日本でも、食だけでなく、衣食住全般と精神的な充足を求める「スローライフ」が注目されています。
スピード(効率)重視より、ほっと息が抜ける時間、にぎやかさよりも、くつろげる空間、ゆったりと余裕のある暮らしをしたいですね。そんなことを思っていたら、『モモ』(MOMO)1973年発表のドイツの作家ミヒャエル・エンデによる児童文学作品を思い出しました。エンデは『ネバーエンディング・ストーリー』の原作者でもありす。時間の大切さ、生きることの喜び、人間らしい優しさを描くファンタジーです。忙しさの中で生きる意味を忘れてしまった人々に対する警鐘も読みとれます。
『モモ』ミヒャエル・エンデ:著 大島かおり:訳 岩波少年文庫
あらすじ:ある村の古代の円形劇場で、掃除夫ベッポがモモ(不思議な女の子)を見つける。モモは聞き上手で、村人達が絶え間なく訪れ、不満や日常のことを話していく。いつしかモモは村人達の人気者になる。そのなかでも特にベッポとジジとは親密だった。しかし、ある日”時間貯蔵銀行員”と名乗る時間泥棒が現れ、人々から時間を奪っていく。幸福だった人々は次第にギスギスしてくのだった。そこでモモは時間泥棒に闘いを挑むが・・・。
(もっと知りたい人は本を読むかDVDを見てね!)
スローライフを調べていたら今度は『タイムシフティング』というタイトルの本に出会いました。「タイムシフティング」とは時間の使い方などをシフトする事ではなく、自分の時間の感じ方を「シフト」するということです。ややこしいですが一部引用すると、「日常的なストレスの95%は時間貧乏と関係がある」「だが、(中略)今という瞬間にストレスは存在しない」・・・禅問答ではありません。著者が言っているのは、こういうことです。
私たちが感じるストレスは、過去の出来事に対する嫌な感情・明日や将来に対する不安や恐れなどの、今、目の前にないものが原因である。自分を「シフト」させることができれば、『今という瞬間』に起こっていることを感じてリラックスすることができるようになる、ということです。
そして、この本は時間にきちんと向き合うことがどんなに大切かを教えてくれます。私はついつい「ながら仕事」をしてしまいますが、一つのことに気持ちを集中して向かい合うことで、時間に入り込むことができ、時間に入り込めれば時間はひろがってゆく・・・。なんでもゆっくりやりなさいとはちょっと違う。ゆっくり丁寧にやることも大切だけど、急ぐときはちゃんと集中して急げばいい。
何か一つを丁寧にやるとすごく気分がスッキリします。たとえば、一つの棚を片づけたらはまってしまいその辺り全体をきれいにしてしまった、なんて経験ありませんか?私は先日、集中してアイロンがけをやりました。かけ終わると本当にスッキリ!それがタイムシフティングです。そして、忙しい!やることいっぱい!イライラし始めたら、この時間に入り込むタイムシフティングを意図的に作り出すのです。ぜひ試してみてください。
もう一つ。ここにも禅僧の話がでてきました。
<禅僧は虎に追われて仕方なく崖を降りていると、下にも猛烈な虎がいて上下で挟まれた。そのとき、へばりついていた崖の目の前に野苺が生えていた。禅僧はその苺を食べた。そして思った。「ああ、なんておいしい苺だ!」>
この話は、タイムシフティングをひとことで言い表しています。われわれは過ぎ去った過去におびえ、未来に不安を抱く。その結果、過去からも未来からも逃れられずに現在を過ごしている。未来からも、過去からも、この一瞬を切り離し、本当に自分のための時間を作る。それがタイムシフティングです。
タイムシフティングを実践するには?
・呼吸を意識する。
・瞑想する。(毎日10~15分。ただ呼吸に意識を集中する。生活の中で静かな時間を持って、それに没頭する。それが一日中続くリズムを設定してくれる。)
・好きな音楽を聴く。(音楽には私たちのリズムを変える強い力がある。)
・ ありふれた日常に敬意を払う。(掃除するとき、それに専念する・心から満足を覚えてしていることに注目・身の回りでさりげない行動をしてみる。たとえば照明を変えたり、花を生けたり、壁に掛けた写真の位置、家具の配置を変えたり・・・小さなことから始めるのがポイント)
『タイムシフティングー人生が楽しくなる時間活用術』
ステファン・レクトシャッフェン:著 高瀬素子:訳
日本経済新聞社
スローフードをキーワードにこんな本を見つけました!
『畑仕事の十二ヶ月』
月の満ち欠けとともに耕す。昔の知恵を今にいかす旧暦菜園生活のすすめ。
久保田豊和:著 出版社:家の光協会
「梅の花が咲いたらジャガイモを植えます。コブシの花が咲いたら、ネギ、ゴボウ、ラディッシュをまきましょう。里桜が咲いたらいよいよ夏野菜の栽培が始まります。藤の花が咲いたら、ニガウリ、落花生、オクラ、モロヘイヤをまきましょう。」こんな感じの内容で、家庭菜園の技術指南書ではありません。季節の目印を頼りに自分の行動を決める。これは逆に言うと「季節からはずれるとうまくいかないよ」ということでもある。知識ではない知恵が満載の本です。
『ケチじょうず』
小笠原洋子:著 出版社:ビジネス社
現在1日1000円生活実施中。ものを持たないゼイタク生活、究極のスローライフ。あなたも始めてみませんか。「美徳としてつましく生きるのではない。それが自分の姿勢にあっているから」と、著者が現在実践中の1日1000円生活を大公開。美しく日を送る提案や味わい深いイラストも多数掲載。
『元気に効く「旬の力」の食べ方』
白井操:著 出版社:講談社
食べもので体がかわる!食べ方で心がよみがえる!
一年中何でも食べられる時代だからこそ、旬の食材のもつ力が必要。味、色、香り、季節を五感で味わえば何かが変わってくる。
旬の素材には体を元気にしてくれる力がある。旬の素材は安心して食べられる。ことさら健康を意識しなくても季節のもの、新鮮なものを食していれば、体は元気に変わっていくのです。香り、歯ごたえ、甘みや苦み、うま味を五感で味わう。ひとりで食べるのはもったいないから、皆でワイワイ楽しく食べたくなる。これこそ究極のスローフード!心も体も元気になれる白井流「旬の食べ方」のエッセイ&レシピ集。
スローフードからスローライフへ
視点を変えれば自分が変わる
自分が変わると、周りも変わっていく・・・
いつも車や電車で通り過ぎてしまう道を、歩いてみる
たまに歩くといろんな発見があります。いつも車で通り過ぎる道も、ゆっくり歩くと近所なのに初めて来た場所のような新発見の連続。看板、季節の花、犬、ねこの小動物。夜限定で、タヌキもいる。ちょっとした旅行気分。
昔から、本道からちょっと入った小道を歩くのが好きでした。家々から聞こえてくる話し声や食器を洗う音、テレビの音などを聞くのが好き。そこで私の知らない人たちが生活していると思うと、ほっとするような、それでいてわけもなく切ないような気持ちになるんです。
電車をいつも利用している人も、たまには一駅前で電車をを降りて、ちょっとばかり歩いて帰ってはいかが?
ゆっくり歩くと、新発見の連続
でもこんなことになるかも・・・
まぁ、それはそれで楽しんでしまうしかないですね!
スローライフって具体的にはどういうもの?
「スロー」のコンセプトとして「Slow (ゆっくり)」「Small (小さく)」「Sustainable (続けられる)」の三つがあげられます。その前に「ライフ」とは、「生活」なのか「人生」なのかによって、考え方も変わってきます。
「生活」だとすると、衣食住から仕事・家庭・遊び・その他の活動、さらに消費する全てに「スロー」を考えられます。何と調べてみると「スローウェアー」「スローフード」「スローハウジング」「スローワーク」「スローホーム」「スローホビー」「スローツーリング」「スローボランティア」「スローグッズ」「スローデザイン」等という言葉がありました。
「人生」だとすると、具体的には「田舎暮らし」や「就農」という言葉が見つかります。平日は一生懸命働く(ファーストな)生活、休日はゆっくり(スローな)生活を楽しんでいるという人は多いかも。でも、そう言う人はスローライフ(人生・生き方)とはいえないのでは・・・。「スローライフ」は「もう少しゆっくりと、いろいろ楽しみながら、生きようよ」ということでしょうか。
「スロー」にはもう一つ「いいことをしよう」という考え方があるようです。
・自分にいいこと。体にいいこと、心にいいこと。
・地域にいいこと(地域興しなど)・社会にいいこと(ボランティア活動など)・文化にいいこと(芸術振興、伝統を守る)・地球にいいこと(環境保全、エネルギー問題、自然を守るなど)
生活を楽しむためには「お金」が必要なのか、「ゆとり」が必要なのか?スローにしたために、収入が減ったり、自分の評価がひょっとして下がるのではないか、人に後れをとるのでは・・・など「スロー」にはデメリットやリスクも考えられます。「ファースト」が悪いというわけではないでしょう。速い方がいいことはたくさんあります。効率よくやればその分空く時間を持てます。「時は金なり」で経済的に豊かになることもあります。でも、「ファースト過ぎ」は問題も。急ぎすぎも忙しすぎも、頑張りすぎも効率優先も、利益最優先も、どこかにひずみがでてくるでしょう。問題が出てくると、これでいいのだろうか、と考えます。
「今の生活」と「もう少しゆっくりな生活」と、どちらが自分は暮らしやすいか。よ〜く考えてみませんか?「スロー」な出発点に立ちましょう!
夜空を見上げる
オトナになって、コドモのころより明らかに空を見上げる回数が減りました。日々、自分のまわりの出来事に精一杯だから、余裕がないのかな。都会にいると、星もあんまり見えないし。っていいながら、私がいる所は都会じゃないけれど。
たまには、5分ほど夜空を見上げてみよう。月並みだけど、あまりの空の大きさに、自分の抱えていることが小さく見えるんです。星の一生のスケールに比べて人間の一生はあまりにもあっという間。夜空を観るとそう思うから、改めて毎日を大切にがんばろうっていう気になるんです。
ちなみに空を見上げる頭の角度は、首や肩のコリをほぐすのにいいらしい、です。心と肩のコリをほぐそう。
『キッパリ!たった5分で自分を変える方法』上大岡トメ・著 幻冬社
VOL.146 第7回 こども芸術村 今年のテーマは「森のものがたり」
第7回 こども芸術村
今年のテーマは「森のものがたり」
森の中で主人公を見つけ、想像をふくらませます。グループで巨大な絵本作りに挑戦!さあ、今年もあららちゃんと一緒に森にでかけよう!
講師はにらめっこの表紙(Vol.108〜118)を飾っていただいた
絵本作家の市居みかさんです。http://www.geocities.jp/ichiipk/
Hop! 7月21日(土)10:00~12:00 岐阜現代美術館
ワークショップ・絵本作りその1
Step! 8月1日(水)~3日(金) 飛騨金山の森キャンプ場
アートキャンプ・絵本作りその2
Jump! 10月10日(水)~13日(土) 岐阜現代美術館
こども芸術村作品展&芸術祭
芸術祭 10月13日(土)13:30~16:00
活動記録の上映会・おたのしみミニコンサート・茶話会
終了後、お子様の作品をお持ち帰りいただきます。
参加費
Hop,Step,Jump通しで各ワークショップ、材料代、宿泊費、交通費、芸術祭参加費込み。
子ども 一人18,000円、二人目から15,000円
保護者 一人18,000円
※アートキャンプで寝具が必要な方は、寝具の利用費(1人1,470円)が別途必要です。アートキャンプで寝具が必要な方は「寝具希望」と記入、かかる費用(1,470円×人数分)も併せてお振り込みください。
お申し込み方法
まずはお電話でお申し込みください。
お支払方法
・振り込み用紙に必要事項を記入の上、お振り込みください。
・お振り込み確認後「こども芸術村の栞」をお送りいたします。
・事務局に参加費をお持ちいただく場合はあらかじめご連絡ください。
郵便振り込み
口座番号:00800-0-118123
名 称:こども芸術村通信欄に記入していただく必要事項 ※全参加者分ご記入ください。
氏名 (ふりがな)
生年月日と参加時(7月21日)の満年齢
学年
性別
緊急連絡先(最低2カ所)
お問い合わせ・お申し込み
こども芸術村事務局 平日10:00〜17:30
各務原市蘇原新栄町2-25
TEL/FAX 058-383-8666
e-mail m-ing@japan-net.ne.jp
2011年の活動の様子はこども芸術村のページをご覧ください。
障がい者アート展「アートはちから」展
昨年、各務原市で初の障がい者アート展「アートはちから」展が開催されました。ここで、特筆すべきはアートはボーダレス!と定義し、障がいのある人の作品と、地元で活躍しているアーティストの作品を並列で展示したことでした。
さて、改めて「アートのちから」ってなんだろう。現代の社会では、表現(と呼ばれるもの)は間接的なものだとされています。ただし「観る」「感じる」部分には、作り手と受け手の両者に明確な主体性が不可欠です。みんなが面白い!といったら、私も面白い、という道理はない。見方や感じ方は人の数だけあるから、実はそこに「アートのちから」があるのではないかと思っています。作り手と受け手。それぞれが主体的に作品と関わる。そうやって、人と人がつながっていくこともできるわけで、そんなところに「アートのちから」が発揮するのではないでしょうか。
障がいのある人もない人も、作り手として「表現」すること、また受け手として「観る」「感じる」ことのの楽しさを、存分に味わいたいものです。
風の芸術村・こども芸術村 事務局より
VOL.146 ぐー・ちょき・ぱー ボーダレス社会を目指して(29) 伊藤佐代子
ボーダレス社会をめざして(29) 伊藤 佐代子さん
飛行機に乗る
先日息子が一人で宮崎県へ飛行機を使い旅行に行きました。旅行を始めたころは所さんの番組のように「ダーツの旅」をしていました。ズボンのポケットに日本地図のジグソーパズルのパーツを入れ、取り出した県に行くというおもしろい旅をしていました。しかし途中から全国制覇をするつもりになったらしく、あと行っていない県は岐阜からは遠い県が少しだけになりました。そこに一泊二日で行くにはどうしても飛行機を利用しなくてはいけません。何年も前から息子は旅行をしているのでいずれ飛行機が必要になるだろうと2,3年前に北海道や新潟に家族で行き、乗れるように準備をしました。突然飛行機に一人で乗って旅行ができる筈はありません。小学生の頃、主人が海外に駐在していた関係もあり飛行機には何度も乗っているのですが、一人でとなると果たして出来るのだろうか?私の目で見て判断しようと新潟にはチェックのため出かけました。離れて飛行機に搭乗するようにし、一人で全部できるのか?心配するほどのことはなく国内の飛行機は海外とは違い簡単でした。難なく合格でした。10年前にもヘルパーさんと一緒に飛行機を使い秋田に行っています。地道な積み重ねが何年も後に実を結ぶのだとつくづく思います。6年前に「一人で旅行に行きます」と言われた時は少々うろたえましたが、何度も経験してきているため今回は不安なく送りだせました。しかし、宿泊するホテルには毎回ですが当日の午前中に連絡をします。事情を説明し、できればゆっくり話してやって欲しいとお願いします。どこのホテルも私が電話でお願いしたことにお礼を言われ、そのように対応しますと快く障がいのある息子を受け入れて下さいます。時代は変わったというのが実感です。障がいのある人たちが街に出かけないと一般の方の理解も進みません。きっとどこかで誰かにご迷惑をかけながら本人は旅行を楽しんでいるのだと思います。そんな姿を想像するだけでも親は幸せな気分になります。障がいのある本人がいかに生き生きと暮らすか。親である私がなすべきことは山とあります。少しずつですが責任を果たせているのかなと思っています。
プロフィール
伊藤 佐代子 (いとう さよこ)
伊藤淳司の母、岐阜障害者就業・生活支援センターの支援ワーカーをした後、NPO法人オープンハウスCANの理事長。地域で暮らす障がいのある方の生活支援や障がいのある方と書道を楽しんでいる。
リンク
I’m Challenger / きこり 鈴木慶子さん
きこり・鈴木慶子さん
女だてらにきこり?!そんな意識はなかった。
ただ、ビルの中より森の中が心地よかったんです。
OLからきこりへ
何故きこりになったのかとよく聞かれるのですが、きっかけはたまたまなんです。実家は瑞浪市の農家だったのですが、こどもの頃から自然の中にいることが好きだったので、素地はあったのかもしれません。
大学を出て、地元の商社に入社したんですが、3ヶ月で「あー、もうダメ!」って。(笑)一日中ビルの中で仕事をしていると、その日の天気さえもわからないんですよ。そんな現状に限界を感じてた頃、ふれあい会館(岐阜市)へ出かけた折りに「きこりになりませんか?」っていうきこりの体験イベントのチラシが目に入ったんです。その時はただ単に会社のパソコンからちょっと離れて、山の中でチェーンソーで木を切ったりするとか、そういうのにすごく血が騒いで「面白そう!!」と参加したんです。関市洞戸でのイベントだったのですが、こんなに楽しいのは初めてだ!って思いました。その時の講師が今私が働いている株式会社カネキ木材の社長だったんです。
きこり体験のイベントは月に1回、毎回参加していました。でも、それだけでは物足りなくなって、勤めていた会社の休みのたびに邪魔にならない程度にちょっと見せてくださいって、カネキ木材さんの林業の現場を見させてもらったりしました。今になってわかるんですけど、「ちょっと見るだけ」と言われてもその存在自体が気になっちゃうので、なかなか簡単には「どうぞ」と言えないんですよね。だから最初はあまり見せてもらえなかったんですけど、ぼちぼちと現場が止まっているときとかに見せてもらっていました。商社には3年いたんですが、その間なんと、2年9ヶ月は週末ごとに山へ通っていました(笑)。
現場を見ていて、内心「これは女の仕事ではないなぁ」と思っていました。本当にすごいと思ったんです。危険だし、体力もいるし…。その時は、まさか自分がその仕事をするなんて夢にも思っていませんでした。でも、少しずつ手伝わせてもらうようになって、社長から雑用からやってみないか、と言われて入社し、この仕事をするようになったんです。
とにかく体力!
