投稿者「にらめっこWeb版スタッフ」のアーカイブ

vol.189 夢か悪夢かリニアが通る!vol.18

 名古屋城に近い官庁街。ビルとビルの間に直径約40メートル、深さ約90メートルの大穴を開ける工事が2年余り前から進んでいます。リニア中央新幹線「名城非常口」です。本線のトンネル掘削の起点になるほか、完成後は乗客の避難口になる予定です。今年3月中旬、この非常口の掘削工事が地下水湧出のため中断していることが一斉に報道されました。掘削は昨年12月下旬から止まっていたそうです。JR東海は筆者の取材に対し、「周辺の地下水への影響は起きていない」としていますが、果たして今後もそう言い切れるのでしょうか。周辺は愛知県警本部や名城病院などもある名古屋市の中枢。注視していく必要があります。今回は、南アルプストンネル工事が行われている長野県大鹿村の今をお伝えします。
                 ジャーナリスト・井澤宏明

「二人三脚」JRと村

工事車両通行のための道路が、これまでの道路を寸断するように完成していた。左は国の重要文化財に指定されている福徳寺本堂

約束の5倍の工事車両

1月16日夜、大鹿村とJR東海による村民対象の懇談会が開かれました。目的は、南アルプストンネル工事で掘り出した残土の運搬について、JRが計画していた「う回ルート」を使用できる目途が立たないため、今後も国道152 号を使わせてもらいたい、と説明することです。
 JRによると、これまでピーク時で1日68台だった工事車両の通行が、来年3月までに5倍近い314台になるといいます。国道の周辺には、大鹿小学校や商店、住宅地があり、「う回ルートを作って残土運搬のダンプが国道を通るのを避ける」とJRはこれまで説明し、住民の我慢を強いてきました。「約束が違う」。多くの住民が驚き、不安や不満を抱くのも当然のことです。
 冒頭のあいさつで、大鹿村の柳島貞康村長とJRの古谷佳久・長野県担当部長は「う回路の地権者の合意がいただけない」ことを理由に、国道を使わざるを得ないと説明しました。
 新聞報道などによると、う回ルートに私有地を持つ旅館経営者と村、JRは2016年末から協議を続けてきました。ところが、JRが示した使用条件に、旅館経営者側が不信感を募らせ昨年10月、長野県に公害調停を申請したのです。
 JRが示したのは日曜を除く週6日間の運行。一方、旅館側が求めているのは、「旅館のお客さんにも住民にも迷惑がかからない工事」。具体的には、土曜や長期休暇、通勤時間帯の運休や台数の制限などですが、両者の隔たりは埋まらないままです。

住民を「吊し上げ」

村内のあちこちに、工事により車両通行を制限することを伝える看板が。右奥に南アルプスの赤石岳が見える

 会場では、旅館経営者の娘である前島久美さんが、村側の制止を振り切るようにして発言。「調停で話し合いを続けているにもかかわらず、台数を増やして住民生活に負担をかけるのは、地権者としてすごく残念に思っています」と、苦しい胸の内を明かしました。
 さらに、「私たちが少なくとも生活を維持していくためには、これだけのことを守ってほしいということを求めているだけです。調停の結果を待って、う回ルートの整備が整ってから工事車両を増やしてほしい」と訴えました。
 地権者を「吊し上げ」るような形で懇談会が進められることにも疑問が投げかけられました。「この小さな村の中で、『地権者』と連呼するっていうのは、ちょっと(おかしい)。これは、個人の問題ではないのに、それをあたかも個人の問題であるかのような説明会を開くのは、ちょっと違う」と住民の女性。
 どうしてそんなに工事を急ぐのでしょう。「工事が遅れているんですか」という住民の問いをJRは否定した上で、残土置き場になっている村総合グラウンドを「2020年度半ばまでに使えるようにする約束を考えると、314台の台数増加をお願いせざるを得ない」と村側の都合であるかのように説明しました。
 そもそも、グラウンドに盛り土をする必要はありませんでした。残土を受け入れるために使用できなくなっているだけです。ところが、柳島村長も「いつまでも使えないというわけにはいかない」とJRを擁護しました。
 2時間余り続いた懇談会の終盤、柳島村長は314台の国道使用について、「容認すべきだと考えている。ご協力、ご理解をお願いしたい」と住民に呼びかけました。そこには、南アルプストンネル工事着工を受け入れる苦渋の思いを語った2年余り前の姿はありません。


vol.189 かなでの沖縄だより vol.12

地元で沖縄の話をさせてもらいました

 3月23日、5月に各務原子ども劇場が高学年例会で 『ちゃんぷるー~私が幽霊!?修学旅行~』というお芝居を見るのに先だって事前の会があり、そこでお話をさせてもらいました。まずは沖縄の料理、沖縄風炊き込みご飯ジューシー、もずくの天ぷら、フーチャンプルー、サータアンダギーをみんなで作って食べました。そして、私が沖縄の大学へ行って2年、その間に沖縄で見たこと、聞いたこと、考えたことについてお話しさせていただきました。
 たくさんの人に集まってもらえ、皆さんに真剣に聞いてもらえたので、すごく嬉しかったです。ありがとうございました。
 そこでは、私が今まで沖縄で訪れた土地のこと、今問題になっている辺野古基地建設、県民投票についてを中心にお話をしました。私が一番伝えたいことは、「沖縄で起こっていることは、沖縄だけの問題ではない」ということ。沖縄県民だけが考えなければいけない問題ではなく、みんなで考えなければいけない問題ではないかということでした。
 「辺野古米軍基地建設のための埋立ての賛否を問う県民投票」は民意を示すため行われたものでした。しかも、沖縄の若者たちが、一部の大人たちの消極的な意見を乗り越え、県を説得し、投票そのものに反対する自治体との妥協点も探りながらやっとのことで実現にこぎ着けたものです。その結果反対票が70%を越えたのですが、その民意は無視され続けているのが現状です。県民投票が行われ、数字が出たのにも限らずなぜ県民が悩まなければいけないのか、私は不思議に思います。

 話を聞く前と話を聞いた後の沖縄のイメージをみなさんに書いていただきました。

もっともっと沖縄のことを知りませんか?

 みなさんからいちばん多く聞いたのは、海の話でした。
 沖縄の海は確かに綺麗です。私が住んでいる那覇の近くの海でも十分に綺麗ですし、辺野古まで行くとさらに綺麗でずっと見ていても飽きることがありません。

 ですが、その影にはいろんな歴史があるということ。その綺麗な海は今壊されようとしていること。 いろんな問題を抱えています。
 今回お話をさせていただき、誰かが思ったことや感じたことを発信していかなければ 誰もわからないし、知らないうちにたいへんなことが起こっていくんだと実感しました。知らないことって怖いことだと思います。
 沖縄ではこんなことが起こってるんだよ、という事を少しでも知ってもらいたいと思います。

 5月3日には、毎年大垣で行われる「西濃憲法集会」で少しお時間をいただいてます。こちらの人間が、沖縄で普通に大学に行きながら、そしてアルバイトをしながら見たり、聞いたり、考えたりしていることをお話しさせていただくつもりです。

 写真は今年3月の大浦湾:ここは、沖縄本島では珍しく深い入り江になっていて、変化に富んだ海底から様々な種類の貝殻が打ち上げられてきます。この深い海底を利用して大型の軍艦が着岸できる岸壁を作ろうとしているのですが、マヨネーズのような超軟弱地盤をどうするのか具体的な解決策もないままに工事が進められています。


vol.189 プレゼントコーナー

1- あなたの「ストレス解消法」教えて!
2- 気になるにらめっこ紙面での広告
3- 気に入った記事、気に入らない記事のタイトル1つ・その理由もお書きください。
4- ご希望のプレゼント名
(第1希望・第2希望)
 ※AとDは編集室まで受け取りに来られる方。
5- 本紙をどこで入手されましたか?
6- 氏名、年齢、住所、郵便番号、電話番号、  家族構成

プレゼントご希望の方は

ハガキまたはe-mailで、上記のアンケートを 1〜6までご記入の上、編集部・プレゼント係りまでお送りください。
〆切:5月25日 当日消印有効( Bは5月10日〆切)。

宛先
〒504-0855 各務原市蘇原新栄町2-25
e-mail: info@niramekko.com
※お寄せいただいた個人情報は、本紙プレゼントの発送に限り、 使用させていただきます。
※当選の発表は発送をもって代えさせていただきます。

                 

A.絵本「いのちいただきます」3名様

堀野慎吉様より

        

前号「熱中世代」でご紹介した堀野さんからのプレゼント。堀野さんの少年時代の体験を元にした文章と温かみのある絵は、読む人に大切な何かを伝えます。にらめっこ編集室でお受け取りください。           

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B.薬膳料理をつくろう!」ご招待 3名様

NPO「人生これから」様より

  

        

   

 今年度のえんぴつ・カフェスペシャルは「アクティブ」がキーワード。第1弾は季節や自分の体調にあわせた食材を食事に取り入れる薬膳料理です。詳しくはえんぴつカフェのページを参照ください。材料費はご負担下さい。   5月19日(日)11:00~14:00各務原市総合福祉会館3階料理教室にて

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C.CINEX映画招待券 ペア3組様

 シネックス様より             

映画を観るためだけに作られた空間、それが映画館。独特の雰囲気の中でしっかりとストーリーを堪能すれば映画館を後にする時に幸福感に包まれるとさえ言う人も。そんなひとときは今や貴重かもしれません。写真は映画「マイ・ブック」より。柳ヶ瀬のシネックスでご利用になれます。

                

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D.ペアカップ&ソーサー

にらめっこより

                 

ちょっとひと息ついてホットドリンクタイム。お友だちと一緒におしゃべりタイム。
そんなくつろぎのお供にこんなカップはいかが?サッと筆で描いたような模様が味わい深いポイント。色は白地に黒と若草色です。
にらめっこ編集室でお受け取りください


vol.188 「いのちの水」特集

Part-1
再び水の話し・私たちのいのちをつなぐ「水」


私たちと「水」
陸上動物も、その起源は海の中にあります。海で命を育み、進化し、上陸を試み、陸上生活ができるように適応しながら、進化したため今日に至ることができたのです。自ら生まれた命は、水がなければ引き継いでいくことはできません。私たちもまた、水なしでは存在はあり得ず、水によって生かされているのです。

 

水を飲む
水を飲み、体内の水分含有量を保つことは様々なメリットを生み出してくれます。 その効果は数えきれませんが、いくつか代表的な例を挙げてみましょう。

*基礎代謝が上がる*体温が上がる*食欲の抑制*美白になる*ニキビや吹き出物などができにくくなる*乾燥肌・シミ・小ジワ・たるみが改善する*むくみの解消*リンパの流れが良くなる*老廃物をデトックスできる*血液がサラサラになる・・・・・・いかがでしょうか。
水を飲むということは、女性に嬉しい美容面はもちろん、成人病の元ともなる肥満対策・ダイエットにも効果抜群なこと。

こまめに水を飲む
「のどが渇いたら飲む」という方も多いかもしれませんが、のどが渇くということは、その時点で体内の水分が足りなくなっているということです。理想としては「のどが渇く前に飲む=水分が足りない状況を作らない」ことです。
習慣的にこまめに水を飲むことをおすすめしますが、より効果的なタイミングとしては、以下の5つが挙げられます。

*食前・食後*運動前・運動後*入浴前・入浴後*就寝前
いずれも「体内の水分を失うタイミング」です。

寝ている間にも発汗しますし、運動すれば汗をかきますよね。これはお風呂に入ることも同じです。食事に関しては「逆に食材からの水分補給になるのでは?」と思われるかもしれません。確かに食材からも水分は補給できるのですが、それを消化するために体内の水分が使用されてしまうのです。
「塩辛いものを食べると喉が渇く」なんて経験はありませんか?これは塩分を分解するのにより多くの水を必要とするからなんです。
ですから、日常的にこまめに取るのはもちろん、体内の水分を多く使用するタイミングで飲むことが、より効果的な飲み方となるのです。

体重の4%分を飲む
飲むタイミングを知ったならば、自分が飲むべき水の適切量も覚えておきましょう。よく「1日2リットル飲むと良い」など具体的な数字を見かけるかと思います。しかし人間には個人差があるため、誰しもが同じ量で良いわけがないのです。自分にぴったりの適切量を知るためには、自分の体重に4%をかけてみましょう。
体重50キロの人の場合:2リットル
体重80キロの人の場合:3.2リットル
このように、自分の体重の4%分が、あなたの飲むべき目安として覚えておきましょう。

水ならなんでもいいの?
「水なら何でも良いのか」というとそうではありません。
水分についてこれだけは覚えておきたいです。
1:水道水
ご存知のように、水には塩素(カルキ)が含まれています。
また貯水槽の衛生面によっても、細菌や微生物が多く含まれている可能性があります。「沸かせば大丈夫」とお考えの方もおられるようですが、水道水を沸騰させると、発がん物質であるトリハロメタンを倍増させてしまうことになります。そのためどうしても水道水を飲みたいと言うのであれば、15分以上沸騰させたあとの水を飲むようにしましょう。

2:硬水
これは体質にもよるのですが、日本人の体には硬水は合わないと言われています。日本の水は軟水ですが、海外の多くは硬水です。そのため「海外の水を飲んだら下痢になった」なんて話をよく聞くのです。

3:お茶やスポーツドリンク
「水分なら何でも良い」と、水以外の水分をカウントされる方もいます。しかしお茶やスポーツドリンクにはカフェインや糖質が多くふくまれているため、それらを分解するのにより多くの水を必要としてしまうのです。

「健康のために水分補給をする」というのであれば、やはり普通の水をおすすめします。

「自分の体の半分以上が水でできている」と考えれば、水が生命維持に必要不可欠な理由もおわかりいただけるかと思います。

きれいな水道水は日本の宝!
「水道水が飲める」これを当たり前のことだと思っていませんか?水道水がそのまま飲める国は世界でもたった15か国!
・ドイツ・オーストリア・スイス・クロアチア・スロベニア・フィンランド・スウェーデン・アイスランド・アイルランド・オーストラリア・二ュージーランド・南アフリカ共和国・モザンビーク・アラブ首長国連邦・そして日本(国土交通省)
このように主にヨーロッパ地方を中心とした国でしか、水道水を飲むことは出来ません。

なぜ日本はこんなにもきれいな水道水なのか。その理由は「水質基準がとても厳しいから」に他なりません。
日本の水道水の水質基準は、1957年に施行された「水道法」によって定められています。「ずいぶん昔じゃないか」と思われるかもしれませんが、ここで掲げられた目的はたったひとつ。

「水道水を生涯飲み続けても人体の健康に全く悪影響がないこと」日本はこのたったひとつの目的のために、60年以上前から厳しい基準を整備してきているのです。

具体的には以下の3つの基準、全てをクリアさせています。
世界保健機構(WHO)の基準値
水道法の51項目の水質基準項目と基準値
厚生労働省の26項目の管理項目
これら100項目以上の基準点によって、日本の水道水は世界最高水準のきれいさを誇っているのです。例として大腸菌。感染力の高さで知られる恐ろしい菌ですが、これに対する各基準は
WHO:水道水100ml中に検出されないこと
EU:水道水100ml中に検出されないこと
EPA:水道水1Lにつき5%以下に留めること
日本:検出されないこと
ご覧のように日本だけ厳しい基準値になっています。そのおかげで、水道から出てくるまま口にすることもできるのです。
(水・ネット)参照

Part-2
自然豊かな山ふところにはいのちの水がある

ちょっとまって
水道の民営化って・・・どういうこと?
私たちの飲み水、安全は?料金は?
地震大国ニッポンで災害時に
“いのちの水”は本当に守られるの?

そもそも水道法改正って?
自治体が水道事業の運営権を民間企業に売却するコンセッション方式を導入しやすくする内容を含んだ水道法改正案が、2018年12月6日の衆院本会議で可決され、成立した。民間のノウハウの活用で水道事業の立て直しを狙う一方、野党側は料金高騰や水質悪化の懸念があるとして反対していた。(産経ニュースより)

2019年2月2日朝日新聞の「耕論」で
「命の水」誰に託す  という記事を読みました。

大阪市長の吉村さんは、民営化に積極的です。民営化で更新・耐震急げと鼻息が荒い感じ。
「このまま放置したらどうなるのか、「『命の水』が外資に食べられる」と言った抽象的な議論をする人が多いが、何も対応しなければ水道料金の大幅値上げしかありません。コンセッション方式をいかし、企業に設計段階から任せ市の試算では5から10%ほどのコスト削減出来る見込みです。」さらに「地震に弱い老朽菅の解消が10年早まり、これを大阪モデルとして全国に打ち出したい」とも。

かたやトランスナショナル研究所研究員の岸本さんは、「民営化するとコストが下がると言われますがそんなことはありません。」ときっぱり。「水道管などの設備更新の費用は、民営化すれば自治体の会計上の借金からは消えて見えなくなりますが、本質的に財務状況が良くなるわけではありません。費用は、最終的には水道料金を支払う住民が負担するのです」「「水道ビジネスを手がける「水メジャー」と言われる多国籍企業は、多大な利益を得ています。日本も狙われている市場の一つです。コンセッション方式の場合、自治体と企業の契約書は数百ページにも及びます。水メジャー側はノウハウを持つ弁護士ら百戦錬磨のプロ集団が契約を担います。自治体の職員が自治体に有利な契約を結ぶことは不可能でしょう。」
「安全な水の使用は人権で、水道は社会基盤の一つです。地元で水源を保全し、多くの薬品を使わないなどコストを抑えるためにあらゆる努力をしても原価割れするなら国が財政支援するべきです。」これからの水道事業をどうするかは「自治の力」にかかっています。自治体や議会は、住民と開かれた議論をし、目先の財政負担軽減ではなく100年先を見据えた対応をしなければいけません。民営化の圧力をはねのけ、孫の代までも享受できる持続可能な公共サービスを目指すべき。彼女は、「自治の力」を喚起しています。

そして、熊本市「ラジオ水守」の水野さんは「自然や文化を守り届けたい」と熊本の100%地下水を誇ります。ですが、「水に恵まれた熊本でも、地下水が減っています。都市化が進んでコンクリートが地面を塞ぎ、減反政策で水田も減ったため、水が地下にたまりづらくなったのです。日本人のライフスタイルの変化が、地下水システムの危機を招いていると言えるでしょう」と憂いも隠せない様子。そして、「水道の役割は、水をポンプでくみ上げて人々の元へ運ぶだけではありません。阿蘇山から田、土の中を水が巡り、人が使った後はきれいにして豊かな有明海へ返す____。熊本の水道はそんな循環の一端を担っているのです。」と締めくくっています。

三者三様の意見に私的に寄り添えるのは、持続可能な視点に立った岸本さんと水野さんの意見でした。(三)

私たちの飲み水はどうなってるの?
各務原市の水道の水源は、すべて地下水で賄われています。
降雨や河川・水田の水は、地中に浸透しながら不純物が取り除かれ、土壌や岩石に含まれているカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分を吸収して地下水となります。

各務原地区には三井水源地に13本、西市場水源地に9本、弥平島水源地に1本、川島地区には小網水源地に3本(小網水源地内に2本、河田取水ポンプ場に1本)、笠田水源地に1本の井戸(取水井)を設備し、地下水をくみ上げています。各務原地区においては、消毒された水(浄水)は、送水ポンプの圧力で水源地から団地の受水池や山の上の配水池に送られ、そこに一旦貯水されます。貯められた水は、自然流下の圧力で配水管、給水管を通って各家庭などに届けられ生活用水として使われます。
川島地区においては、消毒された水(浄水)は、配水ポンプの圧力で配水管、給水管を通って各家庭などに届けられ、生活用水として使われます。( 各務原市のHPより抜粋)


vol.188 水の特集 水道民営化って?

Part-3
水道民営化って?
水道民営化について、長良川市民学習会の武藤仁さんに詳しくお話をうかがいました。

武藤さんは長良川水系をもまるため、いろいろな活動をされています。その中で大切にしているのは以下の2点だそう。
・わが町の水を「おまかせ」にしない。
・ 命の水を後の世代につなぐ。

水道民営化に反対・賛成と言う前に、今の自分たちの飲み水がどうなっているか知ることが大事です。それによって、「民営化がいいのか、従来通りがいいのか、その他もあるのか」の選択が変わってきます。
憲法25条(生存権)に基づいて、水道法の第一条には、「清浄、豊富、低廉」と言う飲み水の最低限の条件が書いてあります。水がきれいなことは当然だけど、しょっちゅう断水するようではいけないし、高くて貧乏人が飲めないようでは、命の水として失格です。そういう意味では、水道法は今まで守られてきた。水道は国がきちんと守っていかなければいかん、国にその義務があったということですね。

水道法の水道事業というのは
水道法の改正では、「水道を計画的に整備し、および水道事業を保護育成する」この文章が削られ「水道の基盤整備を強化する」に変わっています。
水道行政の最高責任者、厚生労働大臣が基盤を強化するための基本的な方針を定め、都道府県がそれをもとに基盤強化計画を作り各市町村で広域関係推進協議会を作ってやっていきなさい、というものです。そして「で、あなたのところの自治体はどうする?」となリます。この段階になると、県や市町村の議会も、もちろん市民も意見を出すところがなくなってきます。いわゆる、有識者と水道関係の職員、官僚だけで決まっていきます。結局、今度の水道法改正というのは、各自治体が考えて行ってきたことを、広域連携という名のもとに、国から大規模にやりなさい、とトップダウンで命令が下りて来るようになる、ということです。
わかりやすくいうと、人口密度の低い地域の小さな水道事業は水道料金だけ(独立採算)では経営できません。今まで一般会計や国の補助金でやってきました。ところが国はもう金は出したくない。そこで例えば岐阜、各務原、関…の水道事業を広域に合併しスケールメリットを生かして基盤整備をしなさいというのが国の狙いです。けれど、ほとんどの市町村は自分たちでやっていくという思いがあるから、なかなかそれが進まない。だから、水道法という法律を変えたい、というのが今回の水道法改正の狙いの一つです。そして、二つ目の狙いは水道事業の民営化です。

では民営化とはどういうものか。
水道というのは市町村が自分たちでプランを立てて経営する、というのが日本の水道事業の原則でした。ところが、フランスを中心として世界的に「水メジャー(上下水道事業を扱う国際的な巨大企業)」が水道を支配したいという思惑があります。安倍さんや麻生さんは、それに合わせ日本の門戸を開きたい、市場開放しましょう、と高らかに公言しました。(2013年)
ですが、水道事業を今すぐ民営化にすると国民から猛反発を食らうことはわかっていますので、官民連携PPP(Public Private Partnership)の名で政策を進めています。官民連携には、PFI(Private Finance Initiative・民間の資金や経営手法・技術力を活用して公共施設などの社会資本を整備すること)があります。例えばゴミ焼却場の建設はとてもお金がかかるから、民間の資金で、設計してもらって、建設も、運営もしてもらうもの等があります。PFIは病院建設やその運営など、いわゆるハコモノを中心に進んでいます。

PFIはこれから行政用語でどんどん出てくるでしょう。
第2次安倍政権になり、PFIをもっとやりやすくしていこうと、コンセッション方式を進めています。これは、例えば市町村の水道の施設や配管などは自治体の財産のままですが、運営権を売って、20〜30年間、企業に任せるやり方のこと。安倍さんは「これは民営化ではない。皆さんの水道局がどっかの企業になるわけじゃありません。」と和らげるようなことを言っていますが、30年も経ったら市の職員だって入れ替わりもあるし、どこにどういう管が埋まっているのかなど、いろんなことがわからなくなってしまいます。
また「この水道事業はおかしいんじゃない?」と市民や、議会が民間企業に文句を言ったって、「それは企業秘密です」で済まされちゃう。水道のことは市民も議会も追求できない、そういう恐ろしさがあるんです。にも関わらず、国は「水道管が老朽化して、大地震が来たらどうするのか。民間の金を借りて任せないと、今の役所では対応しきれないよ」という理由で民営化を進めています。さらに「基盤強化は今の役所は貧乏だからできないだろう」と。だから民営化しようということです。だけどこれはまやかしで、住民と行政がきちんと工夫すればできることなんです。

そもそも水道事業にコンセッション方式導入はどうなの?
いままでは住民は自治体に料金を払い、自治体が下請け会社と委託・請負契約をしても、何か問題があれば住民は自治体に文句を言えば良かった。しかし、コンセッション方式になると、自治体がSPC(Special Purpose Company・特別目的会社。ヴェオリアとか外資系企業も入いる)という会社に運営権を移しちゃうわけだから、市民は水道料金をここに払う。しかも運営権は20〜30年契約です。そうでないと企業側にメリットがないですからね。
災害の時にどうなるかというのがすごく怖いです。僕が名古屋市上下水道局にいたときは、災害が起きたら、横浜とか、京都に助けてもらうとか、役所どうし公と公の連携や約束をしていた。だけど民間になるとそういう信頼関係はないし「想定外の災害だ!」「損害を受けた賠償せよ!」と、逆に市役所が法外な請求をされるかもしれない。水道施設が大きな被害を受けると手に負えないので撤退する可能性もあるんです。
コンセッション方式導入に対して、大阪市議会では2回否決、奈良市議会も否決。これからは自治体でこういう機運を作っていく必要がありますね。要するに市長が民営化しませんとはっきり言えばいいんです。それだけのこと。僕らも早速岐阜市で「命の水を考える会」を立ち上げ、上下水道事業部を訪れ「民営化」についての考え方と施策を聞きました。今のところ岐阜市長も記者会見で「コンセッション方式を導入することはしません」と言い切っています。

で、民営化になるとどうなるか
水は市民のものではなくなる。繰り返しますが、議会の声ももう届かないようになる。民間企業だから、情報の資料提供も期待できません。企業も全ての業務はできませんから、結局下請け、孫請けがやることになるのですが、その際、どこと契約したか民民契約だから、そんなことは議会も市民もチェックできなくなります。そして大手の息のかかった一部の特定の業者に工事を任せる…、そうすると利権がらみが蔓延するという可能性が出てきます。民営化のメリットは何もないと、僕は思っています。

市民や自治体がスクラムを組んで対応。
国は自治体に対して「財政力がないのに市民の未来を担えるのか」と、指導という圧力をかけてきます。その時に「市民とともに考えて、こういう政策でやっていきます!」と、突っぱねられればいい。それには市民と自治体の認識が一致して団結してないとね。「水道事業は、原則として市町村が経営するもの」という水道法第6条は生きています。
僕らは一つ一つ拾い上げ、役所に対して、「これどうなってますか?」って聞いていくしかない。役所だって民間に明け渡すとか、仕事をいい加減にやろうとは、だれも思ってないはずです。官民連携という名で、一部の人が潤うという仕組み、その構図は見え見えです。でもね、それを跳ね返していくのは、市民の力しかないんです。
各務原市はまだ、データだけ見ていると頑張ってるんじゃないかなと思いますよ。しかも、100%地下水を水源としているんですよね。かつて各務原市で、ニンジン畑の化学肥料による地下水汚染が発覚した時、市民・研究者・市役所が連携して水道水源を守ったと聞いています。水に関して敏感だったんですね。その勢いで万が一民営化の話が来たら住民どうし団結して、行政としっかり協議した方がいいと思います。

長良川市民学習会は、2007年12月、「徳山ダムの水を長良川に流す」木曽川水系連絡導水路計画に驚き、「長良川に徳山ダムの水はいらない!」と声をあげた市民の集まりです。会を結成後、長良川の環境にかかわる市民学習会の開催、調査活動、関係機関への要請行動などを重ね活動を広げています。
代表:粕谷 志郎 岐阜大学名誉教授 事務局長:武藤 仁
(連絡先)500-8211 岐阜市日野東7-11-1 TEL 090-1284-1298

UP TO THE LAST DROP
『最後の一滴まで』
ヨーロッパの隠された水戦争
水道サービスのあり方を問うドキュメンタリー映画
「民営化の是非だけの問題でなく、持続可能な地域、公共サービスのあり方、住民自治の実践という観点から、私たちは対案を出していく必要があるでしょう。この映画がその議論の一助となることを願っています。」
ドキュメンタリー映画の翻訳プロジェクトのHPでは、こう締めくくっていました。

ヨーロッパの国が水道民営化で揺れている。4年に及ぶ取材。制作期間を経て2018年にギリシャで公開されたそうです。フランス、ドイツ、ギリシャ、ポルトガル、イタリア、アイルランドの6ヵ国・13都市を綿密に取材し、自治体議員や、市長、研究者、NGO、アクティビスト、そして民営化を推進する企業へのインタビューまで、多用な登場人物が発言していきます。特に印象的だったのが、アイルランドの一人の若い女性の取った行動。債務危機を抱え民営化を余儀なくされ住民の敷地外に水道メーター設置をはじめるのですが、路上でメーター設置に抵抗するスタンディングをはじめたシーン。アイルランドはもともと水道メーターはなく、OECD諸国で唯一、「水の貧乏の人がゼロ」という実績を誇っていた国だったんです。で、その女性の行動に触発され、地域の住民がひとり、ふたりと徐々に増え、その輪は次第に全国に広がっていくという展開シーンでした。
さて、私たちはどうでしょう。行政が決めたこと、民主主義で決めたことだから、とあきらめムードになってないでしょうか?
私のキーワードは「持続可能」。それが可能か否かで判断したい。水道民営化、人ごとじゃないないですから。(み)

こんなふうに、図解があるとわかりやすい!