同僚の男性には、「何だこいつは!って思われるんだぞ」という覚悟で入社しました。そこは若さとやる気でカバー!と思っていたので、動くときは必ず走る、人が2~3往復するなら自分は4往復するとか、少しでも迷惑にならないようにしていました。ものすごく動いてましたね。今思えばムダに動いてたところもあって、その分の体力を今にとっておけばよかったと思うくらい(笑) 。その頃は若かったので一日山の中にいても全然疲れなかったですね。とにかく体力勝負の仕事ですから、やっぱり男性が働くべき仕事だなぁと今でも思います。
仕事の内容は、<①木を切り倒して機械のあるところまで運ぶ><②枝を落として丸太にする><③丸太をトラックで運ぶ>というものです。どこの会社でも2?3人でやる仕事です。私も2人で組んでやっています。1つの現場には短くて1ヶ月、長くて2~3ヶ月です。どこの現場でも自宅から直行です。今の現場は八百津なので、近くて助かっています。仕事中におトイレに行きたくなったら?もう当たり前のようにその辺で、ですよ。もうそれが普通です。
山の中では野生動物によく遇いますよ。リスはその辺にもいますし、鹿、猿、猪…。でも基本的に車や重機が入れるところでの作業なので、熊のいる奥山までは行かないですね。
危険なことはしょっちゅうです。この仕事をしている人なら誰でも怪我をしているんじゃないでしょうか。私もチェーンソーで足を切ったりしました。木を切っているときに跳ね返りが思わぬ方向に来てしまうことがあるんです。その時にたまたま足がそこにあったんですね。深くはないですけど、筋肉も切ってしまいました。たまたま、が重なった時に怪我をしやすいんですね。こんなにも危険と隣り合わせな仕事って他にないんじゃないかなぁ、と思うくらい。自然が相手なので思いもかけないことがおこるんです。
家族は心配していると思います。でも、きっと反対しても聞かないだろうと黙ってくれてるんだと思います。若い時ってやりたいと思ったら、やった方がいい理由しか頭に浮かばないじゃないですか。本当はマイナスの事もあるのに、それが頭に入ってこないというか。だからやらせておくしかない、って感じだったと思います。私も後になって、いろいろ心配かけたなあと思うんでしょうね。なんか、お金かけて外国の大学まで行かせたのにって親は思っているでしょうね。その分を返すってなかなか難しいなぁ。
間伐について
実は、きこり体験で触れるまで私はきこりはおろか、間伐や林業自体を知らなかったんです。
大学はイギリスで4年間環境について学んだのですが、それは外国での環境の話しで、イギリスは森林面積が国土の8%しかないですから、日本とは事情が違うんですね。日本でもいろいろな報道を見ると、「木は切っちゃいけない、植えよう」っていう感じが多いですよね。それだけを見ると、木を切ってはいけないと思いがちですが、植林だけしても手入れをしないとよけいに自然が荒れてしまう。森林の少ない国では、切ることはあまり良くないことだけど、日本では手入れのための間伐など、木を切る事も重要な役割があるんです。そういうところはまだあんまり伝わってないかなって感じます。中学校の森林教室に行く機会が時々あるんですけど、やはり木を切ることは悪いことだと思っていたようです。
林業
勉強した環境問題と今の仕事をリンクさせるという余裕は今の自分にはないですね。林業は産業で、自分がどれだけ働いたかで会社の利益が変わってくるんです。
間伐には切り捨て間伐と利用間伐とあるんですが、うちの会社は基本的には利用間伐。使ってもらうための間伐ですね。以前は皆伐といって、山にある木を全部伐採する方法をとっていました。皆伐をしたらその後に植林しなくてはいけないのですが、木が育つのには40~50年かかります。植えてから切り出してお金になるまで50年くらい。50年間は、そこでは収入がないんですよね。植えっぱなしだと、ちゃんとした木が育たないから、草を刈ったり枝打ちしたり、間伐もしないと。
日本の林業にとって、外材が入ってきたのが大きな痛手のひとつです。港や運河に行くと太くていい木がいっぱい貯めてあるのを見たことがある方もいらっしゃると思います。しかも外材は安いんです。値段の差があまりにも大きいと勝負にならないから、国産材はどんどん値が下がっています。使う人にとっては安くていい木が手に入るのはいい事だけれど、そんなに安い値段で外材がここ(日本)にあるということは、現地(原産地)の人たちは、きつい仕事をどれだけ安い賃金で働いているんだろうと思いますね。実は、イギリスでの授業では結構日本は悪者のようにいわれていたんですよ。東南アジアの国の木が切られ、自然破壊をしているのはどこの国が原因でしょうか?それは日本です!って。日本は自分の国の木を切らずに他の国の木を安く買い叩く、と。食べ物でもなんでもそうですが、やっぱり地産地消がいいんじゃないかと思います。
今5年近く働いてきて、体力の衰えというのはすごく感じます。自分自身が一番良くわかるんです。男性の30代なら働き盛りなのに、女性は体力が落ちていくんですね。将来的に、体力が落ちても現場監督とか、後輩指導とかでこの仕事と関わっていくという選択肢もあるかもしれないですが、私は自分がきこりの仕事をやりたいんですね。だから今後も、「できる限り続ける」としか言えないです。
プロフィール
鈴木 慶子 / きこり(岐阜県瑞浪市在住)
VOL.146 知的に楽しく学ぶ・遊ぶ・集う Activa 食のおまつり
合い言葉は「人生これから」今年もやります!
NPO法人「人生これから」アクティバとは、子育てに一段落した中高年が自分らしく生きるために、創意工夫をしようと、知恵を交換し合う会です。「中高年の生きがい見つけ」を4つのプログラムに分け年間を通じて活動しています。
アクティバ米の収穫祭を兼ねて「食」のおまつり
日時/2012年5月13日(日)10:00〜日没
場所/アートギャラリー是(関市武芸川町小知野489)
完全無農薬・無施肥のアクティバ米使用
食べ物:ひよこ豆のベジカレー、朴葉寿司&味噌汁、有機野菜のピザ
飲み物:ノンカフェイン玄米コーヒー、お抹茶(各お菓子つき)
※ 水(高賀の森水)はセルフサービスです。マイコップ、マイ箸をご持参いただけるとありがたいです。
◆知って考えよう!-Ⅰ生前準備とは?
生前準備ノート『ゼロの昇天』を参考に、一級葬祭ディレクター・市川氏を囲んで、『ゼロの昇天』にどのようなことを、どのように書き込めばよいか、みなで考えます。
●死は存在しない。生きる世界が違うだけだ。(byドゥワミッション族の格言)
●僕が死を考えるのは、死ぬためじゃない、生きるためなんだ。(by Malraux)
●死者に対する最高の手向けは、悲しみではなく感謝だ。(by レーントン・ワイルダー)
◆知って考えよう!サイエンス・カフェ
「農薬の功罪」と題して医学博士・渡部氏を囲んで。
農薬とは、農業の効率化、あるいは農作物の保存に使用される薬剤の総称。殺菌剤、防黴剤、殺虫剤、除草剤、殺鼠剤、植物成長調整剤など。虫害、病気の予防や対策、除虫や除草の簡素化、農作物の安定供給・長期保存を目的として、近代化された農業では大量に使用されている。一方ヒトに対して毒性を示す農薬も多く知られており、使用できる物質は法律で規制されている。(ウィキペディアより)
んまぁ、漢字だらけ!ややこしく並びましたが、農薬は効率を追求するあまり、人体・環境への配慮はなされなかった…
渡部氏は化学物質と人間や環境との関連を、可能な限り客観的に考えていきたい、また、ご自分の社会的責任の一部としてHPを作成しています。
講師プロフィール
わたなべかずお
クリーンな環境は基本的人権/各務原ワークショップ代表・医学博士
HP:環境汚染問題 私たちと子どもたちの未来のために
募集!
モデル
うさとの服を着てBGMに合わせて自由に歩いていただきます。
7歩目ででワンアクション!
15歩目でUターン
20歩目でワンアクション
30歩目でスタート地点で一回転して楽屋に戻ります。
※ モデルなんて人生初体験!なんていう人、いいじゃないですか!この歳で「初体験!」なんて素晴らしいんでしょう!みんなで歩けば怖くない!
古本 古本市を開催します
絵本、小説、漫画…なんでも受け付けます。ただし、破損、落書き、汚れのひどいものは受付できませんので予めご了承ください。
触ってまとってみよう!「うさと服」のミニファッションショー
うさとの服は、天然素材
触れてみて、まとってみて、体全体で感じてほしい服。身につける素材はもちろんのこと、つくる人のエネルギーを感じさせてくれます。強く、やさしく、身を守ってくれます。是の庭の特設ステージで、あなたも思いきりはじけてみませんか?
天然素地の秘密って?
シルクは「まもる」。綿は「解放する」。麻は「導く」。
「繭玉はお蚕さんがいのちをまもるためのもの。だから、シルクをまとうと、自分の肉体や本質がやさしくまもられるんじゃないかな。お蚕さんの頭が描く軌跡は無限大の∞です。排毒作用にも優れ、大切なものを連綿とまもり続ける働きがあるように思う。」
「綿はオープン。綿の花が咲いて実を結んで、それがパカッとはじけるとコットンボールが出てきます。開放と解放のエネルギーがあふれていると思う。だから肉体も心ものびのび解き放たれるんです。」
「麻は、魂を清らかにしてくれるというか、霊性の高まりに自分を導いてくれるように感じます。綿の実に対して大麻(ヘンプ)は茎の部分を使います。ヘンプは大地を耕し空気を浄化しながら、4ヶ月足らずで背丈を3,4メートルにも伸ばします。エネルギーを循環させたり、天に向かってまっすぐ「導く」パワーが非常に強い気がします。
さとう うさぶろう:著
『あいをよる おもいをつむぐ』(地湧社¥1,500+税)より
写真は`11年のフォルクローレのコンサートの模様
生前準備講座-9 1月25日(水)
オリジナル骨つぼ作り。生前準備講座もいよいよ佳境に入いりました。みなさん童心にかえったようでした。講師の柴田さんが「時間的な制約があるので、予め形成部分をろくろをひいて作ってきたました。まず自分の好みの形を選んで、それにデコレーションしてください。自由に粘土から作り上げたい方は、手びねり、ひも作り、板作り…自由に粘土からスタートしてください。」
実は今回の生前準備講座で一番楽しみにしていたのは「骨つぼ作り」と、参加者。講師の柴田さんは「焼き上がりはもっと素敵になりますよ!」みんなの期待は膨らむばかり。月2月22日の閉校式に焼き上がります。
個性的な「骨つぼ」のできあがり!
VOL.146 まいまいの看護師見習い奮戦記~From Newyork~ NY貧乏Nurseものがたり-8
NY貧乏Nuseものがたり part -8
うちの働く病院はニューヨークシティーの公立の病院で、公立病院だけに患者さんの8割方は健康保険がなかったり永住権がない、つまり違法滞在のままの人達も多い。それから救急センターもあるから、事故とか怪我とかで運ばれてくる患者さんもすっごく多い。しかもアメリカの中で、うちの病院は一番人種や文化や国籍が多種多様なだけに、患者さんもご家族も半分以上は英語が全くしゃべれなかったり、ほんとに必要最低限の会話ができるくらいの人が多い。だからコミュニケーションとるのほんと大変!
もちろん重要な説明や同意書とかは通訳つかってやるけど、それにしてもまったく言葉が通じなかったりすると、もう~どうしようもない。もちろん働いてる人もうちみたいに移民が多いから、アクセントやなまりが強い人も多くて、リポート受けるときも時々ききとれない。そういう自分もきっと他の人達にそう思われてるやろうけど・・・。国も違えば文化も違う。
この間、介助の必要なバングラディッシュ人のおじいちゃんのトイレについてったら、トイレで大便をしたあとトイレットペーパーで軽く拭いて一回流したあと、便器の水に手いれて、その水でお尻洗ってた。ちょっとカルチャーショックやったけど、そういえばインドでも便のあとはお水で洗うんだっけ?って思って何にも言わなかった。でもね、そのあとちゃんと手洗わないんやもん!便器の水では手は洗ったことにならんやーん!しかも病院のトイレやお、いろんな患者が使う便器やお!その手のまま朝ごはん食べようとしたから、さすがにトイレのあとは手洗って下さいって説明したけど、英語が通じず断念。おじいちゃん、ベリグーって笑ってるし。(^_^;)
後で通訳電話を使って説明したけど、結局その日のうちに感染症があることがわかって、一人部屋に。文化や習慣の違いっておもしろいけど、大変でもある。それから毎日100ヶ国語が自由にあやつれるようになりたい!って真剣に思うわ。
救急センターがあるおかげで、うちがおる外科病棟にはいろんな患者さんが来る。多いのはもちろん盲腸とか胆石とか腫瘍の摘出手術とかやけど、事故や怪我もほんとに多い。特に多いのはナイフでの刺し傷!先週はギャング同士の喧嘩で4人くらい一気に運ばれてきた。肺にさされて気胸がある子もいたし、とにかくいろんなところ刺されて神経切れちゃったりひどいことになってる子もいた…。しかもうちの病棟に同時に3人もいて、しかもしかもそのうちの1人は他の2人と敵対関係にあるギャングやったりして正直ソワソワした。もう~、何やってんだか!人生もっと大切にしてほしい。まだまだ20代始まったばっかりでさ・・・。
メキシコ人の被害者も多い。患者さんの話きいてると、ほとんどが、若いギャング達に道端でお金とか携帯とられそうになって抵抗して刺されたとか、野球のバットで殴られたとか・・・やっぱりラテン系の移民の中でも、メキシコの人は差別というか被害が多いなぁ~悲しいことに(T_T)。
今週なんかは頭を銃でうたれて両目失ってしまった女性のうけもちで、しかもその人の娘さんは撃たれて死んでしまったそうで、もうほんとやりきれない。病棟にはつねに手錠を手と足につけられてベッドにつながれてる患者さんもいて、きっと彼らはどこかで何か罪を犯したやろう犯罪者。別にうちらは他の人と変わりなくケアするんやけど、手錠みるだけでちょっとぞっとする。この人何したんやろう!って。
あとみんな保険がないだけに、最後の最後になって救急センターにくるから破裂した盲腸の患者さんもめっちゃ多い。救急センターでは保険の有無、支払い可能かどうかにかかわらず、来た人は絶対に追い返してはいけない法律があるから(きっと前は無かったんやおね)みんな保険がない違法滞在の人達や保険のない移民の人は、そうやって最後までがまんしてERにくるんやけどさ。それにしても痛々しい。でもみんなそうやって結局お金払わずに帰ってったりするわけで、病院の経営大丈夫なのかな?って時々思う。
まぁ、公立だから市の運営で国の保険システムからもお金きてるやろうし、どうにかなってるんやろうね。それにしても想像以上にすごい病院に就職した気がする・・・
プロフィール
まいまい
ニューヨークの片隅在住。2010年6月に看護師国家試験取得。不況のあおりで就職難民・・・そんな日々の中で遂に2011年10月に就職!感じたこと、気づいたことをお届けさせていただきます。
VOL.146 ぎむきょーるーむ こもる、見えない、隠し事・・・どうなの?子ども部屋
こもる、見えない、隠し事…どうなの?子ども部屋
子来(たねき)さん、「子ども部屋に入ったことがない」って本当ですか?
子ども部屋といえば、カギで親は頭を悩ませます。つけないほうがいいのか、親の目が届かなくなるのではないか、など。
毛利:そこが親子の大きな問題だよね。ぼくが相談されたケースでこういう話しがありますよ。娘さんにせがまれて、お父さんが子ども部屋をつくった。だけど気になっちゃって、しょっちゅう部屋をのぞくから、娘にいやがられた。そのうえ母親が掃除に入る。気になるから隅々までかたづけた。そしたら、部屋につっかえ棒して学校に行かなくなったんだね。そこでぼくは、娘さんの部屋にカギをつけさせて、勝手に入らないようにと頼みましたよ。
子ども部屋にカギをすすめた?
…親だったらとても勇気のいることだと思います。
毛利:でもね、だいたい10歳から14、5歳くらいまでの間の子どもは、「自分てだぁれ?」ということが気になってくるんです。容姿、顔、体型、性格について「これでいいのか?」と不安になる時期なんですね。自分のここは好き、ここはきらい、というように渦巻いた矛盾の中にいるのね。自分で自分をもてあましているから、特に親に見られたり、批判されたりすると「ほっといてよ!」って気分になるんだね。だから、人間、ひとりになれるというのは大切です。ひとりになれる場所を求めているし、ゆっくり自分と向きあって考えたいんだよ。
親は子どものためにどこまで見守り、どこまで踏み込んでいいのか迷います。
毛利:ぼくは、子どものためという思いは、一皮剥いたら、親のためだと思うんだ。エログロの本を読んでいるんじゃないかとか、盗んできたものがあるんじゃないかとか、勉強していないんじゃないかとか、心配で子ども部屋に入ってしまう。それが子どもには耐えがたいんだ。だから、そんな心配をグッとがまんすることが親の務めだと思うよ。うちは娘二人でね、上の娘が小学校3年生のときに家を改造して子ども部屋をつくったの。ただ、ぼくは絶対に子ども部屋に入らなかった。がまんというより、人に自分の秘密や書いたものを見られるのは自分がいやだから、同じことはやるべきではない、というのがぼくの信念。
なかにはさまざまな事情で空間を確保できない家庭もあります。
毛利:ぼくらが子どものころはたいてい子ども部屋なんてなかったからね。ほとんどの家庭は金持ちでもなかったし。
だから、面積に余裕がないとか、お金に余裕がないとか、別にいいじゃないですか。子どもは勝手に部屋のすみっこに居場所をつくりますよ。子どもはそれなりにやっていく知恵もつく。せめて、すみでいいから、カーテンで仕切ってあげるとか。2畳もあれば十分だろうよ。できれば書斎など親が占領している部屋を子どものために開放するとかね、親のスペースを削るといい。親も犠牲にならないと。それが子どもにとって秘密の場所になるのは喜ぶべきだと思うなあ。
それほど子どもの成長のなかで居場所や秘密をもつことは大切なんですね。
毛利:うん。非常に大切だ。子どもにとっては部屋じゃなくても隠れる場所って必要です。いつも親から監視されて、いろいろといわれたら、子どもは身が持たなくなる。昔もみんなどこかに隠れ場所を持っていたんですよ。嫁はトイレ、子どもは押し入れみたいにね。
今は、地域も学校も監視カメラまでつけて、子どもは大人から隠れてひとりでいる場所がなくなっちゃった。そのうえ家庭でもいつも見られている状態だと、おかしくなっちゃう。自分だけで考えたり悩んだりしながら、ひとりで生きていく力を身につけていくことが子どもには大切。ぼくはやっぱり秘密の場所って、絶対に必要だと思うね。
毛利 子来(もうりたねき)小児科医 お・は編集協力人
Q:子ども部屋が散らかっていて床が見えない!手を出そうか放っておくか迷っています。
A:子ども部屋の散らかしは、どうしても気になるものです。でも、家族が気にならなければそれはそれでいいんではないでしょうか?「きちんとしてる」「整頓されている」というのは相対的なもので、基準があるわけではありません。それに、子ども部屋は散らかっているのがふつうだと思ったほうがいいでしょう。そもそも子どもはかたづけることが苦手です。次から次へ興味や関心が移っていくのですから、かたづけどころではありません。いや、こどもだけでなく大人だってそれは同じでしょう。
子どもの年齢にもよりますが、目に余るようなら親がかたづけてもいいのではないかと思います。手を貸すにしても、その子の年齢や生活への姿勢にもよります。しかし私は、次の三つのことを頭において、親もかたづけに参加してほしいと思います。
一つめは、できるだけ子どもと一緒にかたづけること。二つめは、「次の日曜日に掃除するわよ」と予告しておくこと。三つめは、質よりも、形式、見た目、雰囲気を大事にしてほしいこと。たとえば、本を整理するときは中身で整頓するより、大きさや大まかな種類(マンガと学習本)に分けるくらいにしたほうがいいです。 子どもは掃除を手伝ってもらって得をした、親は喜んでもらえたという関係がつくれればいいのです。
さらに、大事なことを一つ。親は、子どもに問答無用で掃除することもあるのだと伝えるべきです。「生ゴミ」「虫の繁殖」「異臭」などです。家全体が困るときは、強権発動もあっていいのだ!と、発動するかどうかは別として、「覚悟しなさいよ」と子どもに伝えておくべきだと思います。
(岡崎 勝 小学校教員・「お・は」編集人)
抜粋
にらめっこのバイブル:こども・きょういく・がっこうBOOK『おそい・はやい・たかい・ひくい』N0.46より抜粋
リンク
VOL.147 アウトドア特集 人力移動がいい!
柔らかい日差しの中は人力移動がいい!
歩く、走る、自転車に乗る。
「ウォーキング」普段着で散歩気分
家の付近をウォーキングするときは、散歩的要素を取り入れてみよう。景色を眺め、行きかう人を眺め、ちょっと面白い電信柱の広告に目を留め、時には写真を撮りながら歩きます。すると色々なことがわかってきます。歩く道もいろいろと変えてみます。あとで疑問をもったことなどは調べてみます。歩く時間も人それぞれ都合がありますが、起床直後、夜遅くは良くないようです。時間が許せば午前10時、昼食前、午後3時頃が良いと言われます。
季節も今が一番過ごしやすい時期。そんな休日には、本紙がおすすめするキャンプ場に出かけてみませんか?キャンプ場では、しっかり土の感触を味わいながら森林浴の散歩が楽しめます。森に入ると空気が澄んでいてさわやかなリラックスした気持ちになります。その効果の源は「フィトンチット」や「マイナスイオン」等と言われていますが、科学的根拠はあまり出ていませんでしたが、最近の研究では、ガン細胞を防ぐNK(ナチュラルキラー)細胞が増えるという結果や、リラックス効果も実験から実証されてきています。
「ランニング」大きく深呼吸してGO!
ぜひ試していただきたいのが、「トレイルランニング」。トレランとは、森や山の中のアップダウンのある道を走ること。山野を走るスポーツです。段差があったり、石ころがあったり、道が急に狭くなったりいろいろ注意は必要ですが、変化に富んで走っていて退屈しません。しかし、ロードランニングより負荷が高いので、最初はおしゃべりできるくらいゆっくりなペースで走りましょう。体に疲労をためてしまったり、足を痛めて途中で動けなると困りますからね。次に上り下りの基本的な走り方は前傾姿勢によるスムーズな重心移動を心がけます。いきなりアップダウンのコースに出るのではなく、キャンプ場の芝生や、ちょっとした樹林コース、河川敷などで足慣らしをした方がよさそうです。朝靄の中、家族が起きる前にひとっ走り!ロケーションを下見しておいて、後で家族を連れて走るのもグッド!アドベンチャー感覚を楽しめますよ。でもその前に、ウォーミングアップと、走り終わった後のクールダウンは忘れずに!翌日、筋肉痛で動けない!なんてことになったら大変ですからね!
「サイクリング」移動範囲を広げよう!
自転車は自由な乗り物といわれます。自転車は人力で進める最も速い乗り物。散歩の代わりにちょっと乗る。一般道だと自転車は車道を走ります。(自動車と同じ車両扱い)なので、気軽に家族でサイクリングを楽しむには、整備されたサイクリングロードがおすすめ。マウンテンバイクなら、キャンプ場は絶好のゲレンデとなります。車の心配もないし、なんてったて気持ちいい。もしも心配ごとなど抱えていたら、自転車に乗って吹き飛ばしちゃいましょう!
1 WORLD 2 WHEELS
自転車に乗ると変わるもの。
いつもの景色、気分、環境。そして未来。
2つの車輪(=自転車)に、多くの人たちが乗ることで、1つしかない世界を変えていくことができれば。それがこのプロジェクトのコンセプト。
自転車に乗ると、健康にいいだけでなく、気持ちまでワクワクしてくる。大人にも、子どもの心にも爽快な風が吹き抜ける。そして、みんなが自転車を選ぶことで、大切な地球を守ることだってできるんだ。
詳しくは、httm://www.1world2wheels.jp
VOL.147 医食住 暮らし上手!
食「虫食い野菜は安全?」
医「呼吸について」
住「アートがエコライフになった」
わたしたちは、人生の土台をしっかりと支えている衣食住という生活にもっとまなざしを向けるべきだ。もっと考え、もっと反省し、改良を重ね、知性と芸術的感性を生活の基本に差し向けようではないか。衣食住こそがわたしたちを生かし、現実にこの人生を歩ませているのだから。 (by ニーチェ)
にらめっこ編集室では「衣」を「医」に置き換え編集しました。
やっぱり、「食」は芸術です。もちろん文化です。人を良くする、と書いて「食」。今号から改めて、食を360°あらゆる方向から考えてみます。
これまでの常識が、ひっくりかえる考え方!<6項目>
虫食い野菜は安全でおいしい??
「虫食いということは、それだけその野菜がおいしいと言うこと」多くの人がそう認識されていると思います。本当に生命力にあふれた元気野菜には、虫がまったく来ないわけではありませんが、あまり寄りつきません。同じ野菜の中では、どちらかというと不健康で元気のない野菜に、虫は好んで寄りつくのです。
私の畑で虫がたかっていたゾーンは、未熟な堆肥を入れすぎたため、土がいわば腐った状態で、ブロッコリーも弱っていたのです。別のゾーンでは、完全に浄化の終わった堆肥を使ったため、元気いっぱいで虫も寄りつかない、おいしいブロッコリーができたのです。根本原因は「土」だったのです。「土」で野菜の「根」が決まり、「健康」が決まる。元気な野菜は、元気な土が作る。そして虫は本当に元気な野菜は、本来嫌いなのです。私は今まで虫を敵視し、必死で虫と闘ってきました。しかしそれは、根本的に間違っていました。虫は「おいしくないもの」を教えてくれていたのです。
<1>虫はまずい野菜が好き。野菜をとことん元気にすれば、本来病害虫はよってこない。
虫は地球のお掃除屋さん!そのヒントは『風の谷のナウシカ』にあると私は思います。人間から恐れられる「腐界(アニメでは腐海)」と呼ばれる毒の森とそこに棲む蟲たち。しかし彼らは、人間たちが汚した世界で生活し、結果的に浄化してくれる存在だったのです。浄化された世界と腐界の世界は、合わせ鏡のように、互いに必要な存在です。自然の中で農業を営むうちに、あの世界はまさに地球のことなのだとわかりました。ウジもハエも腐敗菌も腐ったところが大好きで、そこで生活するうちに、結果としてきれいにしてしまうのです。同時にそこは、彼らにとっては住みづらい場所になってしまうので、仕方なくあたらに場所を求めて移動するのです。私の経験からすると、葉ダニは、老化したり不健康な野菜の出す「エチレンガス」に、蝶やガは未浄化の堆肥などの「アンモニア臭」に惹きつけられてやって来ているようです。つまり、ハエばかりでなく、モンシロチョウも青虫も、窒素代謝がスムーズに行われていない不健康な野菜の出す微量の揮発性物質に吸い寄せられ、卵を産んでいるようです。人間は、自分が生きるために、虫と闘う必要はなかったのです。
<2>化学農薬の使用は土のミネラルバランスを壊し、野菜の体内代謝を滞らせ病害虫を呼ぶ
10年近く放ったらかしにして草がぼうぼうに生えているような「ジャングル」のような土地は、実は途方もなく元気な土地なのです。そういう土地では、勝手に草が生えて、何年間も草が直射日光を浴びてきました。太陽エネルギーをもらって、土の上も中も、エネルギーでいっぱいです。その草が枯れると、それをまた虫や微生物が食べます。だから耕作放棄地は最初から、微生物の密度がはるかに違うのです。草や木が微生物によって分解されて出来たモノを「腐植」といいますが、この腐植こそがさまざまな微量ミネラルを生命のバランスどおりに豊富に含み、野菜に最高のパワー与えてくれるのです。
<3>菌=土=野菜=人=菌の「いのちのリレー」
わたしたちは、新鮮で健康な野菜を食べることで、体を作り、健康を維持しています。ところがそれと、病害虫が野菜を食べることは、ちょっと意味が違うのです。彼らはわざわざ老化した不健康な野菜、または不健全な部位だけを食べて、それをふたたび土に戻して次の生命の材料としてくれます。虫は弱ったものを土に還して、世の中を元気な「いのち」で満たす役割をしていたのです。農薬で虫を殺すと言うことは、その場しのぎの対症療法に過ぎません。虫を殺す前に、なぜそこに虫が付いたのかを考えるべきなのです。わたしたちも虫も同じ地球に生きる、お互いにお互いを必要とする「いのち」だったのです。
<4>土に必要なのは、成分ではなく菌のエサ、つまり草などの生きていたものだ
昔の人は家畜や人の糞尿、草や生ゴミなど、土から生まれたものを土に還しています。これらの有機物は、すべて土に住む微生物、すなわち「菌ちゃん」たちのいのちの糧となります。そしてさらにその微生物が次の微生物のいのちをバトンタッチしながら、次第に土は浄化され、いのちいっぱいの土に変わっていくのです。元気な土の1g中には、なんと10億以上の微生物がいるのだそうです。植物はこの微生物がうじゃうじゃいる土の中に、網の目状に根を張ります。そして膨大な微生物と接触します。私たちの命のもとであるこの微生物を、私は親しみを込めて「菌ちゃん」と呼んでいます。
<5>病原菌は一見、悪者だが役割がある
「菌ちゃん」たちは、土の中のミネラル類をとかして吸収し、いろいろなビタミンやその他の栄養素をつくって、根に渡します。これらは「微生物代謝物質」とか、「成長促進因子」等と呼ばれますが、この言葉の意味は「どれくらいの種類があって、どんな分子式なのか、現代科学では全容を解明できないが、何か生物をうまく成長させる力のあるものの集まり」といったところでしょう。ようするにこれが「生命力」ということだと私は思います。生命力が「菌ちゃん」から野菜の根に渡されているのです。時には「菌ちゃん」自体が溶けて野菜の根に吸収されることも観察されているそうです。何と健気で働き者なのでしょうか。
<6>殺菌よりも菌とつながることで、菌にやられない元気な体になる
「土は『不潔』と思いますか?」この質問に、多くの人は「はい」と答えると思います。しかし、そもそも私たちは土なのです。食べ物を通して土を食べ、土に育てられて生かされているのです。「菌ちゃん」こそ、土なのです。土壌中の「菌ちゃん」が減り、ミネラルバランスが崩れると、作物は力が弱まり、病原菌にやられるようになります。それを「病原菌のせいだ」と土全体の全生命を毒ガスで殺す「土壌消毒」を行うと、確かに作物はとりあえず病気にやられずには育ちます。しかし、生命力の源である「菌ちゃん」とつながっていないのですから、土壌消毒を続けた畑は、問題にならない程度の微量の病害虫が侵入しただけで、逆に壊滅的被害を受けるようになってしまいます。このいたちごっこの経験から現在では「皆殺しではかえって病原菌が一人勝ちになる。多くの微生物がいる方が、病原菌の繁殖を抑える」という考え方に変わってきています。「虫は敵、菌は敵」という洗脳からとかれるべき時が来ています。害虫も病原菌も、不健康な野菜を選んで、不健全な部分だけを食べて、場合によっては野菜を再び健康体に戻してくれることもあるのです。菌や虫は元気で健康な野菜は、大嫌いなのですから。
『生ごみ先生の元気野菜革命』より 著:吉田俊道(NPO法人 大地といのちの会 理事長)東洋経済新報社1,500円+税
健康は何にも替えがたい宝物
健康は何にも替えがたい宝物 そこで今回は「呼吸」について考えてみます。
呼吸の仕方によっては、その人の人生をすら変えてしまう、とまでいわれています。しかしほとんどの人が生まれてから今日まで、呼吸の仕方を教わることなく、自己流の呼吸をしているのです。では、正しい呼吸法とは?
呼吸法はサーフィンのようなもの
呼吸法として深呼吸を繰り返すことは、なかなか体力を使います。2分もしないうちに、日頃、運動不足の人はバテてしまいます。全身を使うということでは、これはもうスポーツジムで筋力を使うトレーニングに似ています。
しかし、リズムに乗ると次第にスムーズに呼吸を繰り返すことが出来て、楽になるどころか、サーフィンのような心地良さを感じます。こうして行う呼吸法は大変効果的で、心と体は本来の自然のリズムを取り戻すので、自律神経失調症や、慢性的なストレスの解消に想像以上にとても有効です。
深呼吸の大切さ
子どもは遊びの中でいつも走っています。だから1日のうちに、何回も深呼吸をしています。肺が本来10広げられるとしたら、普段の私たちの生活では、3くらいしか広げていません。そして体が硬くなるのと同じように、肺も硬くなって、いつの間にか、深呼吸が出来なくなっていきます。
当然、血液は全身に行き届かなくなり、酸素、栄養も細胞たちに行き渡りません。
呼吸には癖がある!?
私たちは生まれたときは、本当に理想的な呼吸をしています。しかし、成長と共に理想とはほど遠い、癖のある呼吸をするようになってしまいました。それはなぜでしょうか。
心の状態は呼吸に大きく影響します。心が落ち着いているときには、呼吸もゆっくりと深く、心に不安があるときや、いらいらしているときなどは、呼吸も早くて浅くなります。
生まれてから今日までの私たちの人生には、さまざまな出来事がありました。そして、その時々で私たちは知らず知らずに、それに合わせた呼吸の仕方をしているのです。ところがその時の心の機微が過ぎた後も、その呼吸の癖がそのまま残ってしまう場合があるのです。
しかし、同時に今の呼吸の癖を直すことで、本来の自分を取り戻し、心をコントロールすることもできるのです。
腹式呼吸法と胸式呼吸をマスターしよう。
●腹式呼吸法
1.まず息を吸いながらおへそから下を、押し出すように膨らませます。
2.そしていったん息を止めて、膨らませたおなかにエネルギーが溜まったとイメージします。
3.続いて息を吐きながら、まずへそから下を腹筋を使って思い切りへこませます。
4.そして息を吐ききったら、さらにおへそから上もへこませます。※これを20回ほど繰り返します。
●ポイントは…
・内蔵の強力なマッサージになるので、軟便、便秘に絶大な効果があります。
・内臓の働きを高めるので、肌がとても綺麗になる美容効果があります。
・精神の安定と強化(肚がすわる、太っ肚になる、肚に力が入るようになる等)
●胸式呼吸法
1.まず息を深く吐ききってください。吐ききった後も、イメージでさらに絞り出すようにして息を吐きます。
2.息を吸うときは、肺が痛いと感じるほど、思い切り肺を広げて、息を吸い込みます。吸いきった後には、イメージでさらに息を吸い込みます。
●ポイントは…
・肺も普段あまり広げる機会がないと、次第に硬くなります。思い切り肺と胸を広げて、肺のストレッチ、これを20回ほど繰り返します。
吸う息、吐く息…
5秒吸って、20秒息を止めて、10秒吐きます。
これがなるべくコンスタントに出来るように工夫して下さい。
体のすみずみまで、空気が行きわたるように、ゆっくり深く鼻から息を吸う。
『生活はアート』(パトリス・ジュリアン・著 幻冬舎文庫)
繰り返される毎日を生きるとき、生活の中で起こるささいな出来事を自分の作品のように思えたらいい。真の喜びは平凡な暮らしの中にある。身の周りのものすべてが輝きだす。「生活のアーティストになる」ことを自ら実践。まったく新しいライフスタイルを提唱。
光と風がもう夏の兆し。
木漏れ日が気持ちいい季節。
何気ないシーンにアートを感じる、そんな日って素敵!
そんな日常を意識していたら、いつの間にかエコライフに!これからの季節でその代表的なのが、「グリーンカーテン」。植物でできたカーテン、これは今に始まったことではないですね。夏休みにアサガオの観察した記憶ありませんか?アサガオは見事にその役割を果たしてきました。
日陰をつくりたいならヘチマが一番!
室内の温度を効果的に下げたいなら、ヘチマがおすすめ。ツル植物の中でも特に生育が旺盛なのが、ヘチマです。うまく育てば、約3ヵ月で5m以上の高さまで到達することも可能です。また、ヘチマは葉が大きく、折り重なるように生えるので、しっかりと影がつくられます。しかし、葉が大きいだけでなく茎も太いので、マンションのベランダなどの狭いスペースに たくさん植えすぎると、うっとうしくなってしまう可能性もあります。幅60cmくらいのプランターに2本程度のヘチマを植え、うまく枝分かれするように誘引していけば、幅1m以上の緑のカーテンに仕立てることが可能です。日中、あまり日が入らなくてもOKな部屋や、日光を確実に遮りたい場合なら、断然、ヘチマがおすすめです。
涼しげな影をつくるゴーヤ(ニガウリ)
写真で見るとわかるように、ゴーヤの葉は、切れ込みが深く、明るいグリーンをしているので、日光をやわらかく遮ってくれる効果があります。また、茎が細く、風が吹くとやわらかい葉が揺れるので、ヘチマなどに比べて室内も明るめで、窓辺を涼しげに演出してくれます。果実を収穫して、ゴーヤーチャンプルーなどにして、食べる楽しみも提供してくれますね。
ゴーヤとヘチマの中間の暗さを求めるなら、キュウリ!
ゴーヤでは明るすぎるし、ヘチマでは暗すぎるという方におすすめするのは、キュウリです。もともと、インド原産の植物なので暑さに強いですし、夏が旬の野菜ですから、毎日のように収穫することができます。独特の苦みがるゴーヤよりも、毎日食べても飽きないというのも魅力ですね。
香りの良いヨルガオ
なんといっても香りがおすすめ!ヨルガオ。室内の涼しさや食べる楽しみだけでなく、花を楽しみたいという方には、アサガオやヨルガオがおすすめです。ヨルガオとは、「夕顔」という名でも流通している、アサガオのような形の白い花を咲かせるつる植物で、夕方から夜にかけて花を咲かせ、とても甘くて良い香りがします。アサガオも日本の夏らしい風情がありますが、日が昇ると花が萎れてしまうので、早起きが苦手な方にとっては、ちょっと残念な気がしませんか?夕涼みに外に出ると、ヨルガオの香りがほのかに漂ってくるといのも、なかなか風情があって良いものです。
花を通年楽しみたいなら、クレマチス
様々な品種があるクレマチス(写真は’プリンス・ダイアナ’という品種)。緑のカーテンを、「毎年植え替えるのは面倒とか、「夏以外の季節にも花が楽しめると良い」という方におすすめするのは、クレマチスです。クレマチスとは、アネモネなどと同じキンポウゲ科の植物で、世界中に300種類程度の原種が存在しているといわれています。「テッセン」という植物を耳にしたことがある方も多いと思いますが、これは、クレマチスの品種の一つで、中国原産の原種です。
わたしたちの身近なもので、アートが生まれる!!
写真4点は、とっても身近な素材から生まれました。さて、その素材とはいったい何でしょうか。
答え:トイレットペーパーの芯
VOL.147 ぐー・ちょき・ぱー ボーダレス社会を目指して(30) 伊藤佐代子
ボーダレス社会をめざして(30) 伊藤 佐代子さん
表彰
23年度岐阜県芸術文化奨励という賞で岐阜県知事から淳司が表彰されました。どうして淳司が表彰されるのかよくわからないのですが、賞状を頂いた時の紹介は「自閉症という障がいと向き合い、イラストの創作活動をしている・・・」というものでした。今後の活動に期待しているという趣旨の賞のようです。知事は当日受賞者に付き添って臨席した人たちに向かって、「皆様の支えがあって今があるのだと思う」というような事を言われました。ちょっとウル~ときてしまいました。この賞はどこかの文化団体、市町村からの推薦がないと受賞できないようで、私の知らない所で淳司の活動を見て下さっていた人がいたということも嬉しかったです。受賞が決まった時、淳司の美術の恩師に電話で報告をしました。「いとちゃんのような人が貰えるっていいな。よかったね。」って喜んで下さいました。障がいのある人にも光が当たるようになったということです。昨年開催した5年ぶりの個展が評価されたようで、「にらめっこ」の方たちの後押しがなかったらこの受賞はなかったのかなと。「にらめっこ」の方は、障がいのことを私ほどご存知ない。だから私が怖くて絶対言わないことを平気で言っちゃいます。障がいを知らないからこそ言えることもあります。不思議な事に淳司はそれを自然に受け止めてしまいます。おかしな話ですが、何かが違うらしいのです。絶対個展はやらないと言っていたのに、いつの間にか個展をやると言って頑張りだす。本当に訳がわからないです。しかし、障がいを深く知らない人が、障がいのある人の心を動かすことができるということを知りました。今回の受賞でそんなことを改めて考えさせられ、淳司を支えて下さった皆様への表彰状なのかなとも思いました。ありがとうございました。何年後か、絵を描き溜めたら「にらめっこ」の方に個展を勧めてもらい、また開催できたらいいなと思っています。表彰式にはスーツを着てネクタイを締め臨みました。とてもいい男の淳司に惚れぼれしました。ずーと絵を描き続けてきた淳司へのご褒美でした。
プロフィール
伊藤 佐代子 (いとう さよこ)
伊藤淳司の母、岐阜障害者就業・生活支援センターの支援ワーカーをした後、NPO法人オープンハウスCANの理事長。地域で暮らす障がいのある方の生活支援や障がいのある方と書道を楽しんでいる。
リンク
VOL.147 知的に楽しく学ぶ・遊ぶ・集う Activa 食のおまつり
Healthコーナー
♪サイエンス・カフェ 14:30~15:30
知って考えようⅡ
「農薬の功罪」と題して医学博士・渡部和男氏を囲んで。
「私たちは、生活するために環境に負荷を与え続け、環境汚染を引き起こしています。私たちの生活は、天然の物質や意図的にあるいは非意図的に合成された化学物質に囲まれています。化学物質によって生活が豊かになり、健康が守られ、平均寿命も長くなりました。この反面、ダイオキシンやPCBなど残留性汚染物質や農薬・プラスティックや建材に使われる化学物質の影響が深刻であることがわかってきました。私たちが今までと同じような生活様式を維持することは困難になってきています。未来の世代と私たちのために、持続可能な発展を求めていく必要があります。」
HP:http://www.maroon.dti.ne.jp/bandaikw/
講師プロフィール○わたなべかずお
クリーンな環境は基本的人権
各務原ワークショップ代表・医学博士
ライフデザイン・カフェ 10:30~11:30
知って考えよう!Ⅰ 生前準備とは?