民間企業に運営を任せる・・・第3セクターで各務原市の学童保育も民間企業のシダックスになったね。

 

 

あなたの街の水道料金はいくら?他市町村と比較してみるのも、いいね!


vol.188 カタコトの部屋「100点の自分」なんていらない

「100点の自分」なんていらない
「大学を辞めてロケットが作りたい」と僕らの工場に来た人がいました。彼は入っていきなり、もっといいロケットを作るために会社を変え、働きやすい職場を作り、売上も伸ばそうと思っていたようです。
いくら小さい工場でも、初めてやってきた若者がドラマみたいな活躍はできません。彼はその事実に直面し、自信をなくして大学に戻っていきました。
まだ大学生なのに「100点の自分でなければならない」と思い込んでいたのです。

僕らは彼の「何もできない、何も知らない」というところに魅力を感じていました。
いっぽう彼は、「何でもできる、何でも知っている」という自分になろうとしていました。

いつも100点を目指す教育に彼の自信はゆがめられたのだと感じ、かわいそうでした。
僕は50歳ですが、まだまだできないこと、知らないことがたくさんあります。100点には程遠いけれど、それでもいいと思っています。
なぜならば、「世界のすべてを知り尽くしたら、相当つまんない」と思うからです。知らないから知りたいし、できないからできるようになると嬉しいのです。

講演会に参加したい❣という方々の声を聞いてみました
著書を読んで
・うんうん♡と頷ける内容で、ありのままでいいのだという大きな安心感を頂ました。
・「夢は自分の好きな事、仕事は人の為になる事を」ということが書かれていて、自分の近い将来を思い描くのに役立った。
・こどもにも高学年くらいになったら読んで欲しいなと思ったので『空想教室』は手元に置いてあります♡
・お茶目な印象を受けたので、生の植松さんを見たいです。笑
・「我が子(生徒)の為を思って、本当に良かれと思って、子どもの将来を心配して、悪気なく、子どもの可能性をぶち壊す大人」ね。気をつけたいなと思います。(Sさん)

TED×Sapporo※の動画を見て
・言葉では簡単におっしゃってるけど、本当は相当な山や壁があったと思う、でも、植松さんは信じることをやめなかった人。夢を前においてひたすら自分を信じた。まず、本当に自分がやりたい事っていうのがわかってない人たちが多いこの世の中に、子どもの頃の自分を思い出させる素敵な動画だったなー(Cさん)
・自分はひとりだ、とか、自分なんてとか、ここまでか…と、諦めてしまいそうな中、やっぱり続けたいと思えたのは、自分が好きな分野なんですね~。植松さんのお話の内容も然り、これだけの人を惹きつける話術も盗みたいな。(Yさん)

※TED
様々な分野で活躍する人を招き、アイデアなどを語ってもらうイベントを開く米国の非営利団体。名前は「技術」「エンターテインメント」「デザイン」を意味するTechnology Entertainment Designの略。ビル・ゲイツら著名人も登場、動画がインターネットを通じて無料で配信され、注目を集める。同様のスタイルを踏襲した「ご当地」版イベントが「TED×(場所の名前)」の名前で世界中で開催。日本では北海道のほか、東京など約20の都道府県で開かれている。

次号では植松さん講演会を特集します♪
植松 努さん
・北海道芦別市生まれ
・幼い頃から紙飛行機が好きで、大学では流体力学を学ぶ
・小さな町工場(植松電機)から、自家製ロケットを打ち上げ、宇宙開発の常識を逆転
・TED×Sapporoの感動スピーチがYouTubeで270万再生


〜こどもも大人も 輝ける社会をつくる〜
【日時】2019年3月30日(土)
10:00開演(9:30開場)
【場所】甚目寺公民館 大ホール
(愛知県あま市甚目寺二伴田)
【参加費】大人 2,500円(当日3,000円)、
3歳〜大学生500円(当日1,000円)

【定員/800人】
※駐車場には限りがあります。できるだけ公共交通機関またはお車に乗り合わせてお越しください。
主催:自然派ママの会@あま市 ・名古屋ママ会・ 岡崎お母さんの会・豊田おかあさんの会・日進市 自然派おかあさんの会・長久手まちづくり♡おかあさんの会
協賛:一宮市子育てコミュニティtocotoco
【問合せ】facebook「子育てコミュニティtoco toco」


vol.188 ここいく日記 うまれる

うまれる

我が家には2人の思春期を迎えている息子たちがいますが、物心つく頃から誕生日になると、彼らの誕生物語を語って聞かせています。私は助産師という職業にありながら、ずいぶんにぎやかなお産をしました。威張れるようなお産ではありませんが、主演:子どもと私、助演:立ち会ってくれた主人と助産師さん、で作り出した誕生物語を誇らしげに語っています。時々、主人や祖父母のサイドストーリーも織り交ぜながら、世界で唯一の、彼だけの物語。小さい頃は目を輝かせ聞いていた息子たちも、今では「またか!」という表情で聞いていますが、彼らが巣立つ日までは、子どもと私のために語り続けていきたいと思っています。
子どもたちは、幼児期くらいになると「ぼくは、わたしはどこから生まれてきたの?」と聞きたがる時期があります。そんな時、親としてどのように答えようか迷われる方も多いと聞きます。本当のことを話すべきなの?本当のことを話すのは早すぎる?そんな迷いが顔に出ないかと不安に感じる親御さんもいらっしゃると思います。「ここいく」では紙芝居で誕生までの物語を伝えています。その中で「お花の中から生まれてきたの?もしかして畑からとれたとか?そんな、ばかな!」というシーンがありますが、子どもたちなりに自分がどのように生まれてきたのかを知りたがっています。
子どもたちのそんな疑問に答えるべく、「ここいく」のいのちの授業では、出産劇もやっています。メンバーが産婦さんになりきり、陣痛を乗り越えて出産に至ります。赤ちゃん人形を使った出産劇ですが、本物の音源を使い、なかなか工夫をしているなと自画自賛しております。そこでは、おなかの中にいる時の赤ちゃんの心音を確認する場面もあります。子どもたちに耳を澄ませるように伝えると「ドク、ドク、ドク・・・」お馬さんが駆けるようなリズミカルな心音が聞こえてきます。この劇ではお父さんも出演、その時の授業にいらっしゃったお父さんや、男性の先生に急きょご協力を頂き、お母さんの手を握って応援するお父さんの役を演じて頂きます。「がんばれー!!」となかなか迫真の演技をしてくださいます。子どもたちも頑張れー、頑張れーと応援していますが、いよいよ生まれる場面となると、息をひそめ出産場面を見守ります。そして誕生、産声が響き渡り「おめでとう!」そんな声の中に赤ちゃんとお母さんは包まれます。それから赤ちゃんのへその緒が切られ、赤ちゃんを育て守ってくれた胎盤が出ることまでを伝えています。
出産は、経膣と帝王切開で生まれる2つの方法があります。帝王切開でのお産のこともお話しします。どんなお産でも、お母さんも赤ちゃんも一緒に頑張るから生まれてくるんだよと話しています。そして「おめでとう!」いう喜びと祝福の中、赤ちゃんはみんな生まれてくるよということを伝えられたらよいなと思っています。一緒に見て頂いたお母さんからは、自分の出産の時のことを思い出したと涙される方もいます。この出産劇は、日々育児を頑張っているご両親にとっても、わが子が産まれた時の感動を思い出す機会になっていることを嬉しく思います。
「あなたは、この世に望まれて生まれてきた、大切な人」(マザーテレサ)という言葉があります。誰もが祝福の中で生まれてきたことを知ることで、自分を大切にし、周りの人も大切にすることにつながってほしいなと思っています。

担当:ここいくメンバー・安田紀代子でした。
ここいく☎090-3446-8061(中村)


vol.188 リバース 第18号

 

日向ぼっこをするときはこのように翅を開きます。

成虫で冬越しするチョウ…ムラサキシジミ

ムラサキシジミ属はおよそ200種類からなる、蝶としては大きなグループです。その分類は未だに定まっておらず、Arhopala属を更にいくつかの属に分けることがあります。日本のムラサキシジミ、ムラサキツバメなどもNarathuraという別の属に扱われることが多いのですが、Arhopalaとのはっきりした区別方法がない。
ムラサキシジミの仲間はスリランカから日本、そしてソロモン諸島までに分布しており、主に低地の森林で見られます。多くの種類は日中ほとんど飛ぶことがなく、森林の低い場所で止まっています。また、多くは成虫になってから餌を食べているところが観察されておらず、口吻はありますが、何も食べないのではないかと考えられています。止まっている場所に日がさすと木の高いところまでに移動し、種によっては夕方から活発に活動を始めます。
開張約30-40mm。翅の表が青紫色で、周囲を黒褐色で縁取られている。
成虫で越冬し、年3-4回、6月から翌年3月にかけて現れる。平地の林やその周辺で見られる。花を訪れる事は少なく、成虫が主に何を摂取しているのか不明。 昆虫図鑑より

撮影:mikami miki

 

 児童文学雑誌「コボたち」での作品発表に始まり、教員のかたわら児童文学を書き続けてきた堀野さん。絵本の発行はこの『いのちいただきます』で八冊目となる。
「僕が教員として何か自分の核になるもの、何が出来るのかを考えた時、ひとつは日記や作文、詩などの作文教育でした。もうひとつが情操教育でしたから、読み物を通して子どもたちの心に響くものをと心がけてきました。そして子ども向けの作品であろうと、その作品を通して自分の感動をきちんと伝えていかなきゃいけないと思うんですね」
「子どもが成長していくときの通過点、やれなかったことが、ある時ふっとできるようになるという、成長の節目みたいなものがあるような気がするんです。『いのちいただきます』ではそれに至るプロセス、苦しみとか悲しみ、そういうものも含めて、人間が成長していくということを題材にして書きたかったんです」。
いわゆる団塊の世代の堀野さん。少年時代を過ごしたのは片田舎で、どこの家も貧しかった。ニワトリ、ウシ、ブタなどの家畜を飼う家は田舎だっただけに多かった。この絵本の主人公、真二も自分の少年時代がモデルだ。
「僕の家でも、祭りや祝いの時には、じいちゃんが飼ってるニワトリを、柿の木に逆さ吊りにぶら下げて、首をバシッとやって血抜きをして、ぐらぐら煮えている湯の中に入れて毛をむしって・・・そうやって庭で解体していました。自分で育てていたニワトリだけど、結局最後はさばいて食べる。僕はそういう行程を見て育ちました。だから、同じ鶏肉でも店で売っているものとは、愛着度が全然違うんやね。食卓にあがるまでの過程は全く違うから。いのちをダイレクトに感じるというんかね」。
「食べるという事は、人間の生命維持に必要なんだけど、食べられる側にも思いを馳せるというか、「動物の命」を感じながらいただく。そういう視点は大事なんじゃないかな。絵本の中で真二が、『じいちゃんはなんで平気でそんなことをするっ』て、すごく嘆く場面があるんですけど、その辺は真二の葛藤やね」と、自分の少年の時の思いがそこにあるようだ。

児童文学に取り組む一方で、堀野さんは地域の民話や伝説の発掘、監修、発表などにも関わり続けて来た。円空を題材にした絵本がきっかけになり、カルチャー教室で仲間と共に円空彫りを教えたりもする。彫った円空仏はこれまでに三百体を数える。
「教員仲間だった人の多くは定年を迎えても再雇用で学校現場で奮闘しているけど、僕は自分の好きな事だけやってる」と明るく笑うが、教員の現状に話しが及ぶとちょっと表情にかげりが見えた。
「今の教員は本当に大変。コンピューターのプログラミングや英語などいろいろ教えることが増えたし、子どもの不登校や家庭環境の変化による問題が山積していて、みんな疲れています」と仲間を気づかう。
伝記、戦争と平和、少年記・・・。堀野さんが出す絵本はどれも可愛らしさや楽しさとは離れたもの。しかし、実話が元であるからこそ、「心に伝わる何か」があるのだろう。人と人が関わって、気持ちをわかちあうことで人は成長する。堀野さんの絵本はそう語っているようだ。

ほりのしんきち○プロフィール
1949年岐阜県の長良川上流域に生まれ育つ。
日本児童文学者協会・日本リアリズム写真集団・岐阜県芸術文化会議・岐阜県歌人クラブ・岐阜創作集団コボたち・コボたち綴り方教室・草笛短歌会・岐阜円空仏を彫る会 等に所属し、創作活動に励む。
主な著書に「しろい鳥の八月」(あかり書房)・「広太はじめてのなつやすみ」(岩崎書店)・「恋坂」(文溪堂)・「少年期 青いアケビ」「お浪草」(洛西書院)・「円空〜その長い旅のはてに」「かっぱ淵の夏」「史郎ニイの戦争」「野球選手は南の海に散った〜近藤清の青春」(あとべの書房)など。岐阜県関市在住。

 


vol.188 ボーダレス社会をめざして  vol.47

          NPO法人オープンハウスCAN 理事長 伊藤佐代子

障がい者のアートと権利
障がい者のアート活動を支援してくれる岐阜県障がい者芸術文化支援センター「tomoniアートサポートセンター」という所ができました。やっと岐阜にこのような施設ができました。平成30年6月には「障害者による文化芸術活動の推進に関する法律」(障害者文化芸術活動推進法)が成立しました。
基本理念として、(1)文化芸術活動の推進 (2)芸術性の高い作品の創造に対する支援強化(3)地域での作品発表の促進 を掲げています。また、障がい者が芸術を鑑賞する機会を増やすよう、音声や手話による説明を促進、障がい者が福祉施設や学校で芸術を創造するための環境整備も盛り込まれました。障がい者作品の所有権や著作権など権利に関する契約締結の指針を作成するように求めています。
この促進法がつくられた背景には、2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催により世界から注目されることが大きな要因になっているようです。これを機会に、障がい者作品の著作権について、施設などの意識改革が出来るといいのになと思います。
障がいのある人の絵や書は、一般にぞんざいに扱われています。20年くらい前は、欲しかったら持っていってという世界でした。私も淳司がデビューした頃は、皆さんに見てもらえるだけでいいと思っていました。そうではないのです。仮に、私が一生懸命制作した作品を「好きに持って行って」と言われたらどんな気分になるでしょう。障がいのある人が作った織物を一部だけ切り取って額に入れ、売るというやり方もされていました。また本人の了解なしで、絵の一部だけ切り取ってポスターにされたりもします。息子の絵をそのように扱われた時は抗議をしました。一枚の作品として出して欲しいと。立場を自分に置き換えて、嫌だと思うことはやってはいけないのです。そういう私も書道を始めた頃は、障がいのある人の作品に印を押すのを、私がやっていました。ある展覧会でそれはいけないと指摘を受け、すぐにご本人に押してもらうようにしました。すると、歪んで押す人、薄く押す人、書道をやっている人では考えられないような所に押す人が出てきました。しかし、出来上がると妙にいい所に納まっているのです。
彼らの作品は、彼らのもの。誰も邪魔をしてはいけないのです。障がいのある人に関わる人は、彼らの権利を守らなくてはいけないのです。


vol.188 えんぴつ・カフェ


えんぴつ・カフェスペシャル第4弾 1月19日(土)
高齢者の心と身体を知り楽しく介護をしましょう!」を開催しました。
講師/入学佳宏氏(ケアマネージャー)
「認知症の方は自分が間違ったことを言ったりしたりしたつもりはありません。そのことを周りの人が怒ると、内容は忘れても、怒られて悲しい気持ちだけが残 るんです。怒られ、責められた記憶だけが積っていくと、誰でも鬱になってしまいますよね。だから認知症の方が困った事をしても、まずはどういうつもりだっ たのか聞いてみてください」
 「介護する方は、体の負担を少なくするために、テコの原理を応用する、重心を低くし、接地面積を広くするなど、ちょっとしたコツをつかみましょう」など、介護される側、する側、両方の立場にたってのお話しを、ユーモアを交えて楽しく、わかりやすくしてくださいました。途中、パウンドケーキと温かい飲み物をいただいて、リラックスした雰囲気で時間はあっという間に過ぎました。
参加者の方からは、
・「料理教室で高齢者の方に作業を伝えるコツがわかってよかったです」
・「寝ている人を寝返りさせるのに、立てた膝を軽く押すだけでできたのがビックリしました」などと感想をいただきました。

次回のえんぴつ・カフェ スペシャル企画 第5弾
「どうお別れしますか?」
講師:市川雅清氏
一級葬祭ディレクター、ディレクター技能審査協会審査官、終活アドバイザー
と き:2019年3月20日(水) 13:30-15:30
ところ:産業文化センター2階 第4会議室
会費1,000円(紅茶&お菓子を楽しみながら、質問タイムで情報交流をします)

2019年度 えんぴつ・カフェ&スペシャルの予定
5月19日・大人の食育「薬膳料理をつくろう!」
7月21日・筋活で筋力アップを目指す!
10月20日・歌をうたって脳活!(生オケです)
2020年 1月19日
講演会といきいきシニアのシンポジウム
基調講演:「定年後の10万時間、あなたはどう生きる?」

※えんぴつカフェは4/6,9/7,11/2,2020年3/7に開催予定です。
開催場所、時間は決まり次第順次お知らせいたします。

えんぴつカフェの問い合わせは
NPO「人生これから!」
田辺 090-5638-7044 三上 090-7854-4561


vol.188 ホスピスナース奮戦記 最終回

自然なこととして死をむかえるために…

今日一件目の訪問は60代のメキシコ人の男性。末期の肝疾患のためにたまった腹水の圧迫で、かなり呼吸が苦しい状態とのこと。腹腔にたまった体液を対外に排出するためのカテーテルが腹部に入れてあるので、その体液をある程度取り除いて呼吸困難や痛みの緩和と、家族も体液を抜くことができるようにやり方を覚えてもらうことが今回の訪問の目的だった。着いてすぐ、英語が話せる患者さんの甥っ子が出迎えてくれた。患者さんも他のご家族もスペイン語のみだったので、甥っ子さんの存在はとても助かった。もちろん通訳電話も使うけど、やっぱり誰かがそこにいて意思疎通を手伝ってくれるのが一番だ。他国からの移民は、お国柄やそれぞれの事情はあれど、家族や親戚とのつながりがとても強く、看取りの場でも親戚一同で協力しあう姿に毎度感心させられる。
患者さんは、話すのがやっとの状態でとても苦しそうだった。痛みよりも呼吸が楽にできない苦しさで落ち着けない。つきっきりで世話をしている患者さんの妻も、そんな夫をみて実に辛そうだった。呼吸ができない苦しさは、水に溺れるような、なんともいいあらわせない恐怖にも似た苦しさだそうだ。酸素吸入をしていても、上半身を起こしても、どんな格好をしても、とにかく苦しく、眠りにつくこともままならない。
在宅のホスピスケアに移行してまだ2日、カテーテルから腹水を抜くためのいろいろなキットは段ボールに入ったままだった。ホスピスケアから送られた症状緩和のための薬もまだ一度も使っていなかった。入院先の病院から在宅ホスピスへの切り替え時のサポートが、充分でなかったのかもしれない。言葉の壁があったのかもしれない。
ご家族は、患者さんがこんな苦しい状態で家でケアをしていけるだろうか、必要な時に、自分たちで薬をあげていいのか、カテーテルから腹水を抜くことができるのか、とてもとても不安だったと思う。患者さんは、溜まった腹水や下半身のむくみのせいで大人2人がかりでしか動かせないような状態。しかし、なによりも自宅で、家族のそばで過ごせるのが、とても有意義なことのようだった。
今日はまず腹水を抜く手順を一つ一つご家族に見せながら、2Lほど抜いた。パンパンに張ったお腹にはまだ腹水が溜まっているけど、今できるのはここまで。患者さんは、少し呼吸が楽になったと教えてくれたけど、まだ苦しそう。痛みもあるようだったので、呼吸の苦しさの緩和にも使うオピオイド(モルヒネ)の使い方をご家族に説明し実際に患者さんにあげてもらった。ご家族に助けてもらいながら、なるべく落ち着ける体勢を探した。とにかくご家族にどんどんケアをやってもらえるように覚えてもらうしかない。やれないことや問題があれば、すぐに電話してもらう。家族の不安と緊張、患者さんの肉体的な苦痛と衰弱とはうらはらに、患者さんの口からは片言ではあるが、「ありがとう」「助かるよ」「大丈夫」。といつもあたたかい言葉がでてくる。
衰弱が一定のレベルに達すると、ご本人にはわかるのだろう。死というものがとても近いことを。体に刻々と訪れる変化を受けとめていくしかない。そしてこの患者さんは多分しっかりと自分の体の変化を受けとめていた。
家族にとっては、その変化が早ければ早いほど、どうにか生きていてほしいと思うだろうし、死へむかう変化にとまどい、本人以上に変化を受け入れづらかったりする。とまどいも、悲しみも、不安も、緊張も、すべて患者さんには伝わっている。だから患者さんからは、どんなにしんどくても、「ありがとう」「大丈夫」、そんな言葉がでてくるのだろう。この家族をみていてそんなことを思った。

怖いのは、実は死ぬことではなくて、死ぬとは実際にどういうことなのかわからないゆえの、いわば未知への恐怖だと私は思っている。家族との肉体的な別れや、愛する人々が悲しみにくれるのを見たくないという思い、自分の人生に対する心残り、自分という存在がどうなってしまうのかという不安、そういった漠然とした、なにかとても大きなエネルギーに飲み込まれるような感覚。でも、この患者さんをみていて、自分の死を間近に自覚すると、心はなにかあたたかいもので包まれているような、そんな感覚になるのではないかと思った。そうであるならば、おかしな言い方かもしれないけれど、死に対しても希望をもてる。生まれたら死ぬという自然なことを自然に受けとめられる。そんなふうに肉体の死をむかえるために、家族や患者さんにはホスピスケアや緩和ケアをおおいに活用してほしいと思う。自分たちが舵をにぎっているつもりで・・・。

長い間ご愛読ありがとうございました。新しい“いのち”を育む為に今回にて連載を休止させていただきます。また、いつかお目にかかれる日まで。       わかばま〜く

わかばま〜く:プロフィール 1987年生まれ。ニューヨーク州立大学卒業後、ニューヨーク市立病院に看護師として4年勤務。その後訪問看護師としてホスピスケアに携わっていた。岐阜県各務原出身。


vol.188 ぎむきょーるーむ 農薬・添加物との つきあい方

買ったかまぼこ、作ったかまぼこ
ある日の授業から

ほんとうのところはわからないんだ

名取 かまぼこを作ったけど、おうちの人の評判はどうだった?
子ども 味はよかった。長い竹がかっこいいって。かまぼこじゃなくてちくわでしょうっていってた。
名取 かまぼこって言葉は、ガマって草の穂に似てるからで、もともとは竹に巻きつけたものが由緒正しいものだよ。ところで、スーパーで買ってきたかまぼことちくわの食品表示を見て、自分たちが作ったかまぼこに使わなかったものが、入ってます。なにかな?
子ども 卵白!
名取 はい、たまごの白身だね。粘る力をつけてます。
子ども あとは・・・・・・発酵調味料。砂糖、ソルビトール、調味料(アミノ酸)。ソルビトールってなに?
名取 よくわからないけど、甘味をつけるための添加物だと思う。かまぼこはどうですか?
子ども 食塩。砂糖、発酵調味料、魚介エキス、卵白、でんぷん、植物油、酵母エキス、調味料(アミノ酸など)、加工でん粉、貝Ca。なんだかわからないものがいっぱい入っているね。
名取 そのわけのわからないもののほとんどを「食品添加物」っていいます。日本では300種類以上が許可されています。ほかにも甘味料、保存料、糊料、酸化防止剤、発色剤、漂白剤、着香料・・・・・・。なにからなにまで合成の、化学的に作られたものです。これで見た目にきれいなもの、いい匂いのもの、食べたときのプリンプリンした感じ、味のいいものにして、たくさん売ろうとしているわけです。
食品添加物は安全だとされているけど、ほんとうのところはわからないといわれています。昔、豆腐の殺菌剤に使われていたAF2というのは、すぐ症状が出たから危険だと分かって使用禁止になったけど、発がん性があるかどうかは10年も20年もたたないとわからない。
それに何十年もたってから症状が出ても、あのとき食べたかまぼこのせいだって証明できないでしょう。

 

大きな声で「使うな!」っていおう

名取 それともう一つ、がんよりこわいのが、遺伝子を傷つけてしまうかもしれないことです。つまり、生まれてくる赤ちゃんに異常が出るかもしれない。あるいは、その次の世代、つまり私の子どもの子ども。
子ども 孫ってこと?
名取 そう、孫に異常が出るかもしれない。だけど、そのときおじいちゃんが食べたちくわのアミノ酸のせいだなんて立証できないでしょう。
それに一つひとつの添加物が安全だとしても、2つとか3つが化学的に反応して毒性のものを作ってしまうかどうかもわからない。
子ども じゃ、どうすればいいの?
名取 個人としては、食べものを買うときには注意して、なるべく添加物の入っていないものを買うことかな。あと、みんなで声を大きくして、わけのわからない添加物を使うなって会社や国にいうことかな。
食品添加物だけじゃなくて農薬も怖い。農薬って薬じゃなくて、農毒薬です。農毒薬をまいて死んじゃった人、病気になった人もいます。
このほか、遺伝子組み換え食品といって、除草剤を浴びても平気なように作りかえられた大豆やトウモロコシのことも問題です。
うちに帰ったら家族みんなと話してみてください。で、どうしたらいいかを考えましょう。


vol.188 半農半Xという生き方 vol.29

天職観光
人はこれから、どんな旅をするのか。その方向性について、福知山公立大学地域経営学部と一緒に調べています。僕はこれからの時代の旅のことを「天職観光」と呼んでいます。天職観光とは、「天職のヒントを探す旅」を表現する造語で、12年ほど前、ふと自分の中で生まれたことばです。
 いろいろな方にインタビューをさせていただき、その方の仕事(天職)について、そしてどんな旅(日帰り~数泊)をされているか、されてきたか、毎週学生と尋ねています。
自分の旅を振り返ると、過去、以下のところに行ってきました。有名なところをいくつか紹介してみます。
高校生レストラン「まごの店」(三重県多気町)、IT企業を誘致する神山町(徳島)、葉っぱビジネスの聖地・上勝町(同)、里山を舞台に「大地の芸術祭」を3年ごとに開催する津南町・十日町市(新潟)、瀬戸内国際芸術祭の舞台の1つの直島(香川)などなど。
昨年、香港から若いカップルが綾部にやってきました。天職観光の文字を見せると、「まさに僕たちの旅はこれです」とのこと。綾部への旅が二人の未来をすこしでも応援することになればすてきです。まちや村が旅人の人生も応援していく時代が来ています。みなさんなら、いまどこに旅したいですか?

あらためまして、半農半Xってなぁに?って言う方にご紹介!
半農半Xの種を播く 塩見 直紀(共編著)
出版社: コモンズ ¥1,728
安全な食材、いただきま〜す。食糧自給率、アップしちゃいます。仕事のストレス、減りますよぉ。作物を育てる喜び、たまりません。「半農半X」はいいこといっぱい。半農半XのこころAtoZ~26のキーワード。

 

 

 

塩見直紀(しおみなおき)半農半X研究所代表
1965年、京都府綾部市生まれ。20年前から「半農半X(エックス=天職)」コンセプトを提唱。半農半X本は翻訳されて、台湾、中国、韓国にもひろがる。著書に『半農半Xという生き方 実践編』など。

※半農半Xとは・・・半農は環境問題、半Xは天職問題(どう生きるか)を背景と する。持続可能な農のある小さな暮らしをベースに、天与の才を社会に活かす生き方、暮らし方。ex.半農半漁、半農半大工、半農半看護師、半農半カフェ、 半農半絵描き、半農半歌手、半農半鍼灸師、半農半カメラマンなどなど。


vol.188 菌ちゃん野菜応援団 vol.9

毎日寒くてお部屋から出たくありませんよねー!!!我が家のにゃんこも毎日のように私の布団のなかに入ってきてはスヤスヤ寝ています。
さて、菌ちゃんたちも寒いのは苦手なようで、段ボールコンポストも外では発酵しない季節になりました。我が家は家族が多いので毎日けっこうな量の生ゴミが出るんですが、それを段ボールのなかに投入してよく混ぜると。次の日ホカホカ湯気を立てながら菌ちゃんが生ゴミを分解しているんですよねぇ。
基本の大きさのコンポストで約60キロもの生ゴミを分解できると言うのだから驚き‼

いろんなタイプの生ゴミ処理器を導入しましたが、家庭内で処理できるという点で見れば一番続いているのがこの段ボールコンポスト。先日講習を改めて受けて、例えば身体の具合が悪い人がゴミ捨てに行けなくても家の中に生ゴミがたまらない、有事のときに最悪簡易トイレになる等々、なるほどー、と思うことがたくさんありました。

 核家族や独り暮らし世帯が増え、ゴミ捨て一つ大変な人がいること、昔のような汲み取り式トイレが減り、多くの世帯が水洗になっていること。今の社会は便利だけど、同時に何かのときに簡単には動きのとれない危うさも秘めているんだなぁと普段は気づかない分野にも想いを馳せました。
消費者である私たちからすると、一見汚いものを分解していく菌とはできればかかわりたくないと思われる方も多いのかもしれませんが、環境のこと、健康のこと、様々な分野で活躍している微生物である菌ちゃん。私たちはもっともっと菌ちゃんと仲良くしていけると良いのかもしれませんね。
ちなみに段ボールコンポスト内の菌ちゃんは寒いのが苦手だけど、地球上にはどんな環境でもたくましく生きている菌ちゃんはたくさんいます。かの福島でも菌ちゃんは放射能除去に大活躍しているんですよね。

これからの時代は菌を排除してはいけないのかもしれないなぁ、などと思ったりしています。文章と関係なくなっちゃったけど、じゃがいもほりの写真。寒いけど子どもは元気だ〜。


vol.188 未来に続く暮しの学び vol.30

共同生活と保存食

2019年がスタートしてこちらは夏本番を迎えます。
今年の夏は冷夏という予測なのに、昼間は灼熱、汗だくだくの毎日です。しかし、湿度がなくカラっとしていて、日陰にいれば過ごしやすいのがありがたいです。日はだいぶ長くなってきましたが、夜の8時過ぎに日が落ちれば涼しく、夏でも過ごしやすい気候です。
1月は、催しも少なく静かな月なので、忙しくなる2月3月に向けて、自分たちのメンテナンスに時間を費やせる月にします。
ゆっくりした自分のペースで日々を送っていると、忙しい時にできなかったことが目につきます。畑では特にトマト、ズッキーニ、スクオッシュ、キュウリなど夏野菜が豊富に収穫できます。ですがあまりにも獲れすぎるので、とにかくキムチ、サワークラウド、ピクルスなど、発酵させたり、貯蔵できる形に変えて保存食品として、今後使えるようにみんなで手分けして大量に作っています。
 あとは、自分たちの時間。私は絵描きとして活動しているので、この夏の季節はイベントが重なりとても忙しくなりそうです。なので、空いてる時間はとにかく制作!制作!と制作時間を大事にしています。
自然のなかの静かな空間は、いろんなインスピレーションを与えてくれます。つくづく今居るこの環境に感謝!自分の家で、自分のリトリートタイム。パラダイスは住んでいる私たちにとっても癒しの場所になっているのだなと実感しながら、日々に感謝して、この静かな1月を過ごそうと思っています。
 共同生活では、自分の時間を確保することはとても重要です。アクティブに人とかかわる時と、自分の内側に入り、自分と向き合う時。そのバランスが、ここ5年目にしてやっと整ってきたように感じます。
目には見えないお互いの境界線を意識し保ちながら、個々の活動、生活を確立して、お互いに関わりあう。基本は、お互いを認め合い、尊重しあうこと。このようなコミュニティーでは一番大事なことです。それがようやく少しづつですが、わかってきました。     YAO


vol.188 夢か悪夢かリニアが通る!vol.17

  「工事の影響で水枯れ 田植え断念も」。昨年12月、九州新幹線長崎ルートのトンネル建設工事で周辺河川の流量が減少し、長崎県諫早市で農家の田植えができないなどの被害が出ていることが毎日新聞などで報じられました。工事を請け負う鉄道・運輸機構は、リニア中央新幹線の中央アルプストンネル建設なども担当しています。機構はトンネル工事の影響と認め、井戸を掘ったりしていますが、十分な水量は確保出来ていないと報道は伝えています。水枯れ問題は山梨県のリニア実験線でも起きていますし、これからのリニア工事でも各地で起きる恐れがあります。     ジャーナリスト・井澤宏明

 

大井川の水を巡って

「事業をやめていただきたい」
静岡県では、リニアの南アルプストンネル建設で大井川の流量が減少する問題を巡り、今年に入っても議論が続いています。1月25日には静岡県庁で、県の中央新幹線環境保全連絡会議が開かれ、県、有識者とJR東海との間のリスク認識の差が浮き彫りになりました。
県はJR東海に対し、着工前の段階で、大井川の流量減少などリスク推定の不確実性をできる限り縮小するよう努力することを求めました。具体策として、流量減少についての予測を複数の解析方法で行うことを有識者が提案しましたが、JR東海はこれを拒否しました。

大井川上流の流れ。リニア工事により、生態系に壊滅的な打撃を受ける危険性が指摘されている(2017年11月10日撮影)

JR東海の澤田尚夫・環境保全統括部担当部長はその上で、「トンネルを掘る前に不確実性を縮小するためにできることは限られている。どんな(予測の)やり方をしても不確実性は残るので、工事を通してしっかり事前の予測や調査をやっていきたい」と述べ、あくまでも工事に着手してからリスク管理を行っていくことを主張しました。
これを聞いた難波喬司副知事は「あ然とした。リスク管理について事前にできませんと言っているに等しい。事業をやめていただきたいと言うしかない」と厳しい言葉を投げかけました。
有識者もJR東海の頑なな姿勢にあきれた様子。「事前にできることは何でもやるというのが基本的なリスク管理だが、国鉄時代に使った手法をそのまま踏襲して、それ以外はやらないという考えがどうして出て来るのか」(森下祐一・静岡大教授)、「JR東海の説明は古典的。リニアのような大プロジェクトでなくても、方法の限りを尽くして試算して絞り込んでいくことは、現状ではごく常識的に行われている」(大石哲・神戸大教授)などと、辛口の指摘が続きました。
会議後、報道陣の取材に応じた難波副知事は「これだけの大規模公共事業を、20年以上前のリスク管理のやり方でやろうとしている。現代的には認められない」と苦言を呈しました。

事業者の良心
30日に再び開かれた同会議。JR東海の澤田部長は冒頭で、「実質的にアセス(環境影響評価)のやり直しか追加措置を求めるもので、(環境影響評価)法の趣旨にもそぐわないのではないか」と、前回の会議での県や有識者の提案に反論しました。
さらに、環境影響評価手続きの過程で知事の意見を聞いてきたことを挙げ、「今の段階で(追加の調査や措置を)求められるのは、引き延ばしに通じるものではないか」「いつまでたっても工事着手ができない」などと、県を非難しました。
はたして、JR東海が行ってきた環境影響評価は、堂々と胸を張れるようなものなのでしょうか。「環境影響評価が不十分だから今のような問題が起きているのではないか」。私の問いかけに澤田部長は「(環境影響)評価書まで手続きが終わった後に工事実施計画の(国の)認可をいただいているので、きちんとできていると認識している」と答え、手続きの正当性を主張しました。
30日の会議後、報道陣に囲まれた板井隆彦・静岡淡水魚研究会会長は述べました。「大井川の非常に貴重な自然の一番肝心な部分がかなり大きく壊される可能性があるので、我々は発言しないわけにはいかない。環境影響評価の手続きはなされたが、大井川という場所の特殊性に合わせて行われたとは思わない」。さらにこう語りかけました。「環境影響評価の制度は、事業者の良心に依存している。いかに自然を保全するかという心構えが求められている」。一緒に聞いていたJR東海の職員はどのように受け止めたのでしょうか。

JR東海の基本認識には本当にびっくりした」。取材陣の質問に答える難波副知事(1月25日、静岡県庁で)

 


vol.188 かなでの沖縄だより vol.11

沖縄県民は、なぜここまで基地のことで
悩まなければならないんですか?