生前準備ノート『ゼロの昇天』を参考に、一級葬祭ディレクター・市川雅清氏を囲んで。
●死は存在しない。生きる世界が違うだけだ。(byドゥワミッション族の格言)●僕が死を考えるのは、死ぬためじゃない、生きるためなんだ。by Malraux ●死者に対する最高の手向けは、悲しみではなく感謝だ。by レーントン・ワイルダー
『ゼロの昇天』にどのようなことを、どのように書き込めばよいか考えます。
Foodコーナー
食事はアクティバの収穫祭を兼ねています。
その他・飲み物・ナチュラルフードの販売します。(詳しくはP-10参照)
安心・安全な食べ物の基準って、なんだろう?農薬も化学肥料も使わないのはもちろんだけど、ほかにもなにかありそう。アクティバでは、「育てるから食べるまでの農の体験」も重要と思っています。そのために、米や野菜の自然栽培を行っていますが、なかなか難しい。そのため、土つくり・有機肥料の意味・すべての生き物には存在理由がある、など項目ごとに勉強会も重ねています。昨年、「食」のおまつりで上映した『未来の食卓』からも、いろいろなことを学びました。DVDを観たい方はアクティバ事務局までお申し込みください。無料でレンタルいたします。
※ 水(高賀の森水)はセルフサービスです。マイコップ、マイ箸をご持参いただけますようお願いいたします。
Entertainmaent
うさと服のミニ・ファッションショー 特設ステージ 13:15〜14:15
うさとのアート
綿を育てて紡いで染めて。
織る人、縫う人、届ける人、着る人。
土から生まれて土に還るまでが
ひとつのアートなんだよね。
関わる人すべてがアーティスト。
募集
モデルミニファッションショー
うさとの服を着てBGMに合わせて自由に歩いていただきます。
※モデルなんて人生初体験!なんていう人、いいじゃないですか!この歳で「初体験!」なんて素晴らしいんでしょう!みんなで歩けば怖くない!
当日の飛び入り大歓迎!
古本 古本市を開催します。
絵本、小説、漫画…なんでも受け付けます。ただし買い取りではありません。基本、物々交換です。破損、落書き、汚れのひどいものは受付できませんので予めご了承ください。
詳しくはアクティバ事業部へお問い合せください。TEL/FAX 058-383-8666
VOL.147 まいまいの看護師見習い奮戦記~From Newyork~ NY貧乏Nurseものがたり-9
NY貧乏Nuseものがたり part -9
今日は近くの病院でボランティア。
うちのやってる階には、普段ボランティアしている訪問看護ホスピスの病室もあってうちは行ったり来たりしてる。
在宅で様態が急変したり医療施設でのケアが必要になった患者さんが一時的に入院したりするんやけど、今日は3人いた。
そのうちの一人。
朝ちょっとだけ様子をみにいった患者さんが、その一時間後に死んだ。ご家族が来たちょうど一時間後。
まるでご家族がくるのを待っていたかのようだった。
ホスピスの現場では「死ぬ」という言葉を使う。
「亡くなった」とか「息をひきとった」とかは使わない。
初めて死んだ患者さんを包んだ。
彼女の遺体をみたとき、うちの背筋になにか走った。
命の絶えた体はみただけで本当にわかるものなんだなぁって。本当に体はただの乗り物というか、命を動かすものにすぎないんだなぁって、あらためて感じた。
あっけないもの・・・
でもお顔が安らかで、Death rattleが聞こえなくなった彼女をみて、不思議やけど、「今終わりましたよっ、お疲れ様でした」って思ったの。
ちょうどご家族二人が見守る中で息をひきとられたので、彼女にとってはいい最期だったのではないかと思う。
「静かで安らかな瞬間だった」といい、ご家族も帰る途中涙ながらにありがとうと声をかけてくださった。
たった3分も時間を過ごしてない私に。
その瞬間胸の中に熱いものがこみあげてきた。
かと思うと別の部屋には、ホスピスなのにアグレッシブな治療を続けたいご家族がいて、患者さんに語りかけたり手を握ったりするよりも、血液検査の結果や薬の内容ばかりに気をとられていて、やっぱりホスピスを選ぶんじゃなかった、なんてずっと言われている方もいた。
そのご家族はまだ患者さんの死が近づいてることを受け入れられないようで何とかして治療を続けたい、他の病院に連れていく!と、少し混乱されているようだった。
癌の専門医にも「もう手のほどこしようがありません」と言われてホスピスケアを受け始めたはずだったのに、まだ現実を受け入れられず現実を否定しておられるようだった
人それぞれやけど、やっぱりそれは当然のこと。
たった5,6ヶ月前まで普通にしゃべって会話できたのに…
今はただ死にゆくのを見守るだけなんて、いてもたってもいられない。
当然の心境だと思う。
でも意思疎通のほとんどとれない患者さんを目の前にして、
ご家族が勝手に、こんな夫(父)の姿はみていられないからと、治らないし症状が改善する余地もないのに、治すための治療を再開して、患者さんに薬やチューブを体の中に送り込むのはやはり痛々しい。
でもよくあること…
大事なのは患者さんにとって何がベストかということ。 私が働いている現場は、今までずっとボランティアをやっていたMed/Surg/Hospiceという病棟です。ここは、一般内科・外科・ステップダウン・ホスピスといういろいろな患者さんがくるので、幅広くいろんなことを学べます。特にホスピスは自分の興味のある分野なのでやりがいがあります。が、現実はミスの連発で…しかも初歩的なミス・・・忙しくて忙しくて落ち着いてできないんだ。はぁ~。でも、先日ある患者さんが、「あなたはかわいいわね。顔とか体じゃなくって、ここがかわいいのよ」って、心臓のあたりを指して言ってくれたの。
なんかうれしかったなぁ。でも、あとでやっぱ、顔とか体はかわいくないんや~って思った。(笑い)
Elmhurst Hospital Center of NY Citty より
プロフィール
まいまい
ニューヨークの片隅在住。2010年6月に看護師国家試験取得。不況のあおりで就職難民・・・そんな日々の中で遂に2011年10月に就職!感じたこと、気づいたことをお届けさせていただきます。
VOL.147 ぎむきょーるーむ 学校でのうつる病気
こんなとき、どうしてる? 学校でのうつる病気
感染経路(誰から誰にうつったのか)がわかったとき、「○からうつされた」「△のせいで校外学習に行けなくなった」と、子どものあいだでいいあらそいがあった。(息子8歳・12歳)
短期スイミングスクール直前に娘が手足口病に感染。医者は「プールOK」といったがスクールは難色を示す。意見のくいちがいに困った。見た目にもわかるので、泣く泣くあきらめた。(娘6歳)
「予防接種はしない」といったら、「こわーい。近づかないで~」と笑顔でいわれた。たぶん、本気・・・。(息子7歳・娘5歳)
Q:中学三年生の息子にインフルエンザワクチンを受けさせるか迷っています。二歳上の娘の受験時にはインフルエンザが大流行。ワクチン接種しなかった娘に非難が集中して心労で大変でした。
A:いまは亡き由上修三医師の著書「予防接種の考え方」(大月書店)の中に、「ワクチンを注射してもインフルエンザにかかる。そのおかげで子どもたちはくり返し罹患し、大人になるころには一応の免疫を身につける」とあります。
この著書には*前橋レポートの経緯も詳しく述べられていますが、感染することを防ぐことはできないし、人から人へうつるという流行を防ぐこともできないということで、現在のワクチンも同じつくり方です。厚生労働省は「打った人は重症化を防ぐことができるかもしれない」といっています。
ですからインフルエンザの流行はワクチン接種とは関係ないのです。インフルエンザワクチンの狙いからすると、もしかかったときは「自分は予防接種を受けたから軽くすんでよかった」と考えるべきところですが、わが家はインフルエンザにかからないように痛い思いをして受けているのに、なにもしないでかかって人にうつすのは許せない、ということになってしまっているのでしょう。
感情に抗するのはたいへんですよね。黙って聞き流すか、事実を伝えるか、長いものに巻かれて接種するか、しかないですね。長いものに巻かれる人が多ければ、感染症に関する社会状況は変わらないと思いますが、身近な集団の中で異論を唱えるのはたいへんなのも事実です。私は、あきらめずに機会を狙って伝え続けたいと思っていますし、そういう人が増えてほしいなあと願っています。
(あおの・のりこ お・は編集協力人)
* 群馬県前橋医師会と国や自治体の機関に所属する研究者総勢70名以上で結成された「インフルエンザワクチン効果に関する研究班」が1980年から5年間かけておこなった、世界に類をみない大規模疫学調査を通称「前橋レポート」といい、その結果、インフルエンザワクチンは流行を阻止できないことがあきらかになっている。
最初に発病した人だって、誰かからうつされた人 山田 真
たとえば、水いぼの子どもが治してくることを強制されたり、プールへ入ることを拒まれたりするのは、HIV感染者やハンセン病の患者さんたちが差別を受けて迫害されてきたことと同じ地平の話なのです。どちらも感染症についてまちがった知識やいいかげんな知識しかもたない市民が、その無知からうまれる偏見によって感染者を集団から排除するという事象だからです。
水いぼができている子どもを冷たい目で見る人の多くは、水いぼがどういう病気であるかをよく知らないはずです。たとえば、水いぼができている子どもの9割は6歳以下だけれど、赤ちゃんがほとんどかからないのはなぜか、といったことも知られていないでしょう。
赤ちゃんがかからないのは、お母さんが水いぼの原因である伝染性軟属腫ウイルスに対する抗体をもっていて、その抗体が赤ちゃんに伝えられているからです。また大人もほとんど水いぼになりませんが、これは「ほとんどすべての大人は、子どものころに伝染性軟属腫ウイルスに感染していて抗体をもっている」ことを示しています。
しかし感染しても発症する場合と発症しない場合(不顕性感染といいます)があり、発症して水いぼできた子どもは「とり去ること」を強要されますが、運よく水いぼができない子どもはおとがめなしになります。でも、不顕性感染になった子どももウイルスの持ち主ですから、ほかの子にうつすことがあり、そのうつされた子は水いぼができることもあります。この場合、うつした子どもは水いぼができていないので、“うつした犯人”あつかいをされることもありません。
一般論でいいますと、集団の中で最初に発病した人は感染症をもちこんだ犯人あつかいをされつらい思いをしますが、その人だって誰かほかの人からうつされた人であることを忘れてはなりません。学校のような集団生活にかかわる大人は、インフルエンザ、ノロウイルス、シラミ、水いぼなどについて十分勉強し、感染症にかかっている人たちにつらい思いをさせることのないようにしてほしいのです。
それが日常、感染症にかかっている人とつきあっている医者からのお願いです。(やまだ・まこと 小児科医。お・は編集協力人)
抜粋
にらめっこのバイブル:こども・きょういく・がっこうBOOK『おそい・はやい・たかい・ひくい』N0.60より抜粋
リンク
VOL.147 かえるプロジェクト がれき処理を考える
被災地のがれき、受け入れるのか否か!
ここできちんと考えてみよう!
「日本の絆 色あせた」という新聞の記事を読んで深く考えている。感情論として、被災地のがれきを引き受け、痛み分けをしなければと思う反面、放射能を拡散したら大変なことになる!という現実。安全だ!と言われても、今まで二転三転する基準値はもう信用できないし・・・そしてもう一つ大きな疑問は、利権の臭い。復興支援金は被災地のためにあるはず。なのに、利権を巡り命より金が優先?!と思われる官僚の思惑にあ然とする・・・そんな時に高山市の市長(HP)と札幌市長の声明文を読んだ。気持ちにストンと落ちた。(HP)
いろいろ調べてみると、問題が浮き彫りになってくる。政府は岩手・宮城両県のがれき約2,045万トンのうち、20%に相当する約401tを被災地以外で処理するという方針を出した。今、岐阜県でも複数の自治体が受け入れを検討中だとか。しかし、がれきを「福島県以外でもここの地域のは安全で、こちらのは危険」という区分けは不可能だ。津波で沢山の工場が被害に遭い押し寄せられたがれきなので、アスベスト、PCB、六価クロム、ヒ素…など放射能も含め、公害となる多くの有害物質で汚染されている複合汚染であるということ。
がれきの使い道を提案した南相馬市長は「がれきは復興の貴重な財産。護岸工事に使いたいががれきが不足しているので宮城から運びたいと相談したら、放射線量が不明なので動かせない」と官僚に言われ、一方で広域処理のため地方自治体にはがれき汚染はないと言う。この矛盾。そもそもがれきの広域処理により儲けるのは一部の企業・為政者(行政・議員)だ!しかも汚染がれきを燃やすことで汚染を拡散させることになる。それでも受け入れがれきはごみ焼却場にバグフィルターがあれば放射能は99.99%漏れるのを防ぐと言っているが、フィルター製造に関わった全ての会社が「放射能除去できない、測定もしていない」と言っている。その結果、放射能だけではなく、複合的な有害物質が漏れ出てしまう。アスベストは中皮種を起こす、六価クロムは猛毒で皮膚を溶かす、ヒ素も猛毒…などなど挙げたらキリがないほど、がれきを燃やしていいことは一つもない。
被災地の中には、雇用のためにがれきを回してほしいと願う自治体もある。東北復興財源は1.6兆円もある。これを狙う広域の自治体の業者の何と多いことか!(既に、がれき受け入れの広告費に30億も使っている)目もくらむ金額が頭上を駆けめぐる図に、私たち庶民は成す術もないのか?いや、やれることはあるはず。まず実態を知ろう。
汚染は広げずに一箇所に留める。これは世界の常識。
日本にも「放射性物質の移動をしてはいけない」という法律が存在しているのに完全に無視されています。検査も「がれきの周辺の空間線量を測るのみ」というまったく意味のない、焼却ありきのごまかしの測定。ましてがれきすべての汚染測定をしていないのになぜ「安全」と言えるのか?
(1)放射能を拡散・移動させない。
放射能の管理については拡散させないこと、飛散させないことが重要。
(2)復旧・復興のための予算は被災地が使う。
がれきを処理するバグフィルターなどセシウムの遮断性に優れた機能を持った施設を地元に建設するのが望ましい。建設・運用において雇用が生まれる。焼却施設に発電施設を備えると、がれきの処理が終わっても森林などの間伐材を利用したバイオタイプの発電所が作れる。
(3)放射能が焼却施設に濃縮し、外部にも飛散する。
(4)施設の汚染。
放射能を利用する仕組みになっていないゴミ焼却施設が汚染し、解体時に除染する必要が出てくるが、そこまで考えられてない。
(5)低線量の内部被曝の危険性は高い。低線量の内部被曝の危険性は、広島・長崎の調査に基づいた国際放射線防護委員会のモデルでは正しく理解できない。最近の疫学調査はチェルノブイリの被害を受けた欧州各国では受け入れられているが、日本の放射線影響の専門家は非科学的だと決めつけ事実を見ようとしていない。
「日本の絆 色あせた」 元米紙記者が警鐘
【ワシントン=柿内公輔】米紙ワシントン・ポストは11日までに、「昨年の悲劇は日本を停滞から目覚めさせるのに失敗した」と題した元同紙東京特派員(ポール・ブルスタイン氏)の寄稿を掲載し、自治体ががれき受け入れを拒否している問題に触れ、東日本大震災直後に世界から称賛された日本国民の連帯意識が失われかけていると警鐘を鳴らした。〜(中略)〜 同氏は、「東北の人々に国民は同情と支援を惜しまず、それは『絆』という言葉に要約された」としながら、「その精神は色あせた」と断言。被災地のがれき処理問題について、「私の住む近くの街では、放射性物質が検出されなくても、地元の農業や漁業従事者が『風評被害』に悩まされる、といって当局が受け入れを拒否した」と疑問を投げかけた。
[産業経済新聞社 2012年3月13日(火)]
参考
マンガ「ガレキ受け入れが東北復興の為になるって思っていませんか?」
「瓦礫の受け入れに反対する理由 神戸大学・山内知也教授」
子どもを護れない国に未来はあるのでしょうか!
イベントのお知らせ
2012年6月11日 かんがえるONE DAY!
かえる同盟アンケート結果
調査日:’12.3.11 岐阜市金公園周辺にて
調査人数385人 有効回答345枚
2011/3/11 午後2時46分…あれから1年。何が変わって何が変わってないんだろう。アンケートに協力的な方たちの意見は圧倒的に「原発要らない」派。「原発は必要」派は、そこで働く雇用問題を理由に挙げた人が多かった。電力不足に関しては「不足するだろう」という不安からか。「わからない」は、「私に関わらないで」という雰囲気が漂っていた。マスコミでは毎日瓦礫問題を報じている。岐阜県も検討中。もう人ごとではないよ。瓦礫問題を機にちゃんと考えよう!そう、かんがえる人になろう!
VOL.148 アウトドア特集 自然を感じよう
大切なのは、自然を感じること
さぁ、ソトへ出かけよう。
サイクリングで風を感じる!
湖畔をゆっくりサイクリングするのもよし。森の中の起伏に富んだコースにチャレンジするのもよし。自然の中を風を切って走り抜ければ、気持ちも体も健康になります。大人と子どもでも、互いにペースを合わせることができるので、親子で会話をしながら楽しく走れます。
水の冷たさ、流れる感覚…川あそびはキャンプの醍醐味!
・ 泳ぐ・飛び込む・流れる・葉っぱ船を作って流す・水切り・カッコイイ石を探す・トンボを捕まえるなど、子どもたちはどんどん新しい遊びを考えて楽しみます。 川遊びは楽しさのあまり時間が経つのを忘れてしまいます。ですが、川の水は冷たいですので、あまり長時間遊ばないで、休憩を取って、水分もしっかり取ることをお忘れなく。
「星空ウォッチング」
天気が良かったら、夜空を見上げてみて下さい。できるだけ周囲に灯りのない場所、空の開けた場所、月のない夜を選びます。夏の代表的な星座といえば「さそり座」、南の空の低いところにいます。天頂を見上げれば翼を広げた大きな「白鳥座」、北の空には有名な「北斗七星」。都会では見ることも難しくなった「天の川」などなど。本物の夜空で星座をたどってみましょう。毎年、お盆の時期になると現れる「ペルセウス座流星群」、月食や惑星が月の影に隠れる現象など、いろいろな天文イベントを追いかけてみるのも良いで すね。
感覚を研ぎすまそう!「私の木」遊び
自然の中で五感を最大限に発揮する遊びに「私の木」遊びがあります。まず、キャンプ場や森の中で1本の木を選んで2人1組のペアを作り、1人が目隠しをしてあらかじめ選んだ木に連れて行ってもらいます。その木に触って大きさや感触、周囲の音や香りをおぼえた後、30?40mほど離れます。目隠しをとった後、自分の感覚だけをたよりに「私の木」を探す遊びです。森にいくらでもある木の1本1本に、それぞれ個性があることを実感させてくれる遊びです。
嗅覚を働かせよう!香りのある植物や木を見つける。
木の見分け方には、樹全体の形、葉や枝のつき方、葉の形、冬芽の形などいろいろとありますが、匂いで見分けられることもあります。
嗅覚は視覚や聴覚に比べると、記憶を呼び起こす作用が強いという報告もあります。また、イメージや色など記憶と調和する香りを知覚することによって、その香りは強く作用することが知られています。一度匂えば記憶に残る樹木となるでしょう。
VOL.148 医食住 暮らし上手!