いま、沖縄で一番問題になっている「辺野古基地建設問題」。なぜ、県民がこれだけ悩まなければいけないのか、不思議に思うことがたくさんあります。
辺野古新基地移設は、世界で最も危険と言われる普天間基地返還のために考えられました。けれども新基地ができても返還8条件が満たされない限り、普天間基地は返還されません。(※1)
新基地を建設している辺野古には、綺麗な大浦湾が広がっています。ジュゴンがいます。たくさんのサンゴもあります。そんなところを条例違反の赤土で埋め立てをしています。青くて綺麗な海は赤土の色に染まっています。そして、埋め立て予定地の北側はマヨネーズ地層で活断層もあり、埋め立てるのは絶対不可能です。去年11月に沖縄県が出した試算によると、基地を作るのに2.5兆円、工期も10年以上かかりそうだということです。

県民投票
そんな基地建設が本当に必要なのか、沖縄の若者が提案した県民投票は民意を示すためのものでした。
ですが、5つの市では議員が予算執行を否決、市長がそれを支持して投票権を奪う違憲・違法の状態になっていました。今は、どの市も県民投票を行うことになりましたが、二択ではなく三択に変更されました。全市で投票を行うために「どちらでもない」という選択肢が増えたのですが、果たしてこれでよかったのでしょうか。なぜ、県民が意見を表明するために悩まなければいけないのか…不思議に感じます。
普天間基地のある宜野湾市は、県民投票に参加しないと言っていました。それに対して、ハンガーストライキをした方がみえました。私はTwitterでこのことを知り、心が痛くなりました。毎日、更新されるTwitterを見て私は、「これをみた政府はなにも思わないのかな?」と思いました。県民がなぜここまでしなければいけないのか…おかしな世の中だと感じました。国って国民になにをしようと思ってるのかな?とも思いました。
大浦湾
「大浦湾には5806種もの生き物が生息していて、そのうち一番多いのが貝類で1974種です。沖縄でこんなに多様な生物が生きている海はもうここしかありません。絶滅危惧1類のオガタザクラは、大浦湾でしか生息していないと言われています。薄紫色の美しい小さな二枚貝です。昔は湾奥の瀬嵩という浜が紫になるくらいたくさん打ち上がっていたそうですが、今は運が良くて1日1個か2個拾える程度です。」とバイト先の、貝殻研究を続けている中学生のひろちゃんは言います。数年前までは瀬嵩浜もたくさんの珍しく美しい貝殻が打ち上がっていたのですが、工事のフロートがじゃまをして、浜に打ち上げられる貝殻の数は激減したそうです。それでも、波に揺られてオイルフェンスを潜り抜けて打ち上がった貝殻が「海を守ってくれ!」と訴えているようだとも言ってました。貴重で大切な物を、嫌だといってるのに、無理やり土砂で埋めてしまう事を許すわけにいきません。この理不尽で違法な行為は、いつ誰に向けられてもおかしくないからです。小さな貝を守る事が、私たちの生きる権利と、子供達の平和な未来を守る事に繋がると思います。

※1:普天間返還8条件は、2013年4月に「沖縄における在日米軍施設・区域に関する統合計画」で日米両政府が合意したもの。辺野古新基地建設のほか、新基地では確保されない長い滑走路を持つ民間空港の使用などが、記載されている。


vol.188 プレゼントコーナー

PRESENTS 188号

1- 春を楽しむあなたのおススメスポット、教えて!
暖かくなったら行きたくなっちゃう、そんな場所、教えて♪
2- 気になるにらめっこ紙面での広告
3- 気に入った記事、気に入らない記事の
タイトル1つ・その理由もお書きください。
4- ご希望のプレゼント名
(第1希望・第2希望)
※BとCは編集室まで受け取りに来られる方。
5- 本紙をどこで入手されましたか?
6- 氏名、年齢、住所、郵便番号、電話番号、  家族構成

プレゼントご希望の方は
ハガキまたはe-mailで、上記のアンケートを
1〜6までご記入の上、編集部・プレゼント係りまでお送りください。
〆切:3月25日 当日消印有効。

宛先
〒504-0855 各務原市蘇原新栄町2-25
e-mail: info@niramekko.com
※お寄せいただいた個人情報は、本紙プレゼントの発送に限り、使用させていただきます。
※当選の発表は発送をもって代えさせていただきます。

 

A.ミックスベビーリーフ引換券 大堀研磨工業所様より…5名様

素材を切る手間もなくおしゃれなサラダが!ピザやパスタがワンランクアップ!栄養豊富なベビーリーフはその手軽さでも大人気、ぜひお試しを。40g入り2パックのプレゼントです。(写真はイメージです) 大堀研磨直売所(各務原市蘇原寺島町1-9)で商品をお受け取りください。

B.ヨウ素入り食塩 にらめっこより…3名様


にらめっこ読者へお土産です。ベルギーのきれいな海水から作られたヨウ素入りの食塩。海草類を食べる習慣のある日本では見かけませんが、海外ではヨウ素欠乏症を防ぐため、ヨウ素入り食塩が販売されています。595g入りです。

C.ありがとうが溢れる割り箸 (株)郡上割り箸様より…2名様


岐阜県郡上市産の杉を使った純国産の割り箸セットです。郡上割り箸は、郡上産スギ間伐材活用プロジェクトとして誕生しました。もったいないと思われがちな割り箸ですが、使うことで山を救う活動に繋がります。50膳入りです。

D.CINEX映画招待券 シネックス様より…ペア3組様


映画館で観賞を終え、映画館を出た時の、独特のぼ〜っとした感覚、この没入感が好き!という人は意外と多いのだとか。映画館ならではの感覚ですね。 写真は「母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った」より。柳ヶ瀬のシネックスでご利用いただけます。


vol.187 「食べること」の特集


いただきます!という祈り

その真意は、【自分以外の生命エネルギーをいただく】ということです。食材になる前は、全て生命がありました。そしてそれらの生命も私達は栄養にしています。生命エネルギーがないものばかり食していると免疫力は必ずと言っていいほど低下します。実は、その食材がどんな環境で育ったか?ということが、生命エネルギーに大いに関係しています。
たとえば鶏肉。ブロイラーのように動き回ることが出来ないケージに入れられ、クビだけ動かし餌を食べる状態ではストレスが溜まるばかり。常にストレスを感じながら食材になった鶏肉には負のエネルギーがいっぱい含まれることになります。牛や豚も同じことが言えますね。

そして「いただきます」という言葉は、食事を食べられるまでに関わってくれた人々に向けるだけではなく、生命エネルギーをくれた食物にも向けられる言葉です。

各種の食べ物の命をいただくことで私たちは命を繋いでいますから、いただく命そのものがストレスフリーであったり、パワー全開になった状態でいただきたいものです。
食べ物の命のパワーを上げる方法はいろいろあります。
たとえば、おにぎり。おにぎりは日本の心を反映している食べ物でもあり、コミュニケーションを伝え合う食べ物といわれています。おにぎりを作るときは基本は手で握ります。
おにぎりで忘れてはならないのが、佐藤初女さん。2016年2月1日、享年94歳で天に召されましたが、著書をはじめとして、各種メディアや映画「地球交響曲(ガイアシンフォニー)第二番」(1995年公開、龍村仁監督)など、すでに多くのところで紹介され、ご存じの方も多いと思います。初女さんは青森県の弘前にて「森のイスキア」を主宰されていました。

 


森のイスキア

そこでは・・・
人生に行き詰まった人を自宅に受け入れ、元気づけて社会に返す。そんな奉仕活動を続けていた。なぜ、おむすびなのか。「素朴な食べ物だからこそ、作る人の気持ちが伝わって結びつきが感じられる。心のふるさとでないかと思うんです」。手作りの梅干しを入れ、焼きのりで包んだ丸いおむすびが冷えた体と心をあたためる。自殺まで考えていた青年がお土産に持たされたおむすびは、タオルにくるまれていた。「ラップやアルミホイルだとふやけて味が変わるからなんだけど、(青年は)それに感じたって。こんなに心配してくれる人がいるのに、なんてばかなことを考えたんだと思ったって」

ひとつまみの塩を手のひらにすり込み、ふっくら炊きあがったご飯の粒がつぶれないように、やさしく両手で包み込む。雪をかぶった霊峰・岩木山を望む青森県弘前市の一軒家で、エプロン姿の佐藤初女(はつめ)さん(91)が小さな背中を丸め、おむすびを握っていた。「『あ、おいしい』と思って心が満たされてくると心の扉が開いてくるの。自分の考えなど入れないで、よく話を聞いていると、どなたにしても自分の考えを持ってい

るんですよ。でもなかなかそれが出せない。自信がないんですね。自分の話したいことを話しているうちに受け止めてもらったと安心して(悩みが)解消されていくのよ」家族との死別やいさかい、リストラ、病気…。心に迷いや悩みを抱えた人たちに、地元でとれた旬の野菜や魚の手料理を振る舞い、そばで3時間でも4時間でも耳を傾ける。


忘れられない料理がある。

肺の病気で喀血を繰り返し、電信柱につかまりながら青森市のカトリック系女学校に通っていた17歳の春、母のトキさんがつくってくれた桜鯛の潮汁とあら煮だ。旧士族の実家が運送業の失敗で破産し、心労で体が弱っていた頃だった。母の料理に、「細胞が躍動してエネルギーが隅々まで巡り、体に力強さがみなぎったの」。注射や薬に頼らず、食べることで元気になろうと決心し、それから17年かけて病気を克服した。食は、初女さんの生きる姿そのものになった。「痛くないように」と野菜にも慈愛のまなざしを向け、丁寧に薄く皮をむく。ゆがく時は、透き通るような色に変わる「命の移し替え」と呼ぶ瞬間を見逃さずにすくい上げる。煮る時は八分通り火が通ったら止め、味をじっくり染み込ませる。 「『食は命』ということを非常に感じるんです。食材の命をいただいて、私たちは生涯一緒に生きていく。だから、ゆがく、切る、味付け、そのどれひとつ、おろそかにできない。一番嫌いなのは『面倒くさい』っていう言葉。ある線までは誰にでもできる。そこを一歩越えて、手をかけ、時間をかけることで人の心に響くものになるんです」

2013年1月5日の読売新聞「生きる 語る」シリーズ<3>の「おむすび 希望ともす」より


『いのちをむすぶ』おむすびをつくってみました。
今年の秋に収穫した新米で、初女さんのおにぎりを作ってみました。まずはじめに、お米を炊くことからスタート。3分搗きのお米を土鍋で炊く。ご飯は粒を潰さないように混ぜ小さな木椀にふんわりと入れる。お椀を木のまな板の上にひっくり返し真ん中に梅干しを乗せお塩を馴染ませた両手でふんわりと包んでむすんでいく。正方形に手でちぎった海苔2枚で上下にはさむように巻いて、はみ出しそうな所は余った海苔を貼り付ける。
美味しいお米(無農薬・すべて手作業)と美味しいお塩(天日塩)と美味しい海苔(知多鬼崎産)と、梅干し(自家製)が一体となるようにゆっくりとむすぶ。ていねいに作ったおむすびは食べる時もゆっくりになる。いろいろな人がかかわってできた手の中のおむすび。人々のかかわりを想像すると自然に「いただきます」と「感謝」の気持ちがわいてきます。
初女さんは「『面倒くさい』と言うことが嫌い」と強い信念のように言っていました。一方で、一本筋が通った緊張感も。初女さんは教員でもあり、また信仰していたキリスト教もあり、揺るぎない道徳心をお持ちでした。「正しいことをする」ということを何よりも大切にされていました。」とは、初女さんに会った方の感想です。

「心は揺れていいんです。揺れるのは成長に必要な過程です。大揺れに揺れても芯が一本通っていれば折れることはありません」。私は初女さんの本にあるこの言葉が大すきです。毎日ごはんを食べられる事に感謝して大切にいのちを頂こうと思います。(三上)

佐藤 初女(さとう・はつめ)著/ 集英社 ¥1,728

「いただきます」「ごちそうさま」
「いただきます」の意味の一つは、「作ってくれた人の命をいただく」ということですって。それはどういう意味でしょう。命とは時間と考えてみる。たとえば、私の母は82歳で亡くなりました。ということは、82年間という時間が、母の命だということだということですね。
今朝、みなさんのお母さんは、30分かけて朝ご飯を作りました。今日の夕食、お母さんは、1時間かけて夕ご飯を作ります。その朝ご飯にはお母さんの30分ぶんの命、夕ご飯には1時間分の命が込められているのです。そう考えられませんか?食べ物を粗末にすることは、作ってくれた人の命を粗末にすることにつながります。食べ物を作ってくれた人に感謝の気持ちを込めて、「いただきます」「ごちそうさま」を言いたいですね。

「自炊男子~『人生で大切なこと』が見つかる物語」
佐藤剛史 著 / 現代書林 ¥1,512



肉を食べるとき、その命に感謝してますか?
魚を食べるとき、その命に感謝してますか?
野菜を食べるとき、その命に感謝してますか?

 

動物と植物の一番の違いは何だろうか?

それは「動物は、食べるために動かなければならない。植物は、食べる必要がないので動かなくていい」です。植物は動けないではなく、動かなくていいんです。生きていくための栄養を、自分の力で作り出すことができるからです。私たち動物にはそれができません。だから、どうしても他の生き物を「食べる」必要がある。動物だろうが植物だろうが、どんな生き物であっても、自分の命の限り精いっぱい生きているんだと思います。私たちは、そんな他の生き物の「いのち」を奪わなければ、生きていくことができないんですね。

食を考えることは、命について考えること。
動物も植物も、害虫と呼ぶ虫たちも、私たちの周りは尊い命に囲まれています。特に食糧とされる動植物、皆さんはどのようにしてこれらの[いのち]と向き合いますか?

いろいろな意見があります・・・

◎ 豚、牛、鶏肉・・・処分されるまで大事に育てられていたもの。
野菜・・・有機や減農薬で育てられたもの。卵・・・自然の風が入る鶏舎か平飼い鶏の卵。家畜は人間に食べられるために飼われている。せめて牛や豚が生きているときは、気持ちよくストレスなく生きていてほしい。そういうことを大事にしている生産者に飼われていてほしい。値段が高くなっても気持ちは落ち着く。

◎ 「○○の解体ショー」とか「◇◇の残酷焼き」とか、「大食い競争」とか、いったい何がたのしいの?命あるものを頂くという気持ちが薄れてきているようでちょっと悲しいです。

◎ 私たちは食材だけでなく皮製品や化粧品(馬油等)色々な物も生き物から貰っている事を忘れないように。あと、化粧品や医薬品などでどれだけの小動物が犠牲になっているかも、忘れてはいけない。

◎ どうしても納得できない食材・フォアグラ。ガチョウが完全に身動き出来ない状態にされ、口から餌をどんどん詰め込まれているのを見たとき泣きそうになりました。人間の欲望には限界がないんだなぁと切なくなります。

◎ 命を奪わない食べ物には何があるのだろう?ふと考えてみた。植物も、植物の実や種や根も生きてる命です。海藻も同じ。果たして何があるだろう?三つだけ思い浮かびました。一つ目は母乳です。二つ目は塩。三つ目は水。食べるってなんだろうと根本から考えてみようと思いました。

◎ 食べることは文化的な営み。肉にしても魚にしても野菜にしても第一に、「美味しい」ことを伝えたい。

◎ 狩猟とか釣りをする人は別ですが、私たちはなかなか自分で「殺す」ってことをしません。でも生きるとか食べるってそういうことなんだよね。なので、食べ物は無駄にせず、残さずいただくということで折り合いをつけています。

◎ 食べ物を粗末にする人間は大げさかもしれないけど私はすべてにおいて信用できません。日本は本当に飽食です。ありがたみを忘れてはいけません

◎ 私の勤める幼稚園(仏教系)では給食の前に「多くの命と皆様のお陰によりこのご馳走を恵まれました。深くご恩を喜び有り難く頂きます」給食後に「尊いお恵みを有り難く頂きました。お陰でご馳走様でした」の言葉を言いますが、その通りだなぁって思うのです。多くの命を頂いて成り立っている私達の身体は、私達だけの物ではない。だから大切にしなくてはいけない。これは命の大切さを伝える事にも繋がると思うのです。
番外編
◎ ある夏の日の夜、台所にゴキブリが・・・迷わず新聞紙を丸めてバシッとたたきつぶしてゴミ箱へ。その一部始終を見ていた娘が目をまんまるにして、やがて目を潤ませたんです。「へっ?どーした?あかんかった?」と私の方もビックリして・・・。同じ命かぁ、そやなぁ、これからは外に追い出すわ。


命を「解く」ということばを、ご存知ですか。
食肉解体業に携わる人々が、牛や豚を殺す、という意味で実際に使っている言葉です。これは、食肉センターに勤めて実際に命を解くことを仕事にされている、坂本義喜さんのおはなしです。牛の命を解いて、お肉にする。坂本さんはこの仕事がずっといやでした。世の中の人々にとって大切な仕事だということはわかっていても、牛と目が合うたびに、仕事がいやになるのです。心のどこかに、いつか辞めたい、という思いを抱えていました。あるとき、こんな坂本さんの気持ちを変える出来事があったのです。小学校3年生の息子のしのぶくんの参観日。食肉解体の仕事をかっこ悪いと思っていたしのぶくんですが、仕事の大切さについて教えてくれた先生の言葉を受け、お父さんの仕事の偉大さを理解していきます。息子の理解に励まされ、仕事を続けようと決意したある日、目の前に現れたのは一匹の牛と女の子でした。「みいちゃん、ごめんねぇ。」謝り続けながら牛のお腹をさする女の子。生まれた時から一緒に育ってきた牛のみいちゃんとの別れを悲しむその姿に、気持ちが揺らぐ坂本さんは、解体の仕事を休むとしのぶくんに打ち明けます。「この仕事はやめよう。もうできん」そんな坂本さんに、しのぶくんがかけたことばは・・・。
講演で坂本さんが語るエピソードに感銘を受けた助産師・内田美智子さんが、本として綴った「いのちをいただく」。10万部を超えるヒット作となった単行本は、その後漫画家の魚戸おさむさんがイラストを担当されて紙芝居に、そして今回絵本となって私たちのもとに届きました。生きるために食べること、食べるために働くこと、そして命を解くこと。全てはこのサイクルの上に成り立っている。多くの生き物たちの命と人々の葛藤に支えられながら、私たちは今日も「いただく」ことができるのですね。読んだ後は、感謝して食事に向かい合えるはず。
「いただきます」。

『いのちをいただく』坂本 義喜 (企画・原案), 内田 美智子 (著), 魚戸おさむとゆかいななかまたち (著)/講談社¥1,512

 

『教誨師』という映画を観ました。密室劇で6人の死刑囚と対話する教誨師の男・佐伯(大杉漣)を描いた人間ドラマ。受刑者の道徳心の育成や心の救済につとめ、彼らが改心できるよう導く教誨師。その中の一人、大量殺人者の若者、高宮(玉置玲央)との会話に、命に向き合う矛盾が浮き彫りにされていました。

高宮:オレがなんで17人も殺したのか、分かるか!
佐伯:分かりません。
高宮:生きててもしょーがねー奴らを殺したんだ。世のためにね。    少しでも世の中が良くなるためにさ。
佐伯:どんな命も大切です。
高宮:じゃぁ聞くけど、いるかを殺し食べるのがなんでいけない?
佐伯:それは、その・・・知能が高いからです・・・
高宮:それって差別じゃねぇか。じゃぁ牛や豚、鶏はいいのかよ。

この会話をきっかけに、高宮は世の中の矛盾をずんずんと突く。佐伯は言葉に詰まりながらも、誠意を持って接する。6人のそれぞれの人生に寄り添い言葉を選びつつ会話を続ける佐伯。そんな中、ついにある受刑者に死刑執行の命が下される……。

生きていてこそ「いのち」を語れる。死刑はその「いのち」を奪う・・・。どんな命にも価値があります。

 

 


vol.187 帯電したら放電!レッツアーシング!

186号<デンキ特集・続編>

アーシングとは
電化製品において、漏電時などに電気の逃げ道としてアース線に接続するということが一般的ですが、その意味するところは、「大地とつながること」です。ここでの「アーシング」は、体内に蓄積されたプラス電子を体外に放出し、大地からマイナス電子を吸収することで、肉体の電気的な安定を維持することを言います。一番シンプルなアーシングは、裸足になり、大地(=地球)と接地(=アース)することです。アーシングすることにより、帯電したプラス電子や静電気を大地に戻し、母なる地球から発生するマイナスイオンと大地のエネルギーを体内に取りこみ、肉体の電気的安定を得ることで、心身をリラックスさせることが出来ると考えられています。

私たちは電化製品に囲まれて暮らしていると言っても過言ではありません。にらめっこの三上は、毎日ほぼ10時間くらいはパソコンの画面と「にらめっこ」です。以前から肩こりがひどくて、ときどき頭痛に悩んでいました。その一因に、パソコンの電磁波を浴びすぎていてカラダに静電気が帯電し、それが原因のひとつとなって、様々な不定愁訴などの症状がでるのでは・・・一説によると、静電気によって体内が「+」に傾くことで血液中のマイナスイオンが不足し、俗に言う「血液がドロドロ」の状態になることが不調につながるのではないかともいわれています。
また、免疫力低下や自律神経の乱れといった悪影響を及ぼすなど、病気の一因となる可能性があるといいます。そんな時は「帯電したら放電!」で、楽になるかも。

さて、本題に入る前に、デンキとカラダの関係を少し。
この世の物質はすべて原子からできています。
原子はプラス(+)の電気をもつ原子核と、マイナス(-)の電気をもつ電子によって構成されています。そして私たちのカラダの機能も、実は電気の流れによって働いています。例えばカラダをコントロールする神経は、微細な電気が信号を伝達していますし、筋肉の収縮や弛緩も全て電気刺激で行われています。
私たちの体内の情報伝達は電気により行われ、心臓や脳からも電流が発生していることがわかりました。しかも水と塩がないと筋肉が動いたり、神経が働いたりするといったことはできないとのこと。私たちのカラダで電気がスムーズに通るために水と塩が不可欠なことも分かりました。
余談になりますが、良質な塩を摂取することは、健康と密接に関わっています。一般的に売られている食卓塩の成分表示には、・塩化ナトリウム99%以上・原材料に天日塩(メキシコ)・炭酸マグネシウムなどと表示されています。海に囲まれた日本では海塩が主流。天日塩が代表的な海塩で、煮沸せず、太陽と風の力で蒸発させて結晶化した塩を取り出します。塩の話しは前号186号の『カタコトのへや』の特集を参考してね。

 

さて、ここから本題。
「帯電」をしやすい現代の暮らし

現代に生きる私たちはパソコンなど電気製品の普及で、電磁波の影響を非常に受けています。また電気を通さないコンクリートやゴム製品、化学繊維の衣服に囲まれて暮らしていると、放電できないため体内には知らず知らずのうちに静電気が溜まってしまいます。

大地や海など自然に触れると電気を外に出すことができるのですが、現代人は溜まった電気を外に出す機会や環境も少ない。そして溜まった静電気は炎症(=慢性疾患)を引き起こすと考えられています。不調を感じているけれど、いまいち理由が分からない…こういった原因不明の不調がある人は、日々影響を受けている電磁波がその原因かもしれません。

溜まった電気を流す生活の工夫

身体に溜まった静電気を外に放出することを「アーシング」と言います。地面を裸足で歩いて大地に放出するのが一般的ですが、その他にアーシングとして日常で取り入れやすいこと、また電気を身体に溜めにくくする工夫を「電磁波対策をした住宅つくり」をしている九野さんにお話しを伺いました。

なるべく電磁波を浴びないようにするには・・・

◆ 電車に乗るとき。窓から(高架やパンタグラフなどの)電磁波が入ってくるので、基本的に窓際ではなく、通路側に座る。新幹線の場合は1、3、6、9、12,15号車に乗った方がいい。電車の車体にはモハ、サハという記号、見覚えありませんか?モハの「モ」はモーターが付いている車両。だからモーターの付いていない車両に乗る方がいいです。

◆ 携帯の電磁波は画面側からではなく、背面から出るのでポケットに入れたり持つなら画面の方を体側にしてほしいです。鞄の中に入れておく人も一緒です。
◆ 枕元に携帯を充電しながら置くのも最悪です。ノートパソコンも充電しながら使っている人は、ディスクトップより電磁波が3倍くらい出ています。
◆ コンセントは、使わないものは常に抜く。スイッチが切ってあってもコンセントが差してあれば、そのコードの上に立っているだけで電磁波を浴びます。
◆ あと、避けたいのが、コンセントのある壁。電磁波が出ているので、コンセントのあるところの壁にはもたれない。
◆ キッチンの油はね防止に囲むアルミもいいですよ。うちはこれでWi-Fiを防いでます。
◆ 携帯で最悪なのは赤ちゃんを抱っこして、頭の辺りで触っている状態。赤ちゃんに電磁波がビュンビュン突き抜けています。しかも高周波。赤ちゃんの血液脳関門(血液に含まれるいろんな成分を「これは脳に入れてもいいものか、悪いものか」と、判断してくれてるところ)がいかれる。こわいよね。これを若いお母さんに一人でも多く伝えたい。やってる人が多いですからね。

 

帯電したら抜く。家庭で出来るかんたんアーシング
アルミホイルが大活躍
洗濯機、冷蔵庫、エアコン、電子レンジなどのところにあるご家庭が多いです。そこからアースをとってもらって、で、アルミ箔をひいて、その上に乗ればアーシングになりますよね。アース線と鰐口クリップなどをアルミ箔にでも挟めば電磁波を抜くマットができあがり。

 

 

上の写真のように素足がベスト。だけど、寒い日にはくつやサンダルにアルミホイルを巻き付けて、土の上を歩くだけでもアーシングは出来る。靴下をはく場合は天然素材のものを!

 

参考/家電製品との一般的な安全距離(製造メーカー、型式により多少異なります)


vol.187 カタコトの部屋 パーマカルチャーを学ぶ

はじめの一歩!

工夫すればどんな場所も畑になる

君はお腹が空いたら どうやって食べ物を手に入れる? スーパーで買ってくる? でも想像してみて 自分で育てた色とりどりの野菜や果物が実る畑。 花がゆれてミツバチはミツを吸いに 小鳥も遊びにやってくる。
そんな場所を 君もつくることができるんだ。 食べ物はお店で買うことも 見つけることもできる。 でもせっかくなら全部やってみようよ!
食べもの畑は 君がほしいものを育てる場所。 お母さんにあげたいきれいな花 お父さんと工作できる作業場友だちとあそぶひみつ基地。 玄関先やベランダ すぐできる場所から はじめてみよう!

『みんなのちきゅうカタログ』

監修:ソーヤー 海 絵:ニキ・ローレケノ・川村 若菜 文:福岡 梓

 

(仙)子どもたちに伝えていきたいことはありますか?
(庄)1つは『わたしたちは自然のギフトで暮らしている』ということ常に恵みを与え続けている自然を感じて生きてほしいな、と。
(仙)春の草木花の香り、一日中遊びたくなるような夏の日差し、美味しいものがたくさんの秋の実り、家族と寄り添いたくなるような冬の寒さ・・・わたしたちの暮らしの豊かさは、すべて自然からのギフトだったのですね!
(庄)2つ目は『人が暮らすことで自然と人がより豊かになることができる』ということを伝えていきたいと思っています。
(仙)日本に昔からある里山のように、自然の山に人の手が入り管理することで、森に光が入り、田畑に生物多様性が生まれる。日本人は昔から自然と共存して暮らしてきたということですね。最後にみなさんに伝えたいことは?
(庄)パーマカルチャーに『ねばならぬ』はありません。苦しいときは休めばいいし、助けてほしい時は助けてほしいと言えばいい。自分が楽しむことが大事なんです。自分のペースでゆっくりと自分の暮らしを創ってゆこう!と伝えたいですね。

しょうちゃん ◎ 本名:庄司正昭(しょうじまさあき)残業300時間、窓のない部屋で仕事をするシステムエンジニアを続けていくことに限界を感じる。そんな中、自然の中で楽しく仕事をする人に出会う。自分もそんな仕事がしたいと人と自然をつなげる、ネイチャーインタープリターを目指す。2004年、脱サラして、2010年、関市洞戸の古民家へ引っ越し、自然と共に生きる暮らしを実践中。

参加者の感想
○パーマカルチャーは、初めて聞いた言葉でした。昔ながらの生活に憧れても楽しくなかったり、無理をして続かない、もっと今を楽しんで生きようと思いました!あとは自分も仲間も大切にするというお話のところでnvc(非暴力コミュニケーション)が凄く気になったまずは自分を好きに幸せに!!!(Hさん)
○パーマカルチャーって何?という状態で参加しました。
○自然と、自然から産まれた生き物たちを大切にする。
○自分自身を大切にするって後回しにしがちだけど、そうする事で、ゆとりを持てて色んなことがスーッと回って行くんかも…。パーマカルチャーに『ねばならぬ』はない。コレは生活すべてに当てはまるな〜って。
○“食べられるお庭”を作りたいと思いました。
○子どもたちもたくさんいる中で、ホントにあったかくて、いい会だった。(Oさん)
○前から耳にしていたパーマカルチャーを一度きちんと知りたくて参加しました。農業のイメージが強かったけど、生活に密着したものであると感じました。目指したいライフスタイルにとても合ったデザイン手法なのだと思いました。(Iさん)

 

〜あなたは何から始められそうですか?〜
パーマカルチャーの12の原則
1. 観察し、交流し、理解する
2. エネルギーを捉えて質を保つ
3. 収穫を得る
4. 何もしなくていいシステムを作り、出来事から修正する
5. 生き物や自然の恩恵を生かす
6. ゴミを資源にする
7. 大きなパターンを知り、細部をデザインする
8. 分離していたものをつなげて働きをつくる
9. 小さくて遅い手段を使う
10. 多様性を大切にし、その豊かさを生かす
11. エッジと接点と隙間を利用する
12. 時の変化を読み、創造的に対応する

 

※「自然に暮らす会」2017年発足。本来の人間力を取り戻したい、強く優しく生きる私たちでいたい。一緒に学び、実行し、進化、変化していきましょうと、提唱し活動を始める。


vol.187 ここいく日記 心の成長 さまざまな性


心の成長 さまざまな性

ある日「お母さんのいう普通が分からない」この長男の言葉にハッとしました。思い通りにならない長男の子育てに悩んでいた私は、「なんで普通にできないの?」と何度も彼に言っていました。私が求める普通は私の物差しで、ただ私が安心したいだけ。ずっとありのままの彼を否定していたことに気づいた瞬間でした。人のあり方は多様。家族のカタチも多様。「普通」も人それぞれ!性教育を重ね、自分自身の子育てが楽になっていきた体験を「いのちの授業」を通して多くの親子に届けていきたいと思っています。

性教育は人権教育で生き方を学ぶこと。ここいくでは体の成長と同じように心も成長することを伝えています。
思春期に向かう小学生高学年。なんだか、親や先生のいうことに苛立ち反抗的な態度をしてしまう人もいます。それは反抗期ではなく意思表明期!自分で考えてやろうとする時期。
みんなの心が成長している証拠であることを伝え大切にして欲しいメッセージを届けます。

瓶のフタを開け毎日それぞれに「ありがとう」「ばかやろう」と言った結果、「ばかやろう」と言われ続けたお米だけカビが生え真っ黒に!!

「言葉大切にしてる?うざ~きも~死ね~って言葉使っていない?」
「ありがとう」と「ばかやろう」の言葉をかけたお米の実験結果の話をすると、子どもたちの心が動いていることが分かります。いろいろな気持ちがあること、人それぞれ感じ方受け止め方が違う、だからこそ話あうことが大切。そんな人間関係のお話をすると、人と意見が違っていいことが分かりました。等の感想が届きます。

 

中高生にはパートナーとの関係を伝えます。セックスしたくなかったら断れる?コンドームつけてって言える?彼女が嫌といったらグッと我慢できる?ちゃんと自分の気持ちが言える対等な関係であること。これは夫婦でも、親子でも、職場でも同じで人間関係の基本。
安心・安全・信頼の関係は虐待やDVの中では保障されない。
そして様々な性があることを伝えます。
「この社会には男と女しかいない」「人は誰しも異性を好きになるもの」そんな考え方が普通と思っていませんか?世の中の「普通」に縛られず、自分らしく生きることが大切です。
性は誰もが等しく持つ人権の一つ。自分の性を決めるのは自分の権利。
LGBTから多様性を学びます。そして障がいも同じですが特別なことではないのです。人は誰もが多様であることを伝えた後の授業の感想を紹介します。

いろいろな性で 男の人が男の人を好きになる。女の人が女の人を好きになることは別によいということに納得しました。(小6 女子)

人を好きになること、ならないこと。どんな性別。子どもを産むこと、産まないこと。全部が人それぞれの自由で、自分で決めてよいことなのだと、はっきり言ってくれてよかった。性別は基本、男と女の二つだが、それに当てはまらない人だっていると思うし違和感を抱く人もいるだろうし、そのことを否定せず認めてくれる世の中になればよいと思った。(高校生 男子)

 

性教育で多様性を学ぶことは子どもたちの感想から見えてきますが、学習指導要領にLGBTは載っていません。だからこそ、丁寧に伝えていきたいと思っています。

※LGBT(L:レズビアン・女性同性愛者、G:ゲイ・男性同性愛者、B:バイセクシャル・両性愛者、T:トランスジェンダー・自認する性の不一致)それぞれの英語の頭文字からとったセクシャルマイノリティの総称。

 

担当:ここいくメンバー・古川明美でした。
ここいく☎090-3446-8061(中村)


vol.187 リバース 第17号

アジメドジョウ
ずいぶん前になるが、板取川上流川浦谷支流に西ケ洞と言われる支流としては長い谷がある。以前ダム予定だった所だ。植物学専門の故成瀬亮司先生と植物調査を兼ねて魚種の調査をしたことがある。イワナ、アマゴはもちろんだが、カジカの他にアジメドジョウを見つけた。まさかこんな上流に生息していたとはと皆で感激した覚えがある。 鮎と同じ清流に住み、珪藻類を食べている。味は淡白で旨みは鮎より上だと私的には思っていて、特に煮付けは絶品だと思う。しかし絶滅危惧二類に指定され生息環境は河川改修などで危ぶまれている。        撮影・文:長屋 泰郎

 

アジメドジョウ(味女泥鰌、Niwaella delicata)は、条鰭綱コイ目ドジョウ科アジメドジョウ属に属する魚。日本固有種でゴマドジョウの名もある。全長は約10cm。他のドジョウと比べ体形は細い。シマドジョウに似ているが、目を通る線状の模様がないことで見分けられる。体側中央から背面にかけて暗色の虫食い状の斑紋が入る。生息地域や個体によって変異が多い。雲状や点列になることもある。腹側は白色である。
口は頭部の下に位置し、半月型で唇が厚く吸盤状になっている。その口で石に吸い付くように伝い泳ぎをする。口ひげは3対。背鰭、胸鰭、尻鰭は体の後方にある。

食用とされることがある。藻類食のため泥臭さがないとされ、ドジョウ類のなかでは一番味が良いとされる。長良川では、石を伝いながら上流へ登ろうとするアジメドジョウを筒へ導いて採る、登り落ち漁が行われている。富山県、長野県、岐阜県、福井県、滋賀県、京都府、三重県、大阪府。日本固有種。山間の河川の上・中流域にすむ。藻食性。


vol.187 講演 青木未帆さん 9条を守るの誰か〜問われているのは私たち

2018ぎふ平和のつどい
講演 青木未帆さん(学習院大学教授・憲法学)

「9条を守るのは誰か〜問われているのは私たち」

憲法を誰が守るのか、国家が守らなくちゃいけない、国家に守らせる。同時にそのことを支えているのは、最終的には私たちであるということを改めて共有したいと思います。
日本国憲法を「あんな憲法」と言った安倍首相ですが、なんで嫌いなのか。端的に言えば「個人が一番大切だから」とか、「自由が大切だから」、ということを今の日本国憲法が正面から掲げているからだろうと私は考えています。

「状況」
状況は二つ。一つが政治の中での状況。今政治がどれくらい前のめりになっているか。二つ目は国民がどういう状況にあるのか。国民といっても、世代や性別で温度差があるので誰に何を伝えられるよう訴えていくのか気をつけないといけないと思います。

現政権は2019年8月25日の日曜日に憲法改正の国民投票をしたいと、考えていると思われます。これをストップできるのは私たちです。現在の国民投票法によると、国民運動の期間を設けるときに、最短で60日という定めになっています。2ヶ月間でもしかすると憲法改正ということになるかもしれない。多くの国民にとって、まだ大丈夫だろうと、なんとかなるんじゃないかと思われている今が、改憲を望む側からするとチャンスと見られているのかもしれない。注意をしなくてはいけません。
出発点としては、2017年の衆議院選挙の公約にすでに掲げられて選挙を経ているということ、これは非常に重要です。さらに2018年10月20日には安倍首相が総裁選3選された時に「いよいよ国民のみなさまと憲法改正に向けて進んでまいりたい」というような言葉もつかわれました。
私たちが警戒しなくちゃいけないのには十分理由があります。2013年、内閣法制局長官の人事、無理矢理にクビをすげ替えたのは8月8日のことでした。その冬には特定秘密保護法MSC4、いずれも国民的反対が強いものでしたが強行採決され、翌年7月1日には閣議決定。政府の解釈を変えて憲法改正をしないと集団的自衛権を行使できないと言われていたものを、一夜にして変えてしまった。その次の年には「新安保法制」。戦争法とよばれるようなものが国会で作られ、これも強行採決でした。無理が通れば道理が引っ込む、というような状況で、なにがなんでも自分たちがやりたいことはやるんだという強い意志が示されています。憲法改正に向けた布陣が整えられ、身内の中から、今まで憲法改正を最前線で扱ってきたような人からの批判をものともしない、というところに最大限の警戒をしたいと思います。

さて、この前のめりになる政治に対して国民はどうでしょうか。まだまだ憲法改正には関心がないわけではないけど十分に考える時間がない、という方のほうが多いんじゃないかと思います。今はまだ国民があまり関心がないから大丈夫じゃないかという人が多いのなら、それでは甘いと言うべきだと思います。
各紙世論調査での傾向を見てみます。若い世代の自民党支持率が高いということなど、一定の傾向があります。その中身ちょっと見てみたいと思います。
安倍政権(内閣)を支持しますか?支持しませんか?という問いについて。
男性女性、年代をならして全体として支持をするというのが(10月の時点・朝日調査)40%。不支持も40%。その他、答えないが20%。男性と女性でだいぶその違いが出ています。そして、若い人と中高年で違いがございます。詳しく見てみます。
まず支持率。男性の場合、50歳以降と49歳よりも前の傾向が違います。50歳以降になると、支持率よりも不支持率のほうが高くなりますが、若い人たちは非常に明確に安倍政権の支持のほうが高い。女性についても若い世代は支持率が高いという傾向があります。ただ、女性の18歳から29歳までの結果をみると、その他、答えないというのが50%。どう考えたらいいのか決めかねているという人の方が多いのかもしれません。支持と不支持で見てみると、支持の方が高く34%。女性の場合も49歳までと50歳以降でラインが分かれ、50歳以降は不支持が高い。多くの問題について世代間で違いがあるところに注意が必要かと思います。
このように一口に国民といっても温度差があって、見ている世界と見えている世界が違う。誰に何を、誰の心に響き届くか、どのような言葉をどうやって発信するのかが問われています。
ところが、次の質問については、どの世代をとっても同じような傾向が出ています。それは何か。
「あなたが安倍政権に一番力を入れて欲しい政策はなんですか。次の中から一つだけ選んで下さい。」
1-景気・雇用、2-社会保障、3-財政再建、4-外交・安全保障5-地方の活性化、6-憲法改正。
一番多いのは、社会保障で全体の30%の方が一番にあげています。二番目に景気雇用、地方の活性化、その次が財政再建。憲法改正は一番後で全体としてみて5%です。実はこの傾向はどの世代もだいたい同じです。
興味深いのは、次の問い。「安倍首相はすべての世代が安心できる社会保障制度への改革を3年かけて行うとしました。これに期待できますか?できませんか?」
中高年層は「期待できない」という人が圧倒的に多く6割7割を超えています。ところが、若い世代、男性も女性も、「期待できる」という人が半数を超える。考えてみれば、国家とか社会に対する基本的な信頼があるということです。若い世代が絶望していたらもう終わりですよね。なんとかなるんじゃないかという基本的な信頼のうえに、まだ私たちの社会があるということに希望を見いだしたいのだろうと思います。その上で、どの世代にとっても、私たち一人ひとりが大切にされる政治をこれだけ求めているのですから、それを全面に出して、「平和」と「きちんと人間らしく個人として生きる」ということは、非常に密接で不可分でありますので9条と25条がコラボのような形で訴えていく必要もあるのではないかと最近強く思ってます。

国民投票
国民投票法によると最低投票率という定めはありません。世論調査からはこのように揺れ動く、どちらにも転ぶような層がたくさんいることがわかります。これだけ、憲法改正の中身の説明を一切しないというのは「国民的な議論が起こったら困る」と考えていると言うべきじゃないか。だから、今が大切な時なのです。
「やるべきことはただ一つ、憲法改正だ!」このようなストレートで、何も考えないでいいというような主張はとても強いです。
果たして憲法改正に反対しようとする人たちは、同じようなレベルになれるんだろうか。なにも考えなくていいから、憲法改正にただただ反対すればいいと・・・それはちょっと違う。やっぱり目指すべきは平和の姿、こんな社会になって欲しいとか、いろいろと理想がある以上、何でもかんでも反対で一つにまとまろうというのは、むずかしいんですね。

憲法というのは一部の人のものではありません。私たちみんなのものです。さらに私たちの子どもとか孫とか、その先の世代のものでもあります。みんなで考えなくちゃいけないところを、「考えないでいいです、何も変わりません」という詐欺的な言葉に騙されてはなりません。やはり、将来に対して、私たちのその次の世代に対する責任、責務を考えると絶対に阻止しなくてはいけない。と同時に日本国憲法改正草案の世界観が、日本国憲法とは真逆であることに警戒しないといけないと思います。こういう世界観がバックにあるのが今の改憲論だと。その中で一つだけ申し上げたいのが人権についての考え方が全然違うことです。人権を主張するときに、ほかの人の迷惑にならないというのは当然です。私たちの社会の中で人様に迷惑をかけないようにいうのと、国家が人の迷惑になっちゃいけない、というのは根本的に違います。迷惑だということを国家が判定するならば、これは人権ではなくなってしまいます。

9条加憲
日本国憲法9条については、みなさんよくご存じの通りですね。
戦争はしません、戦力持ちません、交戦権も持ちません、と掲げています。日本国憲法ができる前に大日本帝国憲法があったわけですが、大日本帝国憲法には軍隊にかかわる規定がたくさんありました。軍隊というのは何よりも特別扱いをされる集団で、軍にかかわる規定の一切合切をなくしたというのが憲法9条の一つの効果でした。しかし、自衛隊を作りました。自衛隊はどうやって説明したらいいのか、みなさんもご存じの通り軍隊だとは言われてこなかった。憲法は戦力を持つことを禁じています。でも自衛隊はその戦力に当たらないから持つことができるんだ、ということです。
実は政府は、防衛作用を行政作用の一つとしています。防衛省というのは内閣の下にある省庁の中の一つで行政組織です。この防衛省を別の角度から見ると、自衛隊なんだと説明してきました。
考えてみると、外から攻められたときに国を護るため闘う、そのとき闘って殺すのは他の国の人たち。だから国内で権力を行使されるのとは、そもそも根本的に違う作用だ、特別なんだという言い方が、かつて軍隊ではされていた。でも、自衛隊は普通の国家行政組織で普通の役所なんだから特別扱いできない。今は特定秘密保護法という法律ができてしまいましたが、こういう限界を設けていたのが9条の意味です。
自衛隊を設けるというのは、要はその特別扱いをする根拠を正々堂々と書き込むということになります。では特別扱いされるとはいったいどういう意味か。日本国憲法の90条、という条文に、こういう定めがあります。
「国の収入・支出の決算はすべて毎年会計検査院がこれを検査し内閣は次の年度にその検査報告と共に、これを国会に提出しなければならない。」会計検査院法1条には「会計検査院は、内閣に対し独立の地位を有する」とあります。
森友学園の8億円値引きに根拠がない、という報告書をめぐって新聞報道等でかなり大きく扱われました。いまだによく分からない部分がありますが、値引きに根拠がなかったとした会計検査院はよく頑張ったなぁという雰囲気があったと思います。会計検査院法が内閣に対し独立の地位を有する、と定められるからこそです。会計検査院の特別扱いの根拠も、自衛隊を同じように特別扱いする根拠を設ける一つの対比として考えられると思います。

日本国憲法で憲法上の機関はいくつあると重いますか?立法権、行政権、司法権の3つ。立法権を与えられている機関は国会で、衆議院、参議院。お互い独立していますから2つ。行政権は内閣、司法権は裁判所です。それからこの会計検査院を入れて5つなんです。憲法が権力を分割して立法する、法律を作る、法律を執行する、その過程で出てきたさまざまな紛争を解決するといったようなことと、お金があってはじめて政治ができますので、会計検査については内閣に対して独立の機関がきちんとこれをチェックする、という枠組みができます。このようなところで、自衛隊を憲法に書き込むというのは、この5つを6つにするということになります。書き込むならどういう作用を果たすのか、ほかの機関との関係はどうなのか、それを書くのが憲法ですから、書かなきゃいけない。ところが素案を見ると、「法律の定めるところにより」、という言葉使いのみで具体的な説明がない。いかに国民を愚弄した姿勢であるか。もっと怒るべきだと思います。
当然のことながら、憲法に今あるバランスを崩すとなると、ほかの機関との関係でもほんとうは議論しなきゃいけないはずです。国会がきちんと、内閣の判断に是非を問うことができるような権限が与えられなくてはならない、あるいは、裁判所が後からでも正当性を審査する権限が与えられなきゃいけないんじゃないかと思います。
自衛隊を明記する、ということは憲法上の機関として扱うということです。自衛隊を憲法上に書き込むことになれば、政治にかかる責任が今よりもっと重くなります。果たして今の政治は、当事者であるという意識をちゃんと持っているのでしょうか、何か自分事ではないような気がします。

憲法を守るのは誰か
最後に「憲法を守るのは誰か」。憲法12条にも書いてあります。この憲法を保障する自由というのは、国民の不断の努力によって守られる。これが今問われているんでしょう。私たちが言わなければ、政治は自ら説明することを拒否している状況にあります。よりよく人権が守られるために、平和を守るために、どういうような社会にしていくのか、私たちが声をあげる必要が今まで以上に強く必要になってきます。

あおい みほ ○ 学習院大学教授・憲法学
主な著書として『憲法を守るのは誰か』(幻冬舎ルネッサンス新書)、『憲法と政治』(岩波新書)、『はじめての日本国憲法』(PHP研究所)、最近の編著に『憲法改正をよく考える』(日本評論社)がある。昨年発足した「安倍壊健NO!3000万人署名全国アクション」の呼びかけ人の一人として、多くの講演や執筆活動だけでなく国会前行動なども参加している。


vol.187 えんぴつ・カフェ


えんぴつ・カフェスペシャル第3弾 11月18日(土)
「住み慣れた街で最後まで過ごすために」を開催
講師/木田盛夫医師(木田ファミリークリニック院長)

「医療はその人の人生を支える柱のうちの1つにしか過ぎない」「重要なのは医学的に正しいかどうかではなく、その人のために何ができるのか、その人の希望をどう叶えるのか」など、医師としての医療に対する姿勢は木田先生のお人柄を感じました。「かかりつけ医を持つと言う事は、医師が患者さんの仕事や生活の様子や精神的な事など、バックグラウンドをよく知った上で治療できますから、診てもらう方も医療に対する満足度があがります。ぜひ、信頼できる、よいかかりつけ医を持ってください」などと、わかりやすい言葉でお話しいただきました。
また、「みなさんのリストはなんですか?」・自分が大切だと思うこと・他人や社会のためになると思うこと・お金、資産に関すること・仕事、ビジネスに関すること・健康に関すること・成長に関すること・家族に関すること・人のつながりに関すること・・・

休憩時には、シフォンケーキと珈琲・紅茶で一休み

「治療を受けると父親、サークルの役員、仕事など、自分にあったいろんな役割を忘れてしまいがち。自分の時間を取り戻す事が上手な治療とのつきあい方です。こういうリストを書き出してみるのもいいと思います。」とも。
「ゼロの昇天ノート」を制作した私たちの想いと重なるお話しも多々あり、みなさんがノートをこんなふうに活用してくださったら嬉しいなぁ、と感じました。

次回のえんぴつ・カフェ スペシャル企画 第4弾
「高齢者の心と体を知り、楽しく介護をしましょう」
講師:入学佳宏氏(ケアマネージャー 重度身体障害者施設・介護老人保健施設・特別養護老人ホーム等の指導員・相談員)

と き:2019年1月19日(土)13:30-15:30
ところ:産業文化センター2階 第4会議室
会費1,000円(紅茶&お菓子を楽しみながら、質問タイムで情報交流をします)

えんぴつ・カフェ 開催日程
会場:各務原産業文化センター2F会議室
時間:13:30−15:30

2019年
2月20日(水) おしゃべりしながらノートに書き込む
3月20日(水) スペシャル第5弾
「どうお別れしますか?」
講師:市川 雅清氏
(一級葬祭ディレクター&終活アドバイザー)
えんぴつ・カフェで常に話題になる葬儀やお墓の問題、それぞれの土地柄や実情などを含め情報交換します。

 

えんぴつカフェの問い合わせは
NPO「人生これから!」
田辺 090-5638-7044 三上 090-7854-4561


vol.187 ホスピスナース奮戦記 vol.12

人生の終焉をどうしたいか・・・

とても寒い秋の日。この日一件目の訪問はステージ4がんの60代後半の患者さんだった。彼女は韓国人で英語はほぼしゃべれずアパートに一人で住んでいる。この時は違う州に住む娘さんが泊まり込みでサポートにきていた。電話通訳と娘さんにも手伝ってもらい患者さんと会話をする。 患者さんの右側の額はパンパンに膨れ上がって紫色になっていた。話をきくと、今朝一人で外を散歩していて転んでしまったらしい。他にも体中にあざがいくつかあり、手のひらにも擦り傷があった。見るからに痛々しかったが、本人は処方されている痛み止めで十分と言い張った。体中に浮腫みも出ていて、よく歩行器も杖も無しで一人で散歩に行けたなぁと思うほどだった。話を聞くと、これ以上一人での生活はできないこととホスピスケアを受けていることもあり、娘さん家族と一緒にすむために引っ越しを考えていたそう。引っ越しをするには、長時間の車での移動か飛行機に乗らねばならず、それに耐えられるくらいの状態にはしておきたいとの思いで、リハビリをかね散歩にでかけたと話してくれた。最近病状も安定していていよいよ引っ越しが実現させられそうだったから、余計に張り切って体力をつけようと思ったそう。その矢先の転倒。「大丈夫」「痛みもない、どこも痛くない」「今また入院するわけにはいかない」「病院にもクリニックにも行きたくない」と繰り返し、どうしても引っ越しをして娘家族と一緒に住みたいという思いがひしひしと伝わってきた。
患者さんの飲んでいる薬の中に一つ血液を固まりにくくするものがあり、どう対応するかで困った。実はすでに左足に血栓があり、そのために飲んでいたものだが転んでしまった今、万が一脳内や他の臓器で出血があった場合とてもよくない。意識もはっきりしているし、頭痛や吐き気などもなくバイタルサインも患者さんの平均値だったので、現時点では大丈夫だろう。しかし「病院にも医者にも行きたくない」と言い張るのでどうしようもない。主治医に電話すると、「今すぐ病院に連れてこい」とすごい剣幕で怒られてしまった。でも患者さんが拒否している以上それもできない。その旨を伝え、薬をどうするか聞くと「検査しなきゃ判断できるわけがないでしょう!私の指示に従えないならホスピスケアの医者に任せる!」と言って電話を切られてしまった。患者さんは、長年みてもらってきたこの韓国人の主治医にNYにいる間は最後までケアを任せたいと切望した。主治医をホスピス専属のアメリカ人医師に変えるのも嫌だと。そりゃあ言葉も文化もまったく違う医師よりは、言葉も通じる同じ国出身の医師に最後まで診てもらいたいと思うのは当然だと思った。今まで築いてきた信頼関係や安心感に雲泥の差があるのは言うまでもない。問題なのは、患者さんの主治医は在宅ホスピスケアの概念というか知識、理解がなさそうなことだった。自分の主治医が「ホスピスケアならもう自分のところでは診られない」と言い出すものだから、患者さんは見放されたような気持ちになってしまう。安心感がものすごく重要な医療の現場で、この対応には正直私自身も動揺した。安心感も患者さんの尊厳もあったもんじゃない。
在宅でのホスピスケアはそこが難しい。この後、ホスピス専属の医師に電話で指示を仰ぐと、今日明日は薬を止めて在宅での血液検査をして、それから決めようということになった。もちろん、薬を一旦止めることで血栓が原因で死にいたるリスクもあり、万が一目に見えない臓器で出血している場合には薬をとり続けることで死にいたるリスクもあり、難しい判断ではある。それを患者さんにも説明したが、患者さんは依然として在宅を望んだ。そしてできるだけ早いうちに家族と一緒に住みたいと繰り返した。
そうだよね、家族と一緒にいたいよね、一人じゃ寂しいよね、一人で死にたくないよね。この患者さんは、毎日一人でご飯をたべて、時間を過ごし、自分の身体の痛みや変わりゆく状態、死という未体験に向き合っている。それはとても辛いことなのだ。娘や孫がいる中で暮らせたら、気持ち的にもどんなに楽だろう。患者さんにとってどんなに有意義な時間になるだろう。たとえ長年住み慣れた街や友達から離れる事になっても、今患者さんが一番望むのは家族の存在。私はぜひこの引っ越しを実現させたいと強く思った。そんな一心で担当チームへのレポートを書く。
わがままとは違う、その人が望む安心やささやかな幸せはその人が決めていい。そしてそれは人と違っていいし、違って当たり前なんだ。社会や医療や文化やいろいろなものが、「こうでなければならない」となりがちだけど、結果がどうなっても本人が自ら望んで納得して決めたことであればどんな選択をしてもきっと後悔はないのでは。その選択が現実的に可能かどうかはまた別問題ではあるけれど。周りがどこまでサポートできるか、それがこっちの仕事だ。そんなことを考えながら患者さんのアパートを後にした。

 

わかばま〜く:プロフィール 1982年生まれ。ニューヨーク州立大学卒業後、ニューヨーク市立病院に看護師として4年勤務。現在は訪問看護師としてホスピスケアに携わっている。岐阜県各務原市出身。


vol.187 ぎむきょーるーむ フクシマを見つめ続けた医師のお話

 

 

フクシマを見つめ続け た医師のお話
〜健やかなる 明日のために〜

小児科医師 山田 真氏

やまだまこと プロフィール
1941年6月22日岐阜県美濃市生まれ 小児科医。「父親は軍医。父親の転勤で福岡に移ったが、父はさらに満州に転属となり、母と子は美濃に戻り、以後そこで育った。岐阜県立岐阜高等学校卒、1967年東京大学医学部を卒業後、東京都八王子市の八王子中央診療所に勤務、その後同診療所理事長。障害児の子ども(梅村涼)があり、この子の父親であり、小児科医でもある1人の人間として、世間の能力主義や優生思想に対して積極的に反対の意見表明を続けている。雑誌「ちいさい・おおきい・よわい・つよい」(ジャパンマシニスト社)の編集者の1人を勤めている。