食「免疫力が高まるレシピ」
医「数値が意味するもの」「放射能対策」
住「生活は創意工夫」
わたしたちは、人生の土台をしっかりと支えている衣食住という生活にもっとまなざしを向けるべきだ。もっと考え、もっと反省し、改良を重ね、知性と芸術的感性を生活の基本に差し向けようではないか。衣食住こそがわたしたちを生かし、現実にこの人生を歩ませているのだから。(byニーチェ)
にらめっこ編集室では「衣」を「医」に置き換え編集しました。
やっぱり、「食」は芸術です。もちろん文化です。人を良くする、と書いて「食」。今号から改めて、食を360°あらゆる方向から考えてみます。
免疫力が高まるレシピ(安保徹)
免疫力は「心」を鍛えることから
1)心と体は密接に繋がっている
2)怒りの感情はなんとしてでも手放すべき
3)ひとりで抱え込まない
4)メリハリのある人生を送ろう
(1)丸ごと食品 玄米・大豆・小魚・小エビ・ごま・くるみ…など
食べ物を大切に丸ごとおいしくいただく
丸ごと食べる理由:野菜や果物の皮には、食物繊維と機能性成分が豊富に含まれています。空気に触れると壊れてしまいやすいビタミンC等を守るため。また、魚の皮も同じ働きがあります。健康作りに有効な脂を酸化から守っています。丸ごと食品が良いというのは、動植物が持っている生命維持に欠かせないさまざまな栄養素をバランス良く無駄なくいただけるから。
(2)発酵食品 味噌・納豆・漬け物・チーズ・ヨーグルト…など
麹菌や乳酸菌がもたらす、うまみと健康効果
発酵食品が体によい理由:麹や乳酸菌の作用で食品が本来持っている栄養素をより消化しやすい状態に変化させるから。その変化によってうまみが増すのも特徴。たとえば味噌。大豆のタンパク質がうまみ成分のアミノ酸に変化したもの。漬け物やヨーグルトの乳酸菌のように、菌自体が健康に役立つものもあります。
(3)食物繊維が多い食品 きのこ・海藻・いも・根菜…など
不要なものを追い出し、すっきり健康な体に
健康な体を作るには、食べ物から栄養素を摂取するとともに、不要なものをきちんと体の外へ出す必要があります。それを助けてくれるのが食物繊維。きのこや海藻、芋、野菜、果物などに多く含まれる栄養素で、便のカサ増しをして便通を良くし、老廃物なども絡め取って排出します。また、食物繊維が豊富に含まれると噛みごたえががあり満腹感が得やすく、腹持ちも良いので肥満予防にも効果的。腸内では善玉菌のエサとなって腸内環境を改善するため、肌トラブルを改善したり、さまざまな病気を防ぐ作用もあります。
(4)イヤイヤ食品 酢・梅干し・わさび・しそ・ゴーヤ…など
体を元気にする3つの風味。ほどよい刺激で免疫力アップ
イヤイヤ食品とは、酸味や苦み、辛みなど独特の風味がある食品。本来、酸っぱい、苦い、辛いと言った味は、腐った食品や毒など、人体に害のある物質が持つ味。体はこれらの味を感じると、有害物質が入ってきたと認識し、不快物質を排除するために胃腸が活発に働きます。そして、排泄を促した結果、副交感神経が優位に働き免疫力がアップします。しかし、これらの食品を食べ過ぎると反動で交感神経が優位になってしまうこともあるので適量を心がけること。
(5)体を温める食品 しょうが・ねぎ・こしょう・唐辛子・羊肉・えび…など
体をポカポカさせて、全身パワーアップ
体の中にはさまざまな酵素が存在し、生命を維持するために絶えず働いています。酵素が最も働きやすい体内の温度は37.2度(脇の下で36.5度前後)この体温をベストな状態に保つために働いているのが自律神経です。自律神経のバランスがくずれると、正常な体温が保てなくなり、血行が悪くなったりします。体温が低めの人や手足に冷えを感じる人は要注意。自律神経のバランスがくずれているかもしれません。自律神経のバランスを良くするためには、冷たい飲食物を避け、体を温める作用のある食品を意識して摂取するのが大切。
体の声に耳をかたむけて心身ともに健康に。予病は毎日の食事が大事
以上の(1)-(5)特徴を理解したら次は献立。
理想は主食としての玄米ご飯を中心に、魚や豆・大豆製品などを使った主菜、野菜などのカリウムや食物繊維が豊富な食品をたっぷりと摂取できる副菜が揃っているメニューを紹介します。食事が変われば生活習慣も変わりますよ。
『安保徹の免疫力を高める食べ方』より
タフでなくても元気に生活する秘訣
睡眠を甘く見てはいけません。同じ睡眠時間をとっていても早寝早起きと遅寝遅起きではリンパ球への影響が異なります。最もリンパ球が適切に上昇するのは「早く寝る」ケース。太陽の光で覚醒し生活リズムを作りましょう。
体の声とは「お腹がすいた」「水が飲みたい」「酸っぱいものが食べたい」など、体はそのときどきで必要なものを摂取できるようサインを出します。(1)-(5)をバランスよく食べていると、だんだん体の声が聞き取れるようになってきます。
- 丸ごと食品
- 玄米いなり寿司、大豆とさくらえびのサラダ、ごまとごまの葉のスープ
- 発酵食品
- きのこの味噌ホイル焼き、チーズキムチ納豆、えびとたくあんのヨーグルトサラダ
- 食物繊維が多い食品
- しめじの煮浸し、長芋ののり和え、ごぼうもち
- イヤイヤ食品
- いわしの南蛮漬け、切り干し大根のわさびふりかけ、紫蘇の葉の白和え
- 体を温める食品
- しょうがねぎスープ、ラム肉のこしょう煮、えびのピリ辛炒め
上記献立のレシピは「にらめっこ」のホームページに掲載してあります。ぜひ作ってみてくださいね。後は、ご自分のアレンジを楽しんでください。(編集部)
BOOK紹介
「免疫力を高める食べ方」
「年をとると病気になる」は大きな間違い!人は年齢にあった免疫を創り出している。若者の免疫であるB細胞は減少しますが、T細胞は年齢とともに上がり続けます。それでも病気になるのは能力の限界を超え無理したから。免疫力アップの具体的レシピも満載!
著:安保 徹中経の文庫 533円+税
「生ごみ先生のおいしい食育」
知識ではなく、体験を!土の中の無数のいのちが元気いっぱいの野菜を育てているように、自分の元気につながってくれる小さな生き物たち、食べ物の中の無数の生命に感謝の心が芽生えます。それにはまず元気ないのちを選ぶことから…
著:吉田俊道 西日本新聞社 476円+税
にらめっこ編集部は、C-ラボ(※-1)(名古屋市西区)に食品の放射能測定の体験に行ってきました。C-ラボの代表であり、名古屋生活クラブ(※-2)の代表でもある伊澤氏にお話を伺いました。
放射能のリスクについて、1ベクレルでも危険という主張と、100ミリシーベルト(経口でのベクレル数にすると、770万ベクレル)まで安全という主張があります。あまりに両極端な主張なので、多くの人は不安だと思います。科学的に確立されている一番低い線量でのリスクに胎児のX線撮影による小児ガンの発症があります。アリス・スチュアートによるこの研究によって、妊婦のX線撮影は行われなくなりました。
X線の撮影の様な外部被ばくとセシウムの経口摂取のような内部被ばくは大きく違う、「内部被ばくの方が危険だ」という主張があります。しかし、シーベルトという単位は、放射線が人体へ及ぼす影響を表す単位ですので、外部被ばくであっても内部被ばくであっても、シーベルトの値が同じであれば、人体への影響は同じはずです。なので、多くの場合、食品中に含まれる放射性物質を表現するときに、ベクレルの値以外に「経口摂取した場合のベクレル数をシーベルトに換算した値」を表示しています。それでは、シーベルトだけ比較すれば安心できるのかというと、そうでもありません。「ベクレル数をシーベルトに換算」と簡単に言いましたが、これがたいへん難しいのです。挙げたらきりがありませんが、ざっと挙げてみると、「放射性物質が体のどこに集まるのか」、「体内から排出されるのにかかる時間」、「放射線の飛ぶ距離(生体内の場合どれ位の細胞を貫通するか)」、「放射線を出した後できた物質が、同じ場所でさらに放射線を出すかどうか」、「疾病の種類と危険性をどう判断するのか」などです。前の方にあげた要因は、計算することもできるかもしれませんが、後ろにあげた要因ほど影響との関係を計算するのは難しくなります。最後にあげた「疾病の種類と危険性をどう判断するのか」などは、5年で死んだ場合と10年間の闘病の末に完治した場合は、何倍の差があるかという話ですので、計算することはできません。もともとこのような数字ですので「内部被ばくの影響を過小評価しているが、実際には何百倍も危険だ」とか、「過大評価していたずらに人々を混乱させている」といった議論が出てきます。なので、評価の難しい物に関しては、数倍から数十倍は、内部被ばくの換算係数(リスク、危険性)が違っていても何の不思議もないということは、理解しておく必要があると思います。いろんな放射性物質の排出量は、チェルノブイリと比較して、少ないものも多く、幸い現状では危険性の判断が大きいストロンチウム90はセシウム137の1%で、プルトニウムの汚染もほとんどありません。危険性の判断が小さいセシウムが汚染の大部分を占めていますので、ある程度シーベルトの値で比較できそうです。
日本人は一年間に自然界から1,5ミリシーベルトの被ばくをしています。が、それ以上なのは医療被曝で2,3ミリシーベルト、最新値4ミリシーベルトだそうです。ガン検診の一つPET-CT検査は放射性物質を1億7500万ベクレル?3億5000万ベクレルも飲んでから、CTを受けるものですが、15ミリシーベルトにもなる可能性があります。
名古屋生活クラブでは、C-ラボに依頼して、汚染度が高そうな食品から順に放射能測定を行い、汚染の有無にかかわらず、測定値と検出限界値を全て公開しています。検出されると、どれだけ検出値が低くても(1.6Bq)ほとんど売れなくなってしまいます。それ以前に東日本の産地というだけで売れ行きは減ります。数値は何を意味するのでしょうか。安心を得るのか、不安を助長させるのか…放射能という目に見えない”モンスター”と何とか折り合いをつけていくしかないのか…。
伊澤氏は「数値の意味するもの」として、「私たちの生活の中には自然界の放射線、医療放射線など、昔から存在はしていました。が、3,11以降、福島第一原発の事故で放射線が私たちの生活を脅かしはじめたのは事実。数値が「検出限界値以下」でも安全と言い切れない(半減期がそれぞれに違うし、ゼロになるのに何万年もかかる物質がある)放射線の性質上、それを見据えて生きていくことになる。その中で、我々はまず子どもを守ることを第一優先としたい。できるだけ数値の少ない(小さい)レベルの食品を選び、数値の小さいレベルのところで生活できることを考えることが重要だ。」と結びました。
※ -1 未来につなげる・東海ネット 市民放射能測定センター(C-ラボ)とは、未来につなげる・東海ネットの活動部会のひとつ。食品中の放射能含有量を測定しており、公開を前提に市民からの測定依頼を受けています。また現在東北のホットスポットの支援のための調査チームの派遣・測定、愛知県私立幼稚園連盟の給食調査も行っています。
C-ラボでは、放射線(γ線)をNaI(エヌエーアイ)シンチレーションスペクトロメーターという機械で測定しています。検出限界値5Bq(ベクレル)で120分の測定時間がかかります。持ち込んだ食品は「お米(関市武芸川・昨年秋収穫)」。「青森県産の長芋」。「千葉県で生産された豆乳(豆の原産地は不明)」測定体験だから、時間は10分。測定限界値を出ない、という判明だけで、精査はしなかった。時間をかければかけるほど限界数値は低くなる。基本は1キロの食品を容器に入れ、測定器にかける。コンピューターが結果をプリントして終了。
C-ラボでは公開を前提に放射能含有量を測定します。
『生活は創意工夫』。非電化生活はその極意!
えっ?電気を使わない生活?
あ、ありですか?
あり、です。でも愉しくネ
「電化と非電化、どちらがいいか悪いか?」という辛い選択ではなく、「電化と非電化、愉しい方を選ぶ」というのは如何でしょうか?貧しい昔に戻るのではなく、新しい豊かさを実現する、そのための選択肢の一つとしての非電化という考え方です。
捨てない文化
環境問題というと、直ぐに生ゴミとリサイクルが連想されます。ことほど左様に生ゴミとリサイクルは今日、ポピュラーなテーマです。しかし、生ゴミもリサイクルも、モノを捨てすぎるから生じる問題です。日本人は平均すると食事の25%を食べ残すそうです。カロリーベースでは、2億人の子供が飢えないで済む量に匹敵するのだそうです。リサイクル自体はすばらしいことですが、捨て過ぎをそのままにして(お金とエネルギーを掛けて)リサイクルにまい進‥‥というのは、なにか訝しい話です。
50年保つマイホームを建てるとすると、50年後には家一軒分に育つだけの木を植える‥‥大正時代くらいまで、日本人がマイホームを建てる時の常識でした。「自然が回復するのに要する時間より長く使う」??これが、環境問題を生じさせない生産と消費のあり方なのですが、この当たり前の考え方は高度経済成長時代に忘れ去られてしまいました。ドンドン買って、ドンドン捨てることが経済を大きくするとして礼賛されました。
「愛着がわいて捨てたくなくなる商品」、「壊れても直せば長く使える商品」、「捨てても土に戻る商品」??これが、環境問題を生じさせないモノ作りの考え方と言えそうです。非電化製品は、シンプルの極みですから、壊れにくい上に、壊れても直しやすいという特徴があります。「捨てない」あるいは「もったいない」文化に合っていると言えそうです。
プロセスを愉しむ
非電化珈琲焙煎器を作ってみました。いま、この珈琲焙煎器がささやかなブームです。コーヒーの生豆を、この焙煎器で3?4分かけて、自分好みに煎り上げます。煎りたてのコーヒーをミルで挽いて、淹れる。「煎りたて、挽きたて、淹れたて」のコーヒーは、酸化するチャンスがありませんから格段に美味しいし、健康にもいい??しかし時間もかかるし手間もかかる。時間と手間を惜しむ人にとっては苦痛の極みでしょうが、プロセスを愉しむ人にとっては贅沢の極みなのかもしれません。結果を急ぐばかりではなく、ゆっくりとプロセスも愉しみたい??1960年以降、寸刻を争うようにして働いて私たちは高度経済成長を実現しました。過労死は勲章と褒められた異常な時期も経験しました。そして自由な時間をゆったりと過ごしたい気分に今はなっています??スローライフ派の人たちが増え始めたゆえんです。この「プロセスを愉しむ」というのが、非電化の特徴の一つです。ですから、非電化製品を作る時には、いかにプロセスを愉しめるようにするかを工夫します。珈琲焙煎器の場合には、手で握って左右に振る??心地よい重心の位置や重さを工夫します。コーヒーの豆が転がる音色も工夫します。いい香りが立ち昇るようにも工夫します。技を磨けば、ますます美味しく煎ることができる??こういう要素も残します。
先ずは無駄を無くす
電力はあまりに強力ですから、電力に頼れば大抵のことはできてしまいます。電気に頼りすぎて、負荷そのものを少なくする技術や習慣が衰えてしまいました。例えば家??昔の日本建築でしたら夏は扇風機だけでもホドホド快適に過ごすことができましたが、今日の多くの建物では扇風機だけでは発狂しそうになります。このような大きな(時には無駄な)負荷をそのままにして、非電化で快適・便利を実現することは困難です。非電化製品は、自然のエネルギーや人力を使うので、電力に較べて格段に非力だからです。
ですから、「先ずは無駄をなくす」ことが非電化の前提です。無駄をなくして、負荷を下げてからでしたら、非電化でも快適・便利はホドホド実現できそうです。例えば冷房??北側や床下に陽が当たらない空間を大きく用意し、ここで作られた涼しい空気を自然に取り込む。あるいは屋根の断熱を大きくするなどの平凡な工夫で冷房負荷を半減することは容易です。例えば暖房??昼の太陽光を十分に採り込んで蓄熱壁等に蓄えておくなどの平凡な工夫で暖房負荷を半減することも容易です。このように、先ずは無駄をなくして負荷を下げておくことが、非電化の前提条件です。
無駄な負荷や不必要な用途はそのままにして「原発は不安全だから太陽電池‥‥」のような(上滑りな)議論が先行しがちです。太陽電池も同じく強力であるが故の議論でしょう。(さいわい)非電化は非力ですから、先ずは無駄をなくして‥‥という正論を思い起こすきっかけになりそうです。(非電化工房より)
ガスコンロの上で3?4分左右に軽く振るだけでムラなく美味しく煎ることができます
VOL.148 知的に楽しく学ぶ・遊ぶ・集う Activa 食のおまつり
アクティバのおまつりも今年で3年目。晴天に恵まれ、今年も「愉しいこと、意義深いこと」をモットーに!
サイエンスカフェ
医学博士:渡部和男氏(各務原ワークショップ・代表)
クリーンな環境は基本的人権です。「たべる」ことは私たちの命をつなぎます。健康でいられる体つくりの初めの一歩が「たんぼプロジェクト」
無農薬・無施肥の自然栽培にチャレンジして今年で3年目。今回の「食のおまつり」もアクティバ米を提供できました。「食」の勉強と通して学んだことの一つは農薬問題。除草剤はじめ農薬は劇的に農作業を軽減しました。でもそのつけは確実に私たちの生活環境を脅かしています。サイエンスカフェでは、農薬の研究40数年という医学博士に「農薬の功罪」と題してお話を伺いました。
現在の農業(農薬)政策
農薬の開発・使用法にはやや潤沢な資金が!しかし、総合防除には資金・労力投入が少ないのが現実。それ以外の耕種的方法にも資金・労力投入が少ない。
日本の農薬使用量が、やっと世界2位。
それまでは世界1位でした。不名誉な記録ですね。
近くのコンビニの駐車場周りに除草剤を使用していたのを発見しました。市役所に苦情の電話をしたところ、それ以降は薬の使用はされていないようです。田んぼにも噴煙が上がるほどの除草剤をまき散らしているのを動画で撮影しました。農薬使用で周辺の空気や水が汚染されるは市民として黙っているわけには参りません。
みなさんも気づいたこと、嫌だと思ったことは直接行動を起こしてみてください。(文責・アクティバ)講師:渡部和男氏
農薬のまめ知識
約3000年前(ローマ時代) 畑に硫黄や木灰をまく
1600年 日本最古の農薬。トリカブトや樟脳などを混合し、ウンカとイノシシ対策として。
1698年 江戸前期の農学者・宮崎安貞(みやざきやすさだ)タバコの煮汁や硫黄を燃やした煙り
1700年頃 除虫菊粉、デリス根の利用開始
1750年 注油法の発明(田に鯨油などをまく)
1800年 アメリカでも青酸や亜ヒ酸や硫酸ニコチン
1851年 ブドウと石灰硫黄合剤とボルドー液
1921年 現在の三共(株)がクロルピクリン
1930年 日本の農村でヒ酸鉛、石灰硫黄剤
1938年 DDTの殺虫性発見(P・H・ミュラー、
1948年ノーベル生理学・医学賞受賞)
1944年 除草剤2,4-D誕生
1946年 DDTが日本上陸
1948年 農薬取締法
1952年 パラチオン使用開始(水田)→1971年使用禁止
1962年 サイレント・スプリング出版
(『沈黙の春』:著-レーチェル・カーソン)
1964年 食品残留農薬の調査開始
1966年 いもち剤の非水銀化申し合わせ
1967年 急性毒性の高い剤の生産中止を農林省が通達
1969年 水銀剤およびDDT・BHCなど塩素系殺虫剤の水田使用禁止
1971年 農薬取締法大改正と使用禁止農薬の拡大
2007年 環境・農水省通知:住宅地などにおける農薬使用について改正
うさとの服でファッションショー
綿・絹・麻それぞれの素材を紡いで織られた一枚の布をできる限り有効に使った服はゆったりとしたシルエットや優雅な布の表情を見せてくれます。モデルなんて初めての人ばかりでしたが、インド音楽に気分も乗って楽しく披露しました。
今年で3回目のアクティバのおまつり。初回は「モギソウギ」で、今どきの葬儀のあり方に提案する形で、斬新で(自画自賛?)オリジナリティーあふれる葬儀を披露しました。昨年はアクティバ米を使った「食のおまつり」一日レストランを開店。アトラクションはアンデスの音楽で和んだ雰囲気に。そして今年は、自然栽培で作物を育てることは、環境にやさしく、その結果人に優しいということを伝えようとサイエンスカフェを開催。アトラクションはミニファッションショー。衣服も自然素材が一番体やきもちに馴染む。さて来年は…アクティバでは一緒に活動する仲間を募集しています。中高年の集いはなかなか面白いですよ!