11月25日(日)各務原中央ライフデザインセンターで
行われた、山田真さんの講演会。質疑応答では若い人の
切実な問題が浮き彫りにされました。以下要約です。

社会運動のきっかけとなった事件

私は小児科医ですが、フクシマの事故が起って何かしなきゃいけないだろうと思っていました。
1955年に起った森永ヒ素ミルク中毒事件。生まれて一歳にもならない赤ちゃんが、推定で2万人くらいがそのヒ素ミルクを飲んで、百数十人が亡くなくなりました。その被害者の人たちが一時はもう全員治ってなかったことにされそうだったのですが、14年目に大阪で一人の学校の先生が、後遺症で苦しんでいる人が今もたくさんいるということを報告されて、それ以降、森永への運動が始まりました。それが私の最初の公害や反対運動などに関わるきっかけでした。
フクシマには2011年6月に行ったのが最初でした。東京からフクシマにボランティアで行っていた女性から「フクシマの子どもたちの様子を診に来てほしい」と声かけがあって。各地に避難している人たち、特に自主避難をした人たちはほとんど情報が断たれ、フクシマがどうなっているかということが全くわからないという状態でした。私はフクシマに行く時には線量計を持って行きます。避難している人たちは、本当にどれくらいの線量があるのか知りたいけれど一般的に流されている情報はもう信じられないと。
子どもたちの健康状態を不安に思っている親さんは沢山います。福島市内のかかりつけの医者へ行っても「心配のしすぎ、何ともないよ」と言われ相手にしてもらえない。だけどそれで安心できる状態ではないので、「もう少し丁寧に診てもらいたい」というのが親さんたちの希望でした。最初は400人以上の人が相談に来ましたが、2回目の8月には激減して、30~40人くらいしか来ない。しかもなんかコソコソ来るという感じで、報道関係の人に来られたら困るとも言うんです。ものすごく強力な戒厳令状態というか、ものが言えない地域になっている事がわかり、これはここに来ないといけないと思ったんです。
当時フクシマの渡利地区の人たちが、「すごく線量が高いので強制避難地域に指定してほしい」と運動していました。渡利は、阿武隈川の対岸に福島市役所がある福島市の中心的なところ。そこが線量が高いという事になれば福島市全体が線量が高いという事で、20万人規模の人たちを避難させなければならない。同時に強制避難地域だと莫大な賠償金を払わなければいけないだろう、ということもありフクシマは完全に押さえられた状態だったと思います。土壌を調べても表面は減ってはいても染み込んだ深いところで測ればかなりの線量になると言われています。セシウムの半減期は30年くらい。そうするとチェルノブイリの時に飛んで来たセシウムでさえまだ日本に残っていることになります。学校も、グランドの真ん中の方はもう除染されてきれいになっていますが、そこでかき出した土は袋に詰めて校庭の周りに並べてある。プールも問題になりました。プールは水が大丈夫だからって解禁されましたが、実際はプールサイドのコンクリートの部分があぶない。お母さんたちが「せめてプールサイドを歩く時にはサンダルを履いて歩くようにしてほしい」と言っても、安全なんだからそういう余計なことは考えるなって話しです。今、特に福島市は復興に向けてのフェスティバルばかり。本当にものが言えない状態になっています。

これまで何が出来なかったのか、本当は何を知らなければいけないのか。

フクシマで甲状腺がんが増えているかどうかというには比較をしないといけない。これは時系列での比較と地域別の比較とがあります。例えば2005年の地域での甲状腺がんの発生率の資料があって、2011年以降の甲状腺がんの発生率と比較することで、どのくらい増えたかと言える。ところが甲状腺がんについては、今みたいな形で超音波、エコーを使っての調査はほとんどされてない。
私は東京で、フクシマから避難して来ている人たちの健康相談をしています。自主避難の人たちは特別辛い思いをしています。原発事故によって地域的な分断とか、家族間の分断とかいろんなことが起りました。特に自主避難の人たちについては、実際に非常に線量の高いところから逃げているにもかかわらず、一般的には本当は大したことないところから逃げたんだと思われて。フクシマに残ってる人たちも決して安心しているわけではないけど、「もうここに住むしかない」ということだったらいい情報の方を信じよう、悪い情報は考えないようにしよう、そうするしかもう生きていけない。だからもうお互い言わない事にしようっていう、そういう自主規制が働いている中で、逃げる人たちは困るわけですよね。お母さんは、子どもたちが住める状態じゃないと思って逃げようと思うが、じいちゃんばあちゃんは大した事ないんだから逃げる事ないんじゃないかって言う。その間に挟まったお父さんは何も言えない。嫁さんと子どもで避難をして、そうするとお父さんが甲斐性なしってことになるし、近所からもお前の力がないから逃げられたんじゃないか、と言われるわけで、非常に辛い思いをしています。
学校では、子どもたちがいじめられると言う例もたくさんありました。学校でもキチンとした放射能教育がされない。文科省が「放射能は怖くない」という副読本を作って学校に配ったこともありました。それに対して福島県の教職員組合がちゃんとした副読本を作ったんですが、ほとんど使われる事はありませんでした。実際に学校の先生たちに聞いてみても、文科省から配られたのを使わないことで抵抗をしているという事で、放射能については触れないというような形で終わってしまったようです。
で、これで終わりになってしまうとすると、私たちは一体何を学んで来たのかと思います。どうも私たちは原爆を受けた時から、一年に一度追悼式典みたいなものをやる、ということで忘れないと言うけれど、日常的に、あの被害を二度と起こさないという形では憶えて来なかったと思います。今回の事故についても二度と起こさないという話しにはなかなかなってこないというのが残念な事だと思いますね。

ちょっとヨウ素についてお話しします。

今日「安定ヨウ素剤」を持ってきましたのでお土産に差し上げたいと思います。これは甲状腺を守るためのものです。
ヨーロッパでは、みんなが買って家に備えておけるものですが、日本ではそうなっていません。
原発が壊れると100種類くらいの放射性物質が飛び出すといわれます。中でも一番多いのが放射性のセシウムと放射性のヨウ素。自然界にあるのは安定ヨウ素で毒性がなく、昆布などに含まれていて、私たちの体に入るとほとんどが甲状腺に吸収されます。ここでヨウ素を材料にして甲状腺ホルモンが作られます。だからヨウ素を取り入れる事は大事なんですね。ですが、原発が壊れると放射性のヨウ素がそこから飛び出してきます。これが空中や汚染された食べ物や飲み物から体に入ってきます。甲状腺が自然のヨウ素でいっぱいになっていると隙間がありませんから、放射性ヨウ素は甲状腺に入り込めません。ですが隙間があるとそこに放射性のヨウ素が入り込み、これがのちのち甲状腺がんや何かになることがありますから、とりあえずここを一杯にしておくということが大事です。
私はこの安定ヨウ素剤を財布に入れて持ち歩いています。今回の大震災の時、私も家に帰れなくて診療所に泊まりました。家に置いておくと肝心なときに役に立ちませんので持ち歩くしかありません。とにかく事故が起ったら指示を待ってないで、勝手に飲んじゃっていいです。副作用はゼロと言っていいです。
これは1回に大人が2錠、13歳以下は1錠飲みます。以前にレントゲンを撮るときにヨウ素剤を使って何か大きな副作用が起ったという人やめる。また、妊娠している人は気をつけてほしいですが、それ以外の人は飲んでも大丈夫です。本来はこんなものは使わなくてもいいように、原発がなくなるのが第一ですが、現実に稼働しているし福島第一原発は壊れた後も放射能は漏れ続けているのです。
自分たちを守る事と、行政に「風化させない事」を求める気持ちを含めてこれを持ち歩いてほしいし、いろんな地域で自主配布会ができるといいと思います。薬を配るのは医療行為だとかクレームがつくといけないので、私たち医者も何人かが立ち会って配布をしています。
小さい子どもが一番被害を受ける訳ですから、こういう話しの集まりには、子どもを持ったお父さんお母さんが来てくださるといいんですけどね。ただ、こういうお話会をやれば少し若い方にもわかってもらえるだろうし、私たちがいろいろやってきたことを引き継いでもらえることにもなると思うので、そんな事を考えていただければと思います。

質疑応答
Q:全国各地に保養プログラムと呼ばれる活動があります。先生はその保養というこについてどう思ってらっしゃいますか?
A:精神的なプラスみたいなものが非常に大きいと思います。放射能で被害を受けてということとは別に心が慰められる場所として保養を使ってらっしゃるということはあると思います。本当は国や東電がやるべきことを代わりにやってきたという感じがして、それはかえって国だとか東電を楽にさせたんじゃないか、本来やることをこっちが代わってやったわけですから、というすごく残念な思いありますが。
Q:今日はヨウ素剤をぜひ手にいれたくて来ました。この国は子どもは国の宝というものの大事な宝物の命を粗末にして、お金の方が大事な国なんだなってすごく思います。子どもの心のケアとか親ごさんたちの心の手当なんかはどんな情報があるのかなって先生にお聞きしたいです。
A:フクシマの事故だけではなくて、例えば学校で子どもが殺されたとか、いじめがあって自殺したとか、いろんなことがあるとわりとすぐ心のケアと言って心理の専門家なんかが行くんですが、あれはあんまりいいことかどうかわかりません。結局余計な事を考えない方がいいよ、という不安にならないようにするのがケアだと・・・。でも不安になるはしょうがないことです。心のケアはとても難しいです。東京都がメンタルをサポートしようと精神科医をフクシマに派遣しています。私の友人がそのリーダーになるからフクシマの話しを聞きたいというので私は話しをしました。そうして彼はフクシマに行ったんですが彼に相談した人に聞くと、彼はずっと泣いていたそうです。行って何も言えないでフクシマの人たちの話しを聞いて泣いていた。泣くしかないんだな、と思いました。彼には「われわれが出来る事はできれば彼らがそこに住まなくてもいい状態になれるように頑張る事で、なんか医療の領域ではないんじゃないか」言ったんですけど。私たちができることは一緒に泣く事しかないのかなって思ってます。


vol.187 夢か悪夢かリニアが通る!vol.16

2025年の大阪万博開催が決まりました。東京五輪(2020年)、リニア中央新幹線品川ー名古屋開業(2027年、あくまで予定)との3点セットは、高度成長期の東海道新幹線、東京五輪、大阪万博をほうふつとさせます。1970年の大阪万博のテーマは「人類の進歩と調和」。私たちはあれから、進歩し調和してきたのでしょうか。進歩の象徴とされるリニア工事が引き起こしている不調和と向き合うたび、首を傾げざるを得ません。     ジャーナリスト・井澤宏明

 

痛めつけられ 失われ

惜別の市民散策会
リニア神奈川県駅が建設される予定の神奈川県立相原高校(相模原市)。連載5回目で紹介したこの学校は来春の移転が決まってしまいました。11月10日には最後の市民散策会が開かれ、約80人の参加者が別れを惜しみました。
10ヘクタールを超える広大な敷地に約150種類の木々が植えられている校内は、市民が通り抜けできる憩いの場。生徒が育てる牛、豚、ヤギやポニーは子どもたちの人気者です。
散策会は19年前から、市民団体「教育と緑ある橋本の町づくりを考える会」が開いてきました。最終回の案内役を務めた安藤弘明さん(66)は元同校理科教師で会の発足メンバーです。「移転危機が何回もあり何とか持ちこたえてきたんですけど、とうとう移転することになってしまいました」。
土曜日にもかかわらず、この日も家畜をかいがいしく世話したり、大根を収穫したりする生徒の姿がありました。
会代表の浅賀きみ江さん(69)は1980年代、見知らぬ土地に引っ越してきて行く当てもなく、毎日のように子どもを連れて同校に通いました。「子育てをさせてもらった場所なので本当に残念。橋本の町の誇りだと思ってきました」。
リニア駅建設に伴い同校跡地は再開発の対象となり、のどかな風景は一変します。移転先は約2㌔離れた職業能力開発総合大学校跡地。駅からバスで約30分かかります。

埋めがたい隔たり
南アルプストンネル掘削により、「大井川の流量が毎秒約2トン減る」とされる問題を巡り、JR東海とのにらみ合いが続いてきた静岡県。JR東海が「トンネルの湧き水全量を大井川に戻す」と方針を変えたことで、事態が動き始めました。11月21日には静岡県庁で、リニアに関する2つの会議が立て続けに開かれました。
先に開かれた有識者会議。JR東海がようやく公表した2トンの根拠を示す膨大なデータを検討した地質専門の委員は、垂直ボーリングが極端に少ないことなどを挙げ、「2トンの根拠は何もないことがはっきりした」と指摘しました。
続いて行われた環境保全連絡会議には、JR東海の担当者も出席。湧水を電動ポンプ6台で戻す計画について、水工学専門の委員が「恒久的という観点から疑問がある。何万年、何十万年という規模で検討してもらいたい」と迫りました。
これに対しJR東海の澤田尚夫部長は「リニアの構造物は50年、100年使っていく。JR東海がどこまで会社としてあるか分からないが、会社が続く限りメンテナンスと運営はやっていく」としか答えられず、埋めがたい意識の隔たりを感じさせました。
生態系専門の委員は「地下の湧水を川に戻すと、水質が違うために生態系が全滅状態になる」と危機感を訴えましたが、澤田部長は「どんなことを調べればいいのか」と逆質問する始末。
「あまりにもひどい」。難波喬司副知事が口をはさんだのは、大井川下流にある島田市の担当者がJR東海の説明に懸念を示したことに対し、「下流域への地下水の影響は考えにくい」とJR東海側が改めて説明した直後でした。副知事は「地下水に影響が出ているのに、『影響を及ぼすことはありません』と言うのが根本的な問題だ」と苦言を呈しました。
「ご理解を深めていただいたものと考えている」。会議後、取材陣に囲まれた澤田部長は、長野県を担当していたときと同じような独りよがりな発言を繰り返しました。
一方、国土交通省時代に公共事業を手がけた難波副知事は「事前にリスクを徹底的に小さくして、利水者の皆さんや自然環境を考えている方々が、『それぐらいだったら、やってもいいんじゃないか』というところまでリスクを落とさないと、(トンネル本坑に先立って掘削する)先進坑にはいけないと思っている」と、前のめりなJR東海の姿勢にくぎを刺しました。

 

 

開校当初に植えられた樹齢100年近いクスノキを見上げる参加者。幹に空洞が広がっているため移植できないと診断され、移転に伴い運命を終える(11月10日撮影)

広い農場で大根を収穫する生徒たち。後方のコスモス畑では、市民が思い思いに花を摘んでいた。


vol.187 ボーダーレス社会をめざして vol.46

NPO法人オープンハウスCAN 理事長 伊藤佐代子

 

声なき声

「その“あざ”どうしたの?」「たたかれた」「誰に?」話を聞いていると、働いている所でたたかれたようです。これは、私が入浴介助の仕事に入っている時の話です。テレビで、障がい者施設で暴力を振るわれている映像が流されたことがあります。遠い所で起きている事ではありません。身近にある話なのです。
一方的に聞いただけで、何が真実かは定かではありませんが、さっそく相談支援センター(介護保険のケアマネージャーに相当する相談員)に電話をしました。私には通報義務がありますし、暴力を受けたその方を守るためだからです。その相談員の方は、次の日にその人が行っている事業所をアポなしで訪問してくれました。強気でいたその事業所の方が、“あざ”の事を話すとおとなしくなったとか?その後、行政にも報告をしたそうです。近い将来その事業所は行政処分を受けるだろうと思います。
言っても分からないからたたく???平成24年には「障害者虐待防止法」という法律ができてからの対応としては、信じられません。時代錯誤としか思えません。障がいのある人は虐待されていても、虐待だと認識できない場合があるので、自分から被害として訴えられないことがあります。その障害者虐待防止法は、虐待に気付いた人は、行政の担当窓口への通報義務を謳っています。早めの対応や支援が、虐待されている人の問題の解決につながるからです。虐待防止法は、虐待によって障がい者の権利や尊厳がおびやかされることを防ぐ法律です。虐待例としては、身体的虐待・・・障がい者の体に傷や痛みを負わせる暴行を加えること。また正当な理由なく身動きが取れない状態にすること。
・性的虐待・・・障がい者に無理やり(また同意と見せかけ)わいせつなことをしたり、させたりすること。
・心理的虐待・・・障がい者を侮辱したり拒絶したりするような言葉や態度で、精神的な苦痛を与えること。
・放棄・放任(ネグレクト)・・・食事や入浴、洗濯、排せつなどの世話や介助をほとんどせず、障がい者の心身を衰弱させること。
経済的虐待・・・本人の同意なしに障がい者の財産や年金、賃金を使うこと。また障がい者に理由なく金銭を与えないことなど、たくさんの虐待例があります。 あってはならないことですが、現実にはある虐待です。声なき声をいかにすくい取るか、周りにいる人の務めだと思います。


vol.187 半農半Xという生き方 vol.28

簡略版自分史のススメ
いつか自分史を書いてみたい。そう思われる方もいらっしゃるかと思います。生まれてから今日までの長い人生を1冊にまとめることはなかなか大変なことです。生まれてからを順に書く方法もありますし、励んできた仕事を中心にまとめることもできます。簡単にできる方法として、おすすめしたいのが、自分はどんなキーワードで成り立っているか、AからZまでの26のキーワードでまとめる手法です。
短歌が趣味ならT(歌のUでも可)、山登りが好きならY(登山のTでもOK)、写真を撮るのが好きならSとなります(カメラのCでもよい)。座右の銘や本、影響を受けた人の名前や大事な場所(故郷など)も加えてください。
見本があればつくりやすいのではということで、私塩見直紀の26のキーワードと、それぞれに130字で説明文をつけた簡単なミニブックをつくってみました。現在、私は52才。今までの人生がコンパクトにまとまっていて、自分のことが8~9割、表現できていると思っています。みなさまもぜひチャレンジください。おすすめのワークです。

 

「村の目標(バッタリ―村憲章)」(岩手県久慈市)
この村は与えられた(①   )を生かし、
この地に住むことに(②   )を持ち、
ひとり(③   )何かをつくり、
(④   )の後を追い求めず、
(⑤   )の生活文化を(⑥   )の中から創造し、
集落の(⑦   )と(⑧   )の精神で、
(⑨   )を高めようとする村である。

過疎、高齢化等でこれからどうしたものかと
考えると、心細くなっていきます。とても心細いので、言葉が必要になり、村人がいまから30年ほど前に考えられたものだそうです。その後、この集落は注目を集めるようになり、生きざまがかっこいいと、若者がたくさん訪れるようになりました。筆者が担当する福知山公立大学の授業でこのことばを紹介すると、学生は同じように感じてくれるのです。世の中、捨てたものではないなと思います。

※空欄の答え=① 自然立地 ② 誇り ③ 芸 ④ 都会
⑤ 独自 ⑥ 伝統 ⑦ 共同
⑧ 和 ⑨ 生活

 

塩見直紀(しおみなおき)半農半X研究所代表
1965年、京都府綾部市生まれ。20年前から「半農半X(エックス=天職)」コンセプトを提唱。半農半X本は翻訳されて、台湾、中国、韓国にもひろがる。著書に『半農半Xという生き方 実践編』など。

※半農半Xとは・・・半農は環境問題、半Xは天職問題(どう生きるか)を背景と する。持続可能な農のある小さな暮らしをベースに、天与の才を社会に活かす生き方、暮らし方。ex.半農半漁、半農半大工、半農半看護師、半農半カフェ、 半農半絵描き、半農半歌手、半農半鍼灸師、半農半カメラマンなどなど。


vol.187 菌ちゃん野菜応援団 vol.8

実りの秋

今年も畑はたくさんの命を生み出してくれました。
私たち畑のメンバーもお芋を掘ったり人参を間引きしたり。
そんな中でのひとこまをご紹介したいと思います。

我が家は段ボールコンポストをやっています。これは、食事で出た生ゴミが目の前で分解されていく様が見えるのでこどもの食育にもってこい。時々うちの息子も菌ちゃんたくさんだ。と言いながら混ぜてくれます。

ある時畑で数年繋いできた人参の間引きに連れていきました。
その時彼は幼稚園で袋から種を出して蒔いたことを覚えていたのでしょう。うちの畑も種を買えばいいのにといったんです。

私は買った種も良いけれど繋いだ種はその土地にとても合ってるから美味しいんだよ、野菜はみんな時期が来ると種を飛ばしてくれるから、それを大事にとっておくんだよ。と伝えました。
その時はピンと来なかった息子も畑で人参を抜き、種をつけたトマトやニラを見ておおいに納得。
「おかーさん、種があるね!これがまた来年芽を出すんだね!!」と大興奮。その後も野菜を見るたびにこれに種はある?種はどこにできるの?ときき、ミカンを食べて種を見つけると「これは捨てないで植えるんだよね?」と宝物を見つけたかのように報告してくれます。出た生ゴミはもちろんコンポスト。命が循環してお野菜の力になるとわかったんですね。

こんなに素敵な食育があるかしら、と私もそのたびに感動。
こうやって子どもは命の繋がりを体得して優しい子に育っていくのかもしれませんね。


vol.187 未来に続く暮しの学び vol.29

方向性の確認

山あり谷ありのPARADISE ONE での生活。数か月前から市役所と書類のやりとりでかなり繁雑な作業が続いています。何をするにも、申請、許可、申告書、企画書。もちろんルールに従ってやっていくことは、必要なこと。しかし、あまりの煩雑さに、自分たちのやりたいこと、共有したいこと<持続可能な暮らしプロジェクト>はここではできないのかと、あきらめかけていました。ただただ、書類の申請に振り回されている時間が長すぎて、自分たちのしたいことは許可が下りないのかもしれないと、不安になったり、どうしたらいいのか、悶々とした日々を過ごしていていたからです。
でも、これはきっと、自分たちのやり方を変える必要があるのではないかと頭を切り替えることにしました。不平不満を言葉にしても、何もプラスにはならない。誰もハッピーになれない。だとしたら、これはなにかの示唆・・・と考えや思いをチェンジしたのです。
市役所から言われることは、ルールに他ならない。どうしたらルールに基づき問題と思われる部分を解決できるか。ここの運営面でなにを変えるべきなのか、経済面も含めて立て直しを必要とされていたのかなと思います。同時に、自分たちが本当にやりたいこと、作りあげたいことは何なのかを、問いただすいい機会となりました。
メンテナンスなど経済的負担をビジネス意識を持ってまかなわなければという焦りに似た気持ち・・・集客して稼がなければという思いに駆られてスタッフ間もぎくしゃくしてきたのも事実です。しかし、自分たちの最初の熱い思いを忘れかけていたことに気づく機会にもなりました。自分たちが求める方向性に、常にポジティブに歩いていけるか。それを問われたようにも感じます。

持続可能な暮らしが私たちのテーマ、そしてその方法を模索していくこと。畑と食卓がリンクすること。生活をクリエイトし楽しむこと。それらを、かかわってくれる人たちと、どのように共有したらいいか。また、運営者として、どう発信したらいいか。基本に立ち返ることが出来たのは、市役所との折衝、書類の煩雑さというハードルの高さでした。ハードルは自分たちが作っていたのだとさえ思えるようになりました。
真に法をもって自分自身を正す。自分自身の生きようとする力を信じることが大事だと思いました。
まだ、課題は残っていますが、日々のここでの生活を感謝しつつ、リサーチを重ね企画を練って続けていこうと思います。 YAO


vol.187 プレゼントコーナー

PRESENTS 187号

1- あなたがイメージする
「2019年の自分の姿は?」
自分の将来をイメージすると夢にぐっと近づくとか。あなたの夢が叶いますように!
2- 気になるにらめっこ紙面での広告
3- 気に入った記事、気に入らない記事の
タイトル1つ・その理由もお書きください。
4- ご希望のプレゼント名
(第1希望・第2希望)
※BとDは編集室まで受け取りに来られる方。
5- 本紙をどこで入手されましたか?
6- 氏名、年齢、住所、郵便番号、電話番号、家族構成

プレゼントご希望の方は
ハガキまたはe-mailで、上記のアンケートを
1〜6までご記入の上、編集部・プレゼント係りまでお送りください。
〆切:1月25日 当日消印有効。

宛先
〒504-0855 各務原市蘇原新栄町2-25
e-mail: info@niramekko.com
※お寄せいただいた個人情報は、本紙プレゼントの発送に限り、 使用させていただきます。
※当選の発表は発送をもって代えさせていただきます。

A.ミックスベビーリーフ引換券
大堀研磨工業所様より…5名様

サラダはもちろん、ピザやパスタにトッピング、肉料理に添えたりと、いろいろ使えるベビーリーフ。栄養豊富なのもうれしいですね。40g入り2パックのプレゼントです。大堀研磨直売所(各務原市蘇原寺島町1-9)で商品をお受け取りください。

 

B.ゆりかごカレンダー 月暦

ゆりかご助産院様より…3名様

シンプルなデザイン、書き込みスペースもあり、機能的。でもこのプレゼントが毎年好評なのは、毎日の月の満ち欠け、満潮干潮の時刻、旧暦など、多彩な情報が載っているから。ゆりかご助産院さんのロゴもかわいいポイントになっています。

 

C.CINEX映画招待券

シネックス様より…ペア3組様

映画館で観るときの醍醐味のひとつは、大音量でサウンドを楽しめること。音楽がポイントの内容ならばなおのこと。サウンドのシャワーがあなたを別世界に誘います。写真は「アリー スター誕生」より。招待券は柳ヶ瀬のシネックスでご利用になれます。

D.ヤジロプレーンorヤジロコプター
にらめっこより…各2名様

わずかな風でもゆれ動くウッディなヤジロベエスタイルの置物。かわいい雰囲気で、お部屋に飾ればなんだかほっこり。どちらをご希望か明記してご応募してくださいね。(高さ29cm、横42cm)

 

 


vol.186 デンキの特集


台風の多かったこの夏。停電や断水になり不便な思いをされた方も多かったと思います。水、デンキ、ガスなどのライフラインが機能しなくなったとき、日ごろのあたりまえが、あたりまえでなくなります。前号では、日本ではあたりまえに供給されている「水」がテーマでした。今回は「デンキ」について考えてみたいと思います。

ライフライン (lifeline) とは、元は英語で「命綱」の意味。日本では主にエネルギー施設、水供給施設、交通施設、情報施設などを指して、生活に必須なインフラ設備を表す語。
現代社会においては、電気・ガス・水道等の公共公益設備や電話やインターネット等の通信設備、圏内外に各種物品を搬出入する運送や人の移動に用いる鉄道等の物流機関など、都市機能を維持し人々が日常生活を送る上で必須の諸設備のことを指す。


「あなたにとって 欠かせない家電は?」
回答が多い順に

1番目は「冷蔵庫」1,071件(25%)
2番目は「洗濯機」586件(14%)
3番目は「携帯電話/スマホ」463件(11%)
4番目は「テレビ」443件(10%)
5番目は「照明器具」367件(9%)でした。
次いでエアコン、電子レンジ、炊飯器、と続き、さらにドライヤーや、食洗機、タブレット端末のあとに、掃除機と続きます。
2014年8月20日~11月30日に実施しましたニッポンの産業技術50年第1弾「家電&のりものWebアンケートより

たとえば冷蔵庫を置かないと食生活はどうなる?
『電気代500円。贅沢な毎日』の著者・アズマカナコさんの場合、冷蔵庫や洗濯機などの家電製品を置かないのは、電気代を節約するためではない。「ただ好きだから」なのだそうです。
冷蔵庫がない。だから、まとめ買いはしない。肉や魚はすぐに食べきってしまい、野菜は近所の農家直売所で買っている。数日くらいなら常温で保存できるものしか買わない。余った食材は保存食にする。ぬか床があるので、たいていの野菜は漬け物にできる。
朝食は、野菜たっぷり具だくさんの味噌汁をつくって、あとはご飯と漬け物で済ませる。昼ごはんや弁当は、夜のおかずを温め直したものだ。アズマさんは「料理は適当にする」という方針。テキトーといっても、レトルト食品や冷凍食品を食卓に並べるわけではありません。あらかじめ作っておいた佃煮や干物やビン詰めなどの保存食を活用する。これは「手抜き」とは言わず「段取りが良い」といいます。
玉子は常温でも1~2週間くらいは保存できる(生食もできる)が、アズマさんは玉子を買わない。そのかわり烏骨鶏(ウコッケイ)を自宅で飼っている。薬効や栄養価が高いといわれている高級種だが、じつは畜産試験場に行けば「ひな」を500円程度で購入することができる(東京都の場合)。 雑食なのでエサは何でも良い。1kg100円のクズ米や野菜クズでよく育つらしい。大きな声で鳴くのはオスだけであり、玉子を産んでくれるメスは静かなので住宅地でも無理なく育てることができるという。

洗濯機がない!脱水もできない・・・
基本、コインランドリーは使わない。まず洗濯は、ぬるま湯を「たらい」にためて、せっけんを溶かして洗う。洗濯板は「しつこい汚れ」を落とすときに使うものであり、たいていは押したりもんだり踏んだりすればアカや汗はキレイになるし、風呂の残り湯をつかうので冬でも手が冷たくない。ちなみに、バスタオルは使わずに小さいタオルで代用している。『必要十分生活』という本でも紹介されているライフハック※であり、洗濯機のある家庭でも有効です。
問題は脱水です。雑巾を絞る感覚でぎゅーっと絞って完了。ワイシャツや生地の厚い服なんかは干すときに結構水が垂れてきますが気にしないことに。
※ライフハック:ライフ(人生)、ハック(術)効率良く仕事をこなし、
高い生産性を上げ、人生の クオリティを高めるための工夫。


掃除機もない。
掃除をこまめに心がければ、ホウキとチリトリと雑巾で不自由ありません。

火鉢を使うのは難しくない?
エアコンもヒーターもない。しかし、火鉢(ひばち)がある。火がついた木炭で暖をとる。いまや時代劇ドラマでしか見かけない、日本古来の暖房方法です。
「スキマ時間のなるほど!メディア」より

「炭のこたつや火鉢、あんかに炭を入れて暖をとるんです。中でも、火鉢は手軽に使えて便利です。使い方は簡単。中に燃やした炭を入れて、手などの冷えるところを部分的に暖めます。炭はガスコンロで火をつけることができ、1回火がつけば、それをつないで一日中使うこともできます。夜は灰に埋めておけば火は消えません。朝になって灰をどかせば、またすぐに使うことができる。慣れると、毎回火をおこさなくても、ずっとつないでいくこともできます。」 (『電気代500円。贅沢な毎日』から引用)

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ちなみに、にらめっこの三上はエアコン、テレビ、電子レンジ、こたつ、ファンヒーター、オーブントースターを手放しました。契約アンペアも20Aのまま。以前は、よくブレーカーが落ちて家の中が真っ暗になることも。子どもたちは学習したのか、「今から○○使うから、◇◇は消して」とか声かけをするように。家電をいくつか手放したおかげで、今ではそれもなくなりました。
今年の異常な暑さの中、「暑さ対策はどうしてたの?」とよく聞かれます。とくに熱帯夜。寝苦しい夜は窓を全開して扇風機を弱にセット。部屋の空気をかき混ぜるようにすると、問題なく熟睡です。これから冬。暖は石油ストーブ、たまに囲炉裏で炭火を楽しむことも。人間の体って不思議ですよ、ちゃんの環境に順応しますから。節約モードではなくガマンでもない、なんか楽しいから続けてるって感じです。持続可能なことを考えると、消費は出来るだけ押さえたほうがいい。自分が出来ることをやってみる、そんな気持ちです。

 


やってみよう!どうせやるならたのしくね〜!創意工夫(*^^)v

煮込まない「煮込み料理」でおいしく節電しよう!
体が温まる料理として思い浮かぶのは煮込み料理ではないでしょうか。カレー、シチュー、おでん、スープといった汁気が多く暖かいものは、冬場にうれしいですね。
こうした料理は長時間コトコト煮込んでこそというイメージがありますが、「保温調理」をすれば小さな労力と少しのエネルギーで簡単に作ることができます。保温調理とは、1度暖めた鍋をできるだけ長時間保温することで、とろ火で煮込んでいるような状態を作り出す方法。鍋が沸騰してから10分程度で加熱を止めてしまうため、調理にかかりきりになる時間が少ない。保温調理用の鍋を使うのが最も手軽な方法ですが、土鍋など厚くて冷めづらい鍋を、バスタオルや毛布でくるむという方法でも十分代用できます。
例えば、おでんを作る時は前の晩に1度火を入れ、沸騰させたものを新聞紙で包んだ後バスタオルや毛布で多重にくるみ、コタツの中にでも入れておく。コタツの電気を入れる必要はなく、要するに熱がこもる場所に入れておけばよいのです。朝、もう1度沸騰させてから保温し直せば、夜にはじっくり煮込んだおでんが出来上がる。カレーやシチューならば、ルーを入れる前段階で保温調理し、最後に暖めなおす時にルーを入れるとよいでしょう。
この調理方法だと具材が煮立てられて踊ることがないため、じゃがいもなどの煮崩れ防止にも役立ちます。形を残して調理したい時にもオススメ。逆に、煮崩れて渾然一体となったものが好みなら、最初から具材の一部をすり下ろして入れてしまえば、同じような状態にできます。
また、保温調理は味がよくしみるのも特徴です。実は、味は冷える時にしみます。しかもゆっくり冷やすとさらにグッド。大根の煮物などは長時間煮込んでも芯の辺りが白かったりしますが、「沸騰させて冷やす」を繰り返すと簡単かつ全体に味がしみます。普通の鍋でも、「しばらく煮立ててから火を止め、自然に冷えたらまた火を入れる」を繰り返すと簡単です。汁気の少ない煮物などでも試せる方法だから、ぜひ試してみて!
何より前日の晩や朝にちょっと手をかけるだけで、仕事中がまるごと調理時間になる。忙しくて簡単な料理ばかりという人でも、うまく保温調理を使いこなせば手が込んだように見える料理が楽しめるのがうれしい。しかも、暖かいものを食べれば体が自然に温まって、暖房も控えめにできてしまうから一石二鳥。節電・節約だからと我慢せず、手間をかけずにおいしいものが食べられる機会を楽しみましょう。

意外と電力を食うテレビ! 消して新しい趣味を見つけよう
わたしたちが思っているより節電効果があるものは?それはテレビなんです。テレビはエアコンのように、安定稼働の状態に入ったら消費電力が減るというものではないですが、長時間つけっぱなしにされることの多い家電です。特に見たい番組があるわけではなく、食事時などにBGM代わりにつけていたり、時刻を知るためにつけていたり・・・
でもね、テレビの消費電力はなかなかあなどれないんです。プラズマテレビよりは液晶テレビのほうが省電力であるものの、最新の省エネモデルでも32V型で60W程度。一般的なモデルならば100Wは消費してしまうそうです。もちろん大型化すれば消費電力も増えて、60Vクラスになると省エネモデルでも200W以上!!プラズマテレビだともっと跳ね上がり、42V型で300W以上も使う。そして、古いモデルだとさらに消費電力は増え、なかには500Wというプラズマテレビの旧型もあるようです。何となくつけておくには、あまりにももったいないですよね。
そこで提案したいのが、ラジオの積極利用とテレビのスイッチを入れる前に番組表を確認する習慣です。ラジオは音だけで伝えるメディアだけに、番組内容は「聞いてわかる」ようにできているから、ニュースや交通情報などもわかりやすい。しかも、消費電力は昔のラジカセ的なものでも10W程度。テレビを見なくなった分は、本を読むもよし、絵を描いたりプラモデルを作ったりと別の遊びをするもよし。あなたなら何をする?

冬の節電に備えて湯たんぽ&捨てないカイロ
いま注目を浴びているのが「湯たんぽ」。空気を暖める防寒グッズよりも肌が乾燥せず、頭の辺りだけが暖かくてボーっとしてしまうこともありません。
椅子に座って使うなら、小さなものを腹部にかかえるようにしたり、背もたれとの間に置いて腰を温めたりするといいですね。また、最近では足下を暖めることに特化して、床に置いた湯たんぽに足カバーが取り付けられた製品もあります。床置きにする時は、湯たんぽの下に薄い座布団のようなものを置くと暖かさが長持ちします。冷えは大敵ですからね。まずは足下から温めることをおすすめします。
さらに、大きめの膝掛けで足下から腰辺りまで覆えば、ちょっとしたコタツのようになって快適。今は内部にアルミ層などを入れて反射熱で暖める膝掛けや、巻きスカートのように腰にまきつけてたち歩けるものもあります。オフィスのひざかけといえば女性が使うものというイメージがあるが、この機会にぜひ男性も使ってみてほしいなぁ。
屋外で暖を取る時は「ハクキンカイロ」が頼りになります。本家ハクキンカイロはベンジンをゆっくりと中で燃やして金属ボディが温まるという仕組み。近年はライターで有名なZIPPOブランドのOEMモデル「ZIPPO ハンディウォーマー」もあり、こちらはZIPPOのオイルを入れて利用します。コンビニでも売っているオイルが使えるから手軽だし、たっぷりオイルを入れれば24時間は暖かく、ゴミも出ないというのがいいですね。金属ボディだけに火傷に注意は必要ですが、カバーをきちんと使っていれば心配ありません。

防寒の基本は分厚い服を1枚着るのではなく、薄い服の重ね着。吸汗性の高い肌着も使って暖まり過ぎて汗をかいた時の冷えも防ぐことが大切です。さらにレッグウォーマーで足首を、リストバンドで手首を温めるのも効果的。「今年は節電がんばらないと!」と思うのではなく、おしゃれな防寒グッズを早めにチェックしてみては?


デンキのない生活7年目山田 征
私は2012年10月3日朝、東京電力の人達によって電気を切られてしまいました。それ以来もうすぐ丸7年の間、全く電気を使えない生活をしています。
その理由は、その同じ年の4月から日本中のすべての電気利用者から徴収され始まった、固定価格買取制度、「太陽光発電促進付加金」というものを不払いしたことによります。
なぜ不払いしたかは紙面の余裕がありませんので、その後の電気無し生活について書きます。
よくきかれるのが、「何が一番困りますか?」という質問です。私は迷うことなく「照明です」、と答えます。電気の代わりの照明はローソクと懐中電灯、それから外の電柱についている外灯です。
懐中電灯は玄関とお勝手のまな板の上にぶら下げ、スポットライト状で使っています。これらを使い始めて気付いたのは、懐中電灯は向けた先だけ明るくて手前は暗いままです。でも探し物には無くてはなりません。ローソクはどんなに小さくてもその空間全体を照らしてくれます。食事の時や、寝室ではほとんどローソクだけです。ローソクは洋と和ローソクの二種類あってそれぞれ使い勝手がちがいます。
次にきかれるのが冷蔵庫や冷暖房についてです。冷蔵庫は気温が低い時は必要ありませんが、高くなってくる頃は保冷剤を入れたクーラーボックスを利用しています。保冷剤は一日一回娘の家で凍らした物と交換しています。
私の処はもともとエアコンも扇風機もありませんでしたので前と同じで、有りったけの窓を全開して風を入れています。それでも暑い時は、タオルをぬらして頭に乗せています。車もエアコン無しですから同じです。いまの家屋はまるで箱のように窓が小さいので大変だろうと思います。
暖房はもともと電気と関係無い灯油ストーブです。上で湯を沸かしたり煮物も出来ます。
そして電話です。私の家のは白ですが、一般的に「黒デンワ」といっているダイヤル式のものですから前と同じです。でも電気が無いと通じない、と思っている人が多く、電気無しになってからは掛かってくる量がガタンと減りました。
それからトイレですが、これも前から電気と関係無しのものです。炊飯器も同じです。昔から土鍋で炊いていました。
洗濯機ですが、小さい物は手洗です。大きい物は溜めておいて時々よそで洗濯機を使わせてもらいます。あとお風呂でしょうか。あいにく電気が無いと使えませんので、夏場は行水です。年をとってくると、そんなに汚れもしませんので、ひんぱんに出掛ける旅先で入ります。
それから私はパソコンも携帯電話もありませんので、それも困りません。
近年巻き起こっている、特に今回北海道全体での大停電。いったい何が起きたのかぜひ詳しく知りたい思いです。

やむを得ず電気を使わなくなってから丸7年、そういう生活の中で気付いたこと、見えてきたこと、考えたことほんとに沢山沢山あります。何はともあれ、他の動植物とちがって、人間は電気を使い過ぎています。その結果、必然的に滅びの道を歩んでいるのでは、と思います。

山田 征(やまだ せい)
1938年東京生まれ。6才より九州宮崎で育つ。24歳で結婚、以降は東京都武蔵野市在住。4人の娘たちの子育てと共に、農業と直接関わりながら共同購入グループ「かかしの会」を約20年主宰し、地元の学校給食に有機農産物他食材全般を約17年にわたり搬入。仲間と共にレストラン「みたか・たべもの村」をつくる。並行して反原発運動、沖縄県石垣島白保の空港問題他、さまざまな活動を経る。


『ご存知ですか?自然エネルギーのホントのこと』

山田 征:著
自費出版1200円+送料200円
自然エネルギーの裏に潜む深刻な問題にどれほどの人が気付いているでしょう。硫黄と反応すると危険物質に変化するとされるソーラーパネルに多く含まれる「鉛」と「銅」。大規模に自然を破壊し、そこに作られた風車やソーラーパネルは十数年後には粗大ゴミに。風力発電の風車は電気を使わなければ回らない…。脱原発の切り札とはならない自然エネルギー。発電設備の諸問題について分かりやすく書かれています。
※この本をご希望の方は、にらめっこに在庫あります。

 

 

これからの暮らしを「降りてゆく生き方」から考える
2009年に公開された映画「降りてゆく生き方」。それから9年。日本は、世界はどうかわってきたか。「デンキ」は私たちの生活を激変させました。「便利」を追求したその先には何が潜んでいるのか・・・私たちは改めてじっくり考える必要があります。生き方で暮らしは変わるし、暮らし方で環境は変わると思うから。

「人と出会うこと、それが映画作りの出発点でした」と言う監督の森田さんは、5年かけて日本全国を旅して200人の人々にインタビュー。作品中の台詞には、実際に出会った人々から発せられた言葉が多く使われているという。東京生まれ東京育ちの彼が、過疎地域、限界集落の地域で町づくりに奔走している人々から与えられた影響は計り知れない。その気づきが見る者の魂にずんと伝わってくる。
以下は、監督からのメッセージ(全文は129号に3ページにわたり掲載した文章)をコンパクトにまとめたものです。

「降りてゆく生き方」
戦後、世界中の人々は、科学の進歩こそ人類の明るい未来があると考えていた。そのハイライトは、世界中が熱狂した米国のアポロ計画による月面着陸だろう。当時の人々は「人類は月にも行くことができる!科学技術は、どんな問題も解決できる」と。まさに「昇っていく時代」の象徴といえる。

かつて人間は、他のあらゆる生物(熊、ジャガー、猿、鮭、森の木々など)と、対照的・同列的な存在であり、敬い、畏怖していた。しかし、人類は生物圏から分化し人間圏を生み出した。そのころ、地球が寒冷化して狩猟採集による生活維持がままならなくなったため「農耕牧畜」に舵を切る。そうして人間は、地球上のエネルギーや物質の流れに影響を与える存在になった。だが、しばらくの間は、その影響はさほど大きくはなかった。これが劇的に変化するのは、17世紀に世界を襲った寒冷期による食物の不作がきっかけで18世紀に始まった「産業革命」以降。地球が冷えるとき、人間圏は変化している。産業革命により、人間の生産量は飛躍的に伸び、史上初めて、余剰生産物が発生する・・・。ここから、余剰生産物の流通が始まり、「貨幣経済」が本格化していく。資本主義の萌芽である。

人間は産業革命によって、石炭・石油といった「駆動力」を持つことで地球に与える影響力は飛躍的に大きくなった。産業革命は、人間と地球との関係を一変させ、貨幣経済を発展させるきっかけともなった。資本主義の発展は、それまで生きることが精いっぱいだった人間が、抑圧していた「欲望」を解放する。そして「欲望」は「所有欲」「消費欲」へと向かっていった。さらに「貨幣制度」が人間の「欲望の解放」をさらに促した。「貨幣」の価値がぐんと上がることになり「マネー」は「手段」から「目的」へと変化し、資本主義がめざましい発展を遂げた。

一方で、科学や技術の発展は、人口増加を招く。日本では江戸時代に3000万人だった人口が、今はその4倍以上。近代の主役である国民国家は、いわば「領土」や「国民」を「所有」する存在となる。国民国家の台頭により、「領土は国家が所有するもの」となった。これが「地球は人類が所有するもの」という現代の人間の考え方の出発点といってよい。

日本では、明治以降、官僚が国家の経済をリードするようになる。日本は、第二次大戦で敗北した。しかしその反動か、敬愛的・物質的豊かさこそが幸福であると国民の誰もが信じ「右肩上がりの経済成長神話」を共有し、一体となって働いた。戦後の新憲法は、「福祉国家」を謳い、国民は「いざとなれば国や行政が何とかしてくれる」という幻想を抱くようになる。しかし、官僚主導の護送船団方式は、バブル崩壊によってもろくも崩れ「安定的なシステム」であった日本というものが終わりを告げた。

地球において人間圏が膨張する中、地球温暖化や環境汚染や食糧問題が発生している。中国など新興国の工業化により、食料が今後確実に不足してくると言われている。食料と水は、人間が生きていく基礎をなす。

これまで日本人は、「物質的に豊になれば幸福になれる」という、カネやモノをより多く得ることを欲求の対象として生きてきた。これは、「足していく」ことに価値を見いだす「足し算の生き方」といえる。しかし、多く持ちすぎることで、何が大切か分からなくなっている。これからは何を得るかではなく、何を手放すか。いらないもの、無駄なものをどんどんと「引いていき」、本当に大事なモノを見すえるという「引き算の生き方」こそが、現代の日本人にとって大事である。われわれは今、経済成長がピークを迎えて下り坂となる「降りてゆく」時代に生きているのである。

かつての人間は、森には神の力が宿っていると畏敬の念を抱いていた。それによって、森は開発から逃れ、生命を育む力を持ち続けていた。だから日本人は、長らく森を大切にしていたのである。自然との一体感のある農耕漁労生活こそ、日本人が立ち戻るべき生き方であり、奥山や、棚田をはじめとする、里山を再生していくことが、私たちの急務ではないだろうか。森を造ることは、人間と自然の一体性を体感させ、取り戻させてくれる。

「生きていく喜び」を感じるような生き方をしたい。そのために、「自然」や「動物」や「人間」と一体化するための「祭り」というものの意義をもう一度、縄文人や先住民たちに学びたい。そのスピリットを再現した現代の「祭」を創り上げ、自他が一体となる「場」を創造することが大切である。それには「夢」を語ること。他者の情動を引き起こし、新しいイメージを生み出す。そうやって、夢が共有され、刺激し合って、大きな夢をつくっていくことが大事なのだ。そうすることで、人々はつながり、新しい「コミュニティー」が生まれるのではないだろうか。その「新しいコミュニティー」の第一関心事はこれまでのように「お金」ではなく、「生命の躍動感」になっていくだろう。

イラスト・にらめっこ147号表紙 ライフデザインノート「ゼロの昇天」の表紙にも使わせていただいたお気に入りのイラスト。
映画「降りてゆく生き方」のイメージにもピッタリ!。


vol.186 カタコトの部屋 お塩のはなし


お塩のお話会【好塩快】
講師/ご塩社 社長 笹谷達朗さん
8月下旬、古民家再生工房(羽島市)参加者:学生~お母さん15人

 

 


「どんなお塩を選んだらいいですか?」
「岩塩」がとれる欧米は、岩塩に含まれたミネラルを多く含んだ硬水が土壌にもいきわたり、ミネラル豊富な土壌となっています。その土壌で育った植物にはミネラルが豊富に含まれ、その植物を食べた草食動物(家畜の肉)にも当然、ミネラルが多く含まれています。
日本の水はミネラル分が少ない軟水です。土壌も火成岩で、育つ植物はそれなりのミネラルしか含みません。だから、日本人は昔からミネラルの宝庫である海からの「海塩」を摂り続けてきました。
塩という物質は、身体に入って、直接、細胞に作用するモノですから、お塩の製造方法・工程が大切で重要なポイントとなります。海には多くのミネラルが溶け込んでいます。しかし、旧日本専売公社が販売していた「食塩」は、イオン交換膜法でつくった塩化ナトリウムが99%以上の過精製イオン塩。海水に含まれているミネラル等を取り除いた「ミネラル欠乏塩」なのです。どの塩が身体に良いか、それはご自身で試してみて実感するのが一番確かですね。


「健康のために減塩、とよく聞きますが?」
健康の第一条件は、血液の塩分濃度を0.9%にすることです。自分の血液が塩分濃度0.9%かどうかは体が判断してくれます。塩っけが足りていると塩がいらなくなる。舌が判断するので私は「ベロメーター」とよんでいます。実際に塩をなめてみてください。何十グラムもなめられないはず、もういらない!となります。または、いつもより塩辛い味付けの料理を続けてみてください。だんだんと塩辛い料理を受け付けなくなります。もしも塩分を取り過ぎても吐くだけ。吐くことは悪いことではなくて、もう十分であることの知らせです。塩の摂取量は頭で考えなくても体が知っているんです。
腎臓では1日に200リットルの体液、血液を濾過しているそうです。塩に換算すると25kg相当を濾過し、そこからまた99%の塩を再吸収します。その時に、減塩で塩分濃度が低いと、腎臓は濾過処理の回数を増やさなければ必要な塩分を吸収できません。結果、腎臓をこき使い過ぎ、腎臓に負担がかかります。腎臓が弱まり機能しなくなると様々な病気に繋がります。

笹谷 達朗さん

おねしょの予防は、水分を摂りすぎているなら夕飯をいつもより塩辛くしてみたらどうでしょう。塩分を排出するために尿が出るので、眠る前に不要な水分を出し切れるかな?
※精製塩では逆効果です

漬物や梅干しは使う塩によって、ずいぶん味が変わります。漬物に精製塩を使うと、塩そのものにミネラルの成分が少ないため、素材のミネラル分が漬汁のほうに溶け出てしまいます。そのため、風味はよくありません。天日海塩で漬けると、塩のミネラル成分を摂れるだけでなく、味もよくなります。

女性は子宮の上に腸があり、水分や砂糖の摂りすぎると腸が冷え、下にある子宮まで冷えてしまいます。塩を摂ることで水分が抜け、冷えを予防できます。塩分濃度が0.9%に近づくと、水分が出て体温が上がるんです。

 

 

 


●日本には昔からお塩を大切にしてきた文化があり、『いい塩梅』『手塩にかける』など塩から生まれた言葉も沢山あったことを知りました。昔ながらの日本の風土や暮らしが、健康のキーワードだと聞いて、納得しました!(Rさん)
●減塩をすることが必ずしも良いということではないんだと知り、塩分摂取について改めて考えさせられる良い機会になりました。(Mさん)
●妊活中の体質改善にも塩にかなり助けられたので、塩にはすごく興味ありました。塩などからミネラルを摂って、”出せる体、循環のいい体”に戻していくこと、コレ、ホント大事だなーと感じました。(Cさん)
●おねしょの予防法や、子宮を冷やさない方法がお塩を使ってできるとは、目からうろこでした!すぐ実践して、体の声を聞いてみたいです。(Aさん)
●自分の体にコンプレックスがあったけど、笹谷社長とお話していたら、そのままの自分をまるっと認めてOK、大丈夫、むしろこのままの方がいい、と包まれたような気持ちになりました。楽しく健康になれそうです。(Sさん)

 

 

この車で全国をまわってます

笹谷 達朗さんプロフィール
北海道夕張市出身 。大学を出て食肉の日本一の会社で輸入実務を担当、畜産業界がどういう業界かを知る。25年ほど前に、お塩の大切さとお塩の裏事情を知り、生業とし、塩屋になる。2006年、夕張市の財政破綻が、きっかけで、夕張市にご塩社を移す。夕張で政治を勉強。2011年大震災をきっかけに、「お塩の大切さを伝える」塩屋となる。2014年より、軽トラックで、「全国塩脚」をして、お塩のお話を700回以上こなす。

 

子育てコミュニティ toco toco
子育て世代のやってみたい、知りたい、学びたいことを、自ら企画・運営。誰かが講師、受講者という立場のない、一人一人が活躍する「学び合い会」を中心に、顔と顔を合わせて集う良さを生かした活動を展開中。
問い合わせ:facebook「子育てコミュニティtoco toco」


vol.186 ここいく日記 自分を守る

自分を守る
私が「ここいく」の仲間となり授業に参加するようになり6ヶ月たちます。授業では、まだ伝えることに必死ですが、「ここいく」のメンバーは、まずはきよちゃん(私のことです)が楽しんで!と言ってくれます。そして、毎回子どもたちからたくさんのパワーをもらうこともできます。それが幸せな時間につながるのかなと思っています。
それまで、頑張らなきゃ認めてもらえない!と突っ走ってきた私に、「ここいく」の仲間は、無理をしなくていいんだよ、ありのままでいいよ、と温かく受け容れてくれました。優しい気持ちをたくさんもらうと、自分も優しい気持ちになれます。そうすると、自分のことも、みんなのことも大切にしたいな・・・と思えるようになりました。
そんな思いもあり、授業では「自分を大切にすることは自分を守ること」を大切に伝えています。

自分を守るためには、まず自分の体を知る、相手(異性)の体を知ることが大切です。授業では、男の子・女の子の体の仕組みや成長について、絵や模型を使ったり、または劇や紙芝居などで表現します。
感動体験が心を動かし、子どもたちはちょっとずつ声を出して応えだし、テンションも上がり、楽しい雰囲気になります。
小学生の高学年では精通や初潮について、いのちのもとを作ることができる大人の体になることの素晴らしさ、個人差があること、どう対応したらよいか、どんな注意がいるのかについてもお話しています。また、悩んでいても、なかなか人に聞きにくい勃起や生理痛などの話もします。体の仕組みを知ることで、感想文の中には、「自分は異常ではなかったんだ」、「誰でも起こるかもしれないんだ」、「個人差が大きいんだ」との意見も聞かれ、ちょっとホッとした気持ちが伝わってきます。知ることで、自分の体の成長を嬉しく思うことにつながってほしいな・・・と思っています。そして、お互いの体を知ることは、からかったり、不用意に指摘することも避けることができ、相手を思いやる心が生まれます。このように、自分の体、相手の体のことを知ることは自分と相手を尊重し、自分も相手も守ることの第一歩であると思っています。
子どもが狙われる性犯罪が多い中で、『プライベートゾーン』のお話をしています。プライベートゾーンとは「他人に見せたり触らせたりしてはいけない体の部位。自分だけの体の場所」なので、自分の体、プライベートゾーンは大切に守るべき場所であることを伝えます。
たとえお友だち同士であっても、そこに性的な意味がなくてもプライベートゾーンは触らせない、触ってはいけない場所だと話すことで、それが自分でも守るべき場所であることを自覚することにつながります。また、プライベートゾーンが大切な場所と知らせることに合わせて、きれいに保つ場所なんだということもお話をしています。
「もし、誰かが、プライベートゾーンを見せてって言ったり、見てって言ってきたらどうする?」と問いかけると、逃げる!助ってっていう!お母さんやお父さんに言う!と、大きな声で答えてくれる子どもたち。もし、思いつかなくても、お友だちの意見を聞くことで子どもたちはどうしたらよいかを学んでいます。自分を大切にするために、小さな勇気を持てるようになってほしいなと思っています。
プライベートゾーンについて、小さい頃は「大切な場所だよ」と伝えることで十分ですが、成長と共に望まない妊娠を避けること、性感染症の予防にもつながること、結果的に自分も相手も守ることを伝えます。
自分を守るための性教育だけではなく、幸せに生きるための性教育を届けています。

担当:ここいくメンバー・安田紀代子でした。
ここいく☎090-3446-8061(中村)


vol.186 リバース 第16号

 ヤマセミはブッポウソウ目カワセミ科に分類される山地の渓流に生息するカワセミの仲間。動物写真家には一度は狙いたい被写体である。人の気配は2〜300メートルで察知され撮影には難儀をする。20数年前は岐南町の造園会社に勤めていた。板取からは往復100キロの道程を16 年間通勤したお陰でヤマセミにも出会えた。というのは、今はなくなったが板取と洞戸境近辺に吊り橋があり一羽のヤマセミが居たのだ。吊り橋の太いワイヤーがいつもの場所の様だ。下は透明度が良い板取川が流れる。チャンス到来!毛布に穴を開けカモフラージュして橋の橋台に身をかがめ早朝何度も狙った覚えがある。
6月頃のある日、今度はなんと2羽のヤマセミ!解像度はイマイチのミラーレンズだが、くちばしが黄色の巣立ちから間がない幼鳥だと確認できた。レンズ越しには寂しそうに見えた。切り立った土の崖に横穴を開け巣を作る。近年セメントが吹き付けられ巣作り環境が狭められているのが心配だ。   撮影・文:長屋 泰郎

松岡さんは、劇団はぐるまの元団員。劇団員の時は自分の声に劣等感を抱いていたとか。柔らかくて耳にここちいい声が、実は自分のやりたい役にはそぐわなかった。その声ゆえに「娘役が多くて・・・本当はね、荒くれだったおばあさんの役とか、土臭い人物を演じたかったの」と笑う。その笑顔がまた魅力的な頼詩子さんは詩人の顔もあわせもつ。

取材には松岡さんが所属する、朗読グループ「あきの会」のメンバー、高橋明子さん、外山澤子さん、堀口博子さんの3人と講師の浅井彰子さんが駆けつけてくださった。みなさん長いお付き合いの仲間たちで「講師の浅井彰子さんの指導力とその人柄に惚れ込んで」、と口をそろえる。本紙3周年でお世話になった実践童話の会の浅野彬さんの志を次いで全国大会にも参加された高橋さん、コボたちの詩集を編んで44年という外山さん、お孫さんの世話にかかりっきりでも、そのおかげで自分の世界が広がったとおっしゃる堀口さん。それぞれの人生を「朗読」を通じて共有しているよう。さっそく、朗読の練習風景を見学させていただいた。
まず発声練習。「明るい声で、口角をあげてにこっとね、はいどうぞ!」の合図で始まっったのは、浅井さんのオリジナル「笑み声体操」。ウォーミングアップしてから、作品を朗読。

「川の声」
「伊自良川の石にすわると」
いろんな音が降ってくる・・・
みんなの顔が程よく緊張し声にもハリが出る。目を閉じて聴いてみる。水の音、鳥の鳴き声、木々のざわめき、などが折り重なるように川の情景として浮かんできた。何やら美しい旋律の音も聴こえてくるようだった。
「自然界の音は、いろんなタイミングできこえてきたり、降ってきたりします。そこには規則性なんてないわけだから、みんなが口々に言っていくことが、ここは詩的かなって思う。」と、浅井さん。次は「さそりざのおんな」。そして「ふしぎなビー玉の世界」と続く。どの作品も、コボたち詩コンクールの入賞作品だ。声の抑揚や声色でいろんな情景が浮かぶ。
 こんなに楽しそうな練習風景に身を置いていると、つい声を出したくなる。だけど腹から声を出す、というものの素人ではなかなか難しい。すると松岡さんは、「孫たちを怒鳴っていれば、声は出ますので。」(笑)ユーモアたっぷりでその場が和む。
「松岡さんの声は、文学に対する愛情そのもの、本当に暖かくてやさしいの。お人柄そのものが現れている。」と3人が口を揃える。すると、「わたしなんか、お腹は出てるけど、声は出ないんだよ」(一同笑)突っ込みが入る。なんとも楽しい雰囲気で笑いが絶えない。
「実践童話の会の浅野彬先生(故人)の話術は、本当に素晴らしくてなかなか真似は出来ないです。いつだったか先生のお宅におじゃました時に先生の本棚を見せていただいたんです。落語とか、私たちが普段手に取らないような本がね、いっぱいあったの。こういうところからヒントを得て、先生は実践されているんだなって感心して帰って来たんです。」という松岡さんたちは図書館でも朗読をしている。そこではゼロ歳の子もお母さんに抱っこされて聞く。最初は「えーっ!ゼロ歳に絵本を読める?」という危惧感があったが、お母さんが一生懸命に聞いてくれて、赤ちゃんも絵を見ながらジッと聞いてることに驚いた。朗読をしている喜びは、そういうシーンをみられることなのだろう。反対に朗読のむずかしさも痛感している。常に、どんなふうに読むか、そのための練習は欠かせない。
「自分が、そのものごとをどうとらえているか、というのが声に出ます。その本の人物とかものごとと、自分との距離感も声に出るので、ほどよい距離感を持って朗読することが大事。」と講師の浅井さんの言葉を常に意識しながら取り組んでいる。
「『あきの会』の名は、講師の彰子さんからつけさせてもらったの。平和のつどいの群読で知り合って、あこがれちゃってね」とお茶目に笑う松岡さんは永遠の娘役が似合いそう。会は発足して今年で10年目となる。現在会員は11名。今年7月には「『はじめまして』のおはなし会」で浅井さんと共に朗読を楽しむ6グループの発表会が、みんなの森 ぎふメディアコスモスでおこなわれ、『蜘蛛の糸』(芥川龍之介)「サーカス」(中原中也)を朗読した。
松岡さんは今後も練習を積み、朗読の場を重ねていく。作品とほどよい距離感を持って楽しみながら・・・


vol.186 ボーダーレス社会をめざして vol.45

お金
障がいのある人たちは、社会でどのように暮らしているのでしょうか?小学校・中学校・高等学校は一般の方と同じです。が、人によって普通学級・特別支援学級・特別支援学校と学ぶ場所が違ってきます。その後社会に出る時には、一般就労・福祉就労の2つに別れます。一般就労とは企業や公的機関などに就職して、労働契約を結んで働くことです。一方、福祉就労とは、一般就労のような働き方が難しい方で、福祉サービス事業所等で働く形態をいいます。社会に出てから暮らしていくためには、お金が必要となります。障がいのある方たちがどのような状況に置かれているのかご存知でしょうか?障がいのある方は、収入がとても少ないのです。福祉就労している障がい者の収入源としては、福祉サービス事業所の給料と障害基礎年金があります。