ライフデザイン・カフェ
講師:市川雅清氏
今を大切に生きるための「生前準備」
人は生きてきたようにしか死ねません。生き様が、死に様に反映するのです。死ぬときだけうまいことやればいい!?そんな上手くはいきません。土壇上になって、あわてふためかないように…。「生前準備」とは、「死」を考え「生」を学ぶこと。その準備を通して安心の保証を得ることです。人生は「ゼロ」から始まり「ゼロ」で終わる。それが、戦前準備ノート『ゼロの昇天』の本当の目的です。
アクティバの今後の予定
7月14日(土) 13:30-15:30 遊墨 墨で書いたり紙を貼ったり
関市武芸川公民館(武芸川体育館隣)
参加費:非会員-2,000円 会員-1,000円
講 師:柴田節郎(マルチアーティスト)
定 員:30名
持ち物:エプロン、筆、新聞紙、雑巾
申込締め切り:7月10日(アクティバ事業部まで)
(あればお気に入りの筆をご持参ください)
書でもない絵でもない、白い紙に真っ黒な墨
で自由な表現を楽しみませんか?
定員になり次第締め切ります。
お申し込みはお早めに!
8月 活動をお休みします
9月 稲刈り(はざかけ天日干し・脱穀・とうみ)
10月 生前準備講座
11月 スペシャルなコンサート(予定)
12月「食と健康」勉強会
たべる」「いきる」「あそぶ」毎月一回活動日があります。
活動日と内容のお知らせは、 アクティバ掲示板を参照ください。
会員にはメール配信いたします。
お問い合せ NPO法人「人生これから」アクティバ事業部
〒504-0855 各務原市蘇原新栄町2-25(ミニコミ紙「にらめっこ」内)
TEL/FAX 058-383-8666(担当・三上)
e-mail/ info@niramekko.com
アクティバはHP:niramekko.comのトップページから検索できます。
VOL.148 ぐー・ちょき・ぱー ボーダレス社会を目指して(31) 伊藤佐代子
ボーダレス社会をめざして(31) 伊藤 佐代子さん
がん
息子が岐阜県芸術文化奨励という賞で表彰される2日前に私には癌の告知がされていました。「悪性でした」「ということは胃がんですか?」「そうです」体から血が引きました。不思議にあるがままに受け入れる事が出来、今自分がなすべき事は何か?家族に知らせ、仕事を何とかしなくてはと思いました。”生きる”ということに初めて向かい合いました。ただ、いとこが医者をしていて「早く見つかってよかった。治るから大丈夫」と言ってくれた言葉が何よりの心の支えでした。淳司の受賞のお祝いをしている時に娘から「お母さん今死んじゃったら・・・。私どうしたらいいの?」と電話があり、向こうで泣いている様子がわかりました。「何を食べてもおいしいし、たくさん食べれるから心配しないで」とは言ったものの、私自身は死というものを漠然と受け入れていたようで、その言葉でハッとしました。生きなきゃいけないんだ。そうか孫が成人式を迎える日まで生きないといけないんだ。相当疲れていたようで絶対生きなきゃ!なんて思いは全然ありませんでした。やはり頭の中が錯乱していたのでしょう。その後検査をたくさんし転移はしていなくて早期がんだと言われました。がんが分かってから手術まで約20日間、いろいろな経験をしました。明日が分からないということは実に暗い気持ちになります。明日があるから生きられるとよく言われますが、明るい未来があるから人は生きようとするのだとよく分かりました。淳司が幸いにも自分でいろいろな事ができるようになっていましたので、心配することなく入院ができました。手術後、病室にとても緊張した面持ちでお見舞いに来てくれました。手には鶴やバラなど5つほど折り紙を持っていました。「お母さんどうぞ」。何にも勝るお見舞いの品でした。34歳の子どもが折り紙か?なんて思いながらも、どういう思いで折り紙を折ったのだろうかと想像するとちょっと涙が出ました。退院の日までズーと窓際に飾り、癒されていました。淳司はどの程度私を心配してくれていたのか全く分からないのですが、ベッドに横たわっている私の元気な顔を見たら、すぐ病院の中の探検に出かけて行ってしまいました。
プロフィール
伊藤 佐代子 (いとう さよこ)
伊藤淳司の母、岐阜障害者就業・生活支援センターの支援ワーカーをした後、NPO法人オープンハウスCANの理事長。地域で暮らす障がいのある方の生活支援や障がいのある方と書道を楽しんでいる。
リンク
VOL.148 記者雑感 From 気仙沼 何もわからない・・・現場で痛感
何もわからない… 現場で痛感。
南風が吹くと、特に晴れた日は何とも言えない臭いが市内に漂う。やったことはないが、鶏糞の袋に頭を突っ込んだ感じか。水産加工業者の冷蔵庫跡の瓦礫に、魚介類が混じっているためだ。
気仙沼漁港はカツオの水揚げが15年連続で日本一。震災でガタガタになった港を昨年6月までに一部修復し、首位を守った。ただ、水産の街と言われるのは、市場が大きいせいだけではない。加工業者が多様で、サメでも何でも、「揚げれば買ってくれる」という信頼感ゆえだ。だから港周辺には、氷屋、容器屋、冷蔵・冷凍庫など、関連施設が沢山あった。
津波で貯蔵庫から流れた水産物は、宮城県の方針で海に捨てられた。しかし、倒壊しそうな建物に残った場合は放置せざるを得なかった。蛋白質混じりの瓦礫が今もあるのはそのせいだ。
4月に岐阜から当地に来た。1年以上たつのにどうなっているんだと思った。漁業の始末に限らず、書店や車用品店など大型店舗は骨組みをさらしたままの所が多い。住宅は流されるか、撤去されているのに。とはいえ、少しずつ大型店舗の解体も始まった。そうすると、足首から下だけの遺体も見つかる。警察は靴や靴下の特徴を詳細に発表する。気仙沼市の死者は1035人、うち身元不明者は41人。行方不明は280人いる(6月12日現在)。
「復興」の道のりを知りたくて赴任した。新設する防潮堤の高さは? 集団移転の世帯数は? 食品の扱いはどうなっているの? などなど。が、魚瓦礫や足首遺体に接した今、そればかり追うのは違うのではないかという気がしている。
父親の影響で、中学時代に起きたチェルノブイリの原発事故に関心を持った。今回の政府の食品の放射性物質基準にも疑問を持ち、記事を書いてきたつもりだ。
けれども、核心に迫れると思って来た現場では、何も知らないという事実を突きつけられただけだった。誰に何を聞いて、どう伝えればいいのか。全く分からない。
少し前の新聞に書いたコラムは、地元紙の記者の発言で始めた。「市民は支援疲れしているのです」。毎日のように寄付や支援イベントがあって、動員をかけられる人々が疲弊しているという内容だ。表向きは「ありがたい」「助かる」と言う人たちも、裏では確かに「置き場所に困る」なんてつぶやいている。本音は本音。正しいかどうかはまた別。誰も判断できない。
もっと複雑なのは、やはり放射能。「カツオは回遊魚だから、泳いでいるうちにセシウムが抜けてしまう」説がそこそこ流布している。「都会は放射線アレルギーだ」という声も上がる。ここに来る前ならば、それは違うと反論しただろう。でも、取引先に切られ、水揚げを「自粛」させられながら網を手入れしている漁師と話していると、言葉が出ない。
NO310:津波でほとんどの建物が壊れた南気仙沼地区。まだ解体されていない大型の建物も残る/4月21日 | |
1426:5月3日からの豪雨で、仮設住宅の一部は床下浸水した/5月4日 | |
1643:水産加工会社の冷蔵庫跡には魚の残骸を含んだがれきが残る/5月30日 | |
1435:津波の後、火災に襲われた鹿折(ししおり)地区。地盤沈下しているため、雨が降ると一面水浸しになる。奥に見えるのは打ち上げられた共徳丸/5月4日 |
プロフィール
現役新聞記者(宮城県・気仙沼在住)
私のいる事務所兼住居は、1階の浸水のみですみましたが、3軒隣の警察署も、少し離れた小学校も解体です。節電といわずとも、家の周辺は真っ暗。人がいないから…街灯もいらないわけで…これから、気仙沼で自分の見たまま感じたままをお届けします。
VOL.148 まいまいの看護師見習い奮戦記~From Newyork~ NY貧乏Nurseものがたり-10
part -10
One Day
ホスピスボランティアとして、この一年間、ほぼ毎週末たずねていたおじいちゃんが、ついに死んだ。
実は彼2週間前に足に血栓ができて痛みがひどくて、うちの病棟のホスピスの部屋に入院してた。
ホスピスなので症状緩和と痛み緩和のみやったけど、彼にとっては辛い最後やったと思う。
うちは知り合いだったせいもあって担当になることが多かったけど、3日目くらいからは意識も朦朧として会話はもうなりたたなくなってた。4日目くらいからは幻覚や幻聴があったと思う。それ以降は、もううなり声とも痙攣ともとれるようなのの繰り返しで、家族もそばにいて苦痛だったと思う。本人とはもう意思疎通ができなかったから、痛みがあるのか、体の向きかえたいのか、どうしたいのか、なんでうなってるのか、はっきりとはわかんない。
家族はどんな心境でいたかわからないけど、彼がちょっとでもうなり声をあげるとすぐに、痛み止めや精神安定剤をリクエストしにきた。
静かに眠っている状態にしてあげたかったのだろうと思う。
末期の患者さんはみんな、機能低下や体力が低下して喉の痰や水分がを自分自身では吐き出せないから、すごい呼吸が苦しそうな、まるで自分の痰や唾液におぼれているような音がする。これは周りが思うほど本人はそれほど苦しさや息苦しさは感じないそう。でも聞いてるほうは、いたたまれなくなる音で、患者さんが痰におぼれてるように聞こえる。それを抑える薬も何回も注射した。
彼が病院にいる間、うちは何回も何回も痛み止めと精神安定剤と痰を減らす薬を投与した。
何度も抵抗を感じた。それが本人の本当に望んでることかわかんないまま投与するんやもん。
あまりにも頻繁に家族がリクエストしにくるから、まわりの看護師たちは”きっと家族は早く患者さんに逝って欲しいんやろう”っていってた。
そんなことはないとは思うけど、薬は死を早めることにもなる。
結局そういう状態が一週間くらい続いて彼は死んだ。
今は、彼の最後が痛みの極力ない、安らかな状態だったことを願うばかり。
なんかね、本人の意思表示がきっちりと事前にあると、それにそってケアができるからいいけど、意思疎通ができなくなってからやと、痛み止めとか精神安定剤とか、そういった薬をどれだけどんなふうに投与するか、難しい。
文化や宗教や考え方の違いで、最期の時期は本当にみんなそれぞれ受け止め方が違う。
最期まで苦しみぬいて死ぬ。
それは精神が肉体の苦から開放される瞬間なのか。
薬で痛みや苦しみをできるだけ抑えて昏睡状態になってしまうと、魂だけが苦しみ続けるような気もしないでもない。
でも最期まで闘い抜くことが、悲痛すぎるときもある。
難しいなって、あらためて思った。
おじいちゃん、ボランティアとして一年間いろいろお話きかせてくれてありがとう。
時々きかせてくれた歌声は素敵だったよ。
また、天国で会おうね。
Other Day…
輸血があって、ちょっとテンパッたけど無事終わってホッとする。
次からは、きっともう少し自信をもってできるようになると思う。
ただ、誰かの血が誰かの体にはいっていくのって、いつもいつも不思議な感じがして、どうにも、なんだかなじめない。
でも輸血がおわるころには、誰かの血は誰かの血と混ざり合ってちゃんと血を受けた人の体の一部となって循環されていくのね。
輸血終わると、たいていの人は本当に顔色が良くなったり、体のしんどさが軽くなったりする。
不思議…
プロフィール
まいまい
ニューヨークの片隅在住。2010年6月に看護師国家試験取得。不況のあおりで就職難民・・・そんな日々の中で遂に2011年10月に就職!感じたこと、気づいたことをお届けさせていただきます。
VOL.148 ぎむきょーるーむ 夏休みの自由研究
工夫していること、困ったことは?
・キャップ、ダンボール、ひも、ワイヤーなど、使えそうなものは分別収納して残しておきます。(息子6歳・3歳)
・ アイデアを出す時点からいっしょに考えています。こども自身からは、なかなか浮かばないようです。製作も、下準備等は親がやっています。本人の作品か?といわれると悩ましいところです。(息子10歳・6歳、娘4歳)
・インターネットで上手な人の作品ばかり見せてしまった。自分で作るより親に頼ってしまい、こちらも手伝いすぎた。どのように導いたらよいか、まだわかりません。今年は下手でも自分の力でやらせたいとは思いますが。(娘8歳、息子6歳)
省エネ的かかわり方か、楽しむか?
自由研究への向かい方は、二つの道しかない。とにかくめんどうだから、「出せばいいや」と、できるだけ簡単に、親子間でトラブルのないように、省エネ的に無難に切り抜ける道。
もう一つは、保護者自身が、子どもと楽しもうとする。親といっしょになにかとりくむことに意味をみつける道だ。
「やらねばならぬ苦しみ」と受け止めているあいだは、怒りやいらだちしか残らない。子どもといっしょになにかできるということに、素直に喜びを見つけていくのである。年に一度、ゆっくりと子どもに手をかけることを「覚悟」するのだ。堂々と、あるいはつつましく、親子の共同作品としてもかまわない。
教員の側からすると、夏休みの自由研究は、家庭、保護者の姿を作品に見つけることができると思っている。実際は、保護者がなんらかの形で、協力している自由研究が多くなっている。アドバイスをすることもあるし、材料集めをいっしょにやってくれたり、作るのを手伝ってくれたり。親の手が入っている研究成果物を見て、「がんばってくれているんだな」と思う教員は多い。少なくとも私はそう思う。
親によっては、何人も子どもがいて、「あんたの宿題でしょ、あんたがやればいいじゃないの、なんで親に手伝ってもらおうとするの!そんなヒマじゃないんだから」と突き放していうこともある。だが、忙しいからこそ、こんなときくらい、子どもといっしょになにかチャレンジしてみたらと思うのだ。
自由研究は子どもや親を自由にしない。でも、子どもは、親といっしょになにかをいっしょにやっているとき、まんざらでもない顔をしているものだ。きっと「いやだなぁ」といいながら、できあがると、みんなに自慢するのも自由研究なのだ。親子でちょっと遊びませんか?
岡崎 勝 おかざき・まさる 小学校教員。お・は編集人
生き方を知る絶好の機会だ
林 丈二
イラストレーター・路上観察家
母親が保存しておいてくれた小学校一年生?三年生までの作品や作文、テストとかを調べてみたんだ。唯一、研究らしいものといえば、これかな(写真参照)。春夏秋冬に分けて、観察したものを絵と文章で表してある。その中の春が傑作。「毛虫の毛は43本ありました」って書いてあるけど、まったくのインチキですよ。よく見ると、自分が描いた絵の毛を数えているだけ。それを堂々と「43本あった」って書いちゃうところがスゴイ。三年生になるとこれぐらいの知恵はつくんですね(笑)。
もう少し説明すると、最初の観察という目的が途中で変わってしまい、それらしく見せることに興味が移ってしまった。どこかで辻褄を合わせなければいけないとすれば、これも生きていくための知恵だと思います。できる子はいいんですが、全部まともにこなそうとしたらたいへんでしょ。
壁だって、かならずしも乗り越えたり克服しようとしなくていいと思う。迂回したり、引き返す手だってある。僕は壁をおもしろがり、なぜここにシミがあるのか、どこまで続くのか、うしろはどうなっているかを見てみようとするタイプ。そんな生き方もあるんじゃないですか。まあ、社会や組織の重要なポストにはつけないですけどね(笑)。
おおげさないいかたをすれば、夏休みの自由研究は自分の生き方を見つける絶好の機会かもしれません。自分が好きなこと、おもしろいと思うことを自分のやり方でできるんですから。自分がどんなタイプかもわかる。
さっきの毛虫の毛だって、まず自分がおもしろがり、それを認め評価してくれる大人がいれば、その子は将来、小説家になるかもしれないし、はたまた詐欺師になるかもしれない(笑)。いろんな可能性があるってことですよ。
抜粋
にらめっこのバイブル:こども・きょういく・がっこうBOOK『おそい・はやい・たかい・ひくい』N0.50より抜粋
リンク
VOL.148 かえるプロジェクト かんがえるONE DAY!
6/11 かえる同盟一周年記念イベント
かんがえる ONE DAY!
食事から学ぶ→料理教室。対話から学ぶ→ワールドカフェ。
朝から晩までじっくり考える日となりました。料理教室では、免疫力アップにはどんな食材をどのように調理すればいいかを学びました。ワールドカフェでは、昼の部で「がれきの処理問題」夜の部では「大飯原発の今後」をテーマに意見交換を行いました。会の終わりにはポストイットに印象に残った言葉を書き、一人づつ発表し全員でシェアしました。
料理教室
講師:岡田桂織さん(おかだかほり)
♪つぶつぶトマトライスコロッケ
♪高キビと金時豆のチリソース
♪青菜と粒そばの柚子胡椒ドレッシング
♪つぶフルクリームサバラン
日々の食事で免疫力アップ!
今回のポイントは抗酸化作用の強い、ポリフェノールを多く含む「もちキビ」「高キビ」「粒そば」を簡単に炊飯器と鍋で調理する事。短時間に4品作りました。
12時には「いただきます!」食事しながら、酸化しやすい食品、陰と陽の食品、体が緩む、締まる食品、油の種類(圧搾か抽出か)、発酵食品などのお話しを伺いました。
「ワールドカフェ・ぎふ」の協力を得て、和やかだけど熱く語り合う参加者。各テーブルの模造紙は色とりどりの言葉やイラストが。みんなの思いがあふれていました。
ワールドカフェ:ゲスト 岡田桂織、冨田貴史、兼松秀代、伊澤真一、大泉 讃(敬称略・順不同)
かえる同盟・次回の活動は9月。今回のプロジェクトで大きな収穫が二つ。一つは、参加していただいた方と、それぞれに情報、思いなどをシェアできたこと。二つ目は、食べ物、放射能、原発再稼働、がれき処理の問題…気になることは多いけど、みなさんと、どんな形であれ”つながっている”という実感をもてたことです。ありがとうございました。
VOL.149 医食住 暮らし上手! 食「暗闇レストラン」 医「微生物のおかげ」 住「続・非電化生活」
わたしたちは、人生の土台をしっかりと支えている衣食住という生活にもっとまなざしを向けるべきだ。もっと考え、もっと反省し、改良を重ね、知性と芸術的感性を生活の基本に差し向けようではないか。衣食住こそがわたしたちを生かし、現実にこの人生を歩ませているのだから。 (by ニーチェ)
にらめっこ編集室では「衣」を「医」に置き換え編集しました。
ダイニング・イン・ザ・ダーク
暗闇レストランをご存じですか?
1999年にオープンした、チューリヒの「blindekuh」というレストラン。
「Blindekuh」のレセプションにはライトがあります。客はここで週変わりのメニューから前菜、メインメニュー(肉か魚かベジタリアン)、デザートを選ぶ。スイス国内で生産された新鮮な素材は、IP Suisseが保証しています。このラベルは、環境にやさしく、動物を搾取しない方法で作った農作物に与えられる。「暗闇で食べるからこそおいしいものを」と配慮しています。
携帯電話や蛍光時計は禁止なので、レセプションに預ける。また、室内は全席禁煙。
そして、いよいよ暗闇の中へ。給仕人の肩につかまり、1列になって席まで行く。しかし、給仕人もライトを持っていない。ここが「blindekuh」の変わった点。給仕人たちはなんと視覚障害者なのです。
テーブルセッティングは、通常のレストランと同様。グラスもフォークもナイフもある。飲み物に続いて料理が来たら、さあどうぞ召し上がれ!誰にも見えないから、もちろん、手で食べても構わない。
子どもも大歓迎。しかし、これまでの経験から、「blindekuh」は8歳以上であることを勧めている。暗闇は、やはり小さい子どもには恐怖だからというのが理由です。
「blindekuh」創始者のユルグ・シュピールマン氏は、視覚障害者で牧師。自宅に友人らを招いたとき、自分と同じ感覚を彼らにも味わってもらおうと、客を暗闇でもてなしていた。これを繰り返すうちに、レストランを開いてみようと思いついたという。
視覚障害者の雇用拡大と、視覚障害者への理解を目指して
「blindekuh」は、非営利で運営している。シュピールマン氏が、他の視覚障害者3人とつくったBlind-Liecht財団が運営主体だ。アンドレア・ブラーサーさんはソーシャルワーカー、トーマス・モーサー氏は歌手、そして、シュテファン・ツアッパー氏は心理学とインテリアを学んだ。
ツアッパーさんによると、人は視覚を失うと五感が研ぎ澄まされて、匂いや味に敏感になるとのこと。ツアッパーさん自身もまた、視覚障害者だから。彼はデザイナーとして活躍している最中、糖尿病で視力を失ってしまいます。
ひきこもる日々ーー
けれども、ツアッパーさんはくじけなかった。レストランの創業者として心の暗闇を抜け出し、喜びのあふれる明るい暗闇へと移り住んだのです。
彼は言いました。「寄付をもらって成り立つようなレストランにはしたくなかった」と。
暗闇レストランは、ツアッパーさん自身、来店客、働くスタッフと、全員を幸せにしている。CS(顧客満足)もES(社員満足)も両方、高い職場です。
障害者の雇用確保という課題にも大きく貢献しています。
「blindekuh」の狙いは3つ。1つは、視覚障害者への理解を深めてもらうこと。2つ目は晴眼者と視覚障害者の間の理解を深めること。3つ目は視覚障害者の雇用拡大だ。
盲導犬を連れたり、白い杖を持った視覚障害者たちを時おり街で見かける。しかし、そうした人たちとの接点はなかなかない。どういう生活をしているか、見えないとはどういうことかを考えることはあまりないように思います。スイスではバリアフリーが浸透していて、商店や医院は車椅子が通れるほど広いし、電車やバスや階段の昇降も、知らない人が即座に手を貸してくれます。それでも、やはり視覚障害者たちは弱い立場にいます。
“目”で食べていることに、みな驚く
「blindekuh」が世界に広がっている理由は、雇用拡大もさることながら、見えない状態で食べることにあります。
客はみな、「味覚は、視覚に大きく影響される」ことにとても驚くという。チューリヒ郊外に住むある30代の主婦は「blindekuh」での体験を、「魚を注文しました。でも食べているときは、魚なのか肉なのかよく分からなかったわ。自分が、普段、いかに目に頼って食べているのかが分かって、とても良い体験になったわ。一度は行ってみるべきよ」。
理論的には、視覚が閉ざされると他の感覚が研ぎ澄まされるという。しかし、”暗闇”が刺激的すぎるのか、味覚は鈍くなるようですよ…。
ダイアログ・イン・ザ・ダーク
暗闇の中の対話
鳥のさえずり、遠くのせせらぎ、土の匂い、森の体温、水の質感。足元の葉と葉のこすれる音、その葉を踏みつぶす感触。仲間の声、乾杯のグラスの音、暗闇のあたたかさ。ダイアログ・インザ・ダークはまっくらやみのエンターテイメントです。
参加者は完全に光を遮断した空間の中へ、アテンド(視覚障害者)のサポートのもと、中を探検し、様々なシーンを体験します。その過程で視覚以外の様々な感覚の可能性と心地よさに気づき、コミュニケーションの大切さ、人のあたたかさを思い出します。
対話(ダイアログ)と会話(コミュニケーション)の違い
「会話」は親しい人同士のおしゃべり。「対話」は異なる価値観などをすり合わせる行為。日本語は、閉じた集団の中であいまいに合意を形成するのにはとても優れた言葉。狭く閉じたムラ社会では、知り合い同士でいかにうまくやっていくかだけを考えればいいから、同化を促す「会話」のための言葉が発達し、違いを見つけてすり合わせる「対話」の言葉は生まれなかった。対話は民主主義を育てる大前提。日本は今、富ではなく貧の分かち合いの時代に入りました。何を大事にして何を諦めるのか、価値観をすり合わせながら、今後の方向性について、国民的な合意を形成していかなければならない。対話が切実に求められている。 (平田オリザ)朝日新聞より抜粋
人間が生きていけるのは、微生物のおかげ!
私たちの世界は、肉眼では見えませんが、微生物に満ちています。きれいな空気の中にも1cm四方に約千匹もの微生物がいるといわれています。高度1万mの上空にも地下1万mの世界にも微生物はいます。もちろん海中にもたくさんの微生物がいます。そして私たち人間の腸の中にも「腸内細菌」と呼ばれる微生物がたくさん住んでいます。つまり私たち人間は微生物と共に生きているのです。
人間の腸内には、約300種類、約100兆個の腸内細菌が住みついているといわれています。その細菌たちは生命力の源であるエンザイム(酵素)を作っています。
腸内細菌には「善玉菌」と「悪玉菌」と呼ばれるものがあります。一般的には人間にとってよい働きをするものを「善玉菌」、ものを腐らせたり人間に害を及ぼすものを作り出す菌を「悪玉菌」といいます。人間に毒にも助けにもならない菌を「中間菌」といいます。この中間菌はまわりに善玉菌がいっぱいあると、自分も抗酸化酵素を出すようになりますが、悪玉菌が多いと、逆に自分も酸化酵素を出して悪玉菌に変わってしまいます。より多数派に染まってしまうのが「中間菌」です。
腸内細菌のバランスはとてもデリケートです。微生物というのは非常にもろい生物です・環境に左右されやすく、繁殖に適した環境だと一気に何千倍、何億倍にも増えますが、環境が悪いとすぐに死んでしまいます。
人間は悪玉菌を毛嫌いしますが、悪玉菌が増えるような環境を作っているのはほかならぬ自分自身です。自分の食生活の乱れ、生活習慣を棚に上げて微生物を責めることはできません。中間菌を悪玉にするか善玉にするかは自分自身の行いが決めているのです。
自然界にあるものはすべてつながりをもち、互いに影響しあいながら微妙なバランスを保っています。そのため、人間から見たら「不要」なものでも、自然界にとっては「必要」なものもあるのです。農作物を育てるとき害虫被害を防ぐために農薬を使う、という言い方がされることがあります。しかし、この害虫という言い方も人間が自分たちの都合で勝手に名付けただけで自然界に害をなす虫など存在しません。人間は農作物に虫が付くことをとても嫌いますが、じつは害虫であれ益虫であれ「虫」が作物にとまることによって増える栄養素があるのです。それは「キチンキトサン」です。キチンキトサンというと、かにやエビの殻に含まれているものとして知られていますが、虫の体を覆っているかたい組織もキチンキトサンによって構成されたもの。そして、虫が作物など植物の葉っぱにとまると、葉っぱから「キトナーゼ」や「キチナーゼ」という酵素が出て、昆虫の足先や体からほんの少しの、それこそ何億分の一とかという微量なのですが、キチンキトサンを吸収して植物はみずからの栄養としていたのです。こうして植物から取り込まれた栄養素は、その植物を食べた動物の生命維持に貢献していたのです。しかしこの栄養のチェーンは、現在は農薬というハサミで断ち切られてしまってます。そしてキチンキトサンではなく、今度は防虫に使われた農薬が野菜に取り込まれ、それを食べる人間の健康を害しているのです。
農薬はさらに農作物のエネルギーの根元である土壌生物たちの命をも奪っています。農薬を定期的にまいている農地にはミミズもよい土壌細菌もいません。そんなやせた土地では作物が育たないので、そこに化学肥料がまかれます。化学薬品の力で作物はできますが、それは形だけのエネルギーのないものになってしまいます。
私たちは食べ物からエネルギーをもらっているのですから、その食べ物自体にエネルギーがなければ、いくら食べても健康にはなれません。
生物が生きていくうえで必要不可欠なのが酵素ですが、人が作ることができる量は決まっているといわれています。体から酵素がなくなったとき、人の命も終わってしまいます。その大切な酵素をもっとも消耗させるのがフリーラジカルです。現代社会はただでさえフリーラジカルが発生しやすい環境にあります。ストレス、大気汚染、紫外線、電磁波、細菌やウイルスの感染、レントゲンや放射線を浴びたときにもフリーラジカルは発生します。
しかし、フリーラジカルの発生原因の中には、こうした外的要因のほかに、自分の意志で防げるものもたくさんあります。飲酒やたばこの習慣、食品添加物の摂取、酸化した食物の摂取、薬品の摂取などはその代表です。これらの要因で消耗される酵素の量は膨大ですから、意識的に減らす努力をしなければ、必ず病気になってしまうでしょう。
自然環境がそうであるように、最初によいものをいくつか積み重ねると、よい環境が生まれます。よい食べ物、水、生活習慣を続ければ、自然と腸内環境は整い、酵素が豊富に生み出され、生命力あふれる人生を送ることができるでしょう。『病気にならない生き方』著・新谷弘美より
フリーラジカルとは
化学分野の専門用語で「対(ペア)になっていない電子(不対電子)をもっている原子や分子」のこと。電子は通常2個が対になって原子核の周りで安定しますが、ペアを持たない不対電子はとても不安定。そのため、フリーラジカルはほかの分子から電子1個を奪って安定しようとする。電子を奪われた方は逆に電子が足りない状態になる、これが「酸化される」ということ。フリーラジカルは、他の物質から電子を奪って、周りを酸化させる活性酸素のようなもの、と理解してください。また、細胞内の遺伝子を壊し、ガンの原因を作るなど、様々な健康被害をもたらすことで知られています。そもそもフリーラジカルは呼吸をしているだけでも発生します。人間は酸素を吸って細胞内の糖分や脂肪を燃やしてエネルギーを出していますが、この時に体内に取り込んだ酸素の2%がフリーラジカルになっています。悪物扱いされることの多いフリーラジカルですが、じつは体内に入り込んだウイルス、細菌、カビなどを退治し感染症を防ぐという、体にとって欠かせない働きもしています。ただ、それが一定量以上に増えてしまうと正常な細胞の細胞膜やDNAを壊してしまうのです。
電気を使わない冷蔵庫!?!?
「快適、便利、スピード」より大切なもの 続・非電化生活
非電化工房の藤村さんが提唱する「非電化」とは、単に「電気を使わない暮らし」にとどまりません。エネルギーやお金に頼らなくても、技術をうまく使いこなして愉しく生きていこう、という哲学が背景にあります。
問題なのは持続性を損なう技術。ときおり開かれる非電化冷蔵庫のワークショップは「文化系のおかあさん」と小さいお子さんが優先的に参加できるようにしています。お母さんでも作れるほど、シンプルな技術が使われているのです。自分で作れば壊れたときも自分で直せます。先端的な科学技術の一方で、誰もが使える技術を取り戻す。それが科学や技術の暴走を防ぐブレーキになるだろうと、藤村さん。
なぜ、電気を使わなくても冷やせるの?
ここで利用されているのは、「放射冷却」と「水の自然対流」という現象です。
放射冷却とは、物体の表面から赤外線が放射されることでものの温度が下がることです。よく晴れた夜には地面から赤外線が空に向かって放射されるため気温が下がります。乾燥した砂漠で夜の冷え込みが激しいのはこのため。「水の自然対流」というのは、温かい水は上昇し、冷たい水は下方にたまるという、誰もが経験的に知っている仕組みです。
冷蔵庫の貯蔵室には(容量200リットル)は熱伝導率の高い金属でつくり、その周りに大量の水(約250リットル)を蓄えます。この水が保冷材の役目を果たします。冷蔵庫上部には赤外線を放射するための放熱版を貼り、板の内側が保冷材の水と接するように作られています。貯蔵物の熱は貯蔵室の金属を介して周囲の水に伝えられ、その熱は自然対流で丈夫に移動します。次に放熱版に伝えられ、放射冷却の仕組みで熱が外部に放射されるのです。
11月の最後の土曜日は無買デー
なんだ?何も買わない日?うーん、ちょっと違う。「1年に1度、余計なものを買わずに過ごしませんか?」と呼びかける日なんだって。買い物以外の楽しいことに目を向けて「ゆったり」この時期こそそんな1日が大切なのでは?って。
このムーブメントは1992年にカナダで始まり、今年で20回目を迎え、今や世界64カ国、150万人以上が参加する国際的イベント。日本には1999年に上陸し、翌年無買デージャパン・ネットワークが設立されました。開催日は北米やアジア諸国では感謝祭(11月の第4木曜日)の翌日の金曜日。ヨーロッパや日本では11月最後の土曜日。クリスマスシーズンも近く、小売業の売り上げが1年でもっとも高い頃です。
過剰消費に焦点を当てつつ、ライフスタイルの転換を呼びかけるというテーマは深刻ながら、この日は世界各地でウィットに富んだユニークなイベントが行われています。たとえば、クレジットカードをハサミで切るサービス・ストリート・シアター、No Shop店。(何も売らない店)の出店、「無買教会」の牧師が商店街のレジで除霊をして回るなど。
日本では毎年恒例として、京都の繁華街で「禅タクロース」の瞑想パフォーマンス、東京では「ナマケモノ倶楽部」などのNPO/NGOが「買い物をナマケル」呼びかけをします。
これらのメッセージには大量消費社会や消費至上主義的なライフスタイルへの警鐘が込められており、テレビCMや流行に盲従するだけでは人類も地球もおかしくなってしまう、そうではない「本当の豊かさ」を考えようと主張している。このような「気づき」をひとびとに与えるためにキャッチーで知的でユーモラスで、ウィットに富んだスタイルを特徴とする文化変革運動となっている。
2012,11,24 Buy Nothing Day
禅タクロース伝説
禅をしている知人が「あなたが居る処から大改革が始まるんだ」「買い物をする人たちの心の平穏を祈って瞑想しよう」と言っていたのを思い出した。目の前にゴミ置き場に捨てられたサンタの衣装…1999年の無買デーのイベントにと閃いたのです。
VOL.149 木下黄太氏・講演会 これは見えない戦争だ…
これは見えない戦争だ…
木下黄太氏・講演会
“放射NO!防御プロジェクト”は関東圏の土壌調査をおこない、その実体を発表している。木下氏は放射能問題の実態を真っ向から取り上げ、健康被害や汚染状況を取材調査継続中。だから、木下氏の話はリアリティーに満ちている。 福島第一原発事故が起きた3月11日。同月15日、20日に雨が降り放射性物質が大量に落ちた。(レインアウト、雪が降ればスノーアウトといいます)放射性物質と放射能は違います。電球にたとえると、放射能は電球の光。放射性物質は電球の中身。今回はこの中身が爆発し飛び散ったんです。チェルノブイリの場合、状況を5年隠し続けた。しかし隠しきれなくなった。それは健康被害、病気、甲状腺癌が一定のエリアで集中して発症したからです。 福島の方たちはもちろん、東京都内の妊婦、妊娠可能な若い女性、子どもは避難してほしい。こどもを逃がす(避難させる)という名目があれば、ためらうことはないでしょう!一人でも多く避難させるべきです!と話す木下氏の声は叫びに近い。木下氏はあきらかに怒っている。 その怒りはどこに向いているのだろう。 放射能は直ちに健康に影響はないと公式発表する政府に?学者の根拠のない弁論?決断すべき時に決断しなかった元首相に?原発事故調査結果が出る前に大飯原発を再稼働させた現首相に?無関心な人たちにか… メディアに登場する専門家は、しがらみがあるのか全く事実を伝えていない。ひどい学者になると、福島のこどもを助ける、と言いながらそこに住まわせている。地元から人が流出するのを防ぎたいだけだろう。福島にとって一刻を争う事態なのに、だ。危機管理がなっていない!それでは危機意識も育たない。こんな状況はまさに「見えない戦争だ!」と憤る。 保身、利権、裏切り…その構造がまるみえの政界は、地域、地域に難問を押しつけテキトーにやり過ごそうとした。しかしそれがうまくいかなかった。誰もが政府の対応に不信感を抱き、真実を求めはじめたからだ。 そこでインターネットの力が活きた。ツイッターなどで情報をチェックしたりして、そこには真実を探る力があったから。 僕はフェイスブックやツィッターで、あるいはブログ「福島第一原発を考えます」で5000人の人達と繋がって情報を公開しています。 痛切に感じた圧力。建前と本音…本音としてどこまで危険なのか語れず、躊躇している。そういう雰囲気が東京にはある。どの新聞社も、放送局も事実を報道しきれていない。企業優先、政治家優先するあまり、報道できないのなら、自分がリアルタイムに情報公開しようと思った。「放射能防御プロジェクト」を立ち上げ、土壌汚染の数値、汚染による健康被害の実態など知りうる限りの情報を公開しています。 健康被害に関して、胎児に与える影響は大人の数10倍、幼児は数倍、女性の生理前に起こる影響は多大。大阪からの相談では、4歳の女の子が膣炎で苦しんでいます。突然鼻血が出る小学生の男の子。甲状腺異常では死に至ることはないが、通常の疾病が悪化したりする…など今までに起こり得ない健康被害が起き始めています。 これは僕の場合ですが、東京に帰ると、身体症状として現れたのが・ふくらはぎの腫れ・のどの痛み・目の充血・ものをさわった瞬間に皮がむけ赤い核種が見える(これは完璧にα線核種だといわれました。土壌検査時に同様の症状が出ているそうです)。 放射能はゆるゆる出続けているのが現状です。遠くまでは飛びませんが気流に乗って移動し雨が降ったり山脈に遮られて地表に降りてきます。汚染の状況は偏西風の影響でアメリカ西海岸も影響が出ています。西側は愛知県の東三河まで汚染は一定レベルであります。福島から遠く離れているといっても油断はならないです。 これからも放射能のチェックは必要です。こんな事態に陥った国・日本。政治を変えなければ!みなさんの意識が大事です。
(文責・にらめっこ)
VOL.149 ぐー・ちょき・ぱー ボーダレス社会を目指して(32) 伊藤佐代子
ボーダレス社会をめざして(32) 伊藤 佐代子さん
市主催の展覧会と病気
「各務原市の観光文化課ですが、図書館アート展に淳司さんの作品を貸していただけませんか?お母様の体調がすぐれないと福祉課の方から聞いておりますがどうでしょう?」という問い合わせの電話がかかってきました。抗がん剤を飲んでいた頃で体調は悪く、先が見えない日々を過ごしていましたが「こんなチャンスはまたとない」と即、お受けしました。市から依頼がくる程、淳司は有名になってしまいました。7月28日~8月5日に各務原市の図書館で伊藤淳司作品展が開かれました。打合せには淳司と一緒に行きました。淳司の展覧会ですので、DMも淳司が色などを決めました。展覧会はもうやりませんと言っていたはずなのに、やる気十分で印刷も頼めばすぐしてくれるという気合の入れようでした。どうもわかりません??そして展覧会が間近になってくるとカウントダウンが始まり、「あと展覧会まで、何日です。」と楽しみにしていました。淳司は楽しみにしていればいいのですが、私は展覧会をすることを了承したものの、大きな会場ですのでどう展示をしたら淳司の作品がより良いものに見えるか、マネージャーとしての私の真価が問われる機会と考えて毎日のようにない知恵を絞っていました。かなりの時間を費やし準備をしました。そのことばかりを考えていますと、閃く時があるものです。あっこうすればいいのか!と。楽しい時間を過ごせました。また、この展覧会の準備が「がん」という見えないものにおびえる自分の気持ちを紛らわせてくれました。天から授かった機会と時間でした。おびえる気持ちを発見できたのもこの時期でした。多くの癌関係の本を読み、やっと自分が納得できる考えに到達することができました。時間がかかりましたが、今では心はすっかり安定しました。また前向きに夢を持って暮らせる自分になりました。しかし、以前とはちょっと違っています。1日1日「今日も一日生きられた」と感謝しています。自分をいたわりながら無理はしない生活をしています。心も体も以前に増し充実しています。何のために病気になったのか?意味を考え、食の改善、運動など生活習慣をがらりと変えました。
プロフィール
伊藤 佐代子 (いとう さよこ)
伊藤淳司の母、岐阜障害者就業・生活支援センターの支援ワーカーをした後、NPO法人オープンハウスCANの理事長。地域で暮らす障がいのある方の生活支援や障がいのある方と書道を楽しんでいる。
リンク
VOL.149 アクティバ 「いきる「散骨祭」に想う」
【いきる】 7月15日(日)散骨祭(双六川)
「長年離れて暮らしていて、父と娘という記憶は薄かったけれど、病気をきっかけに、父の生き様に触れて、あー、自分もこんなふうに死にたい。」そう語ってくれた彼の娘・Mさん。葬儀から8ヶ月後の7月15日、友人らが散骨祭を企画した。追悼文集も発刊された。
その日、前日からの大雨警報がうそのように晴れた。双六川という渓流釣りのメッカに遺骨の一部をまいた。イワナよ、喰らえ!とばかりに投げる人。静かに水辺に溶かし込むようにまく人。彼と交流の深かった方たちに私も加わらせてもらい小さな白い彼の欠片を川に放った。ありがとう!声にならない声が自分の胸を突き上げた。渓流の音とギター演奏で追悼の歌を捧げたのも彼の友人。彼を取り巻く人たちのなんて温かいことだろう!「彼は完全燃焼した」ということばを追悼文集の中から見つけたとき、彼は新聞記者魂を貫き見事に生きたんだ、と思った。生前準備講座でたびたび使う絵本『わすれられないおくりもの』の主人公のように、彼はいつまでも私たちの心の中で生き続けるだろう。
「死」を真正面からとらえ受容したときから本当の人生が始まる…そんな気がしてならない。今を生きる!強い想いを抱いて帰路についた。
【たべる】7月26日(木)無農薬・有機野菜試食会 川辺町クリーン古里つくりの会
アクティバで初めて自然農法の勉強会を行ったときの講師
桃井氏から川辺で採れた無農薬・有機野菜の試食会のご案内をいただき、さっそく取材にでかけました。会場は満員!テーブルの上には24種類もの料理がずらり!一例を挙げると・カボチャの豆腐サラダ・三度豆のピーナッツみそ和え・キュウリと桜エビの塩炒め・そらまめご飯・青ジソジュース・野菜スープ・じゃがいものカレー炒め、などなど。
たべる
9月16日9:00現地集合 雨天順延
稲刈り体験会
参加・希望者 大歓迎
参加費1,000円(アクティバ米のおにぎり2個・漬け物・冷茶付)
小学生以下は無料(おにぎりセットはついておりませんので、希望される方はあらかじめご予約ください)
・9月30日(日) 脱穀
・10月6日(土)10:00〜腐葉土集め
・ 12月15日(土)10:00〜
★ 天候や稲の生育状況で日程が変更になる場合もあります。事前にお問い合わせください。
・ 今年で3回目の収穫です。一生のうち何度田植えができるだろう?何度稲刈りができるだろう。一年に一回づつ。だからこそ、気持ちを込めて取り組みたいもの。仲間がいるからこそできること。あなたも自然農法の米作りに参加しませんか?