平成28年度の福祉サービス事業所の工賃(なぜか給料の事を工賃と言います)の全国平均は、ひと月あたりA型事業所が70,720円、B型事業所が15,295円です(厚労省ホームページより)。A型事業所は、利用者と雇用契約を結んでいて最低賃金が出ます。B型事業所は比較的軽作業が多く、ひと月3,000円の事業所もあります。私の知り合いに障がい者の収入の話をしていた時に、「一日3,000円なの?」「いいえ、ひと月で3,000円なんですよ」とお話したことがあります。一般の方の想像をはるかにこえた金額なのです。それで今は賃金アップの対策が取られています。一般就労は、最低賃金以上支払われているのが普通ですが、最低賃金適用除外という制度があります。最低賃金を一律に適用してしまうと、逆に雇用の機会が狭まってしまうケースなど一般労働者よりも著しく労働能力が低い場合は、都道府県労働局長が認めたら、最低賃金以下になります。息子は最初の会社は、1時間250円くらいでした。最低賃金適用除外の申請が出されていたようです?幸いにも、現在の息子の会社は、理解ある良い会社で息子が幸せだなと思います。また、障害基礎年金と言うものがあり、ひと月1級81,177円、2級64,941円という年金が頂けます。これは自己申請なので申請しない限りはいただけません。一人で暮らしていくために必要な金額は、平均で163,665円(総務省単身世帯データより)というデータがあり、事業所の収入と障害基礎年金を合わせても地域で暮らしていくのには、たくさんのお金が不足になります。さて、どうすればいいのか?考えなくてはいけません。大きな大きな課題です。


vol.186 えんぴつ・カフェ

えんぴつ・カフェスペシャル第2弾
「成年後見制度ってなぁに?」
9月20日(木) 各務原市産業文化センター第4会議室にて


参加者の感想

・実際の事例説明でしたので、とてもわかりやすかったです。後見人の方と多職種連携は大切です。地域ケア会議(ネットワーク会議)にも参加していただけるといいと思いました。ありがとうございました。
・ 成年後見人制度は、財産保全に有効なことがわかりました。諸事情のある方にメリット、デメリットもありますが、必要な制度だと思います。これからは財産の金額により対応を変えていく制度がいるのではないかと思います。
・主人の両親が認知症が進んでいます。初めて成年後見人制度のことをしっかり聞くことができました。主人としっかり相談したいと思います。司法書士というお仕事も身近に感じることができました。

こんなおしゃべりを通じて、自分の考えを調整したり、確認したりするのが“えんぴつ・カフェ”です。みなさまの参加を、お持ちしております。

次回のえんぴつ・カフェスペシャル企画 第3弾
「住み慣れた街で最期まで過ごすために」
講師:木田盛夫氏
(木田ファミリークリニック院長)
終末期医療について、実情を検証しながら、在宅のメリット、デメリットを学びます。
と き:11月18日(日)13:30-15:30
ところ:産業文化センター2階第3会議室
会費1,000円
(講師の基調講演後、紅茶&お菓子を楽しみながら、質問タイムで情報交流をします)
※当日は航空際と重なっていますので、周辺道路と駐車場が大変混雑します。できるだけ公共機関でのご参加をお願いします。(ご希望の方は、にらめっこ事務所から送迎いたします。)

えんぴつ・カフェ 開催日程
会場:各務原産業文化センター2F会議室
時間:13:30−15:30
(2019年1月からの会場は予約でき次第お知らせいたします)
2019年 1月19日(土) スペシャル第4弾「在宅の現場から」
講師:入学佳宏氏(ケアマネージャー)
ケアマネージャーから在宅の現場の声を聞き、介護や看護のあり方を考えます。
2月20日(水) おしゃべりしながらノートに書き込む
3月20日(水) スペシャル第5弾「どうお別れしますか?」
講師:市川雅清氏(一級葬祭ディレクター&終活アドバイザー)
えんぴつ・カフェで常に話題になる葬儀やお墓の問題それぞれの土地柄や実情などを含 め情報交換します。

えんぴつカフェの問い合わせは
NPO「人生これから!」
田辺 090-5638-7044 三上 090-7854-4561


vol.186 ホスピスナース奮戦記 vol.11


人の終末期に思うこと
病棟勤務のとき、受け持ちの患者さんをみていて、「あぁ、ホスピスケアか緩和ケアに切り替えて自宅に帰れたらいいのに」と思うことがよくあった。穏やかでより自然な最期を迎えられるだろうなと思ってしまうから。でも、いろんな事情で在宅のホスピスケアが受けられない人もたくさんいる。ホスピスケアや在宅での緩和ケアのことをよく知らない人、在宅でのサポートをしてくれる家族がいない人、家族がいてもサポートができない場合、病院や施設の方が安心する人、家族に迷惑かけたくないという人、家族との意見が合わない人など実に様々。自己決定能力のない人、アメリカでは保険の有無でホスピスが受けられない場合もある。
これは仲間の看護師が勤務する病棟での出来事。その日彼女は94歳のアルツハイマーの患者さんを受け持っていた。感染症で入院して危うく敗血症で命を失いかけたものの一命は取り止めたが、いくつかの臓器の機能低下が著しくて、予後もあまり良さそうではなかった。食事はほとんど自力では取れないし、口元に運んでもほとんど口を開けようとしなかった。それでも、その患者さんがまとう雰囲気というか、なんとなく発している空気感が、とても穏やかだったそう。
このまま一般の病棟にいる以上、毎日の採血でいろんな数値に対応するだけになって治療というよりは、毎日上下する数値を許容範囲に戻すためだけの薬や点滴を続けるだけ。食事もとれていないから、家族が一般的な治療を望めば、鼻からチューブを胃に入れる経管栄養とか、心臓に直接つながる大きな静脈にカテーテルを入れて栄養を点滴でいれるとか、胃瘻とか・・・になる。もし意識低下や心肺停止が起こったときには、気管挿管して人工呼吸器につないだり、心臓マッサージをして心臓をふたたび動かすための薬を大量に投与したり・・・になる。一般的な治療を続けた場合、いろんなものが数値化されて可視化される。異常が数字や映像で認められた以上、それに対応することになる。たとえそれが患者さんに苦痛を与えることになってもだ。患者さんが穏やかに過ごせる状態につながらないとわかっていてもだ。そのため、主治医は早い時点で、緩和ケアへの切り替えを提案した。このままゆっくりと衰弱していくのは予想できたし、安定している間に家族のいる自宅に帰り、できるだけ穏やかに毎日を過ごせたほうが患者さんにはベストだろうということだった。どう死を迎えるかは、その瞬間までをどう過ごすか、どう生きるか、本当にそれに尽きる。
 患者さんはアルツハイマーの症状に加え、現時点では意思疎通も難しいため自己決定能力がないと判断され、主治医は家族にDNR(do not resuscitate: 蘇生措置拒否)の話し合いを持ちかけた。それと同時に在宅でのホスピスケアへの切り替えも提案した。でも、家族は渋った。理由は宗教上の理由だった。どんな状態であろうと今できる医療行為は全部すると言った。もちろんDNRのサインも拒否した。ホスピスではく病院内の緩和ケア病棟への移行も拒否したため、日をあらためもう一度話し合いをすることになった。まさにその夕方。患者さんの容態が急変して、なんと心肺停止状態になったのだ。その日は私の仲間が担当看護師だった。彼女は、脈が無い事と呼吸をしていない事を確認して心肺蘇生を始めた。やせ細った胸を何度も押す、何度か骨の折れる感覚がしたそう。チームが駆けつけて心臓マッサージを交代し、あらためて目の前の患者さんをみつめた時、正直、「お願い、もう一度こっちに帰ってきて!」ではなく、「こんなに痛い思いをさせてごめんなさい」と思ったそうだ。これで再び心臓が動いても、この94歳のかわいいおばあちゃんは、しばらく胸骨か肋骨かが折れたままいろんな管につながれて人工呼吸器で息をすることになる。患者さんはどんな風に感じていたのだろう。家族はそんな姿のおばあちゃんをみて、どんなふうに思ったのだろう。この患者さん、なんとこのあと一命をとりとめて、ICUで治療が続けられた。数日後、残念ながら人工呼吸器につながれたまま意識のない状態となってしまい、それから数日後に、ICUで亡くなった。
前にどこかで、「肉体の死を迎え魂が体を離れる瞬間を現代の医療が邪魔することがある」と聞いたことがある。もしかしたら、この患者さんは死を迎えるタイミングに、うまく魂と体が離れられなかったのでは・・・と思ってしまった。それとも、心臓が再び動いてICUにいた数日間に、家族に伝えたいことを身をもって伝えたのだろうか。もちろんこの患者さんにとっては、これが最良だったのかもしれないし計画通りだったのかもしれない。それぞれのストーリー、それぞれの死。自分にとって何が自然かは、人それぞれ。結局は、自分の心と体と魂の全部が納得する生き方が、不必要な苦しみや矛盾のないその人らしい死に方につながるのかなぁと考えている。

わかばま〜く:プロフィール 1982年生まれ。ニューヨーク州立大学卒業後、ニューヨーク市立病院に看護師として4年勤務。現在は訪問看護師としてホスピスケアに携わっている。岐阜県各務原市出身。


vol.186 ぎむきょーるーむ 続・先生にこんな「ひとこと」を言われたら 


「やることが遅いです」

学校では「遅い」ということが致命的だと思われている。
学校で「遅い」といわれる子どもたちには、じつはそれぞれにそれなりの事情があるものだ。だが、教員が「早くしなさい」というときには必ず「集団で動いているのだから」という理由がつく。
例をあげよう。ボクは給食の時に時間をある程度決めている。その時刻が来たら、「はい、かたづけて」ということになる。だいたい25分間くらいだろうか。こうしたときに、もっとゆっくり食べたいと言う子がいても不思議ではないと思っている。
でも、じゃぁ、「自由に食べていなさいね」とはいえない。なぜなら、いつまでも食べていると、食器や残り物のあとかたづけが一度にできなくなって、ほかの子どもたちにおおいに負担になるからだ。遅れた子のあとかたづけを、二度も係りの子がやることになってしまう。これは家庭でも同じだと思う。
じつはこうした「遅いー早い」というのも社会的な価値観のものさしでしかないのだから、結局は比較に過ぎない。親や教員は、早さだけでは世の中は渡れないということを十分に承知しているはずだ。ならば遅いといわれる子どもが、結果はともかく、それなりの充実感をもっていろいろな活動をしていることに気づかないで、ただダメダメ光線ばかりを出すのはまずい。それは結局、子どもたちの意欲を削ぎ、適当にやってかたづけておけばいいということを習慣化してしまう。

「自己中心的ですね」
そもそも「自己中心的」とはなにか?よい意味でいわれる「自己主張の能力」とどうちがうのか?
静かに黙っていると「きみはおとなしいが、自分をもっと出さなきゃいけないよ」などといわれる。ところが、ちょっと(人によってその程度にちがいはあるが)「自己主張」しようものなら、とたんに「自分勝手」「わがまま」と非難される。こういうあいまいで似たようないい方は、子育てや学校教育の現場ではよく使われる。しかも、それらの言葉は、その中身を吟味されることなく、発せられたとたんに、子どもや親に突き刺さるのだ。だから、「自己中」といういい方で非難されたら、「じゃあ、自分の考えはどうやって表現するんですか?」と聞けばいい。つまり、なぜ自己中に見えるかといえば、相手や周囲とのちがい・異質さがあるからだ。ちがいがあるからこそ社会が成り立つ。「自己中といわれるくらいの表現や行動でなきゃ、個性とはいえないよ!」くらいはいっていいのだ(笑)。
教員がこどもを自己中心的と非難するときは、自分のいうことを聞いてくれない、とくに「素直に聞いてくれない」ということから、むっとして口から出ることが多い。
授業中に先生の配布したプリントを前からうしろにまわすとき、自分のぶんだけ取って、あとは知らんぷりという子どももいる。しかし、それは自己中心的というよりは、視野が狭く、自分しか見えていないということであり、他人との生活のしかたを知らないのである。だから、しつけや生活のかけひきのなかで学ぶことだ。どちらかというと、生活の技術のような内容でさえある。
「あいつは自分のことしか考えていない」といわれても、やらねばならぬときがある。
リスクまで考えて自己中心的であるかどうかが問題なのだ。格調の高い自己中心的態度は自律のきわみであり、「教育の目的」でもある。

「ヘンな友だちとはつきあうな」
昔から「朱に交われば赤くなる」とか「類は友を呼ぶ」ということがいわれ、親が友だちをきちんと選んだり、監視していないと、自分の子どもがよくならないといわれてきた。
親としては、事件を未然に防ぐために、誰と友だちになっているか?その友だちは「いい子」かどうかが気になる。まして、教員から「あの子と遊ばせるのは注意したほうがいいですよ」などといわれれば、そうとう気になる。
教員に「不良と遊ぶと不良になる」とか「あいつとつきあうとロクなことはない」といわれても、あわててはいけない。もちろん、そういう場合がまったくないとは思わない。しかし、その「見解」が予断と偏見の産物であることはよくあるし、その「ロクでもない子」が、じつは遊ぶことがうまく、集団を仕切ることもうまく、いっしょにいると「あぶないがスリルがある」ということを子どもたちが知っているから「追従し交わる」場合もあるのだということも知るべきだ。
また、たとえ「朱」だとしても、観る角度や価値観によっては、その「朱」が個性として、その子なりのおもしろい展開をしていることもある(いまどきの大人は、「最近の子どもはたくましさがない」というが、ほんとうはそのたくましさとは、ときには「悪いこともやってしまう」ようなことまでふくんでいるはずだ)。
ちょっと「マズイ奴」とつきあっているわが子を見つけたら、ドキドキしながらも、いい勉強をしているくらいに思った方がいい。親のお金を黙ってぬいたりさせるような「悪い奴」ならカミナリを落とせばいい。それだけのことだ。
他人様の子どもをしかるのは勇気がいるし、めんどうだ。教員も親も、そうしたリスクを避けんがために、「楽な友だち」を子どもの周囲におきたいのだろう。そんな気持ちはわからないでもないが、それって、純粋培養に似て、いざというときにとても弱く、親も右往左往することになるのではないだろうか。

「もっとお子さんとかかわってあげてください」
どんな「提言」も頭から無視するのはよくないのだが、この「もっとかかわりあって」というのは、はなはだあいまいでありながら、親にとってけっこう痛いところをつかれていて、笑ってすますことができない場合がある。
結論的にいえば、「かかわりあう」ということが、あまりにわざとらしく教育的になってしまうところに問題があるとボクは考えている。
小学生になれば、世話をする内容も複雑になるだろう。しかし、どんなに複雑になっても、食べさせること、服を洗い着せること、安眠させることは、相手がモノではない以上、こころ配りせざるをえないだろうし、当然いろいろと苦労する。そうしためんどうな生活そのものが、「かかわっている証拠」なのではないか?子どもといっしょに夕飯を作るなんていう「上等」のかかわりもあっていいが、実際にはそんなチャンスは少ない。
めんどうなコトをできるだけ避けて子どもを育てたいという気分は十分わかるが、一方でめんどうでややこしいコトが子どもをめぐって起きれば、そのときこそが「かかわる」チャンスであると思えばいい。
多くの教員が「もっとかかわってあげてください」というような状況があったとしても、ボクはいわないなあ。だって、そんなことをいったら「先生こそ、学校でもっとうちの子にかかわってやってくださいよ」といわれ、悩みをひとつ増やすことにもなる。
最近の「幼児・児童虐待」といわれるものも、けっして親としての愛情がないというたぐいのモノではないのではないか?自分の思いどおりにならない身近な存在を、許すことができるかできないかという問題なのではないか、と思うのだが。
とりあえず、ひとつ屋根の下で存在しつづけることで、まずよしとすべきなのだ。いっしょに暮らすこと、それ自体がかかわりの第一歩なのだ。


vol.186 半農半Xという生き方 vol.27

地域資源が増えるまち
僕が住む中学校区に信号がいくつあるか、数えてみたら、3つでした。すこし前まではわが家から最寄りのJR綾部駅まで、信号ゼロで行けたものです。そんな信号3つのわが豊里地区ですが、なんとすてきなパン屋さん「5miche(サンクミッシュ)」が、誕生しました。神戸でパン屋さんをされていた夫妻がUターンして開業されたのです。お店はすぐに人気店に!お客さんも絶えません。綾部だけではありませんが、街中も農村部も店がどんどんなくなる時代に新しい店ができるってすごいことだと思うのです。地方創生 が叫ばれるいま、すべきことは地域資源(地域の宝)を再発見し、それを磨くことといわれます。最近、こんなことに気づきました。地域資源がなくならないまち、地域の宝がゆっくりとさらにいいものになるよう育まれるまち、そして、新たに宝物が生まれるまちが大事だと。みなさんのまちに、最近、何か新しい地域資源が加わっていたらすばらしいです。大事に支えてあげてくださいね。

「修行」
10年勤めた会社を卒業し、京都市から故郷・綾部にUターンしたのは、1999年(平成11)のことでした。早いもので来年1月末で、まる20年となります。当時、私たち夫妻は33歳、子どもは1歳。いま、娘は大学3年生となりました。先哲のことばに「場所が決まれば、修行が始まる」というのがあります。たしかに綾部という場所に戻ると決めたことで、新しい修行が始まったと実感しています。それまでの京都時代とは違う深い日々であったように思うのです。歌手・加藤登紀子さんと獄中結婚をされたことでも有名な故藤本敏夫さんは『青年帰農』(農文協、増刊現代農業)という本のなかで、「ポジションが決まれば、ミッションがわかる」というメッセージを遺されました。1999年は母校の小学校が閉校となった年でした。そんなタイミングに帰ってきて、縁あって、あるポジション(場所、置かれる部分、立ち位置)を与えられました。それによって、私は都市農村交流や定住促進、情報発信、全国に綾部ファンを増やすことがミッションとなったのです。いくつになっても、歳月を経ても、まだまだ未熟者ですが、綾部での修行を今後も励んでまいります。

塩見直紀(しおみなおき)半農半X研究所代表
1965年、京都府綾部市生まれ。20年前から「半農半X(エックス=天職)」コンセプトを提唱。半農半X本は翻訳されて、台湾、中国、韓国にもひろがる。著書に『半農半Xという生き方 実践編』など。

※半農半Xとは・・・半農は環境問題、半Xは天職問題(どう生きるか)を背景と する。持続可能な農のある小さな暮らしをベースに、天与の才を社会に活かす生き方、暮らし方。ex.半農半漁、半農半大工、半農半看護師、半農半カフェ、 半農半絵描き、半農半歌手、半農半鍼灸師、半農半カメラマンなどなど。


vol.186 菌ちゃん野菜応援団 vol.7

今年の夏は暑かった!!


あまりの暑さに我が家の庭からは、日中に限りとはいえ蚊が姿を消し(普段の夏は殺人的に飛び交ってます)、畑の野菜もぐったり。それでも盛夏を過ぎたあたりから元気を盛り返した野菜たちの生命力に何度も勇気づけられました!

いくらやっても水やりが追いつかない、と農家の方も泣いてました。こんなに暑い日が一体いつまで続くのか、とうんざりしていたけれど暦は確実に移り変わって、今は朝晩はヒヤッとするくらいです。夏野菜を片付け、冬野菜に向けてせっせと畑支度。そのときに活躍するのがなんと家庭から出る生ゴミちゃん!なのです。

生ゴミの分解方法はたくさんありますが、その中でも割と知られているのをいくつか紹介しますね。
1つ。家庭用生ごみ処理機を使って乾燥もしくは微生物分解させる。
2つ。バケツにぼかしと一緒にため込み、ある程度貯まってから土に返す。
3つ。ダンボールコンポストなどを使って微生物分解させる。
4つ。そのまま土に穴を掘ったりぼかしと混ぜ合わせて戻す。


どのやり方も一長一短ですが、最終的に土に戻すのは一緒。
それをすることで土がフカフカになり、空気や微生物をたくさん含んだいわゆる団粒構造の土になります。
生ゴミに限らず微生物たっぷりの土で採れたお野菜を、私たちは「菌ちゃん野菜」と言っているんですね。そしてなんと私は「菌ちゃん野菜アドバイザー」(2年かかりますが・・・)の資格を取ることに。(^_^)b
皆さんで楽しめる畑も新たに借りられることになりました。これまでどこでやっているのか、どこで手に入るのかわかりにくかった私達の活動や野菜たち。

来年からは希望者の方とどんどん一緒に畑をやっていきたいと思っています。一人ではやれないし〜、なにからやっていいのかわからないし〜、と二の足を踏んでいたそこのあなた!
畑なかま募集中ですよ〜!!一緒にやりませんか??
詳細は 070-2626-6675 各務までお問い合わせくださいね。


vol.186 未来に続く暮しの学び vol.28

畑のあるくらしを共有する
いま、続けることの大切さを実感しています。
5年間畑で作物を作り続けて、やっと自分たちの食事と、団体で泊りにくるお客さんの食事の食材は穀物や豆以外ほぼ賄えるようになってきました。

テーブルに並べられた料理の材料の作物たちは、いったいどんな形をしているのか、いつ収穫できて、どんな調理をされてこの食卓に並ぶのか。一連のプロセスをお客さんと共有します。すると、「今まで何気なく食べてきたけど、プロセスを知ったことで、食べ物がとっても愛おしくなりました」という反応がときとして返ってくることがあります。
作物の成長過程を体験することは、実はいちばん必要な事だと感じています。自分たちが実際に体験して、「畑から食卓へ」というサイクルの心地良さを感じる程に、どうしたらより多くの人たちとそれを共有していけるだろうという思いも強くなりました。

また、3週間から一ヶ月という短いスパンでボランティアとして来てくれている人の反応を見ていると、「旅を終えたら自分でも畑で作物を作れるようになりたい、穀物採食の料理を家族に作ってあげたい」、という人が多くなり、このようなスタイルが求められているのだと感じました。

 ということで、畑のある生活を実践的に学べて、体験できるプログラムを企画することにしました。特にここはパーマカルチャーに対しての意識や注目が高いので、ここ亜熱帯気候に適応した野菜、畑、素材の作り方から、自分の生活に取り入れていける実践的な部分を伝えていこうと思っています。そして、ここに滞在してもらうことによって、畑の収穫物での料理を食べてもらいます。

お互いに学んでいくことを始めていこうと思っています!!

share what you have with others.!!  yao
(お互いに共有しましょう!!)


vol.186 夢か悪夢かリニアが通る!vol.15

「日経ビジネス」8月20日号が「リニア新幹線 夢か、悪夢か」と題した特集を組み注目されています。葛西敬之・JR東海名誉会長のインタビューでは、「私がじゃなくて、神様が見ても、誰が見たって(リニアは)いけるんです」という「神懸かりな」言葉を引き出しました。これに対し、「WiLL」11月号は「朝日に成り果てた『日経ビジネス』」などの記事で先の特集を批判。その内容はさておき、新聞やテレビが本格的に取り上げてこなかったリニアの是非を巡る議論が、多くの人の目にさらされることを歓迎したいと思います。                                ジャーナリスト・井澤宏明

 

「安全神話」に守られて

静岡で準備工事
リニア沿線7都府県のうち、唯一工事が始まっていなかった静岡県で9月18日、JR東海は南アルプストンネル工事の準備のため、作業員宿舎と林道の工事に着手しました。
南アルプストンネル工事の影響で「毎秒2トン減る」と予測されている大井川の水を巡り、静岡県とJR東海の対立は解決しないまま。2027年開通に向けて切羽詰まってきたJR東海が見切り発車した形ですが、積み残された課題は何も解決していません。その一つに、トンネル工事で掘り出される膨大な残土があります。
「東日本大震災前の東京電力の考え方と変わらない」。昨年2月、大井川源流部の残土置き場について話し合っていた静岡市の有識者協議会で、委員の明星大学准教授・長谷川裕彦さん(57)(自然地理学)がJR東海の姿勢を批判しました。
計画では、大井川本流と燕沢の合流地点に、東京ドーム約3杯分に当たる約370万立方メートルの残土の大部分を最大約70メートルの高さに積み上げるとしています。
すぐ上流にある千枚岳(2879メートル)は、これまでも大規模な崩壊を繰り返してきました。山頂から深層崩壊が起こった場合、土石流や水分をあまり含まない岩屑なだれが上千枚沢を駆け下り、大井川本流に達して対岸に積み上げられた残土にせき止められ、より大規模な土砂ダムができてしまう恐れもあります。長谷川さんは、「最悪のシナリオを検討しておくべきだ」と、JR東海に繰り返し迫りました。

千枚岳と上千枚沢。大規模に崩れた跡(右上のだ円)が見える。左下のだ円付近が、残土置き場となる予定だ(長谷川さん提供)

岩屑なだれを確認
ところがJR東海は、山腹からの小規模な土石流を想定したシミュレーションしか行わず、「土石流は大井川本流には達しない」と主張。「規模が大きい崩壊ほど、発生確率は低くなる」などとして、長谷川さんが提案した深層崩壊を想定したシミュレーションを行うことを頑なに拒否しました。

「毎夏、長いときには20日間ぐらい南アルプスで調査しています」という長谷川さん(明星大学で)

静岡県で準備工事が始まる直前の9月15日、東京都日野市の明星大学に、長谷川さんを訪ねました。
南アルプスの氷河地形などを研究してきた長谷川さんは学生時代、先鋭的な登山で知られる山学同志会にも所属していた「山ヤ」です。
「日本で一番地質が脆弱なところ」(長谷川さん)を掘る南アルプストンネルに疑問を感じていましたが、2015年に静岡市の有識者協議会の委員に就任し、「(リニアを)作る形で進めるにしても、地形学を専門にしている人間として、残土置き場が本当にそこでいいのか、明確にしなくちゃいけないと思って取り組んできた」と話し、次のように警鐘を鳴らします。
「千枚岳の山頂直下に崩壊前兆地形がたくさんあって、大規模な地震があったとき、雨水をたっぷり吸いこんでいると、一気に崩れることが十分ある。科学者として山を見てきた立場から言うと、次の東海地震で起こってもおかしくない」
長谷川さんたちの現地調査により、古く見積もっても1000年から2000年前、上千枚沢で少なくとも2回の岩屑なだれが発生し、大井川本流より100メートル、80メートルの高さまで堆積したことも分かりました。
これは、JR東海が「1000年に1回以上の規模」として想定したという土石流よりも大規模な岩屑なだれが起きていたことを意味します。専門家の警告に背を向け続けるJR東海について長谷川さんは、「安全神話に守られていたときの電力会社と同じ」と苦言を呈します。
大井川本流をせき止めた土砂ダムが決壊して、下流域の住民に被害を及ぼさないためにも、「残土を置いたとき、置いていないときをシミュレーションしたらどう違うのか、JR東海は明らかにする義務を負っている」と長谷川さん。JR東海が、東電の轍を踏むのを黙って見過ごすことはできません。


vol.186 かなでの沖縄だより vol.10


バングラデシュに行ってきました!①
 8月13日から24日までバングラデシュに行ってきました。以前、Peace of Peaceで話をお聞きした渡部清香さんのフィールド、バングラデシュ東部の「チッタゴン丘陵」を案内していただくスタディーツアーに参加。清香さんと一緒に現地に行き、講演会で聞いたことを自分の目で見て感じることができました。
そのことを報告したいと思います。

首都ダッカ
沖縄からは1日半かけての移動でした。久しぶりの長い飛行機だったので疲れました。でも得ることがとても多く、疲れが吹っ飛ぶほどでした。バングラデシュに着いてから、私はびっくりすることばかりで開いた口がふさがりませんでした。そのうち、初日と最終日はダッカで行動しました。その間はチッタゴン丘陵地帯のランガマティでの活動でした。
 ダッカでは、ダッカ大学の見学やマーケットでの買い物をしました。バングラデシュで働いている日本人の看護師さんにも会いました。
バングラデシュの交通手段の1つCNGがあります。これは天然ガスで走るタクシーで、大きい乗り物ではありません。初めて乗ったCNGがバスとぶつかった時は、「あ?もう終わった」と思ったし、すごく怖かったことを覚えてます。バングラデシュの交通事情は決して良いとは言えません。信号があっても守らない、免許を持って運転しているかどうかわからない、バスがあっても路線は決まってない。クラクションの鳴らし方は、日本でやったら捕まるだろうというくらいの多さ。バングラデシュについて30分間に一生分を聞いたような気がします。
ダッカマーケットでは、日本ではありえない光景が目の前にありました。食べ物は30度越えの外に出しっぱなし。服は山積み。お金くださいってついてくる子どもたち。飴買って欲しいってついてくる子どもたち。世界で最も貧しい国と言われる一端を見せつけられました。「助けてあげられるならみんな助けてあげたい」って思い、少し悲しくなりました。
 これが現実なんだって…。一緒に行った清香さんの妹、千秋さんはもう4回目のバングラデシュでした。その千秋さんに20代の男性がしつこく付きまとってきました。その男性もお金が欲しいようでした。断っても服装を変えてまたついてきました。でも、その反対に「日本人だ?!」って笑顔で話しかけてくる人や、手を振ってくれる人も少なくありませんでした。「怖い」という体験もしたけど、人の温かさも感じたダッカでの1日でした。

チッタゴン丘陵へ
ダッカから12時間かけて夜行バスでチッタゴン丘陵の中心地ランガマティへ向かいました。途中、軍にVISAを確認されたのですが、銃をもって立っている人がこんなところにいるんだってびっくりしたのを覚えてます。チッタゴン管区はバングラデシュ南東部に位置し、インド、ミャンマーと国境に接しています。少数民族が多く住んでいます。

渡部清香さん:教育NGO「ちぇれめいえproject」を仲間と立ち上げる。駐在員として自費で単独1年間滞在。仏教寺院が母体で運営している学校の業務をボランティアで行い、交換に衣食住の提供を寺院から受け、村の寄宿舎学校に滞在し、現地の若者たちと豚の飼育で村の教育資金を作る事業を共に立ち上げた。現地での活動はトータル2年に及び、その中で、日本で2人しか話せない今では口承言語となった、チャクマ語(ベンガル語版、英語版、ポルトガル語版)をマスターする。
NGO「ちぇれめいえProject」取材記事は176号にて掲載

平和について語り合いたいと、各務原市の中学生でつくったPeace of Peace。主要メンバーの小田 奏さんは、2017年春から沖縄の大学生。彼女の平和への思いを沖縄からリポートします。


vol.186 プレゼントコーナー

PRESENTS 186号
1- あなたの「今年1番インパクトがあった出来事」教えて!
今年ももう残りわずか!印象に残った出来事なあに?
2- 気になるにらめっこ紙面での広告
3- 気に入った記事、気に入らない記事の
タイトル1つ・その理由もお書きください。
4- ご希望のプレゼント名
(第1希望・第2希望)
5- 本紙をどこで入手されましたか?
6- 氏名、年齢、住所、郵便番号、電話番号、家族構成

プレゼントご希望の方は
ハガキまたはe-mailで、上記のアンケートを
1〜6までご記入の上、編集部・プレゼント係りまでお送りください。
〆切:11月25日 当日消印有効。Cは11月10日〆切

宛先
〒504-0855 各務原市蘇原新栄町2-25
e-mail: info@niramekko.com
※お寄せいただいた個人情報は、本紙プレゼントの発送に限り、 使用させていただきます。

 

A.こだわりのコーヒー呈茶券

ボンガ珈琲様より…3名様


“コーヒーに取り憑かれた男”の異名を持つマスターが丁寧に焙煎し、入れてくれる一杯はまさに絶品!コーヒー好きさんは一度は行ってね。呈茶券で本日のおすすめコーヒーが1杯いただけます。12時〜16時にお使いいただけます。(写真はイメージです)
お店所在地/各務原市鵜沼東町2-165

 

 

B.よりよく生きるためのライフデザインノート「ゼロの昇天」
NPO「人生これから!」様より…3名様


さあ、私はこれからどんなふうに日々を送ろうかな、そんな気軽な気持ちで書いてみては?高畠純さんのイラストもほのぼのと優しい気持ちにさせてくれます。えんぴつ・カフェに参加の方はご持参くださいね!

 

 

 

C. Afternoon Liveご招待
アートギャラリー是様より…ペア1組様


日常から離れて、ちょっと大人なひとときはいかが?ギター、ベース、サックスが醸し出す絶妙なジャズメロディは、あなたを心地良い音の世界へと誘います。大切な人とご一緒にどうぞ。

 

 

 

 

 

D.CINEX映画招待券

シネックス様より…ペア3組様


事実は小説より寄なり。実話をもとにした映画はまさに、それを実感させてくれます。映画館の大型スクリーンでその世界を疑似体験してみよう!写真は、「グッバイ・ゴダール!」。
柳ヶ瀬のシネックスでご覧ください。


vol.186 編集部で取り扱っている商品のご案内

にらめっこ編集部では、体や環境に配慮した商品を扱っています。
お近くにご用の際にはのぞいてみてくださいね。ここに出ているもの以外もありますよ。

玄米珈琲 メモリザ

玄米を焙煎したカフェインゼロ珈琲。お子様や妊娠中の方でも安心していただけます。着色料、香料、保存料など化学的なものは一切入っていません。カラダに必要なエネルギーとビタミンE・玄米ポリフェノールやフィトケミカル・ミネラルを豊富に含み、美容と健康にとても良いと言われています。また、身体を芯から温めてくれます。(顆粒1袋1,800円)

 

 

微量栄養素ふりかけ げんきっこ

微量栄養素をたっぷりバランスよく取り入れるため、頭ごと煮干し、頭ごと焼きアゴ、昆布が、これらの消化吸収を高めるため空心菜、キクイモ(無農薬)が入ったふりかけです。毎日の食事にごはん、おかず、何にでもふりかけてお召し上がりください。ミネラルが補給され、心や身体の不調が改善された、という報告もありますよ。(60g入り600円)

 

ほうじ茶 ちゃぼぼ

760年もの年月を引き継ぐ、岐阜県揖斐郡旧春日村の在来種の茶畑。自然の甘味と大変よい香り、味に深みがある在来種の茶木は地中深く深く根を伸ばし、大地に呼応し、自然の恵みだけでゆっくり育ちます。丁寧に手摘みし、仕上げたほうじ茶は香りがよく、深い味わいなのに後味はすっきり!農薬不使用、自然栽培、無添加のほうじ茶を味わってみてね。(150g入り1,296円)

 

善玉バイオ洗剤 浄

善玉バイオを使った、洗濯物・人・環境に優しい洗剤です。【善玉バイオ】生態系の中に存在する善玉菌や酵素で洗浄します!【優れた再汚染防止性能】一度落ちた汚れを衣類や洗濯機によせつけません。【肌にやさしい自然派】植物性の界面活性剤成分は0.5%以下!衣類への界面活性剤の残留がほとんどなく、赤ちゃんや敏感肌の方にも安心してご使用できます。(1.3kg入り1,296円)

 

こいくちしょうゆ 茜しょうゆ

国内産大豆・小麦、自然塩を使った天然醸造醤油です。木樽にて1年以上長期熟成させれた醤油。やや甘口の上品でまろやかな味。煮物などによく合います。(720ml入り687円)

 

 

 

国産なたね油 菜の花畑

国内産の農薬不使用栽培なたねを使用した圧縮一番搾りなたね油。精製は手すき和紙でろ過するだけで、添加物や化学薬品は使用していません。なたね本来の風味が豊かです。天ぷらや炒め物にどうぞ。(720ml入り918円)

 

 

東ティモール産 コーヒー豆
程よい苦みとキレのいい酸味、程よい甘味も感じます。バランスが良く、飽きのこない珈琲です。有機栽培の珈琲生豆を焙煎しました。有機JAS認証商品です。(100g入り600円)

 

 

※ご紹介した商品はweb販売はしておりません。申し訳ありませんが、購入を希望される方は、編集室にお立ち寄りください。また、物によっては品切れになることもあります。事前にご連絡をいただけると確かかと思います。m(_ _)m


vol.185 「水 Water」の特集


水は鏡・・・水が汚れると私たちが汚れ、私たちが汚れると、また水が汚れる。

水はいのちの始まり・・・火星に「水」の証拠があったなら、生命も存在しうるのか?と私たちは水があれば生命体を連想します。

水は循環している・・・生き物は、水を吸収したり、出したりを繰り返しています。また、海の水は蒸発して雲となり、やがて雨となって地上に降りそそぎ、さらに川となって再び海へと注がれます。

水は資源 ・・・地球上には約14億km3というたくさんの水があり「水の惑星」と呼ばれていますが、使える水はほんのわずか。

水は誰のもの?・・・地球の水は誰のものでもない、ましてや人間のものでもありません。誰もが安全に必要な分の水を手にできる環境にしていくことが大事。

1992年12月22日の第47回国連総会本会議において、毎年3月22日を「世界水の日(World Water Day)」とすることが決議され、2008年の「世界水の日」を前に国連(UN)は、世界人口が増え続ける中、2025年には地球上の3分の1の人々が安全な飲料水を必死に捜し求める状態になりかねないと警告しました。

世界的に水が枯渇すると、水は貴重な資源として、これからは石油のように高値で売買される時代が到来するかもしれません。つまり、水の利権を巡って国同士の奪い合いが拡がる可能性が予測されているのです。 日本は水の豊かな国です。「蛇口をひねればいつでもキレイな水」が当たり前のように出てきます。水があることは本当にありがたいことなのですが、国際的な問題になればなるほど、日本は国際的に孤立し、標的になってしまうという可能性もあるのです。

しかし、水は誰のものでもありません。科学がいかに発達しはるか彼方の星が観察できるようになった今も、地球以外の星に、これほど豊かな水や生命は存在していません。この天からの恵みである奇蹟の「水」で、地球上に存在する人類が争うなど、決してあってはいけないことではないでしょうか。

 

水。それは人類を含めた生命の維持に不可欠なもの。「水の惑星」と呼ばれる地球ですが、その97%が海水で、残りの3%もほとんどが氷山や氷河であり、生物が飲める水は約1%・・・。その1%の水を大事な共通資源として生物たちは何万年も前から飲んでは排出し、排水は自然の力で浄化し新たな水になって・・・と繰り返してきました。
このように人間は自然の力に頼りながら水を共有してきたはずでしたが、経済の発展に伴い環境破壊で水を汚染し続け、限られた飲める水は資源から商品へと変わってきました。人口増加も加担して貧富の差によって安全な水を飲めるかどうか、生死が左右される時代となってしまいました。
水が商品となるのは水の民営化によって大企業が水を独占をするからでしょう。利益を追求すると、自然が壊され貧しい生活を余儀なくされる人がいるということを、私たちは忘れてはなりません。この問題を回避する手段に人間は科学を用いようとします。例えば海水淡水化工場。海水を淡水に変えられるのはいいのですが、莫大なエネルギーがいるので地球温暖化は進みます。それで原子力に注目しましたが、ご存知の通り多くの危険と問題を伴っています。その場その場で科学の力で無責任に自然を破壊してきた結果、次の自然破壊へと負の連鎖は続くのです。
◆では、今後どうしたらいいのでしょうか。
まず自然のサイクルへの回帰と、水を確保して需要を減らし、市場を減らすことで水の民営化を阻止すること。農業を改革し、それぞれが輸入に頼らない食糧自給に戻る。ダムを減らし、浸透性のある舗道を作る。人口を制限する。こういった方向に向かうことが大事であり、何よりも水は限りある資源という意識を個人レベルで持つこと・・・。
日本は豊富な山と森林と河川に恵まれていて、昔から水に困ることはほとんどなかったので、水が限られた資源であることを忘れがちです。水が豊かだからこそ「水ビジネス」も盛んに進められています。しかし、周りを見渡してみると、川は汚れ、森は切り開かれています。これは「人からコンクリートへ」を推進してきた結果。そして、3.11の原発事故で関東圏の水が一気に汚染される見えない恐怖に怯え、スーパーからは水がごっそり無くなりました。今こそ“水について・自然について”考える必要があります。
◆私たちに何ができるか。
まずは知り、学ぶこと。学ぶことによって意識を持てば資源の無駄遣いは控えるはずです。自分の住む周辺の流域を調べ、自分の活用する飲料と排水の行き先くらいは最低限知っておくと、洗濯や洗い物の洗剤や入浴剤なども環境に優しいものを使おうと思えるし、節水を心がけることもできます。まずは最初の小さい一歩を踏み出す。これが何より大事です。
中国で生まれた「水」という漢字は「支配」を表し、英語で「敵(ライバル)」という語源は「川(リバー)」から来ています。敵は川の向こう岸に立つ人間を表して呼んだそうです。結局のところ人間の最大の敵は人間であるということでしょうか。いや、そうあってはならないのです。人間だからこそ知恵をもって共に生きてゆくべきですね。    (抜粋:青い果実の実る頃には)

BOOK紹介

『いのちの水』新教出版社 定価:1,500円+税

『いのちの水』
あらすじ:昔々、誰もが飲める「いのちの水」の泉があった。 しかし、その水に感謝するために建てたはずの記念碑や礼拝堂は、当初の思いを越えてどんどん大きくなり、やがて、泉がどこにあるのか分からなくなってしまった。 また、泉を管理する特別な人たちが現れ、その水を誰が飲めるのか、いつ飲めるのか、どうやって飲めるのかについて、意見の相違が生じてしまった・・・。 カナダ人神学者トム・ハーパーが遺した痛烈な寓話を、流麗な訳文と幻想的な消しゴム版画と共に贈る。

訳者あとがきより(中村𠮷基)
このちいさな絵本が、信仰、思想、性別、人種、年齢、価値観、経歴などを超えて一人でも多くの人に読まれることを心から願っています。そしてあらゆる「壁」を打ち壊し、「いのちの水」を自分の手で得る働きを、「今、ここ」からご一緒に始めていけるならば、きっと素晴らしい世界が実現することでしょう。

DVD紹介

「水」にまつわる社会派ドキュメンタリー。

『ブルーゴールド』

サム・ボッゾ監督 製作国:アメリカ / 上映時間:90分

あらすじ:経済が発展すると同時に環境破壊や都市化、人口増加も進み地球規模で水不足が深刻化している。21世紀は水戦争の時代になるとも言われている。水の循環の仕組みから、今の現状、水を巨大なビジネスチャンスとみなして独占しようとするグローバル企業、水をめぐる国家間の争い、海水淡水化工場による新たな環境汚染など、世界の水資源問題を様々な角度から検証していく。

折しも今夏、水道法改正案が衆議院で可決されたとの報道があり、話題になっています。もし、ひとつの企業が日本の水道を独占したら、水道水はその企業の言い値で買わなければならない。民営化になるとまさに、この映画のようなことが起きる可能性があります。しかも対立ばかりだと辛くなる。ではどうしたらいいの・・・とても複雑。それにしても水はいったい誰のものか!共有財産としての水をどう管理したらいいのか改めて考えさせられた。

 

白山信仰を通じて「水」を語る

長滝白山神社宮司 若宮多門さん

水の道は命の道

「自然を敬い畏れる」を忘れてはならない

水は命そのもの。人も他の生命体も、命の源を求めて水辺へと導かれる。

山は感謝の対象であり怖れの対象でもあります。山には豊かな水があり、生命が育まれます。水なしにはわれわれの存在はあり得ない。山から安心安全な水が湧き出て、その水を利用させてもらい、私たちや他の生き物も生かさせてもらっている。しかもその周りには多くの食べ物や自然の恩恵(解熱剤、化膿しないための薬など)も豊富です。だから山は感謝の対象であったわけです。

先人達は、その水を手に入れるだけでなく、そこに集ういのちも頂きながら、種を守り、集落を形成し発展。水の豊かな地は、洪水の地、氾濫すればなにもかも奪い去る。

同時に山は恐怖の対象でもあるんですね。噴火であり地震、水害・・・こういったことすべて、山の力によるものです。われわれの先祖は、山は特別なもの、山のおかげさまで暮らしがある、と同時に山は恐ろしい、という感覚を常に持ち合わせていました。ですから神々を鎮めるため、感謝の真(まこと)を捧げるため、今後を占うため、地域の輪を作るために、山の麓に神祀りをする場所をつくりました。それがお宮です。そこに皆が集まり、そこを核としながら山麓一帯にある地域が繁栄してきました。
ところが、今山の中は開発がすすみ、森林が減少し保水力がなくなった。さらに細かく側溝を作り、水路をつくったため広いエリアに降った雨は一気に本流へ流れる。そうするとどこかで破綻します。わたしたちは自然界の仕組みの中で生きてきたにもかかわらず、机上で物事を考え合理性を求め、自分たちの幸せだけを考えるようになってしまった。神の存在を忘れたんですよ。雪、氷、水、変化(へんげ)する水、それ自体が神さまです。水の豊かな地は50年単位、100年単位で川が氾濫するんです。それは自然界の摂理なんです。自然災害の何割かは愚かな私たちが利便性を求め続けて自然界を侵したために起きるんです。

水の流れは神の流れ
神の流れである川の水は平野部を潤し、さらに産業を支え暮らしを豊かにしていきます。そして川は森からミネラルも運びやがて海へたどり着き海を育てる。河口には真水と塩水が交わる汽水域といういのちを育む場所があります。そこでは塩分や栄養源も調整されます。川と海を行き来するする魚はいきなり真水や海水では生きられない。だからグレーゾーンいわゆる汽水域でならしていくんですね。川で生まれる稚魚たちはこの一帯で成長していきます。川底には泥がたまるので葦が繁る。そこに昆虫たちが集い小魚や鳥たちも来る。あらゆる生き物を育む大事な場所が汽水域・河口部分です。ですから真水と海水と分断させる堰をつくってはいけない。畏れ多くも川は神さまの道、分断は自然界の摂理に反しています。

万年の雪をたたえ、白く輝く霊峰白山。白山の「白」の意味する霊性(清浄・無垢・再生など)は多くの人々を白山へいざなった。また、
命の水を分け与えてくれる水分(みくまり)の神であった。その高く白く輝く姿は海上からの目標となり、漁業や航海の守り神とも仰がれてきた。

 

白く輝く霊峰白山
白山は標高2702㍍で、北アルプスの山々や富士山にくらべたら決して高い山ではありません。問題は位置です。かつて政治の中心的な地からの距離感やいろいろな理由で白山が、山の象徴となっていくんですね。山の神々の象徴として、水の恵の象徴として一番古くから理解された山なんです。その名の由来は雪があるから。それゆえ白山は雨乞いの対象でもあるんです。
実は岐阜県の長良川、福井県の九頭竜川、石川県の手取川、富山県の㽵川は、日本を代表する巨大河川。この大きな河川の水源が白山なのです。そして、濃尾平野だけでなくて、越前の平野、加賀の平野、砺波の平野をも潤しているのです。川は単純に水の流れではなく、海に行って温められそして雲になり、雨となってわれわれに降り注ぎ、森に蓄えられ、また高いところで、雪になって降り積もる。水の循環があるからこそ、人々の暮らしがあり生命の営みがあるわけですね。

大いなる水の循環
白い山と広大なる森 、そこから涌き出る水の流れは、数々の恵みを集め、豊かな河川となって、平野を潤し、海へ。海水は温められ、水蒸気となり、雲となり、雨となって大地に降り注ぎ、雪となって山に降りつもる。白山を起点とした水の流れは、大地も海も浄化し、恵みを与え、あらゆる命を育む。私たちは、大いなる水の循環の中でいかされている。

 

白山の霊性
白山の「白」の意味する霊性(清浄・無垢・再生など)は多くの人々を白山にいざないました。日本の登山人口は一千万人といわれ、彼らは「そこに山があるから」と気軽に山に入りますが、今時の登山者からは山に対する畏敬の念や感謝の気持ちは感じられない。この場所は川にたとえるとまさに汽水域。神への入り口であります。神の聖域に入るには心身ともにここで準備が必要なんです。僧侶の話を聞いたり、仏画や美しい絵画に触れ、神前儀式の中で歌や舞に接して山に入る覚悟が定まるわけです。
万葉集の中には、ばん歌と言われる死を悼む歌がたくさんあります。その歌には「死ぬと魂が山へ行く」とあります。つまり山は先祖がいらっしゃる場所でもあり非常に尊い場所なんです。お宮は身を清めるためにあるんです。それは決して非科学的なことではありません。
山を自然という形だけでとらえるのではなく、科学の眼、感謝の目、畏れの目をもって見直すという作業を始めるべきではないかなと思う。そんな時期に来たんじゃないかと思います。       (文責・にらめっこ)

境内に可憐に咲く中尊寺蓮。奥州藤原氏最後の当主、四代目泰衡の首桶の中から見つかった種子から、800年の時を越えて再び華を咲かせたという。この蓮は本家 中尊寺から平成16年4月に株分けされたものだそうです。

 

 

 

 

人が健康に、尊厳を持って生きるには「水」が不可欠。
NGOウォーターエイドジャパンの高橋 郁さんにお話を伺いました。

〜高橋さんが「ウォーターエイド」にかかわることになったきっかけは?〜
高校時代の夏休みの宿題で「差別」について調べていました。調べていくうちに、南アフリカのアパルトヘイトについて学んでいた時、黒人というだけ

家庭用トイレの前で(東ティモール)

で差別されていることにとても衝撃を受けたと同時に憤りも感じたんです。いろいろんな本をたくさん読んで、国連とか開発途上国とくに貧困問題などにかかわりたいと思いました。大学では、もっともっとアフリカのことを知りたいと思い、社会学部に。そのゼミの研修でケニアに行くことになったんです。そこで経験したのが、今のわたしに大きく影響しています。ケニアに行く前にインドに立ち寄ったのですが、その日のうちにお腹をこわしてしまったこと。トイレにいっても、当然水洗ではなく、自分でバケツで流す。道路で暮らす人々や物乞いをする人を目の当たりにして衝撃的でした。
大学卒業後、一度は民間企業に就職したのですが、仕事って人生のうちでたくさん時間を使いますよね。だとしたら、貧困とか、大変な境遇のいる人たちの役に立つことを仕事にしたいと思った。自分の人生、開発途上国の人々のために、なにかしたいと思っていました。

村の女性たちと(東ティモール)

〜そしてウォーターエイドの立ち上げからかかわることに〜
はい。日本で立ち上げることになったのが2012年。もともとは、1981年にイギリスで立ちあがったNGOです。1981年、イギリスの水道業界で働く人々によって、「渇いた第三世界会議(The Thirsty Third World Conference)」が組織され、清潔な水、適切な衛生設備、衛生習慣がない中で暮らしている数百万人への支援が決まりました。同年7月21日にウォーターエイドが設立され,ザンビアとスリランカが最初にウォーターエイドの支援プロジェクトの対象国となりました。

〜現地の子どもたちと直接触れ合って、どんなことを感じましたか?〜

水を喜ぶ子どもたち(マダガスカル)WaterAid/ Ernest Randriarimalala

みんな明るくて元気なんですよ。貧困さえ解決できれば・・・水汲みは女性や子どもたちの仕事です。水たまり、川の水、山からの水を汲みに行きます。学校へ行く前に、帰って来てからも汲みに行く。子どもによっては水汲みに時間がかかり、学校に行けない子もいるんです。教育を受けたり、仕事が出来るのも、病院で治療を受けられるのも、水があたりまえにあるからこそ。水がないと、とくに出産する人にとっては深刻な問題です。生まれたての赤ちゃんをお湯もなく、汚れた水で洗ったために、感染症になって死亡することもあるんです・・・。

〜水は私たちの生活に深く関わっています〜
飲み水だけではなく、私たちのすべての生活に深く関わっている水。日本人は、災害時とかを除くと水に苦労はしてないからありがたみを忘れてしまっているのではと思います。水栓を捻るとどこでも飲み水が得られますからね。ティモールのコミュニティーで「水があれば、あれも出来るし、これも出来るよね」と話していることが、現実になるんです。水が来てからは、作物を作り、種を採り、家畜などに食べられないよう工夫し始めます。畑は見事に作物が育っていきます。ティモールの人々の創意工夫に驚嘆です!上右の2枚の写真は東ティモールです。
水は生きていくのに必要不可欠。水があれば暮らしをどんどん変えられるというのを実感しました。水があれば生活そのものが潤うんですね。途上国は電気がなくても火をたいて、水がなければ水源から水を引いて、そういう工夫が欠かせません。サバイバーだなと思う。生きるスキルが全然違うんですね。
6年間、ウォーターエイドジャパンのスタッフをやってきて感じたことは、その地域本来のニーズが浮かび上がってこないこと。女性や子どものニーズを聞くことが大事なんですが、現実は、その村の長老が出てきて話しをしてくれるパターンとなってしまうのです。

〜高橋さんの役割とは?〜

村に水が来てから作ったという畑(東ティモール)髙橋撮影

まず情報発信です。企業、または個人ができる社会貢献活動を広げることや、連携できるシステムをつくったり、寄付を集めることです。
出前講座もやっています。高校に行くときは、みんなに関心を持ってもらいたい一心でお話しをさせてもらいます。ただ、伝えたい内容をつい強い口調で話してしまったときなど、高校生の反応がとてもあっさりしたもので、悶々としたこともあります。それで、体験型の教材を用意し、ワークショップ形式にしてみました。たとえば、人は平均一日に250リットルのお水を使います。この数字は東京の平均です。飲んだり、洗ったり、お風呂に入ったりと。じゃぁ、これを25リットルにしたら、あなたは何に使う水を減らしますか?その状態が一週間続いたら?3ヶ月続いたらどうしますか?自分事として考えられるよう工夫しています。墨田区のオフィスでも「水の循環講座」をやっていて水源地を見に行ったり、情報交換などをしながら「雨・循環・みんなで分け合う」をキーワードに学び合うのですが、参加してくれるのは、もともと関心のある方がほとんどで、関心のない人に伝えることのむずかしさを痛感しています。

〜今後はどのように発信していきますか?〜

水が来てから作ったという畑(東ティモール)高橋撮影

水は限られた資源です。そういうと日本では節水意識が高まり、節水グッズや水道代を節約するという発想になりがちですが「水源を守る」という方向性をもちたいと思っています。実は開発途上国へ水など衛生分野で援助しているのは日本が一番なんですよ。ですから、国際会議があると、水と衛生にもっと積極的に、優先的に取り組んでもらうよう働きかけています。
21世紀、これからも日本は発展していくと思います。でも、8億4,400万人の人々が(地球の総人口の10人に1人)きれいな水を得られていません。そして、23億人がキレイなトイレを使えていない現実があります。

きれいな水を使って、安心してトイレを使えるように!
尊厳をもって生きられるように!詳しくはwebサイト「ウォーターエイドジャパン」で検索してみてくださいね。

高橋 郁(たかはし かおる)
特定非営利活動法人ウォーターエイドジャパン 事務局長
大学卒業後、流通小売業を経て、ロンドン大学東洋アフリカ研究所にて開発学修士号取得。帰国後の2004年より2010年まで緊急支援のNGOにてファンドレイズ、広報、企業連携に従事する。その後、教育関係の民間企業に勤務し、2012年7月より現職。唯一の事務局スタッフとして、特定非営利活動法人ウォーターエイドジャパンの設立に携わる。現在は、ファンドレイズ、広報、アドボカシー、講演等、幅広い業務に取り組んでいる。

ウォーターエイドとは
水・衛生専門のNGO「ウォーターエイドジャパン」
ウォーターエイド(WaterAid)は、「すべての人々が清潔な水と衛生を利用できる世界」をビジョンに掲げ、途上国で活動を行う国際NGO。国連の「持続可能な開発アジェンダ2030」を踏まえ、ウォーターエイドは2030年までにこのビジョンを実現するために、さまざまな活動を行っています

 


vol.185 カタコトの部屋 ごはん選挙

『ごはん選挙』とは、今晩のメニューという身近なテーマを通じ、選挙を楽しく学ぶ勉強会です。全員が意見を出し合い、選挙で今夜のメニューを決定します。人の意見をしっかり聞くこと。自分の意見をしっかり言葉にして伝えること。それを大切に、さあ、ごはん選挙をやってみよう!

講師・座間宮ガレイさん
参加者・4歳~10歳のこどもと30〜50代のおとな、計9名

 

まず、晩ご飯にしたいメニューを理由と共に1人ずつ発表。インドカレー、からあげ、醤油ラーメン、すきやき、ハンバーグ、マカロニグラタン、焼き肉が候補メニューとしてあげられました。これを投票に向けて3つに絞ります。自分の希望したメニュー以外で、これもいいかも!というものがあったら挙手。結果、最終候補は「ハンバーグ」「醤油ラーメン」「インドカレー」に。メニューを提案した人は、それぞれ自分が食べたい理由を発言して、他の参加者にアピールしました。

醤油ラーメンを提案・Tくん(6才)

麺に味がしみているから!
醤油の味が好きだから!
家で醤油を作っているから!

 

ハンバーグを提案・Hさん

挽肉は安くて経済的!
中に野菜を細かくして入れれば野菜嫌いな子も野菜が食べられます!
小さく作れば明日のお弁当にも使えて便利です!

インドカレーを提案・Aさん
ナンが大きいから!
ナンが美味しいから!
ナンのお代わりが無料だから!
安くてたくさん食べられる…!!
などなどインドカレーの魅力を10以上も挙げ、熱弁!

 

いよいよ、決戦投票!
参加者全員が、投票したいメニューとその理由を紙に書きます。いくつ書いてもいいです。
子どもも1人で一生懸命考えます。うまく書けない幼児は、親さんとお話ししながら書いていきます。おとなも真剣です!
さてその結果は…
合計6票を獲得し『醤油ラーメン』に決定!!
ラーメンといえば、インスタントラーメンを連想する人が多いのですが、家で醤油を手作りしているT くんは、その醤油を使っての本格ラーメンつくりを提案。もともと醤油つくりをしている人が多かった参加者の心をつかんだようです。カレーやハンバーグ支持から醤油ラーメンへと票が動いた事が「醤油ラーメン」決定へと結びつきました。

<参加者の感想>
・理由をいくつも発言したのが、敗因だったと思います。3つくらいだけを、強く印象に残るように話せばよかったです。(インドカレーを提案したAさん)
・唐揚げのカリッとかたいところが好き!と意見したのに、選ばれなくて悔しかった。(からあげを提案するも最終候補に残らなかったGくん・7才)
・ラーメンの票が多かったので、ラーメンに対抗して「麺よりマカロニが好き」「チーズやホワイトソースが美味しい」と話したのに、ダメだった。残念。(当初マカロニグラタンを提案したYくん・10才)
・ 理由を考えても考えても出てこなくて、最後に出てきた理由が「家で醤油を作ってるから」だった。自分が考えた理由で、醤油ラーメンに票が増えて嬉しい!(選ばれた醤油ラーメンを提案したTくん・6才)
・ 子どもでも、熱い想いが複数の人の票を動かすこともある。言葉の力ってすごい!理由の説得力により、共感度がアップし、得票数が変わるのを目の当たりにしました。(Tくん母)

ごはん選挙 今後も開催の予定です!
自分の食べたいものを主張しないと、その他大勢の意見で決まってしまう。でもアピール次第で、自分の勢力を増やすこともできます。大人も子どもも当日の夕食という、超身近な問題から、民主主義を学べるものすごーく画期的なイベントだと思います♪

メニューを選んだ理由をガレイさんに話す子どもたち。
他の子どもたちは、友達の理由が聞きたくて、どんどんガレイさんに近づいていきます。発言したい時は手を挙げて、みんなの意見を聞きます。手を挙げても、いざ発言となると、言えなくなり、お母さんに頼る子に対しても「お母さんは、あなたとは別の考えをもっているんだよ、自分の意見は自分で言うんだよ。」と、励ましたり、寄り添ったりしながら、とことん対話をするガレイさんでした。

座間宮ガレイ・ ざまみやがれいプロフィール
石川県小松市出身、早稲田大学法学部中退。2,000年頃~構成作家(放送作家)「ナニコレ珍百景」「大竹まことゴールデンラジオ!」など。2,015年から選挙アナリストとして地域主義を大切に選挙お勉強会を開催。全国で500回を超える選挙お勉強会を開催。全国の選挙情勢を研究し続けている。『日本選挙新聞』代表 。原発問題を中心に研究するブログ「ざまあみやがれい!」
著書:「一億総選挙革命」

 

子育てコミュニティ toco toco
子育て世代のやってみたい、知りたい、学びたいことを、自ら企画・運営。誰かが講師、受講者という立場のない、一人一人が活躍する「学び合い会」を中心に、顔と顔を合わせて集う良さを生かした活動を展開中。
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