腐葉土を田んぼに漉き込む。
その後「食」勉強会
アクティバの田んぼは、無農薬栽培ですが、無施肥ではない。昨年は収穫した後のわらを漉き込みました。今年は腐葉土を漉き込んで「土の力」をさらにパワーアップをもくろみます。土づくりに3年。今年がその3年目です。土に力が付けば、作物はしっかり育つはずです。楽しみ〜
腐葉土とは…腐植土ともいうが、厳密に言うと土ではない。長い年月をかけて自然が作り出す天然の肥料。植物由来の有機物が堆積し、発酵が少し進んだ状態のもの。それを資源としてバクテリアなどの微生物やミミズなど大小さまざまな土壌動物による生化学的な代謝作用により分解されて土状になったもの。
いきる
10月6日(土)10:00〜
腐葉土集め
13:00〜「生前準備講座」
2013 年(予定)
・1月 外部講師を招き勉強会を行います。
参加ご希望の方は事業部まで
生前準備は今やトレンディー。映画「エンディングノート」で一躍脚光を浴びました。アクティバが編集・発行した『ゼロの昇天』はまさに生前準備ノートです。まだまだ実感が持てない、寿命を迎えて自然に…という希望をもつ方が多いのが現状ですが、人生にハプニングはつきもの。しかも寿命は人それぞれに違います。人生に絶対があるとしたらそれは「死」。生=死とも考えられます。「ノートに書き込むこと」は死を真正面から向き合い積極的に生きることに繋がります。その延長線上に、「生前準備」があると考えます。
明るく愉しく自分のエンディングをとらえ準備をするための勉強会です。
いきる・キャプション
定価 650円 会員価格 600円
骨つぼ作り・会員は染め付けまで楽しみました。
遺影撮影会・アクティバが各務原市より請け負い全10回コースの生前準備講座にて
あそぶ
ボサノヴァ・お月見・ピザ・ワイン…
♪そ〜ゆう、ひととき♪
11月3日(土) 17:00〜21:00 Open Style
場所:アートギャラリー是(武芸川温泉西200m 0575-46-38780575-46-3878)
会 員/3,500円 非会員/5,500円(その場で会員になることもできます
入会金1,000円 年会費5,000円)
Food,Drink Free
お月さまを眺めながら、ボサノバのリズムに身を任せ、石釜で焼きたてピザに舌鼓、そしてワイン…そんなひとときを企画しました。あなたの都合のいい時間にお越しください。大人な雰囲気で、会話を愉しむもよし、ひとりデッキで過ごすもよし。「ゆったりとした時間を共有する」それが今回のアクティバの「あそぶ」想いです。
※アクティバ通貨
アクティバでは、「たべる」「いきる」「あそぶ」各活動に参加された方に、通貨を配布しています。通貨は2種類。労働系(「たべる」の田起こし、田植え、など一連の作業)には5文。とサロン系(「いきる」「あそぶ」)は1/2文。1/2文を5枚集めると5文となります。
この通貨は、アクティバ米を購入することが出来ます。いっぱい集めて無農薬・無施肥のお米をゲットしよう!
陶製の通貨です。
お問い合せ NPO法人「人生これから」アクティバ事業部
〒504-0855 各務原市蘇原新栄町2-25(ミニコミ紙「にらめっこ」内)
TEL/FAX 058-383-8666(担当・三上)
e-mail/ info@niramekko.com
アクティバはHP:niramekko.comのトップページから検索できます。
VOL.149 まいまいの看護師見習い奮戦記~From Newyork~part-10
NY貧乏Nuseものがたり part -10
One Day
うちが勤務する病棟は一般外科とホスピスの両方がある。一般外科はスペイン語圏の患者さんがかなり多いんやけど、今日はめずらしくタイの患者さんのアドミッションがあった。電話で通訳サービス使って英語とタイ語で入院の受付をやったんやけど、タイ語ってかわいい〜 そして柔らかい。実はベトナム語の響きが音的にちょっと苦手で、タイ語もそんなかんじかなぁって思ってた。でも全然なじめるなぁって思った。
そして微笑みの国の人だけあって、やっぱり笑顔やった! 次の日もその患者さんの受け持ちやったけど、手術後2日目できっとまだまだ痛いのに、ものすごい素敵な笑顔であいさつしてくれた。 コックン カー タイの人達のあいさつってうちは好きやなぁ〜。 両手合わせて、笑顔で軽く会釈してて、なんだかいいなぁって思った。と思ってほのぼのしとったら、今度はエジプト人の患者さんがパニックで大暴れ!このエジプト人のおばちゃん、うちが入院の手続きしてる間は本当におだやかで、すんごい礼儀正しかった。 のに! ERから荷物が戻ってきて、カバンの中に自分の貴重品(特にグリーンカード・うちらにとって大切な永住権のカード)がないって、すんごい大暴れで、ベッドサイドのお水はまきちらすし、叫びまくるし、挙句の果てに病室から911で警察に通報して、隣の患者さんが She is crazy!!! と泣き出す始末で・・・しかもアラビア語ですっごい剣幕で怒ってるからこっちも何いってるも検討つけられん。夜中の1時ごろだったから、貴重品の部屋は開けられないらしく、本人にちゃんと預かってありますから、明日の朝になったらお渡ししますっていう説明も通じなくって、しばらくてんやわんやが続いた。患者さんの手元に貴重品が戻ってることを願う。。。
それと、週末はホスピス専門のナースプラクショナー(NP)がおらんから、研修医のトップのティーチングレジデント(TR)がホスピス患者を担当するんやけど、やっぱ難しい。
TRは普段”これからも生きていく人達”の治療にたずさわっているわけで、”これから死を迎える人たち”の治療は専門やない。
今日もホスピスの患者さんで、どんなに薬を投与しても、とにかく嘔吐がとまらなかった人がいた。きっと家族の人のほうが気が気でなくって、いろいろと要求してきたけどね。でも本人はきっとそんなに薬も必要としてなくってね、静かにしといてって感じやった。一回でいいから見に来てほしかったな、どんな様子なのか。でも、TRドクターは忙しくって実際にホスピスの患者さんを看にくることはめったにない。優先順位をつけると、結局ホスピスの患者さんは後回しになっちゃうから、今この先も生きていく人の治療と、死を迎える人ではどうしてもこの先も生きていく命を優先的にみていかんといかん…
だからこそ、一般外科やステップダウンとホスピスが一緒の病棟に存在すべきではないといつも思う。 だって、今まさに消え行く命も、この先も生きていく命も、同じ命であることにはかわりない。どちらも尊重されるべきで、どちらも同じくらい真剣に向き合うべきだと思う。 でも一緒にみなきゃいけなくなるとどうしてもプライオリティーをつけて、対応しないといかんもん。そしたらやっぱり難しいよね。どっちみち死にゆく患者さんやからってなりなくたいのに、できるだけ心地よい環境で、心地よい状態で、痛みや苦しみを出来る限りに軽減する…それがホスピスだと思う。
患者さんが望む場所で、望む形で最期を迎える。 それがホスピスの理想。家族も全てを受け入れないと実現しにくい…難しいな〜って今日 あらためて思った。
Other day
こっちでよく中国人?韓国人?とかチベット人?てきかれるけど、日本人っていうとみんなちょっと驚いたり、珍しがったりする。 でも大半がポジティブなリアクション。 へ〜日本人なんだ!って態度がよくなったり、表情がかわったりする。きっと人それぞれ日本についてや日本人についてのイメージがあってのことやろうけど、やっぱりちょっとうれしい。
そんな風に、いいイメージの多い日本。 だからこそ、過去にあったことも今おこっていることも含めて、 日本はいい国だよって言えるような、そんな国であってほしい。 もっともっとよくなれるよね。もっともっと大切なもの守れるよね。
VOL.149 記者雑感 From 気仙沼 食品の不思議 あちこちに
「食品の不思議 あちこちに」
気仙沼市の人口は、住民基本台帳の上では7万人弱。市外の仮設住宅や親戚の家に暮らしながら住民票を移していない人が多いのでかなり不正確だが、各務原市の半分以下で羽島市より少し多い。
その規模の街としては、大資本ではないスーパーが健闘している。「マルホン」「ジャンボ」「片浜屋」などなど。蘇原の「サンマート」に近い形態だ。規模のメリットはないはずなのに、とにかく安い。
営業を再開した飲食店は少ないし、40歳になった今、体調が気になる。単身赴任ながら、できるだけ自炊をと心がけている。情けない話だが、せめてネギぐらいはきらさないようにと。
7月上旬、ある地元スーパーに行った。白ネギが一把158円。値段は納得。かごに入れようとして「千葉産、福島産」と書いてあるのが目に入った。手を止めた。福島? 産地が複数なのに何で一つの箱に入れるの? その店でネギは買わなかった。
この店は正直なんだろう。放射性物質に無関心なのか、知っているから千葉産と混ぜたのか、国の基準を信じているのか。そして自分がやったこと、またそれを書いていることが風評被害につながるのか。何度も考えたが、またしても分からない。
ただ、いくら食品の放射性物質を検査して100ベクレル以下でも、それを食べ続けたた結果の内部被爆について「大丈夫」とは誰も保証していない。名古屋に住む37歳の妻は、「海藻も危ないんでしょ。できるだけ食べないで」と言う。
気仙沼市は7月、市民が持ち込む食品の放射性物質検査を始めた。2週間で100ほどあった。採れた物と場所、そして結果は、数日おきにHPと週3回の記者会見で発表する。キャベツやタマネギなど、自分で育てて自ら食べる農産物が大半なのに地域性を感じた。
おかしかったのが、果実酒(さるなし)と、果実酒(山ぶどう)。「採取地」は市民の森となっている。市民の森に酒を売る施設はない。市有地で植物を採って焼酎かリキュールに漬けたんだろう。そんなことは持ち込んだ人が言わないと市側も分からない。また「正直だなあ」とうなってしまった。なお、「さるなし」は地元のベテラン記者も知らなかった。
震災がなければ素朴な場所だった。そう思う反面、不思議に感じることもある。スーパーではマイバッグをまず見かけない。レジ袋が当然。アイドリングストップ、という考えもあまりない。もらえる物はもらい、使える時に使っておけ、というやり方なのか。それは震災があったからか。誰かに聞きたいが、機会を捉えられずにいる。
NO338:市内の山間部に水産課工場を作る業者も現れた。沿岸の加工団地にも誘われたが「津波が来ない所でないと商売を続けられない」と断った。7月24日。
「食品の不思議 あちこちに」
気仙沼市の人口は、住民基本台帳の上では7万人弱。市外の仮設住宅や親戚の家に暮らしながら住民票を移していない人が多いのでかなり不正確だが、各務原市の半分以下で羽島市より少し多い。
その規模の街としては、大資本ではないスーパーが健闘している。「マルホン」「ジャンボ」「片浜屋」などなど。蘇原の「サンマート」に近い形態だ。規模のメリットはないはずなのに、とにかく安い。
営業を再開した飲食店は少ないし、40歳になった今、体調が気になる。単身赴任ながら、できるだけ自炊をと心がけている。情けない話だが、せめてネギぐらいはきらさないようにと。
7月上旬、ある地元スーパーに行った。白ネギが一把158円。値段は納得。かごに入れようとして「千葉産、福島産」と書いてあるのが目に入った。手を止めた。福島? 産地が複数なのに何で一つの箱に入れるの? その店でネギは買わなかった。
この店は正直なんだろう。放射性物質に無関心なのか、知っているから千葉産と混ぜたのか、国の基準を信じているのか。そして自分がやったこと、またそれを書いていることが風評被害につながるのか。何度も考えたが、またしても分からない。
ただ、いくら食品の放射性物質を検査して100ベクレル以下でも、それを食べ続けたた結果の内部被爆について「大丈夫」とは誰も保証していない。名古屋に住む37歳の妻は、「海藻も危ないんでしょ。できるだけ食べないで」と言う。
気仙沼市は7月、市民が持ち込む食品の放射性物質検査を始めた。2週間で100ほどあった。採れた物と場所、そして結果は、数日おきにHPと週3回の記者会見で発表する。キャベツやタマネギなど、自分で育てて自ら食べる農産物が大半なのに地域性を感じた。
おかしかったのが、果実酒(さるなし)と、果実酒(山ぶどう)。「採取地」は市民の森となっている。市民の森に酒を売る施設はない。市有地で植物を採って焼酎かリキュールに漬けたんだろう。そんなことは持ち込んだ人が言わないと市側も分からない。また「正直だなあ」とうなってしまった。なお、「さるなし」は地元のベテラン記者も知らなかった。
震災がなければ素朴な場所だった。そう思う反面、不思議に感じることもある。スーパーではマイバッグをまず見かけない。レジ袋が当然。アイドリングストップ、という考えもあまりない。もらえる物はもらい、使える時に使っておけ、というやり方なのか。それは震災があったからか。誰かに聞きたいが、機会を捉えられずにいる。
NO338:市内の山間部に水産課工場を作る業者も現れた。沿岸の加工団地にも誘われたが「津波が来ない所でないと商売を続けられない」と断った。7月24日。
1675:15年連続でカツオ水揚げ日本一の気仙沼漁港。今年も入港が始まった。6月6日。
2001:宮城県で震災後唯一海水浴場を再開した大島の小田の浜。海岸は津波で三分の二がなくなった。7月21日。
2056:津波で海中に流れ出た石油タンクの回収作業。22基のうち19基目だ。20基目の引き揚げ作業中の7月28日には爆発事故が起き、潜水士1人がけがをした。7月26日。
プロフィール
現役新聞記者(宮城県・気仙沼在住)
私のいる事務所兼住居は、1階の浸水のみですみましたが、3軒隣の警察署も、少し離れた小学校も解体です。節電といわずとも、家の周辺は真っ暗。人がいないから…街灯もいらないわけで…これから、気仙沼で自分の見たまま感じたままをお届けします。
VOL.149 ぎむきょーるーむ 「誰の責任?忘れ物」
持ち物・準備、低学年のうちは親がかかわった?
YES
●小学校入学後、毎日配布さ
れる持ち物や準備品についてのプ
リントの多さに閉口していました。ふでばこの中身から、図工の資材まで、保護者宛にプリントが配られていましたので、おのずと親がかかわる時間割チェックでした。
1・2年のうちは親がチェックしないと忘れ物が多くなると思うし、親がやっているのを見て自分でできるように習慣づけてあげたほうがよい。実際、上の子2人は2年生までチェックしたが、それ以降はしていない。長女はあまり忘れ物をしないが、長男はときどきしている。自分(長男)の責任だと思っている。
NO
●自分の持ち物は自分で管理するのがあたりまえのことだと思っている。
実際には、忘れ物をしまくったし、きらいなこと、いやなこと(宿題など)はわざと忘れるというワザも使っていたようで、それはそれでいいのではないかと思う。親が用意を手伝えば、自分の忘れ物を親のせいにしてしまうと思う。
「申し訳ありませんが、息子の忘れ物はあきらめてください」と担任に頼みました。無理ですよ。私が息子の持ち物をいちいち調べるなんて、せいぜい2日が限度。それはもう息子の問題ではなく、私の問題です。継続しないことはやらない主義の私としては、担任にあきらめてもらうより方法がありませんモンネ。
こどもによる
しっかりした子にかかわる必要はないけれど、のんびりした子もいるので、ね。うちの場合は、口頭で指導して自分で準備させた後、こっそりチェックしていました。忘れていたい目にあわせよう、ともくろんだのですが、ちっとも痛さを感じないタイプなので先生に迷惑をかけるだけとわかり、やめました。クラス懇談会でもうちと同じグチをこぼしているお母さんが3?4人もいました。
こう指導しています
たまには忘れたままでイヤな思いを味わうことも
基本的には、あたりまえですが、「必ず忘れる」というのを前提にとりくんでいます。学校では、覚えておかなきゃいけないことが、目まぐるしく生まれては消えていきます。ボクだってけっこう忘れるので、よく子どもたちにしかられています。
そこで、ボクがこどもたちに強調しているのは、「忘れたらどうするか?」を自分で考え、行動に移せということです。わかりやすくいうと、習字の用意を忘れちゃったなら、休み時間のうちに隣のクラスの人に借りておけということです。「忘れたことについては怒らないが、なんの対策もとらなかったことに対しては怒る!」と最初に宣言してあるので、忘れていてもボクにはわからないし、モノはちゃんと用意してあるので、精神衛生上とてもよいのです。
それから、準備するものによってそれぞれ心構えが異なる場合もあります。たとえば、図工では、ボンドや折り紙など、だれからでも借りられるものならば、まあなんとかなるでしょう。しかし、空き箱や流木など、オリジナリティが求められ、人のオコボレがあまり期待できないものになると、なにがなんでも自分が持ってくる以外ありません。まあ、忘れても、いつもなんとか用意できてしまうのではなく、たまには忘れたままでしっかりイヤな思いを味わうことも必要だと思います。
対策として子どもたちにすすめているものは、掌に油性ペンで書いておくことです。これは、ボク自身がやっていることで、どうしても忘れそうなことはいつも掌に書いてあります。それを見た子どもたちのなかには、「せんせぇ?、なにそれぇ??」なんてしつこく聞いてくるのもいるので、子どもにも読ませ、いっしょに覚えてもらうこともあります。
サッと書けて、いつも目につき、ちょうどいいころに消えてくれるので、メモとかよりも多用しています。
慣れてくると、それでも忘れてくる子には、「顔に書いとけば、うちに帰ったときだれか気づくだろ、オレが書いてやっか??」などと冗談まじりにオドしたりもします。
(いりくら・みつはる 入倉光春福島県の小学校教員)
こども・きょういく・
がっこうBOOK
おそい・はやい・ひくい・たかい N0.9より抜粋